54 / 85
第53話 ラストダンス その2
しおりを挟む
ゼムドはしばらくして、こちらを見上げる。
そして喋り始めた。
「最初から俺はお前にグリフォンなど放っておけと言っていたのに、お前が聞く耳を持たないからお前は命の危機に瀕したのだ。お前はもっと人の話をきちんと聞くべきだ」
キエティは、ムッっと内心不満に思う。
ゼムドは、今度は目線を下に落として続ける。
「ただ、俺もお前の話をきちんと聞いていれば、お前の命が危なくなることはなかった」
おっ! 分かってんじゃん!! とキエティは思う。
ゼムドはいつもの無表情でさらに続ける。
「結果的にだが、あそこに古龍を呼び込んで、世界の均衡を変化させることが出来たのは幸運であった。いずれやらねばいけないことになっていたはずだが、結果的にその時間を短縮することができた。俺はここにある魔道板を読みこんだら、龍族の住処へ行くつもりだ」
「龍族とともに世界を変えるのですか?」
「そう、変える。三千年前に俺がきちんと龍族と話し合いをしていれば、お前たち人族が定期的にグリフォンに人柱を捧げるようなことをする必要は無かったかもしれない。
獣族は本来闘争心が強いものだ。それを龍族が俺に対抗するために、強制的に支配下におき、戦争をしないよう制限した。結果、満たされないグリフォン生来の闘争心がお前たちを不幸にしてしまった可能性は否めない。
また、他の種族でも龍族の掟により、本来の性質を歪められた者達がいたはずだ。それらを本来あるべき形に戻す」
壮大な話だ。
キエティ程度が関われる話ではない。
キエティは腑に落ちない点について質問する。
「1つだけお聞きしたいことがあります。何故、ゼムド様は急に〝尊厳〟などという言葉をあの場で発したのでしょうか? 私はここしばらくゼムド様と行動を共にしましたが、率直に申し上げて、あなた様が尊厳などというものに興味を持たれるはずがない。知っているはずがないと思います。どうして〝尊厳〟という考え方に気づかれたのですか?」
キエティはあえて、ゼムドに質問を挟ませないように先に喋ってしまう。
「それだ」
ゼムドが、少しだけ顎をテーブルに向ってしゃくった。
キエティはテーブルを見る。
そこには政治の本があった。
「お前がいなくなってからも俺はここで様々な分野の魔道板を読んでいた。そして、たまたま〝歴史〟そして〝政治〟という順番で書籍を読んだ。この結果、古龍がこの三千間、何をしていたのか、何を恐れたのか、また、それを防ぐ解決策として、平等・権利等といったお前たち人族が築き上げてきた価値観が利用できることに気づいた。だから、あの場でその尊厳という考え方に至った。それだけの話だ。」
キエティは偶然に感謝しなければいけないと思う。
自分が図書館で、〝歴史〟と〝政治〟の本を選んでいたのも結果幸いした。
運がよかったぁ、と今になって心底思う。
なんとなく口から言葉が出る。
「だからあの時グリフォンを殺さなかったのですね?」
「そうだ。グリフォンは本来戦うことが仕事だが、それを龍族によって抑制されることで種自体に歪みが生じていたのだろうと思った。闘いたくても戦えなかったのだ。それについて俺に責任はないが、因果関係の一端を作ったのは事実だろう。
だから、あそこでグリフォンを殺すことは可能だったが、殺さなかった。それぞれの個体の強さを把握して、それぞれが死なない程度に重力を掛けた。大半の個体の翼の骨を折ったのは、まぁ、動けなくしておいた方が、後々龍種との話し合いの時に邪魔にならないと思ったからだ。あとは、俺が殺したグリフォン八体に対して申し訳ないとも思った」
キエティは凄いと思う。
あの場にいるグリフォンの個体の全てを把握して、殺さないように手加減って……、簡単に言ってるけど、なんなのこの人。
ついつい、いつもの癖でどういう記述を書けばあの場のグリフォンにそれができるか? と考えようとするが、とても人が計算できる量ではない。
