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プリンの行方②

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カノン視点。

あはは、ミウ最高! 
レイナが膝をついて地面を叩いて笑っていた。

アキラは口を抑えて、笑いを我慢していた。

あばばばば。恥ずかしいやら、悔しいやら。
本当ミウは凄いあだ名つけてくれたじゃない!


「意地悪。」
小声でミウに言った。

「いえいえ、カノンの為に間違いを起こさないよう、厳しく言ってるだけですん。」

胸を張りながら彼女が反論する。


「間違いくらい誰だって起こすし、わざとじゃないわよ。だいたい、プリン食べてたら、勘違いするのも仕方ないでしょ?」

「はい、仕方ないですぅ。これでいいですかぁ?」 
ミウの抑揚のない冷めた声が、私に届く。

「この…頭にくるわ!」

歯に力が入るのを感じた。

「自分にですか? 本当ドジが頭にきますよね。」

「くるわぁ! 舐めんなこいつ! 意地悪超人揚げ足取り女!」

腹が立ち過ぎて呂律がまわらなかった。手に力が入り、彼女を厳しく見据える。

「あはは、ミウの特徴掴みすぎだろ! ミウもその辺で辞めな。あんまり責めてやるなよ。」

アキラが止めに入るも、私の怒りは頂点に達していた。

「ファイアーボール!」

私は呪文を唱えミウにぶつけた。
日頃の恨みを込めた、渾身の炎の玉を彼女が手で受け止める。

「あっつ~い。手が焦げ焦げですん。」

火の玉が消えて、ミウの手から煙が立ち上る。


「おい! 家でそんなもん使うな~壊す気か!」

アキラの声が耳に届き、冷静を幾分取り戻した。もちろん全力でやれば借家は壊れる。


「はぁはぁ、ごめん。ミウ外で決着つけましょう!」

これで終わりじゃないわよ。お灸を据えてやらなければいけないという、使命感が湧いてきた。

「食べ物の恨みは恐ろしいですねぇ。」

ミウが他人事の様に言ってのけた。

「いや、ミウの煽りのせいだろ?
このアオリーマンが!」

アキラがミウを叱る。

「はい、アキラ、やり過ぎましたぁ。」

「アキラありがとう。」

「良いよ、ミウが言い過ぎだから。」

アキラが肩に手を置き、ため息を吐いた。

「うん、叱ってくれて気持ちが少し楽になった。」

「ふふ、私と言う敵を作って気持ちが楽になりましたね? 大成功ですん。」

「あは、何が大成功だよ~まったく。そんなつもりなかった癖に。」

「まぁまぁ、2人ともこれで終わりにしましょう。
これ以上言い争いしても、仲間割れになるでしょ?」

レイナが私達を宥めた。

確かに暴力で懲らしめようとしたのは、間違いだった。プリンのことも反省してるから。
私はみんなに謝った。

「だって、ミウ。」

アキラが彼女に言う。これ以上反論すればアキラは私の味方になるだろう。

「…分かりました。レイナ~手を治してくださーい。」

「ミウってほんとに人を煽るの好きだよな。」
 
アキラが呆れながら呟く。

「学校で煽り姫ってあだ名つけられましたぁ。そんなつもりはないんですけどね。」

本当かしら? 私は疑問に思った。


「まぁ今回は私が全面的に悪いから、良いけど…あなたが悪い時はしっかり反省しなさいよね。」

ミウに叱る。

「うん。」

すると子供のように頷いた。

「なんだやけに素直だな?」

アキラが小首を傾げて言う。

「我慢しましたぁ。説教タレ蔵が横にいるので。」


「俺のことかよ!」

アキラに凄いあだ名が付いた。そして皮肉太郎ってあだ名を影でつけた私はミウに何も言えなかった。

ぷっく、プププ。
レイナが苦笑していた。

「おーいレイナだけ楽しんでるぞ?」

アキラが苦笑いして言う。

「そうね、まぁ良いわ。疲れたから、私ベットで休む。」

私は精神的疲れがきて、休みたくなったのだ。

「お疲れ様ですん。」

ミウが気遣うように言った気がした。

私は自分の部屋に戻った。

こんこん、とドアを叩く音が聞こえた。

「誰?」

「ミウですぅ。」

「何よ? まだ文句言いに来たの?」

私は怒り心頭でキツく言ってしまった。


「違いますぅ~。」

ミウが首を横に振る。

「なに?」


「プリン忘れてますぅ。」

ミウがプリンを届けてくれた。

「ありがとう。また忘れてたわ。」

プリンを受け取る。

「いつも家事とかやってくれてありがとうございますん。」

いきなり感謝を伝えられ、戸惑いながら少し怒りを抱いた。

「なんなの? ご機嫌取り?」


「違いますん。またですぅ。」

「ちょっと待ちなさいよ。」

私はミウを引き止める。

「なんですかぁ?」

…言葉が口から出なかった。

「なんでもない。また。」

「はいですぅ。」


はぁ、プリン持ってきて貰ったお礼言えなかった。
私はプリンを食べながら、何故だろう? 涙が溢れてきた。

涙を拭いながら私は、プリンに何故ミウはスプーンじゃなくて、フォーク持ってきたんだろう。

「やっぱり嫌なやつぅ!」




カノン視点。

あはは、ミウ最高! 
レイナが膝をついて地面を叩いて笑っていた。

アキラは口を抑えて、笑いを我慢していた。

あばばばば。恥ずかしいやら、悔しいやら。
本当ミウは凄いあだ名つけてくれたじゃない!


「意地悪。」
小声でミウに言った。

「いえいえ、カノンの為に間違いを起こさないよう、厳しく言ってるだけですん。」

胸を張りながら彼女が反論する。


「間違いくらい誰だって起こすし、わざとじゃないわよ。だいたい、プリン食べてたら、勘違いするのも仕方ないでしょ?」

「はい、仕方ないですぅ。これでいいですかぁ?」 
ミウの抑揚のない冷めた声が、私に届く。

「この…頭にくるわ!」

歯に力が入るのを感じた。

「自分にですか? 本当ドジが頭にきますよね。」

「くるわぁ! 舐めんなこいつ! 意地悪超人揚げ足取り女!」

腹が立ち過ぎて呂律がまわらなかった。手に力が入り、彼女を厳しく見据える。

「あはは、ミウの特徴掴みすぎだろ! ミウもその辺で辞めな。あんまり責めてやるなよ。」

アキラが止めに入るも、私の怒りは頂点に達していた。

「ファイアーボール!」

私は呪文を唱えミウにぶつけた。
日頃の恨みを込めた、渾身の炎の玉を彼女が手で受け止める。

「あっつ~い。手が焦げ焦げですん。」

火の玉が消えて、ミウの手から煙が立ち上る。


「おい! 家でそんなもん使うな~壊す気か!」

アキラの声が耳に届き、冷静を幾分取り戻した。もちろん全力でやれば借家は壊れる。


「はぁはぁ、ごめん。ミウ外で決着つけましょう!」

これで終わりじゃないわよ。お灸を据えてやらなければいけないという、使命感が湧いてきた。

「食べ物の恨みは恐ろしいですねぇ。」

ミウが他人事の様に言ってのけた。

「いや、ミウの煽りのせいだろ?
このアオリーマンが!」

アキラがミウを叱る。

「はい、アキラ、やり過ぎましたぁ。」

「アキラありがとう。」

「良いよ、ミウが言い過ぎだから。」

アキラが肩に手を置き、ため息を吐いた。

「うん、叱ってくれて気持ちが少し楽になった。」

「ふふ、私と言う敵を作って気持ちが楽になりましたね? 大成功ですん。」

「あは、何が大成功だよ~まったく。そんなつもりなかった癖に。」

「まぁまぁ、2人ともこれで終わりにしましょう。
これ以上言い争いしても、仲間割れになるでしょ?」

レイナが私達を宥めた。

確かに暴力で懲らしめようとしたのは、間違いだった。プリンのことも反省してるから。
私はみんなに謝った。

「だって、ミウ。」

アキラが彼女に言う。これ以上反論すればアキラは私の味方になるだろう。

「…分かりました。レイナ~手を治してくださーい。」

「ミウってほんとに人を煽るの好きだよな。」
 
アキラが呆れながら呟く。

「学校で煽り姫ってあだ名つけられましたぁ。そんなつもりはないんですけどね。」

本当かしら? 私は疑問に思った。


「まぁ今回は私が全面的に悪いから、良いけど…あなたが悪い時はしっかり反省しなさいよね。」

ミウに叱る。

「うん。」

すると子供のように頷いた。

「なんだやけに素直だな?」

アキラが小首を傾げて言う。

「我慢しましたぁ。説教タレ蔵が横にいるので。」


「俺のことかよ!」

アキラに凄いあだ名が付いた。そして皮肉太郎ってあだ名を影でつけた私はミウに何も言えなかった。

ぷっく、プププ。
レイナが苦笑していた。

「おーいレイナだけ楽しんでるぞ?」

アキラが苦笑いして言う。

「そうね、まぁ良いわ。疲れたから、私ベットで休む。」

私は精神的疲れがきて、休みたくなったのだ。

「お疲れ様ですん。」

ミウが気遣うように言った気がした。

私は自分の部屋に戻った。

こんこん、とドアを叩く音が聞こえた。

「誰?」

「ミウですぅ。」

「何よ? まだ文句言いに来たの?」

私は怒り心頭でキツく言ってしまった。


「違いますぅ~。」

ミウが首を横に振る。

「なに?」


「プリン忘れてますぅ。」

ミウがプリンを届けてくれた。

「ありがとう。また忘れてたわ。」

プリンを受け取る。

「いつも家事とかやってくれてありがとうございますん。」

いきなり感謝を伝えられ、戸惑いながら少し怒りを抱いた。

「なんなの? ご機嫌取り?」


「違いますん。またですぅ。」

「ちょっと待ちなさいよ。」

私はミウを引き止める。

「なんですかぁ?」

…言葉が口から出なかった。

「なんでもない。また。」

「はいですぅ。」


はぁ、プリン持ってきて貰ったお礼言えなかった。
私はプリンを食べながら、何故だろう? 涙が溢れてきた。

涙を拭いながら私は、プリンに何故ミウはスプーンじゃなくて、フォーク持ってきたんだろう。

「やっぱり嫌なやつぅ!」




アキラの視点に戻る。

俺は眉をひそめ、ミウの顔を見つめながら尋ねた。
「なんで疑われて怒ったんだ? 前なら、どっちでも良い、疑いたいなら疑えば? 的なスタンスだったろ?」

ミウは目を細め、頭を傾げて答えた。
「そうですねー、仲間だからですぅ。前はただの味方って感じだったので。」


「今は仲間意識があるって事か。」
俺は腕を組んで、頷く。

ミウが指を立てて、説明するように続ける。
「それもありますけど、してないこと責められたら誰でも怒りますん。」


「まぁな。」
俺は肩をすくめて、手を腰にやる。


「私が仲間の物盗んだら、アキラも責められますん。それが嫌ですぅ。」
ミウか真剣な表情で語った。

「ミウ~成長したなぁ!」
肩をポンとやり、軽く叩いて俺は自然と頬がるんだ。

「してないですぅ~! 性格変わってないですん。」

両手を振りながら、ミウが頬を膨らまして否定した。

「なんだよ、謙遜しやがって。」


「でもそっか、ならもう信用して良いな?」

「なんですかぁ? その確認は?
やりますよ、悪戯。」

「いや、仲間の金盗むことはしないって信用していいよなって話し。」

「自分のお金なんで、盗まないですぅ。」

「みんなの金じゃ!」

俺は声を荒げて、額に手をやり呆れてため息を吐いた。

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