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第四章
第九十六話 報告会④ —懸念—
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「瀬川家の、というより瀬川瑞樹の呪術使用に関しては疑問の余地も残りますが……【漆黒】の襲撃に関しては、明らかに九条家の戦力を削ぐことが狙いでしょうね」
「おそらくそうでしょう」
玲良の言葉に大河が頷いた。
「我々の戦力配分は吉田から筒抜けだったでしょうし、複合魔法の使い手や【絶対領域】、さらに、おそらくは【自爆球】の改良版と思しきものまで出てきましたから」
「……今考えても凄まじい戦力ですね」
「最初の襲撃で誰も殺せなかったから、より戦力をかけてきたのかもしれません」
イース王国第二王女と九条家当主を中心に話が進んでいく。
先程の笑いから一転、会議室では再び緊張感のある議論が再開されていた。
しかし、そこには最初のころにあったような息が詰まるような張り詰めた雰囲気——少なくともヒナはそう感じていた——はなくなっていた。やはり、どんな状況でも緊張と弛緩のバランスは大切なのだ。
「そうなると、無理やり【漆黒】の身柄を奪おうとした第一隊は怪しいですよね」
「ええ……」
茜の言葉に、玲良は眉を顰めて頷いた。
「秘密裁判や、異界発生と魔物の中規模ハザードが同時に起こったときに一紫お兄様が体調を壊し、その護衛として王宮に残る第一隊の代わりに『ウルフ』が駆り出されていますし、異界を生成した相田茂の身柄も強引に確保しようとしていました。それに侑斗の死も謎が残りますし、【漆黒】の身柄を確保しようとしていた渡会はそれ以降全く姿を見せていません。第一隊という組織が注意すべき存在であることは明らかです」
玲良が断言した。
今話したこと以外にも、色々と思うところがあるのだろう。
続いての出来事は、今し方玲良が言及した茂による異界生成と、それと同時に起きた二箇所の中規模魔物ハザードだ。
異界生成の方法については空也でもわからないとのことだった。
ただ同時に、闇属性魔法は他の魔法に比べてイメージ力が重視されるから、異界に関するしかるべき知識さえあれば不可能ではないかもしれない、とも彼は言っていた。
「中規模ハザードの処理に多くの実力者を持っていかれたことを考えると、目的はやはり空也の始末でしょうか」
茜が言った。
「空也の活躍で、魔族の計画も少なからず狂ったでしょうし」
「その可能性は高いと思います」
空也が顎に手を当てた。
「ミサも、魔物がいつもより賢くて倒しづらかったと言っていましたから、おそらくは時間稼ぎに使われたのでしょう。今回のハザードでも、これまでに比べて知能が高かったり単純に強い個体がいましたし、魔族は何らかの手段でより優れた個体を生み出すことに成功したのかもしれません」
「魔獣を作り出せるくらいですから、その可能性はありますね」
憂いを帯びた表情で玲良が頷く。実は、と彼女は続けた。
「ここ王都以外の地方都市でも、普段は見かけることすらほとんどない魔物の複数体の出現や、上位個体と思しき個体の発生も確認されています」
「ほぼ決まりですね。生態系の変化ならともかく、これまでいなかった上位個体が各地に大量発生するなんて、自然にはあり得ない」
傑が断言した。
現在の複雑な状況ではなるべく決めつけは避けるべきだが、誰からも反論は唱えられなかった。他に可能性が思いつかなかったからだろう。
それは無論、ヒナも同じだった。
元々状況を把握して対応策を見つけるのは苦手ではないが、逆に不確定な情報から可能性を探るのは得意ではないのだ。
「でもやっぱり、この一件でも第一隊は怪しい動きをしていますよね。自分たちが一番乗りではなくほとんど貢献もしていなかったにも関わらず、第一隊の一級魔法師である時谷小太郎は強引に相田茂や村田ほのかの身柄を確保しようとしていましたから」
当時のことを思い出したのか、第三隊の速水凛が不愉快そうに言った。
「普通に考えてとち狂ってるよねー」
のほほんとした口調でウルフの菊池舞衣が強烈な毒を吐く。彼女はあれ、と首を傾げた。
「そういえばそのときって、第五隊のやつも時谷とタッグを組んでいたんじゃなかったっけ?」
「上村桐子です。今回のハザードで第五隊の小隊を率いていた」
舞衣がうへえ、と顔を顰めた。
「今回、第五隊は頑なに周囲と協力しなかったり、サルでもしないミスを犯した。上村桐子がただただ果てしなく無能だったっつー可能性もあるが、第五隊も警戒しておく必要はあるだろう」