う~ん……
そういえば、結局死んだグリフォンはいなかったな、結果グリフォンもよかったのかもしれない。
……
…………いや、いた。
私を殴ったグリフォンはゼムドの仲間に殺されていた。
「でも一体は死んでしまいましたね」
「あれはアザドムドが殺してしまったが、助けようと思えば助けられた。少し考えたが、助けなかった……。まぁ、お前を殴っていたからな」
「えっ、それが理由で見殺しにしたのですか?」
キエティは驚いた。
「俺は、個々の種の尊厳を認めてやろうとはしているが、俺にも個人的に優先順位はある。人の法では死罪はよほどのことが無い限り、行われないようだが、俺は魔族でずっと大量に殺してきた。今後は尊厳という考え方に基づいて思考を変えるつもりだが、まだ考え方が完全に固まったわけではない……」
キエティは〝これは!〟と思う。
ただ、せっかくだから、この際もうちょっと優しい言葉で表現してほしい。
というか〝キエティが殴られたから許せなかった〟って一言だけ言えばいいのに。
何とかして言わせてみたい。
アイデアを考えてみるが、思いつかない。私はあまり策略に向いてない……。
しょうがない、〝得意〟の直球勝負で。
「ゼムド様、お願いがあります。」
「なんだ?」
「〝キエティが殴られたから許せなかった〟と言ってください。」
「……」
ゼムドはキエティを見たままだ。
表情は相も変わらず無表情。
そして答える。
「そうだな。キエティが殴られたから許せなかった。……いや、違うか。」
ゼムドは、キエティの目を見つめている――。
そして、ゼムドはこう言い直した。
「おまえが殴られた時は何とも思わなかったが、おまえが悲しそうに泣き始めた時に、急に許せなくなった。不思議な感覚だった」
キエティはびっくりした。
まさか、ゼムドからこれほどの答えが返ってくるとは思わなかった。
完璧な〝直球〟を場外ホームランにされてしまったが、悔しくはない。
思わず、呆気に取られてしまったのだった。
*************
ゼムドはキエティの球を場外ホームランにした後、魔道板に目を落としてしまった。
また、魔道板を読み続ける。
なんとなくだが、このまま部屋を出て行くのはもったいない気がする。
もっとゼムドと話をしてみたいと思った。
部屋の隅にある冷蔵庫に近づいてみる。
ゼムドに声を掛ける。
「何か飲みませんか?」
ゼムドがゆっくり顔を上げて、聞き返す。
「何がある?」
「果実ジュースにアルコールですね」
「全部持ってこい」
あー、そうか。そうだよね。ゼムドからすればこの量なんて。
ゼムドの近くにあるテーブルと冷蔵庫を何度か往復して、瓶とグラスを準備する。
蓋を開けて、グラスに注いでゼムドに渡した。
ゼムドが飲む。
キエティも飲む。
「美味しいですか?」
キエティは、笑顔で少し首を傾げながら質問する。
「不味くはない、というか俺たち魔族はほとんど瞬間的に体内に取り込んでしまうので、味覚自体はほとんど感じない。濃いか薄いか、という感じか。ただ、魔族の作った酒よりは旨い」
会話が続かない……。
…………。
キエティは軽めのリキュールを選んだが、キエティは酒に弱かった。
少し酔ってしまう。
グラスをテーブルに置いて、そして、キエティはふと窓を見た。
星が綺麗だ。
窓を開けてベランダに出てみることにした。
直立姿勢のまま、両腕を体の後ろに回して、お尻の辺りで両手を組む。
そして、星を見ながらゼムドに話しかけることにした。
そして喋り始めた。
「最初から俺はお前にグリフォンなど放っておけと言っていたのに、お前が聞く耳を持たないからお前は命の危機に瀕したのだ。お前はもっと人の話をきちんと聞くべきだ」
キエティは、ムッっと内心不満に思う。
ゼムドは、今度は目線を下に落として続ける。
