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第5話
「入学早々1年生に初任務だそうですよ」
しおりを挟むあの日から8年後が経ち・・・
2021年4月13日
カトレア「今年の1年生はどんな子が入学してくるのかしら。しっかり出来る子だといいのだけれど」
キキョウ「はい。そのために我々がしっかり指導していきます。」
カトレア「今日は初の任務だそうね。
しかし今回の任務、、人身売買をしてる子供たちを助けて欲しいという件だが、この件は前にランが肩をつけたのではなかったか?」
ラン「そのつもり、だったのですが・・・申し訳ありません。まだ生き残りが居たとは知らず・・・」
そこでランは気付いた。1人の男がシナ様って呟いていた事を。
カトレア「良いわ。これは初任務として1年には良い経験になるであろうからね」
そして、その部屋に窓を開けていたからか外からの風が吹きヒラヒラと履歴書が舞い散り床に落ちた1枚の履歴書をランは拾い上げる。
その履歴書には、リチア=アズマと記されていた。
ラン「!」
キキョウ「ラン。今回の任務、頼んだぞ」
ラン「っはい」
ーーー
リチアとケイリィはバスから降りるとひたすらに走っていた。
ケイリィ「もぉリチアが入学初日で寝坊するから遅くなっただろ!」
リチア「ご、ごめんなさぃ~~。騎士学校から送られてきた証明書無くしたと思って探してたんです~~!」
そして2人は騎士学校の門前へ。騎士学校の門の上の方には二箇所監視カメラが取り付けられているようだった。
2人はそんな門の扉を開ける。
門を開けて少し歩いた先にもまた門が立ち塞がっていた。
その門の横の壁には指紋認証システムのようなものが付けられており、2人はその場に立ち往生していた。
ケイリィ「完璧遅刻だけどね。5分も遅刻だよ・・確か9時からだったよね。
てか、これってどうやって入るんだろ?」
リチア「ええっと・・・手を翳す、とか?」
りちあに言われた通り、ケイリィは壁に付けられている指紋認証に自分の手を翳す。
ケイリィ「・・・反応しないけど」
リチア「あ!最初証明書の裏面にある指紋に手を翳してくださいって書いてあります」
リチアは証明書に書かれてあるのを読み、証明書の裏を見てみるとそこには確かに指紋認証が描かれていた。手の形をしリチアとケイリィはそこに指を翳すと、認証完了しました。と証明書から音声が流れる。
ケイリィ「へぇー、すごいシステム・・・」
リチア「これで多分開くかと」
そしてリチアは門の壁の指紋認証へと自らの手を翳した後、門は横にスライドして開いた。
ゴゴゴと音を立てて門が開かれる。
その2人の目線の先には・・・
門や壁に囲まれた学校や、寮があって、それにこの騎士学校を守るかのように造られたマシュリ像が学校の正面の上の方に飾られそれらを出迎えているようであった。
そんな学校の前には
たくさんの生徒が居て、視線はケイリィたちへと注がれている。
この学校は1学年A.B.Cの3クラスあり、各クラス10人ずつとなっていてケイリィとリチアを含め計30名がそこにいることとなる。
そして生徒らの前には3人の騎士の先輩らが待っていた。
ノウゼンカズラ「おい1年遅刻だぞ」
ケイリィ「す、すいませーん!」
ラン「入学早々1年に初任務だそうですよ。教室の自分の机の上に学校の制服と剣を配布しておきました。準備できたらここに戻ってきてくださいね」
「「はい!」」
ここが騎士学校・・・。そして、あの人が・・・。
リチアの視線はランに注がれた。
ケイリィ「リチア何してるのさ!早く!」
リチア「あ、はい!」
そして学校内へと入っていくリチアとケイリィ。
ランはそんなリチアを静かに見つめていた。
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