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第3章 美帆と見た夢の果て
第13話
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「そうよね。未知子の辛い気持ち。すごく、よくわかる。ごめんね。苦労かけたね。本当にごめんね」
美帆は、いくどもうなずきながら、手帳をしまった。
未知子は たまらなくなった 。言い返して欲しかった。
ハンドバッグをひっつかんで外に出た。
店を出てすぐ、言い過ぎたと後悔した。
しかし、板挟みになっている自分の気持ちもわかって欲しかった。
それから一週間後の早朝、美帆は踏切で電車に轢かれたのだった。
胸ポケットから 手帳が見つかった。その背表紙には、「未知子に」とだけ書かれていた。
美帆の死を高田部長から携帯で告げられた時、外回りで四谷にいた未知子はその場で崩れ落ちそうになった。
信じられなかった。
慌てて 駅の トイレに駆け込むと、便器にかがみ込んで吐いた。
大切な人を失ってしまった。
取り返しのつかないことをしてしまったんだ。
私はもう幸せになれない。なっちゃいけない人間なんだ……。
「あれ以来私 、固いものが食べれないのよ」
未知子は薄笑いを口に浮かべながら、 冷え切ったリゾットを眺めていた。
目尻から温かいものが、こぼれ落ちた……。
彼はそっと未知子の肩に手を添えてくれた。
「よく話してくれたな。勇気あるよ」
「話したのは、君が初めてだった」
「ありがとう」
彼はゆっくり立ち上がった。
「……やさしいね」
「え、俺が」
彼は自分を指さして苦笑いを浮かべる。
「やさしいよ。やさしい心を持ってるよ。いつか必ず詩を見せてね」
「見せられるものが、できたらね」
「あの……」
未知子は目を上げた。
「名前何て言うの」
「別にいいよ」
彼は軽く笑った。
「来るのも、たぶん、なんだしさ」
「そうよね 。関係ないよね 。ごめん……」
彼はポケットに指を突っ込んでから言った。
「俺、木立 実。近くのマリンズホテルで働いてる」
「私、篠田未知子」
「未知子か。いい名前だね」
木立は大きく手を振った。
美帆は、いくどもうなずきながら、手帳をしまった。
未知子は たまらなくなった 。言い返して欲しかった。
ハンドバッグをひっつかんで外に出た。
店を出てすぐ、言い過ぎたと後悔した。
しかし、板挟みになっている自分の気持ちもわかって欲しかった。
それから一週間後の早朝、美帆は踏切で電車に轢かれたのだった。
胸ポケットから 手帳が見つかった。その背表紙には、「未知子に」とだけ書かれていた。
美帆の死を高田部長から携帯で告げられた時、外回りで四谷にいた未知子はその場で崩れ落ちそうになった。
信じられなかった。
慌てて 駅の トイレに駆け込むと、便器にかがみ込んで吐いた。
大切な人を失ってしまった。
取り返しのつかないことをしてしまったんだ。
私はもう幸せになれない。なっちゃいけない人間なんだ……。
「あれ以来私 、固いものが食べれないのよ」
未知子は薄笑いを口に浮かべながら、 冷え切ったリゾットを眺めていた。
目尻から温かいものが、こぼれ落ちた……。
彼はそっと未知子の肩に手を添えてくれた。
「よく話してくれたな。勇気あるよ」
「話したのは、君が初めてだった」
「ありがとう」
彼はゆっくり立ち上がった。
「……やさしいね」
「え、俺が」
彼は自分を指さして苦笑いを浮かべる。
「やさしいよ。やさしい心を持ってるよ。いつか必ず詩を見せてね」
「見せられるものが、できたらね」
「あの……」
未知子は目を上げた。
「名前何て言うの」
「別にいいよ」
彼は軽く笑った。
「来るのも、たぶん、なんだしさ」
「そうよね 。関係ないよね 。ごめん……」
彼はポケットに指を突っ込んでから言った。
「俺、木立 実。近くのマリンズホテルで働いてる」
「私、篠田未知子」
「未知子か。いい名前だね」
木立は大きく手を振った。
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