傑の言葉に、玲良が複雑な表情で頷いた。
自分の兄弟姉妹すらも疑わなければならない状況なのだ。心苦しいのは当然だろう。
頑張ってください——。
とてもそんなことを口にできる身分でないことはわかっていたため、ヒナは心の中で今日会ったばかりの王女にエールを送った。
◇ ◇ ◇
「では次は、キース森における【スカイ・ビースト】の発生と、それと同時に起こった侑斗殺しについてですね」
スカイ・ビーストに関しては、これも魔族の実験の一環で間違いないだろうと早々に結論づけられた。
しっかりと連携してくるスカイ・ビーストは、後にも先にもこのときしか確認されていないからだ。
「侑斗殺しに関しては、ライアンはぼかしていましたよね」
「ああ」
祐馬の確認に大河が頷いた。
「それでも、魔族が関わっている可能性は高いはずだ。第一隊がどっち側だったにせよ、な」
その大河の意見に反論は出なかった。無論、空也も彼と同意見だ。
一つ思ったのですが、と玲良が切り出した。
「もし侑斗殺しに魔族が関わっているなら、スカイ・ビーストは空也さんをキース森に誘き出し、王宮から遠ざけるためのものだったとは考えられませんか? 空也さんの【索敵《さくてき》】なら犯人がバレるかもしれませんから」
「ふむ……」
大河が唸った。
「あり得る話ですが……空也君がキース森にやってくるかは魔族にもわからないのでは——」
「あっ」
大河の言葉の途中で空也は声を上げてしまった。
「すみません」
「構わない」
遮ってしまったことを謝罪すれば、九条家当主は気にするな、とでもいうように首を振った。
「それより、何かわかったのか?」
「一つ、思い出したことがあります」
自分の鼓動が早くなっているのがわかる。空也は早口にならないように意識しながら続けた。
「【流星】が元から親交のあった【陰影】という冒険者パーティがあるのですが、スカイ・ビーストが出現した日、ちょうどその【陰影】のリーダーの宇田春奈に誘われていたんです。キース森の依頼を一緒に受けようって」
「なっ……⁉︎」
その場に動揺が走った。
「そいつらは今どこにいる?」
傑に問われるより前に、空也は【索敵】の範囲を広げていた。
しかし、どちらの魔力も感じ取れない。今日、【陰影】と王都の南の外れにある街で一緒に依頼を受けるのだ、と愛理が言っていたのを思い出す。
そのことを告げると、皆の表情が暗くなった。
特に、愛理と親しいヒナなどは顔を青ざめさせているが、それを慰めてやれるほどの精神的余裕は空也にはなかった。せいぜい、【精神統一】で自分を落ち着かせるので精一杯だ。
「……普段は一緒に依頼を受けたりはしないのですか?」
「はい」
玲良の問いに、空也は記憶を探りながら答えた。
今回のように愛理と【陰影】が合同で依頼を受けることはあっても、パーティとして誘われたのは、件の【スカイ・ビースト】が出たときだけのはずだ。
「ただ、本当に偶然だった可能性もありますけど。そもそもそのときは僕は【認識阻害】を発動して柳宗平として活動していたので、今の話は【陰影】が僕と宗平が同一人物だと知っていたらの話ですから」
「そうですね。そのときはまだ我々もそのことを確信できていなかったわけですし、偶然という可能性も十分にあるでしょう」
その玲良のポジティヴな言葉が彼女の考えをそのまま表しているわけではないことは明白だったが、その気遣いがわからないほど空也は鈍感ではなかった。
——ありがとうございます。
玲良に目礼してから、空也は心の中で続けた。
愛理、お願いだから無事でいて——。
現在の状況で王宮から離れるわけにはいかない空也には、祈ることしかできなかった。
◇ ◇ ◇
「華、大丈夫?」
愛理は治癒魔法を発動させつつ、魔物との戦闘で怪我をしてしまった【陰影】のメンバーである入江華に問いかけた。
「うん、大丈夫」
わずかに顔を顰めさせつつも、華は気丈に笑った。
「……よしっ」
傷口が完全に塞がったのを確認して、愛理はほっと一息ついた。
愛理の治癒魔法はまだまだ誇れるレベルではないが——それでも魔法師の平均よりはだいぶ高水準だ——、幸い深い傷ではなかったため、完治させることができた。
「ありがと、愛理」
「どういたしまして」
にへらと笑う華に、愛理も笑みを返してみせる。
「それにしても、さっきのは一体何だったんだろうね。王都の方面の空が紫色になってさ——」
愛理は言葉を止めた。背後に強力な魔力の気配を感じたからだ。
