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(最終回)

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 あまりの質量に驚いたようだ。

 しかしすぐに快感の方が勝り始める。

 彼はゆっくりと動き出した。

 最初は浅く出し入れしていたが、次第に深くなっていく……やがて完全に奥まで到達すると、今度は小刻みに動かしてきた。その動きに合わせて、アシェリーも喘ぎ声を上げ続ける。

「ああぁん!すごぉいっ!こんなの初めてぇ!」

 やがて絶頂に達しそうになる頃、デーニッツ王太子殿下の動きが止まった。

 不思議に思って見上げると、彼は優しく微笑んでいた。

 そして耳元で囁く。

「一緒にいこう……」

 そう言うと再び激しく動き出した。

 アシェリーもそれに合わせて腰を振る。

 そしてついにその時が訪れた……二人は同時に果てたのだ。

 熱いものが注がれる感覚に身を震わせながら、アシェリーは幸せを感じていた。

(ああ……わたし幸せだわ)

そう思いながら、彼女は眠りについた……。


☆■☆■


 翌朝、目を覚ますと隣には愛しい人の姿があった。

 彼はまだ眠っているようだ。

 その寝顔がとても可愛らしくて、つい見惚れてしまう。

 すると彼が目を覚ましたようで目が合った。そして微笑むと口づけを交わすのだった……。

 結婚から数か月がたち、王宮の庭園を二人で散歩している時であった。

 ふと目の前を見ると美しい花が咲いていた。

 それを見た瞬間、アシェリーは懐かしい気持ちになった。

「これはね、私が好きな花なの」

と説明すると、フィリップ殿下も興味深そうに眺める。そして彼は言った。

「確かに綺麗だね」

 アシェリーは嬉しくなって、花のそばに歩み寄る。

「この花はね、私の屋敷の庭園に咲かせていた大好きな花なのよ」

 そう言って彼女はその花を摘み取ると、自分の髪に挿し込んだ。

 それを見たフィリップ殿下は思わずドキッとした。

「とても綺麗だよ」

 彼はそう言うと、アシェリーを抱き寄せた。そして口づけを交わす……アシェリーはうっとりとした表情を見せた。

「ありがとう……あなた」

 フィリップ殿下は微笑みながら、アシェリーの髪を撫でた。

 二人はしばらく見つめ合った後、再び口づけを交わした……そしてそのまま抱きしめ合うのだった……。

(ああ……私幸せだわ)

 心の中で呟くと、アシェリーは微笑んだ。すると彼も微笑み返してくれる。

「さあ、行こうか」

と言って手を差し出してきた。

 アシェリーはその手を取ると、彼に寄り添い庭園を歩いていく。



☆■☆■☆■☆■



 それから一年後、新しい王子も産まれて、アシェリーは王妃として幸せな日々を送った。

 そしてさらに数年後には、第二子である王女も誕生することになる。

 二人の王子と王女はすくすくと成長していった。

 そんな彼らを見ながら、アシェリーは思う……この幸せがいつまでも続くことを願ってやまないと……。







☆☆☆

おしまい♪

読者の皆様、この物語を読んでくださって、誠にありがとうございました(^^) 
「おきにいり」に入れてくださった読者様、本当にありがとうございます。励まされました。
また、次回よろしくお願いします!
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