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運命を織りなす者たち
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「…それで、神とハイエルフ最終的にどっちが勝ったの? 母さんが生きてるって事はハイエルフの勝ち?」
それにしても…良く母さん生き残ったな。何か理由があるんだろうか?
「どちらも勝たなかった。そもそも神は不死身だし、ハイエルフに元から勝ち目はなかった。」
首を横に振り、母が頭を抱えた。
「でも母さん生きてる。なら、神はどこに行ったの?」
神を倒せたなら、俺は、魔王や勇者にも勝ち目があると思った。
「神は、カオス・デウスは、エルフと人間に封印された。」
封印か、ならまだ神は死んではいない…と言うことか。
「えっ? ちょっと待って。何故エルフが? 人間は分かるけど、エルフが何故神の敵に?」
「神は元々エルフを男女で作った。でも、エルフの女性は、人間の男に恋をしたの。」
神の狙いとは裏腹に、人間に恋したのか。
「…なるほど。でもそれじゃエルフは増えないよね? 絶滅するよ。」
現に今絶滅せずこうして何人もいる。
「うん、その通り。だから神は、新しい女性エルフを作ったの。そのエルフは、臆病な性質を持たせた。そして人間とは、子供を作れないようにした。」
「でも続きがあって、人間と超天才エルフの子供がハーフエルフとし生まれ、、ただ1人現在も生きてる。」
少し含みのある笑顔で母が言った。
「さて、人類最強の人間…この人が本当に人間か怪しいけど、この人間と超天才のエルフが神に戦いを挑んだの。」
確かに怪しい…神と戦えるなんて、その人間も突然変異だな。人間が何故神に戦いを挑んだのか、考えて答えを出した。
「それは、人間も滅ぼされるから?」
目をつむって、これしかないと、目を開けて言葉に出した。
「そう。人間達も1人の怪物君、つまりエルフの彼氏に、神の討伐頼んだの。エルフは、彼の為に戦った。」
母が腕を組んで、思い出すように言う。
「でも不死身なんだよね? あっ! だから封印?」
不死身相手にただ一つ有効な手が封印だ。
しかし…封印なんていつか解かれる。現に今魔王の封印は、解かれた。
「そうその人間が、自分の命と引き換えに聖剣と言われる剣に、神を封じ込めたの。その封印の剣をエルフに託して。」
「自分の命と引き換えに。その後のエルフはどうなったの?
ん? そう言えば封印の魔法母さんにしか使えないんじゃ?」
どういうこと? 封印魔法は、ハイエルフである母にしか出来ないと思ってた。エルフと言っても、突然変異してる人か? よく考えたら、父も使えたんだった…教われば出来るのか?
「その後のエルフは、私に封印の魔法を古代種の私たち2人に教えた。元々は人間の魔法なの。実際その魔法人間が使えたなんて、今でも信じられないわ。」
人間の魔法だったのか封印魔法。元人間だった俺は、そいつに敬意を表したい。凄すぎるぞ救世主。
「と言う事は人間の方が、長い歴史があるのか。新しくエルフを作ったのは、臆病だから、神に逆らわないと思ったのかな? 」
机に置いてあるコップを持ち、レモンティーを一口飲んだ。いい香りだ。深刻な話しでも落ち着ける。
「そうね。最初のエルフは、神である自分を投影して、盛りに盛ったんでしょうね。人間みたいよね。最初は、愛着湧くから、完璧を求めた。」
確かに最初の子供は、やはり過保護になり、完璧を求める…人間くさいねほんと。俺は頷き別の疑問が浮かんで、母に尋ねた。
「そう言えば魔族は? 何やってたの? 他の種族は?」
ハイエルフとエルフ、人間しか戦ってないのか? 他の種族どうした? と俺は、思索して母に疑問をぶつけた。
「他の種族は…何やってたのかな? あは。魔族は、その時まだいなかったの。」
明るい笑い声を母が出して、場が少しばかり和んだ。
「なるほど、だけど不死身か…魔王みたいな厄介なのって結構いるの? それと剣に封じ込めれるなら、魔王も剣に封じ込められるんじゃ?」
他にも不死身の生物がウヨウヨしてる異世界だと、とてもじゃないが俺の、身が持たない。
「魔王はね、カオス・デウスの息子だからね。だから不死身なの。神の息子。だから魔族みたいな種族も作れる。ここだけの話よ? 魔王が神だなんて知れたら、邪魔する人間も出てくるかも知れないから。」
「そうだったんだ! まさに災厄親子だね。」
「ぷっ…笑わせないでよ。確かにそうだけど、似たもの親子。この魔王が魔族以外の種族を作ったんだけど、やっぱり敵になったのよね。その種族ダークエルフなんだけど、私たちの4人目のパーティよ。」
母がそりかえって、口を手で塞いだ。
「ごめん、真面目な話し中に。ダークエルフ! も気になるけど、その超天才エルフは、どうしてるの? まだ生きてる?」
その超天才エルフなら、何か魔王を倒せる方法を見つけていたりしないかな?
「多分生きてるけど、所在不明ね。噂によると異世界から、転生させる魔法を研究してるって噂ね。もしかしたら、亡くなった恋人を転生させるのが目的かもね。」
凄い…1000年経っても愛してるのか。ヤンデレ女子もびっくりだ。
…それ、もしかして俺が転生してこの世界に来たのは、そのヤンデレエルフが関係してるのか?
だけど、所在は不明か。いつかは、会って色々確かめたい。
「それで、この話ししたのは、魔王軍が近いうちに攻めて来るから、なるべく子供であるマギと情報共有しないとって思って。だから明日にでも、ここを出ようかと。」
…そうだな。この村に迷惑をかける前に、出ないとね。
「その前にこれ。年表作ったから、今までの整理出来ると思うの。それぞれの人口も書いたから。」
母が魔法で手繰り寄せた、紙の巻物を俺に渡した。
読んでみるか。
それにしても…良く母さん生き残ったな。何か理由があるんだろうか?
「どちらも勝たなかった。そもそも神は不死身だし、ハイエルフに元から勝ち目はなかった。」
首を横に振り、母が頭を抱えた。
「でも母さん生きてる。なら、神はどこに行ったの?」
神を倒せたなら、俺は、魔王や勇者にも勝ち目があると思った。
「神は、カオス・デウスは、エルフと人間に封印された。」
封印か、ならまだ神は死んではいない…と言うことか。
「えっ? ちょっと待って。何故エルフが? 人間は分かるけど、エルフが何故神の敵に?」
「神は元々エルフを男女で作った。でも、エルフの女性は、人間の男に恋をしたの。」
神の狙いとは裏腹に、人間に恋したのか。
「…なるほど。でもそれじゃエルフは増えないよね? 絶滅するよ。」
現に今絶滅せずこうして何人もいる。
「うん、その通り。だから神は、新しい女性エルフを作ったの。そのエルフは、臆病な性質を持たせた。そして人間とは、子供を作れないようにした。」
「でも続きがあって、人間と超天才エルフの子供がハーフエルフとし生まれ、、ただ1人現在も生きてる。」
少し含みのある笑顔で母が言った。
「さて、人類最強の人間…この人が本当に人間か怪しいけど、この人間と超天才のエルフが神に戦いを挑んだの。」
確かに怪しい…神と戦えるなんて、その人間も突然変異だな。人間が何故神に戦いを挑んだのか、考えて答えを出した。
「それは、人間も滅ぼされるから?」
目をつむって、これしかないと、目を開けて言葉に出した。
「そう。人間達も1人の怪物君、つまりエルフの彼氏に、神の討伐頼んだの。エルフは、彼の為に戦った。」
母が腕を組んで、思い出すように言う。
「でも不死身なんだよね? あっ! だから封印?」
不死身相手にただ一つ有効な手が封印だ。
しかし…封印なんていつか解かれる。現に今魔王の封印は、解かれた。
「そうその人間が、自分の命と引き換えに聖剣と言われる剣に、神を封じ込めたの。その封印の剣をエルフに託して。」
「自分の命と引き換えに。その後のエルフはどうなったの?
