輝冠摂理の神生譚~どうやら天才らしいので、嫁と神々の王を目指します~

G.なぎさ

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8話ー➁ 古代神装!神斧ミタスティス!!

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「おいおいルーク!いきなり化け物の気配がしてきたぜ!数は600弱だ!」


 ガリブの警告に耳を澄ますと、遠くから感じる不穏な気配が確かに迫ってくる。


「式神の妖狼だ!全て倒す必要はない。取りこぼしは僕らで処理する!」


 空気が張り詰める中、僕たちは鋭い目つきで周囲を警戒しながら前進する。
妖狼の気配が次第に強くなり、その数の多さに一瞬の動揺が走る。

 やはりこの結界の主は、僕らが辿り着くのに時間がかかればかかるほど有利になるような制約をかけているのだ。

 あるいは、それと思わせるための巧妙なブラフか?
いずれにせよ、僕たちが迅速に行動しなければ、敵の思う壺だ。

 風が木々を揺らし、獣の唸り声が次第に近づいてくる。
その一瞬一瞬が、戦いの緊張感をさらに高めていく。


「おっけーい!あたしの出番!!飲み込め、神斧ミタスティス!固有結界起動!!!」


 神斧ミタスティス。これは天界でも最上級の古代武装で、その性能は圧倒的だ。

 この神器には強度と重量を自由に変化させる魔法が組み込まれている。
手から離れても、瞬時に持ち主の手元に戻る転移魔法が付与されている。

 しかし、この武装の最大の特徴は、重量変化による攻撃力の調整ではない。
透明な球状の結界を展開する能力にこそ、その真価がある。

 この結界に触れた敵は、すべて前方へ強制転移させられる。
つまり、あらゆる攻撃を結界の前方に引き寄せ、一方向に集中させる事ができるのだ。

 加えてこの結界。外側からの攻撃には結界としての機能を発揮するが、内側からの攻撃には一切干渉しない。

 流石は謎の遺跡から出土した古代の武装というだけの事はある。


「ベレス!!いつもみたく派手に行こうぜ!!」

「よーし!どっちが多く刻めるか勝負っしょ!!」


 そうして二人は前方に集中した敵を一方的に倒し始めた。
敵は密集しすぎて上手く身動きが取れなくなっており、少し不憫に感じる程だ。

 天上神界は宇宙空間での戦闘も多く、前後左右だけでなく上下からも敵の攻撃に晒される為、この結界の能力は極めて強力だ。

 当然突破されてしまう事もあるのだが、型に嵌れば戦況を自由に操作する事ができる。

 結界の範囲はベレスの裁量で調節可能だが、大きくすればするほど強度は下がる。

 一度壊されると再度展開するのに十数秒の時間を要する難点も存在する。


「ルークっち!結界範囲十メートル!!把握よろ~!」

「おーし!!速度緩めずに叩き切ってやるぜ!」


 妖狼たちは自らを足場にし、予測不能な軌道で全方位から攻撃を仕掛けてくる。しかし、ベレスの結界によってその攻撃は全く効果を発揮しない。

 ベレスとエルガリブは、自分たちの武器だけが結界の外に出るように戦いを展開している。

 その緻密な範囲操作により、二人の武器は自由に振るわれ、妖狼たちを次々に打ち倒していく。
 ベレスの結界操作の精緻さは、戦況を見守る僕にすら圧倒的な技術を感じさせた。

 ベレスの結界は透明でありながら、彼女の意志に応じて形を変え、妖狼の攻撃を遮断しつつ、二人の攻撃を許す巧妙な防御線を描いていた。

 その見事な操作に、僕は改めてその武器が欲しくなる。
そもそも古代武装に取り扱い説明書などついていないのだから。


「助かる!俺は呪術師の術式解析に専念する!」

 この斧の能力は驚異的だ……
かつて何度か盗もうとして、半殺しにされそうになったのも無理はない。


「私はその間に防御魔法を重ね掛けするわ!」


 状況が急速に展開する中で、ルシアの声が冷静に響く。
彼女の防御魔法は更に厳重になり、僕らの肉体と精神を強く守護する。

 そうして一気にポイントの地点へと突き進んだ。



 数秒後ついに......

呪術師が潜んでいると思われる小屋を、視界の端に捉えた。
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