86 / 102
第86話
「・・・っ馬鹿にして!!」
しおりを挟むケイリィとリチアは生徒やコチョウ達がいる元まで全力で走った。
ケイリィ「皆大丈夫かな?黒い奴、もう消えたよね?」
リチア「そう願いたいです。あのロネちゃんが黒いのを出してた原因だとすれば・・・」
ケイリィ「・・・あの子自身も苦しんでた、よね。黒い化け物にさ」
リチア「・・・はい。ただ、明るい場所でしか生活できないのは、可哀想です」
ケイリィ「・・・うん・・。
ねぇ・・、あれ?なんだろ?あの光・・・」
2人が街中を走っていると
今が夜とは思えないほど空が明るい方角があった。
リチア「行ってみましょう!」
ケイリィ「うん!」
2人はその明るい方に向かって走り出した。
ー
ジュリエッタ「残されたあたしの想いは?気持ちは・・・?どこにぶつければいいの!!
最期に母親ズラなんかして・・・ほんっとバカすぎて笑えてくるよ」
ノウゼンカズラ「おい、ディアナを侮辱してんじゃねぇぞクソガキが。甘ったれんな」
ジュリエッタ「・・・っうるさい、うるさい!!!あたしのこの怒り、ママにぶつけられないのであれば今ここで、貴方達にあたしのこもった怒り全部ぶちまけてやるんだから・・・!!」
ノウゼンカズラ「あぁ、やれるもんならやってみろよ」
ジュリエッタ「・・・っ馬鹿にして!!」
ジュリエッタの手鏡のガラスが光り輝き、その光は強さを増す。
コチョウ達は生徒を守るように立ち、そして手鏡の中から発射された魔法はコチョウ達を襲い、ドオォンと言う音が大きく夜の街に響く。
その場に煙が漂いジュリエッタからは騎士学校の人らが煙で見えなくなる。
ジュリエッタは倒したつもりでいたが、
煙がだんだん晴れてくるとそこにいたコチョウ達は無傷であり、バリアが張られてるのがわかった。
ジュリエッタ「な・・・んで・・・」
リチア「間に、合いました・・・!」
ジュリエッタは振り返ると、そこには走って息を切らしたリチアとケイリィがいた。
「リチアちゃん・・・!ケイリィ君!」
ジュリエッタ「・・・貴方も、力が使える人なんですか?よくも、邪魔を・・・!貴方から先に消しちゃいます!!」
手鏡がケイリィとリチアの方を向いて光だし、
ケイリィはリチアの前に出て守るように立つ。
リチア「ケイっ!?」
ケイリィ「俺にも、リチアを守らせてよ」
リチア「でも・・・」
ケイリィ「いつまでも女の子に守って貰ってちゃ、男が廃るって言うでしょ?」
リチア「し、知らないですけど・・っ」
手鏡の光が徐々に輝きを増したところで、
ジュリエッタ「皆、みんな死んじゃえ!!!」
ノウゼンカズラ「・・・」
ジュリエッタがそう叫んだところで、ノウゼンカズラはジュリエッタが自分達に向いてないところで背後から駆け出してジュリエッタの背後に迫り手鏡を待ってる手首を掴んで後ろに引っ張る。
突然のことで、ジュリエッタは油断して手鏡を手から離すと鏡はパッと消えた。
ジュリエッタ「な・・・っ」
ノウゼンカズラ「今のお前を見たら、ディアナはどう思うんだろうな」
ジュリエッタ「うる、さい・・・!」
ジュリエッタは手に力を込めて手鏡を出そうとしたがノウゼンカズラは強く手首を握り締め、男ということもあって手首を掴む強さにジュリエッタは苦痛の表情を浮かべた次の瞬間だった。
ノウゼンカズラがジュリエッタの口にキスを落としたのは。ノウゼンカズラのその思いがけない行動に周りも固まっていたとか。
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢にざまぁされた王子のその後
柚木崎 史乃
ファンタジー
王子アルフレッドは、婚約者である侯爵令嬢レティシアに窃盗の濡れ衣を着せ陥れようとした罪で父王から廃嫡を言い渡され、国外に追放された。
その後、炭鉱の町で鉱夫として働くアルフレッドは反省するどころかレティシアや彼女の味方をした弟への恨みを募らせていく。
そんなある日、アルフレッドは行く当てのない訳ありの少女マリエルを拾う。
マリエルを養子として迎え、共に生活するうちにアルフレッドはやがて自身の過去の過ちを猛省するようになり改心していった。
人生がいい方向に変わったように見えたが……平穏な生活は長く続かず、事態は思わぬ方向へ動き出したのだった。
懐妊を告げずに家を出ます。最愛のあなた、どうかお幸せに。
梅雨の人
恋愛
最愛の夫、ブラッド。
あなたと共に、人生が終わるその時まで互いに慈しみ、愛情に溢れる時を過ごしていけると信じていた。
その時までは。
どうか、幸せになってね。
愛しい人。
さようなら。
アルバートの屈辱
プラネットプラント
恋愛
妻の姉に恋をして妻を蔑ろにするアルバートとそんな夫を愛するのを諦めてしまった妻の話。
『詰んでる不憫系悪役令嬢はチャラ男騎士として生活しています』の10年ほど前の話ですが、ほぼ無関係なので単体で読めます。
選ばれたのは美人の親友
杉本凪咲
恋愛
侯爵令息ルドガーの妻となったエルは、良き妻になろうと奮闘していた。しかし突然にルドガーはエルに離婚を宣言し、あろうことかエルの親友であるレベッカと関係を持った。悔しさと怒りで泣き叫ぶエルだが、最後には離婚を決意して縁を切る。程なくして、そんな彼女に新しい縁談が舞い込んできたが、縁を切ったはずのレベッカが現れる。
未亡人となった側妃は、故郷に戻ることにした
星ふくろう
恋愛
カトリーナは帝国と王国の同盟により、先代国王の側室として王国にやって来た。
帝国皇女は正式な結婚式を挙げる前に夫を失ってしまう。
その後、義理の息子になる第二王子の正妃として命じられたが、王子は彼女を嫌い浮気相手を溺愛する。
数度の恥知らずな婚約破棄を言い渡された時、カトリーナは帝国に戻ろうと決めたのだった。
他の投稿サイトでも掲載しています。
嘘はあなたから教わりました
菜花
ファンタジー
公爵令嬢オリガは王太子ネストルの婚約者だった。だがノンナという令嬢が現れてから全てが変わった。平気で嘘をつかれ、約束を破られ、オリガは恋心を失った。カクヨム様でも公開中。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる