エルフに転生した俺は、クズ野郎をぶっ飛ばす!

タカユキ

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マギ・レナトゥスの過去

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プルクラ•ブレヴィスの視点?

私は、過去の記憶がある。しかも異世界の記憶。誰にも言えないけど、ううん、言っても信じて貰えないだろう。

プルクラ•ブレヴィスと名前がついていたけど、プルラと相性で、呼ばれていた。

何故記憶を引き継げたのだろう。きっとフェミナの魔法の力だろう。彼女の魔法が奇跡を起こしたんだ。

そして私は中学生になり、前世の記憶を引き継いで、学業はトップクラス…前世の記憶の力は、やっぱり凄い。

でも欠点と言うか、デメリットかな。周りの男の子達が本当に子供に思えてしまう。

でも…私には好きな人が出来た。透君だ。彼とは、幼馴染で付き合ってる。勉強が苦手な彼の家に今日行く事になった。



そして透君の家の前に来て、チャイムを鳴らす。

ふふ、男の子の家か。緊張するなー。お邪魔します。
おしゃれも完璧。文句なしね!

「お、わざわざありがとう。さぁ入って。」

ドアを開けて、透君が家に招き入れてくれた。

「ううん、彼女だもん。それぐらいさせて。」

私はお邪魔しますと言って、部屋に入った。

「あは、勉強教わり中に、眠くならないようにしないとだな。あと、母さんがいるんだけど、挨拶する?」

「そうなんだ、もちろん。お母様に挨拶させてもらいます。」

「本当、莉菜は大人だよな。人生2回目か? はは。」

うぅ…さすが彼氏。鋭いところを突くな。はい、人生2回目です!
私は笑って誤魔化した。

「ここだよ、母さん入るね。紹介するよ、莉菜ちゃん。俺の彼女!」

「はじめまして、彼女の、り…な…えっ? 透君なんの冗談? コレ人形じゃん。」

「はっ? 何言ってんだよ、母さんだよ。人形みたいに綺麗ってこと?」

あの…悪い冗談は、辞めて? 透君は、コレお母さんって言うの? 本当そう言うの怖いから、私怒るからね?

私は言葉が出ず、しばらく放心状態だった。透君の瞳は、嘘をついてるように見えなかった。

本気で言ってるんだ…透君は…サイコパスだ。なんで? 透君の性格全て好きで、フィギュア集めの趣味があっても許せる…そんな気持ちを軽く一蹴した。

私は体が心の底から震えてきた。彼が…怖い…私は、我を失った。

「頭おかしいんじゃないの? こんなの人形だよ! いい加減目を覚まして。」

私はその人形を手を取り、バラバラに壊した。

「なっ…何するんだ!」

私は彼に止められて、泣きながら彼をぶった。

「…私…はぁはぁ…透君と別れる。無理、生理的に受け付けない。もう学校でも話しかけてこないで。」


「…分かった…母さんをこんな目に合わすなんて…フフ…俺に彼女なんて元々いなかったんだ。」
彼がその人形を直しながら、言う声が聞こえた。

…そうだった。透君のお母さんは、2年前に…亡くなってた。再婚した母親でも紹介されるのかと思ってたけど、違った。
そもそも再婚したなんて聞いてない…してたら、こんなの許してないだろう。

…最悪…私の初恋が…うぁぁ…でもそれでも…透が好き…彼が人を殴ったってこれが関係してるのかな?

どうしよう…怖い…でも好き…きっと大人になれば…治るはず。



そして数年後…私は、彼の友達と親しくなった。色々透君の事を相談させてもらった。

透は、きちんと現実を見てくれるようになった。…でもまだ怖いけど、私はストーカー被害に遭って、むしろそいつのことの方が、怖かった。

なので…私はそろそろ寄りを戻せないか…彼の友達と話し合い、彼を呼び出し、告白の機会を待った。

我ながら、一途だなぁ…でもそれも当然だろう。そのことを除けば彼は、人格者って言えるもの。

彼も彼女は作ったことがない…と言うかその件があるから、誰とも付き合わなかったのだろう。

良し、彼の友達と目配せして、私は話を切り出そうとした。

その時男の声が聞こえた。
…見つけた…莉菜男遊びしやがって…2人も男連れてるなんてよ。

ストーカー…ひぃ…男はナイフを持っていた。殺される…なんで? どうして…短命なの?
現世でも幸せになる前に死ぬの? 

私は死を覚悟した。この場で私は、ストーカーに殺されるのだと…恐怖で体が震えた。

「死ね!」

短い命だった…さようなら…目をつぶり…走馬灯が浮かんできた。痛みがない? おかしいなと目を開けた。

すると目の前に透君が立っていた。
まさ…か…透君…嘘? 
彼の身体を見ると血に染まっていた。
周りの怒声が聞こえた。

くっ邪魔しやがって。男はその場から立ち去った。

透君…嘘だよね? どうして庇ったりしたの?
 
女子を庇うのは、男の務めだろ? それに彼氏もいるのに、取り残しちゃ…駄目だ。2人幸せに…なれよ。

彼氏? どう言うこと? その意味が私には分からなかった。けどそんなの、今はどうでも良い。

彼に想いを伝えなきゃ…うぅ…どうして…もう少し彼と…中学の頃…私が支えてあげれば。

私ね…ずっと言いたかった事があるの…私あなたが今でも…だから…死なない…で。

彼の息が途切れた気がした。手が下がっていた。
私は、血だらけの彼を抱きしめた。

嫌だ…お願い…彼を…助けて…その時…私の中から光が見えた。
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