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20:00, Friday アルバートホテル 7階にて
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「まこ。手、貸して」
恐る恐る右手を差し出すと、弘は押し込んでいた左手を引き抜き、自分の腰元へと誘った。
「…触ってて」
まこのも、と言いながら、
自分のものとまとめて手の中に納めさせた。
視線を落とすと、滑りと熱を帯びた2つのものが重なり合いながら
薄暗い部屋の中で怪しく光っているのが見える。
弘の方に視線を移すと、
左手を中に押し入れながら舌で胸を転がしているが、
時折、小さく息を吐きながら眉間に皺を寄せている。
自分も触られている時、こんな顔をしているんだろうかと想像すると、ひどく興奮した。
その様子を見つめていると、弘がこちらに気づいて
目尻を落とした。
「ごめんね、話しながらしようって言ってたのに。余裕がなくなってきた」
「…いいですよ、別に」
この状況に、少しずつ心が慣れてきた。
何となく終わりが見えて来たからかもしれない。
弘の、薄茶色の長い前髪の隙間から見える額。
その額からにじみ出る汗が、胸元にぽたりと垂れ落ちてくる。
刺激を敏感に感じ取る彼の表情を、もう少し見ていたいと思った。
恐る恐る右手を差し出すと、弘は押し込んでいた左手を引き抜き、自分の腰元へと誘った。
「…触ってて」
まこのも、と言いながら、
自分のものとまとめて手の中に納めさせた。
視線を落とすと、滑りと熱を帯びた2つのものが重なり合いながら
薄暗い部屋の中で怪しく光っているのが見える。
弘の方に視線を移すと、
左手を中に押し入れながら舌で胸を転がしているが、
時折、小さく息を吐きながら眉間に皺を寄せている。
自分も触られている時、こんな顔をしているんだろうかと想像すると、ひどく興奮した。
その様子を見つめていると、弘がこちらに気づいて
目尻を落とした。
「ごめんね、話しながらしようって言ってたのに。余裕がなくなってきた」
「…いいですよ、別に」
この状況に、少しずつ心が慣れてきた。
何となく終わりが見えて来たからかもしれない。
弘の、薄茶色の長い前髪の隙間から見える額。
その額からにじみ出る汗が、胸元にぽたりと垂れ落ちてくる。
刺激を敏感に感じ取る彼の表情を、もう少し見ていたいと思った。
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