手向け花を捧ぐーREー

井上凪沙

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第86話

「・・・っ馬鹿にして!!」

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ケイリィとリチアは生徒やコチョウ達がいる元まで全力で走った。


ケイリィ「皆大丈夫かな?黒い奴、もう消えたよね?」

リチア「そう願いたいです。あのロネちゃんが黒いのを出してた原因だとすれば・・・」

ケイリィ「・・・あの子自身も苦しんでた、よね。黒い化け物にさ」

リチア「・・・はい。ただ、明るい場所でしか生活できないのは、可哀想です」

ケイリィ「・・・うん・・。
ねぇ・・、あれ?なんだろ?あの光・・・」

2人が街中を走っていると
今が夜とは思えないほど空が明るい方角があった。


リチア「行ってみましょう!」

ケイリィ「うん!」

2人はその明るい方に向かって走り出した。
















ジュリエッタ「残されたあたしの想いは?気持ちは・・・?どこにぶつければいいの!!
最期に母親ズラなんかして・・・ほんっとバカすぎて笑えてくるよ」


ノウゼンカズラ「おい、ディアナを侮辱してんじゃねぇぞクソガキが。甘ったれんな」

ジュリエッタ「・・・っうるさい、うるさい!!!あたしのこの怒り、ママにぶつけられないのであれば今ここで、貴方達にあたしのこもった怒り全部ぶちまけてやるんだから・・・!!」

ノウゼンカズラ「あぁ、やれるもんならやってみろよ」

ジュリエッタ「・・・っ馬鹿にして!!」


ジュリエッタの手鏡のガラスが光り輝き、その光は強さを増す。


コチョウ達は生徒を守るように立ち、そして手鏡の中から発射された魔法はコチョウ達を襲い、ドオォンと言う音が大きく夜の街に響く。



その場に煙が漂いジュリエッタからは騎士学校の人らが煙で見えなくなる。


ジュリエッタは倒したつもりでいたが、

煙がだんだん晴れてくるとそこにいたコチョウ達は無傷であり、バリアが張られてるのがわかった。






ジュリエッタ「な・・・んで・・・」



リチア「間に、合いました・・・!」

ジュリエッタは振り返ると、そこには走って息を切らしたリチアとケイリィがいた。


「リチアちゃん・・・!ケイリィ君!」


ジュリエッタ「・・・貴方も、力が使える人なんですか?よくも、邪魔を・・・!貴方から先に消しちゃいます!!」

手鏡がケイリィとリチアの方を向いて光だし、
ケイリィはリチアの前に出て守るように立つ。


リチア「ケイっ!?」

ケイリィ「俺にも、リチアを守らせてよ」

リチア「でも・・・」

ケイリィ「いつまでも女の子に守って貰ってちゃ、男が廃るって言うでしょ?」

リチア「し、知らないですけど・・っ」

手鏡の光が徐々に輝きを増したところで、
ジュリエッタ「皆、みんな死んじゃえ!!!」

ノウゼンカズラ「・・・」

ジュリエッタがそう叫んだところで、ノウゼンカズラはジュリエッタが自分達に向いてないところで背後から駆け出してジュリエッタの背後に迫り手鏡を待ってる手首を掴んで後ろに引っ張る。
突然のことで、ジュリエッタは油断して手鏡を手から離すと鏡はパッと消えた。



ジュリエッタ「な・・・っ」

ノウゼンカズラ「今のお前を見たら、ディアナはどう思うんだろうな」

ジュリエッタ「うる、さい・・・!」

ジュリエッタは手に力を込めて手鏡を出そうとしたがノウゼンカズラは強く手首を握り締め、男ということもあって手首を掴む強さにジュリエッタは苦痛の表情を浮かべた次の瞬間だった。






ノウゼンカズラがジュリエッタの口にキスを落としたのは。ノウゼンカズラのその思いがけない行動に周りも固まっていたとか。











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