ん? そう言えば封印の魔法母さんにしか使えないんじゃ?」
どういうこと? 封印魔法は、ハイエルフである母にしか出来ないと思ってた。エルフと言っても、突然変異してる人か? よく考えたら、父も使えたんだった…教われば出来るのか?
「その後のエルフは、私に封印の魔法を古代種の私たち2人に教えた。元々は人間の魔法なの。実際その魔法人間が使えたなんて、今でも信じられないわ。」
人間の魔法だったのか封印魔法。元人間だった俺は、そいつに敬意を表したい。凄すぎるぞ救世主。
「と言う事は人間の方が、長い歴史があるのか。新しくエルフを作ったのは、臆病だから、神に逆らわないと思ったのかな? 」
机に置いてあるコップを持ち、レモンティーを一口飲んだ。いい香りだ。深刻な話しでも落ち着ける。
「そうね。最初のエルフは、神である自分を投影して、盛りに盛ったんでしょうね。人間みたいよね。最初は、愛着湧くから、完璧を求めた。」
確かに最初の子供は、やはり過保護になり、完璧を求める…人間くさいねほんと。俺は頷き別の疑問が浮かんで、母に尋ねた。
「そう言えば魔族は? 何やってたの? 他の種族は?」
ハイエルフとエルフ、人間しか戦ってないのか? 他の種族どうした? と俺は、思索して母に疑問をぶつけた。
「他の種族は…何やってたのかな? あは。魔族は、その時まだいなかったの。」
明るい笑い声を母が出して、場が少しばかり和んだ。
「なるほど、だけど不死身か…魔王みたいな厄介なのって結構いるの? それと剣に封じ込めれるなら、魔王も剣に封じ込められるんじゃ?」
他にも不死身の生物がウヨウヨしてる異世界だと、とてもじゃないが俺の、身が持たない。
「魔王はね、カオス・デウスの息子だからね。だから不死身なの。神の息子。だから魔族みたいな種族も作れる。ここだけの話よ? 魔王が神だなんて知れたら、邪魔する人間も出てくるかも知れないから。」
「そうだったんだ! まさに災厄親子だね。」
「ぷっ…笑わせないでよ。確かにそうだけど、似たもの親子。この魔王が魔族以外の種族を作ったんだけど、やっぱり敵になったのよね。その種族ダークエルフなんだけど、私たちの4人目のパーティよ。」
母がそりかえって、口を手で塞いだ。
「ごめん、真面目な話し中に。ダークエルフ! も気になるけど、その超天才エルフは、どうしてるの? まだ生きてる?」
その超天才エルフなら、何か魔王を倒せる方法を見つけていたりしないかな?
「多分生きてるけど、所在不明ね。噂によると異世界から、転生させる魔法を研究してるって噂ね。もしかしたら、亡くなった恋人を転生させるのが目的かもね。」
凄い…1000年経っても愛してるのか。ヤンデレ女子もびっくりだ。
…それ、もしかして俺が転生してこの世界に来たのは、そのヤンデレエルフが関係してるのか?
だけど、所在は不明か。いつかは、会って色々確かめたい。
「それで、この話ししたのは、魔王軍が近いうちに攻めて来るから、なるべく子供であるマギと情報共有しないとって思って。だから明日にでも、ここを出ようかと。」
…そうだな。この村に迷惑をかける前に、出ないとね。
「その前にこれ。年表作ったから、今までの整理出来ると思うの。それぞれの人口も書いたから。」
母が魔法で手繰り寄せた、紙の巻物を俺に渡した。
読んでみるか。
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