「ただ、俺もお前の話をきちんと聞いていれば、お前の命が危なくなることはなかった」
おっ! 分かってんじゃん!! とキエティは思う。
ゼムドはいつもの無表情でさらに続ける。
「結果的にだが、あそこに古龍を呼び込んで、世界の均衡を変化させることが出来たのは幸運であった。いずれやらねばいけないことになっていたはずだが、結果的にその時間を短縮することができた。俺はここにある魔道板を読みこんだら、龍族の住処へ行くつもりだ」
「龍族とともに世界を変えるのですか?」
「そう、変える。三千年前に俺がきちんと龍族と話し合いをしていれば、お前たち人族が定期的にグリフォンに人柱を捧げるようなことをする必要は無かったかもしれない。
獣族は本来闘争心が強いものだ。それを龍族が俺に対抗するために、強制的に支配下におき、戦争をしないよう制限した。結果、満たされないグリフォン生来の闘争心がお前たちを不幸にしてしまった可能性は否めない。
また、他の種族でも龍族の掟により、本来の性質を歪められた者達がいたはずだ。それらを本来あるべき形に戻す」
壮大な話だ。
キエティ程度が関われる話ではない。
キエティは腑に落ちない点について質問する。
「1つだけお聞きしたいことがあります。何故、ゼムド様は急に〝尊厳〟などという言葉をあの場で発したのでしょうか? 私はここしばらくゼムド様と行動を共にしましたが、率直に申し上げて、あなた様が尊厳などというものに興味を持たれるはずがない。知っているはずがないと思います。どうして〝尊厳〟という考え方に気づかれたのですか?」
キエティはあえて、ゼムドに質問を挟ませないように先に喋ってしまう。
「それだ」
ゼムドが、少しだけ顎をテーブルに向ってしゃくった。
キエティはテーブルを見る。
そこには政治の本があった。
「お前がいなくなってからも俺はここで様々な分野の魔道板を読んでいた。そして、たまたま〝歴史〟そして〝政治〟という順番で書籍を読んだ。この結果、古龍がこの三千間、何をしていたのか、何を恐れたのか、また、それを防ぐ解決策として、平等・権利等といったお前たち人族が築き上げてきた価値観が利用できることに気づいた。だから、あの場でその尊厳という考え方に至った。それだけの話だ。」
キエティは偶然に感謝しなければいけないと思う。
自分が図書館で、〝歴史〟と〝政治〟の本を選んでいたのも結果幸いした。
運がよかったぁ、と今になって心底思う。
なんとなく口から言葉が出る。
「だからあの時グリフォンを殺さなかったのですね?」
「そうだ。グリフォンは本来戦うことが仕事だが、それを龍族によって抑制されることで種自体に歪みが生じていたのだろうと思った。闘いたくても戦えなかったのだ。それについて俺に責任はないが、因果関係の一端を作ったのは事実だろう。
だから、あそこでグリフォンを殺すことは可能だったが、殺さなかった。それぞれの個体の強さを把握して、それぞれが死なない程度に重力を掛けた。大半の個体の翼の骨を折ったのは、まぁ、動けなくしておいた方が、後々龍種との話し合いの時に邪魔にならないと思ったからだ。あとは、俺が殺したグリフォン八体に対して申し訳ないとも思った」
キエティは凄いと思う。
あの場にいるグリフォンの個体の全てを把握して、殺さないように手加減って……、簡単に言ってるけど、なんなのこの人。
ついつい、いつもの癖でどういう記述を書けばあの場のグリフォンにそれができるか? と考えようとするが、とても人が計算できる量ではない。
う~ん……
そういえば、結局死んだグリフォンはいなかったな、結果グリフォンもよかったのかもしれない。
……
…………いや、いた。
私を殴ったグリフォンはゼムドの仲間に殺されていた。
「でも一体は死んでしまいましたね」
「あれはアザドムドが殺してしまったが、助けようと思えば助けられた。少し考えたが、助けなかった……。まぁ、お前を殴っていたからな」