思わず振り向いた先にあったのは、愛理に向かって【魔の波動】を生成してニヤリと笑う、【陰影】のリーダーの春奈の姿だった。
「おそらくそうでしょう」
玲良の言葉に大河が頷いた。
「我々の戦力配分は吉田から筒抜けだったでしょうし、複合魔法の使い手や【絶対領域】、さらに、おそらくは【自爆球】の改良版と思しきものまで出てきましたから」
「……今考えても凄まじい戦力ですね」
「最初の襲撃で誰も殺せなかったから、より戦力をかけてきたのかもしれません」
イース王国第二王女と九条家当主を中心に話が進んでいく。
先程の笑いから一転、会議室では再び緊張感のある議論が再開されていた。
しかし、そこには最初のころにあったような息が詰まるような張り詰めた雰囲気——少なくともヒナはそう感じていた——はなくなっていた。やはり、どんな状況でも緊張と弛緩のバランスは大切なのだ。
「そうなると、無理やり【漆黒】の身柄を奪おうとした第一隊は怪しいですよね」
「ええ……」
茜の言葉に、玲良は眉を顰めて頷いた。
「秘密裁判や、異界発生と魔物の中規模ハザードが同時に起こったときに一紫お兄様が体調を壊し、その護衛として王宮に残る第一隊の代わりに『ウルフ』が駆り出されていますし、異界を生成した相田茂の身柄も強引に確保しようとしていました。それに侑斗の死も謎が残りますし、【漆黒】の身柄を確保しようとしていた渡会はそれ以降全く姿を見せていません。第一隊という組織が注意すべき存在であることは明らかです」
玲良が断言した。
今話したこと以外にも、色々と思うところがあるのだろう。
続いての出来事は、今し方玲良が言及した茂による異界生成と、それと同時に起きた二箇所の中規模魔物ハザードだ。
異界生成の方法については空也でもわからないとのことだった。
ただ同時に、闇属性魔法は他の魔法に比べてイメージ力が重視されるから、異界に関するしかるべき知識さえあれば不可能ではないかもしれない、とも彼は言っていた。
「中規模ハザードの処理に多くの実力者を持っていかれたことを考えると、目的はやはり空也の始末でしょうか」
茜が言った。
「空也の活躍で、魔族の計画も少なからず狂ったでしょうし」
「その可能性は高いと思います」
空也が顎に手を当てた。
「ミサも、魔物がいつもより賢くて倒しづらかったと言っていましたから、おそらくは時間稼ぎに使われたのでしょう。今回のハザードでも、これまでに比べて知能が高かったり単純に強い個体がいましたし、魔族は何らかの手段でより優れた個体を生み出すことに成功したのかもしれません」
「魔獣を作り出せるくらいですから、その可能性はありますね」
憂いを帯びた表情で玲良が頷く。実は、と彼女は続けた。
「ここ王都以外の地方都市でも、普段は見かけることすらほとんどない魔物の複数体の出現や、上位個体と思しき個体の発生も確認されています」
「ほぼ決まりですね。生態系の変化ならともかく、これまでいなかった上位個体が各地に大量発生するなんて、自然にはあり得ない」
傑が断言した。
現在の複雑な状況ではなるべく決めつけは避けるべきだが、誰からも反論は唱えられなかった。他に可能性が思いつかなかったからだろう。
それは無論、ヒナも同じだった。
元々状況を把握して対応策を見つけるのは苦手ではないが、逆に不確定な情報から可能性を探るのは得意ではないのだ。
「でもやっぱり、この一件でも第一隊は怪しい動きをしていますよね。自分たちが一番乗りではなくほとんど貢献もしていなかったにも関わらず、第一隊の一級魔法師である時谷小太郎は強引に相田茂や村田ほのかの身柄を確保しようとしていましたから」
当時のことを思い出したのか、第三隊の速水凛が不愉快そうに言った。
「普通に考えてとち狂ってるよねー」
のほほんとした口調でウルフの菊池舞衣が強烈な毒を吐く。彼女はあれ、と首を傾げた。
「そういえばそのときって、第五隊のやつも時谷とタッグを組んでいたんじゃなかったっけ?」
「上村桐子です。今回のハザードで第五隊の小隊を率いていた」
舞衣がうへえ、と顔を顰めた。
「今回、第五隊は頑なに周囲と協力しなかったり、サルでもしないミスを犯した。上村桐子がただただ果てしなく無能だったっつー可能性もあるが、第五隊も警戒しておく必要はあるだろう」
傑の言葉に、玲良が複雑な表情で頷いた。
自分の兄弟姉妹すらも疑わなければならない状況なのだ。心苦しいのは当然だろう。
頑張ってください——。
とてもそんなことを口にできる身分でないことはわかっていたため、ヒナは心の中で今日会ったばかりの王女にエールを送った。
◇ ◇ ◇
「では次は、キース森における【スカイ・ビースト】の発生と、それと同時に起こった侑斗殺しについてですね」
スカイ・ビーストに関しては、これも魔族の実験の一環で間違いないだろうと早々に結論づけられた。
しっかりと連携してくるスカイ・ビーストは、後にも先にもこのときしか確認されていないからだ。
「侑斗殺しに関しては、ライアンはぼかしていましたよね」
「ああ」
祐馬の確認に大河が頷いた。
「それでも、魔族が関わっている可能性は高いはずだ。第一隊がどっち側だったにせよ、な」
その大河の意見に反論は出なかった。無論、空也も彼と同意見だ。
一つ思ったのですが、と玲良が切り出した。
「もし侑斗殺しに魔族が関わっているなら、スカイ・ビーストは空也さんをキース森に誘き出し、王宮から遠ざけるためのものだったとは考えられませんか? 空也さんの【索敵《さくてき》】なら犯人がバレるかもしれませんから」
「ふむ……」
大河が唸った。
「あり得る話ですが……空也君がキース森にやってくるかは魔族にもわからないのでは——」
「あっ」
大河の言葉の途中で空也は声を上げてしまった。
「すみません」
「構わない」
遮ってしまったことを謝罪すれば、九条家当主は気にするな、とでもいうように首を振った。
「それより、何かわかったのか?」
「一つ、思い出したことがあります」
自分の鼓動が早くなっているのがわかる。空也は早口にならないように意識しながら続けた。
「【流星】が元から親交のあった【陰影】という冒険者パーティがあるのですが、スカイ・ビーストが出現した日、ちょうどその【陰影】のリーダーの宇田春奈に誘われていたんです。キース森の依頼を一緒に受けようって」
「なっ……⁉︎」
その場に動揺が走った。
「そいつらは今どこにいる?」
傑に問われるより前に、空也は【索敵】の範囲を広げていた。
しかし、どちらの魔力も感じ取れない。今日、【陰影】と王都の南の外れにある街で一緒に依頼を受けるのだ、と愛理が言っていたのを思い出す。
そのことを告げると、皆の表情が暗くなった。
特に、愛理と親しいヒナなどは顔を青ざめさせているが、それを慰めてやれるほどの精神的余裕は空也にはなかった。せいぜい、【精神統一】で自分を落ち着かせるので精一杯だ。
「……普段は一緒に依頼を受けたりはしないのですか?」
「はい」
玲良の問いに、空也は記憶を探りながら答えた。
今回のように愛理と【陰影】が合同で依頼を受けることはあっても、パーティとして誘われたのは、件の【スカイ・ビースト】が出たときだけのはずだ。
「ただ、本当に偶然だった可能性もありますけど。そもそもそのときは僕は【認識阻害】を発動して柳宗平として活動していたので、今の話は【陰影】が僕と宗平が同一人物だと知っていたらの話ですから」
「そうですね。そのときはまだ我々もそのことを確信できていなかったわけですし、偶然という可能性も十分にあるでしょう」
その玲良のポジティヴな言葉が彼女の考えをそのまま表しているわけではないことは明白だったが、その気遣いがわからないほど空也は鈍感ではなかった。
——ありがとうございます。
玲良に目礼してから、空也は心の中で続けた。
愛理、お願いだから無事でいて——。
現在の状況で王宮から離れるわけにはいかない空也には、祈ることしかできなかった。
◇ ◇ ◇
「華、大丈夫?」
愛理は治癒魔法を発動させつつ、魔物との戦闘で怪我をしてしまった【陰影】のメンバーである入江華に問いかけた。
「うん、大丈夫」
わずかに顔を顰めさせつつも、華は気丈に笑った。
「……よしっ」
傷口が完全に塞がったのを確認して、愛理はほっと一息ついた。
愛理の治癒魔法はまだまだ誇れるレベルではないが——それでも魔法師の平均よりはだいぶ高水準だ——、幸い深い傷ではなかったため、完治させることができた。
「ありがと、愛理」
「どういたしまして」
にへらと笑う華に、愛理も笑みを返してみせる。
「それにしても、さっきのは一体何だったんだろうね。王都の方面の空が紫色になってさ——」
愛理は言葉を止めた。背後に強力な魔力の気配を感じたからだ。
思わず振り向いた先にあったのは、愛理に向かって【魔の波動】を生成してニヤリと笑う、【陰影】のリーダーの春奈の姿だった。
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