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笑顔の連鎖
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「昨日明君なんの話してたの?」
放課後の今、私は泉ちゃんに聞いた。
「気になりますか?」
前を見据えて、彼女が言う。
おかしい。いつもなら、私を見まくる癖に。
「いや…そりゃ…まぁ。」
泉ちゃんの様子が変だから、と喉まででかかった。けど飲み込んだ。
それは嘘だと思ったからだ。そんなの…気持ちは少しはあるけど。やっぱり明君がなんて言ったか気になる。
「でも学校では話せないです。」
泉ちゃんが俯いて言う。
「そうかー。んじゃ家に来る?」
私は家に誘った。けど彼女は首を横に振る。
「弟さんいますよね? あんまり聞かせたくはないので。」
どう言うこと? そんな…くっ、気になる。
「じゃあ~どこにするん?」
実際そんな話せる場所あるか?
「漫喫にしませんか? それか映画館。私としては、映画館が良いですけど。」
…映画館ねぇ? デートしたいだけじゃ? まぁ~、ここは彼女の意見を優先させて話を聞かねば。
「おけおけ、映画館で良いよ。いつにしよっか?
泉ちゃんがいいなら、いつでも。」
両手を振って提案した。
「今日と言いたいところですけど、明日に出来ますか? 紬ちゃんの予定に合わせます。」
「じゃあ明日で。」
私は言い切った。早く知りたくてうずうずする。
その時、泉ちゃんの背後から、明君が私達の所に近づいてきた。そして立ち止まって、深呼吸をしていた。
「なぁ泉今日、一緒に帰らないか?」
明君が、照れ臭そうに言う。
「うん、帰ろっか。じゃあね、つ・む・ぎ・ちゃん。」
私は驚きのあまり一瞬の沈黙をして、じゃあねと返事をした。
「紬またな! これからよろしく、泉の事も頼むよ。」
仲良さそうに2人が私の前から去っていく。
「ああ…うん。またね。」
小声で震えながら言った。
そして次の日、泉ちゃんと待ち合わせだ。
すでに彼女は来ていた。はやっ。30分前に私来たのに…この子は。
「今日はよろしくお願いします。」
泉ちゃんが頭を下げて言う。
くっ…可愛い…キラキラしている。アイドルの様だ。可憐で、天使の様な愛くるしさ。
まさに美少女…お姫様かよっ。私が隣にいるの、完全に引き立て役ぅ。
それにしても…やっぱり私のこと好きで、見てもらいたくて、頑張ってメイクとかしたのかな? 一応褒めてやるか。
「今日の泉ちゃんは、めっちゃ可愛いね。アイドルかと思った。私とは、月とスッポンだね。私は、たいしたことないし。」
若干自虐気味に言った。それぐらい今日の彼女は、応援したくなるほど、魅力的。
「ううん、紬ちゃんのが可愛いから。可愛すぎて、胸がドキドキしちゃうよ。本当…紬ちゃんは、女神様も真っ青な、嫉妬するぐらい可愛い。」
いや、あんた褒めすぎ。恋が幻を見せてるのかな? くっそ恥ずかしいからやめれ。
映画は、ラブロマンスではなくて、アニメ映画。流石に泉ちゃんとは、キツいもんね。泉ちゃんちょい怖いもん。言ってることがね、うん。
このアニメにしよう。事前にどの映画見るか決めてなかったけど、彼女は特に何も言わずに頷いた。
さてと映画席に座って、始まるのを待った。
映画を観た後に質問だ。
「あっ、紬ちゃん…私…私。」
「どうしたの? 泉ちゃん、何か深い話になる?」
私は心配して彼女に歩み寄った。
「ううん…靴逆に履いてた。」
おまえっ~ドジ過ぎやろ。思わず吹き出した私に釣られて、泉ちゃんも笑った。
放課後の今、私は泉ちゃんに聞いた。
「気になりますか?」
前を見据えて、彼女が言う。
おかしい。いつもなら、私を見まくる癖に。
「いや…そりゃ…まぁ。」
泉ちゃんの様子が変だから、と喉まででかかった。けど飲み込んだ。
それは嘘だと思ったからだ。そんなの…気持ちは少しはあるけど。やっぱり明君がなんて言ったか気になる。
「でも学校では話せないです。」
泉ちゃんが俯いて言う。
「そうかー。んじゃ家に来る?」
私は家に誘った。けど彼女は首を横に振る。
「弟さんいますよね? あんまり聞かせたくはないので。」
どう言うこと? そんな…くっ、気になる。
「じゃあ~どこにするん?」
実際そんな話せる場所あるか?
「漫喫にしませんか? それか映画館。私としては、映画館が良いですけど。」
…映画館ねぇ? デートしたいだけじゃ? まぁ~、ここは彼女の意見を優先させて話を聞かねば。
「おけおけ、映画館で良いよ。いつにしよっか?
泉ちゃんがいいなら、いつでも。」
両手を振って提案した。
「今日と言いたいところですけど、明日に出来ますか? 紬ちゃんの予定に合わせます。」
「じゃあ明日で。」
私は言い切った。早く知りたくてうずうずする。
その時、泉ちゃんの背後から、明君が私達の所に近づいてきた。そして立ち止まって、深呼吸をしていた。
「なぁ泉今日、一緒に帰らないか?」
明君が、照れ臭そうに言う。
「うん、帰ろっか。じゃあね、つ・む・ぎ・ちゃん。」
私は驚きのあまり一瞬の沈黙をして、じゃあねと返事をした。
「紬またな! これからよろしく、泉の事も頼むよ。」
仲良さそうに2人が私の前から去っていく。
「ああ…うん。またね。」
小声で震えながら言った。
そして次の日、泉ちゃんと待ち合わせだ。
すでに彼女は来ていた。はやっ。30分前に私来たのに…この子は。
「今日はよろしくお願いします。」
泉ちゃんが頭を下げて言う。
くっ…可愛い…キラキラしている。アイドルの様だ。可憐で、天使の様な愛くるしさ。
まさに美少女…お姫様かよっ。私が隣にいるの、完全に引き立て役ぅ。
それにしても…やっぱり私のこと好きで、見てもらいたくて、頑張ってメイクとかしたのかな? 一応褒めてやるか。
「今日の泉ちゃんは、めっちゃ可愛いね。アイドルかと思った。私とは、月とスッポンだね。私は、たいしたことないし。」
若干自虐気味に言った。それぐらい今日の彼女は、応援したくなるほど、魅力的。
「ううん、紬ちゃんのが可愛いから。可愛すぎて、胸がドキドキしちゃうよ。本当…紬ちゃんは、女神様も真っ青な、嫉妬するぐらい可愛い。」
いや、あんた褒めすぎ。恋が幻を見せてるのかな? くっそ恥ずかしいからやめれ。
映画は、ラブロマンスではなくて、アニメ映画。流石に泉ちゃんとは、キツいもんね。泉ちゃんちょい怖いもん。言ってることがね、うん。
このアニメにしよう。事前にどの映画見るか決めてなかったけど、彼女は特に何も言わずに頷いた。
さてと映画席に座って、始まるのを待った。
映画を観た後に質問だ。
「あっ、紬ちゃん…私…私。」
「どうしたの? 泉ちゃん、何か深い話になる?」
私は心配して彼女に歩み寄った。
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