「えっ、それが理由で見殺しにしたのですか?」
キエティは驚いた。
「俺は、個々の種の尊厳を認めてやろうとはしているが、俺にも個人的に優先順位はある。人の法では死罪はよほどのことが無い限り、行われないようだが、俺は魔族でずっと大量に殺してきた。今後は尊厳という考え方に基づいて思考を変えるつもりだが、まだ考え方が完全に固まったわけではない……」
キエティは〝これは!〟と思う。
ただ、せっかくだから、この際もうちょっと優しい言葉で表現してほしい。
というか〝キエティが殴られたから許せなかった〟って一言だけ言えばいいのに。
何とかして言わせてみたい。
アイデアを考えてみるが、思いつかない。私はあまり策略に向いてない……。
しょうがない、〝得意〟の直球勝負で。
「ゼムド様、お願いがあります。」
「なんだ?」
「〝キエティが殴られたから許せなかった〟と言ってください。」
「……」
ゼムドはキエティを見たままだ。
表情は相も変わらず無表情。
そして答える。
「そうだな。キエティが殴られたから許せなかった。……いや、違うか。」
ゼムドは、キエティの目を見つめている――。
そして、ゼムドはこう言い直した。
「おまえが殴られた時は何とも思わなかったが、おまえが悲しそうに泣き始めた時に、急に許せなくなった。不思議な感覚だった」
キエティはびっくりした。
まさか、ゼムドからこれほどの答えが返ってくるとは思わなかった。
完璧な〝直球〟を場外ホームランにされてしまったが、悔しくはない。
思わず、呆気に取られてしまったのだった。
*************
ゼムドはキエティの球を場外ホームランにした後、魔道板に目を落としてしまった。
また、魔道板を読み続ける。
なんとなくだが、このまま部屋を出て行くのはもったいない気がする。
もっとゼムドと話をしてみたいと思った。
部屋の隅にある冷蔵庫に近づいてみる。
ゼムドに声を掛ける。
「何か飲みませんか?」
ゼムドがゆっくり顔を上げて、聞き返す。
「何がある?」
「果実ジュースにアルコールですね」
「全部持ってこい」
あー、そうか。そうだよね。ゼムドからすればこの量なんて。
ゼムドの近くにあるテーブルと冷蔵庫を何度か往復して、瓶とグラスを準備する。
蓋を開けて、グラスに注いでゼムドに渡した。
ゼムドが飲む。
キエティも飲む。
「美味しいですか?」
キエティは、笑顔で少し首を傾げながら質問する。
「不味くはない、というか俺たち魔族はほとんど瞬間的に体内に取り込んでしまうので、味覚自体はほとんど感じない。濃いか薄いか、という感じか。ただ、魔族の作った酒よりは旨い」
会話が続かない……。
…………。
キエティは軽めのリキュールを選んだが、キエティは酒に弱かった。
少し酔ってしまう。
グラスをテーブルに置いて、そして、キエティはふと窓を見た。
星が綺麗だ。
窓を開けてベランダに出てみることにした。
直立姿勢のまま、両腕を体の後ろに回して、お尻の辺りで両手を組む。
そして、星を見ながらゼムドに話しかけることにした。
0
お気に入りに追加
278
あなたにおすすめの小説
【取り下げ予定】愛されない妃ですので。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃になんて、望んでなったわけではない。
国王夫妻のリュシアンとミレーゼの関係は冷えきっていた。
「僕はきみを愛していない」
はっきりそう告げた彼は、ミレーゼ以外の女性を抱き、愛を囁いた。
『お飾り王妃』の名を戴くミレーゼだが、ある日彼女は側妃たちの諍いに巻き込まれ、命を落としてしまう。
(ああ、私の人生ってなんだったんだろう──?)
そう思って人生に終止符を打ったミレーゼだったが、気がつくと結婚前に戻っていた。
しかも、別の人間になっている?
なぜか見知らぬ伯爵令嬢になってしまったミレーゼだが、彼女は決意する。新たな人生、今度はリュシアンに関わることなく、平凡で優しい幸せを掴もう、と。
*年齢制限を18→15に変更しました。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
悪役令嬢にざまぁされた王子のその後
柚木崎 史乃
ファンタジー
王子アルフレッドは、婚約者である侯爵令嬢レティシアに窃盗の濡れ衣を着せ陥れようとした罪で父王から廃嫡を言い渡され、国外に追放された。
その後、炭鉱の町で鉱夫として働くアルフレッドは反省するどころかレティシアや彼女の味方をした弟への恨みを募らせていく。
そんなある日、アルフレッドは行く当てのない訳ありの少女マリエルを拾う。
マリエルを養子として迎え、共に生活するうちにアルフレッドはやがて自身の過去の過ちを猛省するようになり改心していった。
人生がいい方向に変わったように見えたが……平穏な生活は長く続かず、事態は思わぬ方向へ動き出したのだった。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
薄幸ヒロインが倍返しの指輪を手に入れました
佐崎咲
ファンタジー
義母と義妹に虐げられてきた伯爵家の長女スフィーナ。
ある日、亡くなった実母の遺品である指輪を見つけた。
それからというもの、義母にお茶をぶちまけられたら、今度は倍量のスープが義母に浴びせられる。
義妹に食事をとられると、義妹は強い空腹を感じ食べても満足できなくなる、というような倍返しが起きた。
指輪が入れられていた木箱には、実母が書いた紙きれが共に入っていた。
どうやら母は異世界から転移してきたものらしい。
異世界でも強く生きていけるようにと、女神の加護が宿った指輪を賜ったというのだ。
かくしてスフィーナは義母と義妹に意図せず倍返ししつつ、やがて母の死の真相と、父の長い間をかけた企みを知っていく。
(※黒幕については推理的な要素はありませんと小声で言っておきます)
身代わり婚~暴君と呼ばれる辺境伯に拒絶された仮初の花嫁
結城芙由奈@12/27電子書籍配信
恋愛
【決してご迷惑はお掛けしません。どうか私をここに置いて頂けませんか?】
妾腹の娘として厄介者扱いを受けていたアリアドネは姉の身代わりとして暴君として名高い辺境伯に嫁がされる。結婚すれば幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱いていたのも束の間。望まぬ花嫁を押し付けられたとして夫となるべく辺境伯に初対面で冷たい言葉を投げつけらた。さらに城から追い出されそうになるものの、ある人物に救われて下働きとして置いてもらえる事になるのだった―。
さようなら竜生、こんにちは人生
永島ひろあき
ファンタジー
最強最古の竜が、あまりにも長く生き過ぎた為に生きる事に飽き、自分を討伐しに来た勇者たちに討たれて死んだ。
竜はそのまま冥府で永劫の眠りにつくはずであったが、気づいた時、人間の赤子へと生まれ変わっていた。
竜から人間に生まれ変わり、生きる事への活力を取り戻した竜は、人間として生きてゆくことを選ぶ。
辺境の農民の子供として生を受けた竜は、魂の有する莫大な力を隠して生きてきたが、のちにラミアの少女、黒薔薇の妖精との出会いを経て魔法の力を見いだされて魔法学院へと入学する。
かつて竜であったその人間は、魔法学院で過ごす日々の中、美しく強い学友達やかつての友である大地母神や吸血鬼の女王、龍の女皇達との出会いを経て生きる事の喜びと幸福を知ってゆく。
※お陰様をもちまして2015年3月に書籍化いたしました。書籍化該当箇所はダイジェストと差し替えております。
このダイジェスト化は書籍の出版をしてくださっているアルファポリスさんとの契約に基づくものです。ご容赦のほど、よろしくお願い申し上げます。
※2016年9月より、ハーメルン様でも合わせて投稿させていただいております。
※2019年10月28日、完結いたしました。ありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる