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知恵者
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コインが見えた。
…あれ? 何も書いてない? 何コレ…表でもない、裏でもない。
「ふっ、正解は何も書いてないでした~。私の勝ち! なのでくっつくのは私でーす。残念でした!」
仁美ちゃん! こいつ、イカサママジックしやがった。
さ…さすが知恵者自称するだけある。
「えっ、そんなのアリなんですか?」
「…異議ありです! そんなの聞いてないもん。」
「ふっ、2人とも甘いね~真に愛する者は、これくらい汚い真似するんだよ? つまり、私が1番紬に相応しいと。お子ちゃまの出る幕はないって訳。」
見事な言い分に2人とも白旗を上げた。
無言で…納得するしかなかったんだろう。
そして仁美ちゃんが私にくっついてきた。
「争い回避させたの、凄いでしょ? 後でご飯奢ってね。」
仁美ちゃんが耳元で囁いて言った。
「助かった、さすが知恵者だね。」
私も小声でお礼を言った。
「ねぇ、なんで紬ちゃんとくっつきたかったの?
紬ちゃんと何かあったの?」
泉ちゃんが、紗理奈ちゃんに質問をしていた。
やるなぁ、自分を敵にして、2人の仲を良くするなんて。
「私ね、つむたんに守って貰った事があって。バスケの部活で先輩から。それでつむたん、先輩と関係悪くなって…辞める事に。だからつむたんの事大事なんだ。」
…紗理奈ちゃん…仲良くなるの早っ。もう泉ちゃんと仲良く話してんの?
「そうなんだ。紬ちゃんってやっぱり聖女様だね。私も救ってもらったことがあって。」
2人して褒めるやん。全然そんな事ないけどね! 至って普通人です。
泉ちゃんと紗理奈ちゃんの間に交わされた会話を聞きながら、ラウンド近くまで到着した。
仁美ちゃんが腕を組んでいたのをそっと腕を外した。
「紬ちゃん、ありがとう。世は満足じゃ。」
満足すか、おおい~この人どこの国のお偉いさん?
結構冗談言うのね、仁美ちゃん。
「女王様、それは良かったですね。」
悪ノリした私は、笑顔で彼女の表情を見る。
「ラウンド着いたね。ボウリングは定番だけど、今回は違う事するんだよね?」
仁美ちゃんがラウンド店のボーリングのどでかい飾りを見て言う。
何故にやらないのに見る? やりたいのか? そうなのか? しかしここは、スルーしよう。
「うん、バスケと卓球だね。」
彼女に答えた。休みの日に、ボーリングしたいからだ。もちろん勉強もしなければいけないから、折を見てやる。
「なら、バスケと卓球でチーム組もう。
間違いなく紬が1番人気なので、公平を期すため、また勝負して決めよう。」
仁美ちゃんが提案する。
「またイカサマするんじゃないですか?」
泉ちゃんが疑い深そうに目を見張る。
「さぁ? イカサマはバレなきゃ、イカサマじゃないんだよ?」
仁美ちゃんが分からないポーズをして言う。
「それじゃ、ひとみんが有利すぎるよー。」
紗理奈ちゃんが、すかさず疑問を口にする。
「まぁまぁ、そう言われると思って、私が最後にやれるゲームを考えた。」
腰を当てて言う。最後にやれる? 最後が不利になるってことかな?
「普通に時間で決めたら、良いんじゃないんかね?」
私は、公平を期すならその方が良くないかと思った。あんまりイカサマされると、お二人が悪知恵が付くんじゃないかなと、恐れたからだ。
特に泉ちゃんがヤバい。
「それじゃあ面白くない! そもそもだよ? 私が勝ち確なのに、それを手放すと思うかい?」
仁美ちゃんが、手を振り私の提案を拒否した。
…あれ? 何も書いてない? 何コレ…表でもない、裏でもない。
「ふっ、正解は何も書いてないでした~。私の勝ち! なのでくっつくのは私でーす。残念でした!」
仁美ちゃん! こいつ、イカサママジックしやがった。
さ…さすが知恵者自称するだけある。
「えっ、そんなのアリなんですか?」
「…異議ありです! そんなの聞いてないもん。」
「ふっ、2人とも甘いね~真に愛する者は、これくらい汚い真似するんだよ? つまり、私が1番紬に相応しいと。お子ちゃまの出る幕はないって訳。」
見事な言い分に2人とも白旗を上げた。
無言で…納得するしかなかったんだろう。
そして仁美ちゃんが私にくっついてきた。
「争い回避させたの、凄いでしょ? 後でご飯奢ってね。」
仁美ちゃんが耳元で囁いて言った。
「助かった、さすが知恵者だね。」
私も小声でお礼を言った。
「ねぇ、なんで紬ちゃんとくっつきたかったの?
紬ちゃんと何かあったの?」
泉ちゃんが、紗理奈ちゃんに質問をしていた。
やるなぁ、自分を敵にして、2人の仲を良くするなんて。
「私ね、つむたんに守って貰った事があって。バスケの部活で先輩から。それでつむたん、先輩と関係悪くなって…辞める事に。だからつむたんの事大事なんだ。」
…紗理奈ちゃん…仲良くなるの早っ。もう泉ちゃんと仲良く話してんの?
「そうなんだ。紬ちゃんってやっぱり聖女様だね。私も救ってもらったことがあって。」
2人して褒めるやん。全然そんな事ないけどね! 至って普通人です。
泉ちゃんと紗理奈ちゃんの間に交わされた会話を聞きながら、ラウンド近くまで到着した。
仁美ちゃんが腕を組んでいたのをそっと腕を外した。
「紬ちゃん、ありがとう。世は満足じゃ。」
満足すか、おおい~この人どこの国のお偉いさん?
結構冗談言うのね、仁美ちゃん。
「女王様、それは良かったですね。」
悪ノリした私は、笑顔で彼女の表情を見る。
「ラウンド着いたね。ボウリングは定番だけど、今回は違う事するんだよね?」
仁美ちゃんがラウンド店のボーリングのどでかい飾りを見て言う。
何故にやらないのに見る? やりたいのか? そうなのか? しかしここは、スルーしよう。
「うん、バスケと卓球だね。」
彼女に答えた。休みの日に、ボーリングしたいからだ。もちろん勉強もしなければいけないから、折を見てやる。
「なら、バスケと卓球でチーム組もう。
間違いなく紬が1番人気なので、公平を期すため、また勝負して決めよう。」
仁美ちゃんが提案する。
「またイカサマするんじゃないですか?」
泉ちゃんが疑い深そうに目を見張る。
「さぁ? イカサマはバレなきゃ、イカサマじゃないんだよ?」
仁美ちゃんが分からないポーズをして言う。
「それじゃ、ひとみんが有利すぎるよー。」
紗理奈ちゃんが、すかさず疑問を口にする。
「まぁまぁ、そう言われると思って、私が最後にやれるゲームを考えた。」
腰を当てて言う。最後にやれる? 最後が不利になるってことかな?
「普通に時間で決めたら、良いんじゃないんかね?」
私は、公平を期すならその方が良くないかと思った。あんまりイカサマされると、お二人が悪知恵が付くんじゃないかなと、恐れたからだ。
特に泉ちゃんがヤバい。
「それじゃあ面白くない! そもそもだよ? 私が勝ち確なのに、それを手放すと思うかい?」
仁美ちゃんが、手を振り私の提案を拒否した。
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