27 / 42
8話ー➁ 古代神装!神斧ミタスティス!!
しおりを挟む「おいおいルーク!いきなり化け物の気配がしてきたぜ!数は600弱だ!」
ガリブの警告に耳を澄ますと、遠くから感じる不穏な気配が確かに迫ってくる。
「式神の妖狼だ!全て倒す必要はない。取りこぼしは僕らで処理する!」
空気が張り詰める中、僕たちは鋭い目つきで周囲を警戒しながら前進する。
妖狼の気配が次第に強くなり、その数の多さに一瞬の動揺が走る。
やはりこの結界の主は、僕らが辿り着くのに時間がかかればかかるほど有利になるような制約をかけているのだ。
あるいは、それと思わせるための巧妙なブラフか?
いずれにせよ、僕たちが迅速に行動しなければ、敵の思う壺だ。
風が木々を揺らし、獣の唸り声が次第に近づいてくる。
その一瞬一瞬が、戦いの緊張感をさらに高めていく。
「おっけーい!あたしの出番!!飲み込め、神斧ミタスティス!固有結界起動!!!」
神斧ミタスティス。これは天界でも最上級の古代武装で、その性能は圧倒的だ。
この神器には強度と重量を自由に変化させる魔法が組み込まれている。
手から離れても、瞬時に持ち主の手元に戻る転移魔法が付与されている。
しかし、この武装の最大の特徴は、重量変化による攻撃力の調整ではない。
透明な球状の結界を展開する能力にこそ、その真価がある。
この結界に触れた敵は、すべて前方へ強制転移させられる。
つまり、あらゆる攻撃を結界の前方に引き寄せ、一方向に集中させる事ができるのだ。
加えてこの結界。外側からの攻撃には結界としての機能を発揮するが、内側からの攻撃には一切干渉しない。
流石は謎の遺跡から出土した古代の武装というだけの事はある。
「ベレス!!いつもみたく派手に行こうぜ!!」
「よーし!どっちが多く刻めるか勝負っしょ!!」
そうして二人は前方に集中した敵を一方的に倒し始めた。
敵は密集しすぎて上手く身動きが取れなくなっており、少し不憫に感じる程だ。
天上神界は宇宙空間での戦闘も多く、前後左右だけでなく上下からも敵の攻撃に晒される為、この結界の能力は極めて強力だ。
当然突破されてしまう事もあるのだが、型に嵌れば戦況を自由に操作する事ができる。
結界の範囲はベレスの裁量で調節可能だが、大きくすればするほど強度は下がる。
一度壊されると再度展開するのに十数秒の時間を要する難点も存在する。
「ルークっち!結界範囲十メートル!!把握よろ~!」
「おーし!!速度緩めずに叩き切ってやるぜ!」
妖狼たちは自らを足場にし、予測不能な軌道で全方位から攻撃を仕掛けてくる。しかし、ベレスの結界によってその攻撃は全く効果を発揮しない。
ベレスとエルガリブは、自分たちの武器だけが結界の外に出るように戦いを展開している。
その緻密な範囲操作により、二人の武器は自由に振るわれ、妖狼たちを次々に打ち倒していく。
ベレスの結界操作の精緻さは、戦況を見守る僕にすら圧倒的な技術を感じさせた。
ベレスの結界は透明でありながら、彼女の意志に応じて形を変え、妖狼の攻撃を遮断しつつ、二人の攻撃を許す巧妙な防御線を描いていた。
その見事な操作に、僕は改めてその武器が欲しくなる。
そもそも古代武装に取り扱い説明書などついていないのだから。
「助かる!俺は呪術師の術式解析に専念する!」
この斧の能力は驚異的だ……
かつて何度か盗もうとして、半殺しにされそうになったのも無理はない。
「私はその間に防御魔法を重ね掛けするわ!」
状況が急速に展開する中で、ルシアの声が冷静に響く。
彼女の防御魔法は更に厳重になり、僕らの肉体と精神を強く守護する。
そうして一気にポイントの地点へと突き進んだ。
数秒後ついに......
呪術師が潜んでいると思われる小屋を、視界の端に捉えた。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます
難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』"
ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。
社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー……
……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!?
ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。
「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」
「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族!
「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」
かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、
竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。
「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」
人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、
やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。
——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、
「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。
世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、
最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
外れスキル【畑耕し】で辺境追放された俺、チート能力だったと判明し、スローライフを送っていたら、いつの間にか最強国家の食糧事情を掌握していた件
☆ほしい
ファンタジー
勇者パーティーで「役立たず」と蔑まれ、役立たずスキル【畑耕し】と共に辺境の地へ追放された農夫のアルス。
しかし、そのスキルは一度種をまけば無限に作物が収穫でき、しかも極上の品質になるという規格外のチート能力だった!
辺境でひっそりと自給自足のスローライフを始めたアルスだったが、彼の作る作物はあまりにも美味しく、栄養価も高いため、あっという間に噂が広まってしまう。
飢饉に苦しむ隣国、貴重な薬草を求める冒険者、そしてアルスを追放した勇者パーティーまでもが、彼の元を訪れるように。
「もう誰にも迷惑はかけない」と静かに暮らしたいアルスだったが、彼の作る作物は国家間のバランスをも揺るがし始め、いつしか世界情勢の中心に…!?
元・役立たず農夫の、無自覚な成り上がり譚、開幕!
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる