75 / 116
第四章
第六十九話 生還とこれから
しおりを挟む
次に沙希が目を覚ましたとき、真っ先に視界に飛び込んできたのは見慣れた天井だった。
「沙希?」
今度は仮面が視界を覆う。それが【光の女王】の仮面であると思い出すのには、少し時間がかかった。
「み……光の女王?」
「良かった……目を覚ましたんだ」
光の女王——ミサが長く息を吐いた。その手が伸びてきて、沙希の頭を撫でる。手を何往復かさせた後、彼女は大きく息を吸い込み、
「沙希が目を覚ましましたー!」
大声で叫んだ。
「えっ⁉︎」
いくつかの声が重なる。
真っ先に駆け寄ってきたのはヒナだ。
「沙希ー!」
上半身を起こした沙希の元に、ヒナが獲物を見つけた肉食獣さながらのスピードで突っ込んでくる。
強く体を抱きしめられ、沙希はうぐっ、と変な声を出してしまった。
「ちょ、ヒナ、くるし——」
「沙希、良かったー……!」
沙希の声など聞こえていないようで、ヒナはえぐえぐと泣きながらさらに腕の力を強めてくる。
「ヒナ。嬉しいのはわかるけど、相手は負傷兵よ。加減しないと」
次に視界に入ってきたのは皐月だ。ヒナを注意する姿は毅然としたものだったが、それも沙希と目を合わせるまでだった。
「沙希……!」
皐月の目から一気に涙が溢れた。
ヒナとは違い、優しく抱きしめられる。
「ありがとう……無事に帰ってきてくれて……!」
「皐月様…… ご心配をおかけしました」
沙希は肩を震わせている自らの主人を抱きしめ返した。
その皐月ごと、今度は大河と美穂に抱きしめられる。
「良かった、沙希っ……!」
「ああ、本当に良かった……!」
二人の目にも、光るものがあった。
「奥様、大河様……」
美穂はともかく、大河が涙を浮かべているのを見るのは初めてだった。
二人の背中に腕を回しながら、沙希は目尻が熱くなるのを感じた。
長い抱擁の後、九条家親娘の身体が離れていく。
「沙希さん」
震えた声が背中から聞こえた。
沙希は身体の向きを変え、
「空也……⁉︎」
目を見開いた。沙希を見る空也の目にまで、他の皆と同じように涙が浮かんでいたからだ。
沙希の中では、大河以上に空也のほうが泣かないイメージがあった。
袖で目尻を拭い、空也が近づいてくる。
沙希のそばまでくると、彼はしゃがんだ。彼の両手が、沙希のそれを優しく包み込む。
「生きている……」
絞り出されたようなその声は震えていた。空也の目からいくつもの滴が落ちて、沙希の手を濡らした。
泣いている。空也が、自分が生きていると知って泣いてくれている。
そのことが嬉しくて、沙希は空也に抱きついた。
「沙希さんっ……?」
空也は驚いた様子だったが、すぐにその両腕を沙希の背中に回してくれた。
密着した身体から、その体温と鼓動が伝わってくる。
——「生きている」はこっちのセリフだよ、空也。
沙希は空也の方に顔を埋め、嗚咽を漏らした。
◇ ◇ ◇
その後は佐々木や護衛隊、メイド仲間、そして第三隊の人たち——祐馬と凛、そしてウルフの傑と舞衣、茜——も続々とやってきて、それぞれが沙希の無事を喜んでくれた。
皆の顔を見回しているうちに、沙希は気づいた。
「吉田さんは?」
沙希が姿の見当たらない人物の名を出すと、その場の多くの者の表情に陰りが生まれた。
「彼は皆さんが生還なさった直後、地方貴族の天馬家との会食に出かけましたな」
佐々木が淡々といった。
「そうですか……」
九条家の副執事長である吉田は、いくつかの周辺貴族との交渉事等を一任されている。今のタイミングで外せない席が入っていたとしても不思議ではない。
不思議ではないが、一度目に異界から見た吉田の笑みが、沙希の脳裏から離れなかった。
あれは見間違いではない。吉田は明らかに向こうの人間だ。
しかし、それを証明する手立ては沙希にはなかった。死に戻りのことを話しても、頭がおかしいと思われればそれまでだ。
いや、と沙希は思い直した。確かに死に戻りは荒唐無稽な話ではあるが——、
「沙希さん? 大丈夫?」
空也が心配そうに覗き込んでくる。他の皆も彼と同様の表情を浮かべていた。
「大丈夫……けど、少し疲れたかも」
沙希は空也の目を見て言った後、その横にいた皐月とヒナ、ミサとも目を合わせた。続いて、大河と美穂、皐月、そして佐々木と優作にも視線を投げる。
「それはそうよね。沙希は目を覚ましたばかりだし」
美穂がうんうんと頷いた。
「そうですね。沙希、ほら横になって」
皐月の手で、優しく布団に寝かされる。
「そうだな。これだけ人がいるというのも気疲れするだろうから、この場は解散としよう。沙希のことは【光の女王】が診てくれるから、皆はそれぞれ持ち場に戻ってくれ」
大河の言葉でほとんどの人間が立ち上がる。彼らは沙希に声をかけてから、部屋を出ていった。
残ったのは大河、美穂、皐月、佐々木、優作、ヒナ、ミサ、そして空也。全員、沙希が指名した人たちだ。
沙希がどう話を切り出そうかと迷っていると、突然ミサが飛びついてきた。
「わっ⁉︎ ちょ、ちょっと……どうしたの?」
沙希はミサを見た。彼女はすでに仮面を外していた。
「いやー、皆感動の再会みたいなノリだったのに、私だけ冷静でいなきゃいけなかったじゃん? 光の女王って冷静沈着キャラだし。だから、その分こうするんだっ」
ミサが沙希を抱く腕に力を込めた。
少し苦しかったが、ミサなりの愛情表現だとわかっているので、沙希は抵抗しなかった。
数秒すると、ミサは離れた。
「よーし、スッキリした! ——それで、沙希」
ミサの声のトーンが下がる。
「このメンバーだけ集めて、どうしたの?」
ミサの目は鋭い。
穏やかな表情だった他の者たちも、こぞって真剣な表情を浮かべている。
沙希は深呼吸をして口を開いた。
「皆さんにお伝え……というより、ご報告したいことがあったからです」
皆の顔を見回してから、沙希は続けた。
「今回の一件に、吉田さんが関わっています」
「えっ?」
声を上げたのはヒナだけだが、空也とミサも虚をつかれた表情をしていた。
しかし反対に、大人たちの反応は冷静だった。
もちろん驚いてはいるのだが、仮にも自分たちの副執事長が犯罪に加担していると知ったにしては、いささか薄い反応だ。
「証拠はあるのか?」
大河が聞いてきた。
「はい。ただ……話せば長くなります」
ここにいるメンバーなら、きっと沙希の死に戻りについても真剣に考えてくれるだろうし、そう思ったからこそ吉田が今回の一件に加担していることも明かした。
しかし、いくら彼らでも死に戻りなどという超常現象をすぐに信じるのは難しいだろう、とも沙希は考えていた。きっと、死に戻りのことを理解してもらうには時間が必要だ。
だが、話し合いに時間を取られるのは、沙希にとっては本意ではなかった。今この瞬間も、吉田は仲間に報告でもしているか、逃亡しているかもしれない。
沙希は一刻も早く吉田の身柄を確保しなければならないと思っていたし、だからこそ「話せば長くなる」とプレッシャーをかけた。
しかし同時に、証拠も何も出さずに信じろというのが滅茶苦茶な話であることも、沙希は理解していた。
目を閉じて熟考していた様子の大河が目を開けた。
証拠について話せ、と言われるのを沙希は覚悟したが、
「わかった。沙希を信じよう」
大河の口から出てきたのは、全く正反対の言葉だった。
「えっ……信じて……くださるのですか?」
予想外の結果だったため、自分の思い通りに事が進んだにも関わらず、沙希は思わず聞き返してしまった。
ああ、と大河は頷いた。
「実は、吉田が裏で何か怪しい動きをしているというのは掴んでいたのだ。情報を共有していたのは私と美穂、そして佐々木と優作だけだから沙希たちは知らなかっただろうが……すでに、我々の把握していない人物との密会の証拠も押さえてある」
「そうだったのですか」
沙希は驚いた。大河たちが裏でそんな動きをしていたなんて、全く気がつかなかった。
ヒナはもちろん、空也やミサも驚きの表情を浮かべている。国防軍特別作戦係やSランク冒険者ですら掴んでいなかったということは、大河たちはかなり慎重に動いていたのだろう。
「ああ。だから今回の件に吉田が関わっていようがいまいが、彼には話を聞く必要がある。そして彼がもし犯罪に加担しているなら、野放しにしておくわけにもいかない。そういうわけで、差し当たっては吉田の身柄を確保するのが急務だと思うが、皆異論はないか?」
大河が周囲を見回す。
沙希も含め、全員が首を縦に振った。
「沙希?」
今度は仮面が視界を覆う。それが【光の女王】の仮面であると思い出すのには、少し時間がかかった。
「み……光の女王?」
「良かった……目を覚ましたんだ」
光の女王——ミサが長く息を吐いた。その手が伸びてきて、沙希の頭を撫でる。手を何往復かさせた後、彼女は大きく息を吸い込み、
「沙希が目を覚ましましたー!」
大声で叫んだ。
「えっ⁉︎」
いくつかの声が重なる。
真っ先に駆け寄ってきたのはヒナだ。
「沙希ー!」
上半身を起こした沙希の元に、ヒナが獲物を見つけた肉食獣さながらのスピードで突っ込んでくる。
強く体を抱きしめられ、沙希はうぐっ、と変な声を出してしまった。
「ちょ、ヒナ、くるし——」
「沙希、良かったー……!」
沙希の声など聞こえていないようで、ヒナはえぐえぐと泣きながらさらに腕の力を強めてくる。
「ヒナ。嬉しいのはわかるけど、相手は負傷兵よ。加減しないと」
次に視界に入ってきたのは皐月だ。ヒナを注意する姿は毅然としたものだったが、それも沙希と目を合わせるまでだった。
「沙希……!」
皐月の目から一気に涙が溢れた。
ヒナとは違い、優しく抱きしめられる。
「ありがとう……無事に帰ってきてくれて……!」
「皐月様…… ご心配をおかけしました」
沙希は肩を震わせている自らの主人を抱きしめ返した。
その皐月ごと、今度は大河と美穂に抱きしめられる。
「良かった、沙希っ……!」
「ああ、本当に良かった……!」
二人の目にも、光るものがあった。
「奥様、大河様……」
美穂はともかく、大河が涙を浮かべているのを見るのは初めてだった。
二人の背中に腕を回しながら、沙希は目尻が熱くなるのを感じた。
長い抱擁の後、九条家親娘の身体が離れていく。
「沙希さん」
震えた声が背中から聞こえた。
沙希は身体の向きを変え、
「空也……⁉︎」
目を見開いた。沙希を見る空也の目にまで、他の皆と同じように涙が浮かんでいたからだ。
沙希の中では、大河以上に空也のほうが泣かないイメージがあった。
袖で目尻を拭い、空也が近づいてくる。
沙希のそばまでくると、彼はしゃがんだ。彼の両手が、沙希のそれを優しく包み込む。
「生きている……」
絞り出されたようなその声は震えていた。空也の目からいくつもの滴が落ちて、沙希の手を濡らした。
泣いている。空也が、自分が生きていると知って泣いてくれている。
そのことが嬉しくて、沙希は空也に抱きついた。
「沙希さんっ……?」
空也は驚いた様子だったが、すぐにその両腕を沙希の背中に回してくれた。
密着した身体から、その体温と鼓動が伝わってくる。
——「生きている」はこっちのセリフだよ、空也。
沙希は空也の方に顔を埋め、嗚咽を漏らした。
◇ ◇ ◇
その後は佐々木や護衛隊、メイド仲間、そして第三隊の人たち——祐馬と凛、そしてウルフの傑と舞衣、茜——も続々とやってきて、それぞれが沙希の無事を喜んでくれた。
皆の顔を見回しているうちに、沙希は気づいた。
「吉田さんは?」
沙希が姿の見当たらない人物の名を出すと、その場の多くの者の表情に陰りが生まれた。
「彼は皆さんが生還なさった直後、地方貴族の天馬家との会食に出かけましたな」
佐々木が淡々といった。
「そうですか……」
九条家の副執事長である吉田は、いくつかの周辺貴族との交渉事等を一任されている。今のタイミングで外せない席が入っていたとしても不思議ではない。
不思議ではないが、一度目に異界から見た吉田の笑みが、沙希の脳裏から離れなかった。
あれは見間違いではない。吉田は明らかに向こうの人間だ。
しかし、それを証明する手立ては沙希にはなかった。死に戻りのことを話しても、頭がおかしいと思われればそれまでだ。
いや、と沙希は思い直した。確かに死に戻りは荒唐無稽な話ではあるが——、
「沙希さん? 大丈夫?」
空也が心配そうに覗き込んでくる。他の皆も彼と同様の表情を浮かべていた。
「大丈夫……けど、少し疲れたかも」
沙希は空也の目を見て言った後、その横にいた皐月とヒナ、ミサとも目を合わせた。続いて、大河と美穂、皐月、そして佐々木と優作にも視線を投げる。
「それはそうよね。沙希は目を覚ましたばかりだし」
美穂がうんうんと頷いた。
「そうですね。沙希、ほら横になって」
皐月の手で、優しく布団に寝かされる。
「そうだな。これだけ人がいるというのも気疲れするだろうから、この場は解散としよう。沙希のことは【光の女王】が診てくれるから、皆はそれぞれ持ち場に戻ってくれ」
大河の言葉でほとんどの人間が立ち上がる。彼らは沙希に声をかけてから、部屋を出ていった。
残ったのは大河、美穂、皐月、佐々木、優作、ヒナ、ミサ、そして空也。全員、沙希が指名した人たちだ。
沙希がどう話を切り出そうかと迷っていると、突然ミサが飛びついてきた。
「わっ⁉︎ ちょ、ちょっと……どうしたの?」
沙希はミサを見た。彼女はすでに仮面を外していた。
「いやー、皆感動の再会みたいなノリだったのに、私だけ冷静でいなきゃいけなかったじゃん? 光の女王って冷静沈着キャラだし。だから、その分こうするんだっ」
ミサが沙希を抱く腕に力を込めた。
少し苦しかったが、ミサなりの愛情表現だとわかっているので、沙希は抵抗しなかった。
数秒すると、ミサは離れた。
「よーし、スッキリした! ——それで、沙希」
ミサの声のトーンが下がる。
「このメンバーだけ集めて、どうしたの?」
ミサの目は鋭い。
穏やかな表情だった他の者たちも、こぞって真剣な表情を浮かべている。
沙希は深呼吸をして口を開いた。
「皆さんにお伝え……というより、ご報告したいことがあったからです」
皆の顔を見回してから、沙希は続けた。
「今回の一件に、吉田さんが関わっています」
「えっ?」
声を上げたのはヒナだけだが、空也とミサも虚をつかれた表情をしていた。
しかし反対に、大人たちの反応は冷静だった。
もちろん驚いてはいるのだが、仮にも自分たちの副執事長が犯罪に加担していると知ったにしては、いささか薄い反応だ。
「証拠はあるのか?」
大河が聞いてきた。
「はい。ただ……話せば長くなります」
ここにいるメンバーなら、きっと沙希の死に戻りについても真剣に考えてくれるだろうし、そう思ったからこそ吉田が今回の一件に加担していることも明かした。
しかし、いくら彼らでも死に戻りなどという超常現象をすぐに信じるのは難しいだろう、とも沙希は考えていた。きっと、死に戻りのことを理解してもらうには時間が必要だ。
だが、話し合いに時間を取られるのは、沙希にとっては本意ではなかった。今この瞬間も、吉田は仲間に報告でもしているか、逃亡しているかもしれない。
沙希は一刻も早く吉田の身柄を確保しなければならないと思っていたし、だからこそ「話せば長くなる」とプレッシャーをかけた。
しかし同時に、証拠も何も出さずに信じろというのが滅茶苦茶な話であることも、沙希は理解していた。
目を閉じて熟考していた様子の大河が目を開けた。
証拠について話せ、と言われるのを沙希は覚悟したが、
「わかった。沙希を信じよう」
大河の口から出てきたのは、全く正反対の言葉だった。
「えっ……信じて……くださるのですか?」
予想外の結果だったため、自分の思い通りに事が進んだにも関わらず、沙希は思わず聞き返してしまった。
ああ、と大河は頷いた。
「実は、吉田が裏で何か怪しい動きをしているというのは掴んでいたのだ。情報を共有していたのは私と美穂、そして佐々木と優作だけだから沙希たちは知らなかっただろうが……すでに、我々の把握していない人物との密会の証拠も押さえてある」
「そうだったのですか」
沙希は驚いた。大河たちが裏でそんな動きをしていたなんて、全く気がつかなかった。
ヒナはもちろん、空也やミサも驚きの表情を浮かべている。国防軍特別作戦係やSランク冒険者ですら掴んでいなかったということは、大河たちはかなり慎重に動いていたのだろう。
「ああ。だから今回の件に吉田が関わっていようがいまいが、彼には話を聞く必要がある。そして彼がもし犯罪に加担しているなら、野放しにしておくわけにもいかない。そういうわけで、差し当たっては吉田の身柄を確保するのが急務だと思うが、皆異論はないか?」
大河が周囲を見回す。
沙希も含め、全員が首を縦に振った。
16
お気に入りに追加
1,420
あなたにおすすめの小説
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
漫画の寝取り竿役に転生して真面目に生きようとしたのに、なぜかエッチな巨乳ヒロインがぐいぐい攻めてくるんだけど?
みずがめ
恋愛
目が覚めたら読んだことのあるエロ漫画の最低寝取り野郎になっていた。
なんでよりによってこんな悪役に転生してしまったんだ。最初はそう落ち込んだが、よく考えれば若いチートボディを手に入れて学生時代をやり直せる。
身体の持ち主が悪人なら意識を乗っ取ったことに心を痛める必要はない。俺がヒロインを寝取りさえしなければ、主人公は精神崩壊することなくハッピーエンドを迎えるだろう。
一時の快楽に身を委ねて他人の人生を狂わせるだなんて、そんな責任を負いたくはない。ここが現実である以上、NTRする気にはなれなかった。メインヒロインとは適切な距離を保っていこう。俺自身がお天道様の下で青春を送るために、そう固く決意した。
……なのになぜ、俺はヒロインに誘惑されているんだ?
※他サイトでも掲載しています。
※表紙や作中イラストは、AIイラストレーターのおしつじさん(https://twitter.com/your_shitsuji)に外注契約を通して作成していただきました。おしつじさんのAIイラストはすべて商用利用が認められたものを使用しており、また「小説活動に関する利用許諾」を許可していただいています。
男女比世界は大変らしい。(ただしイケメンに限る)
@aozora
ファンタジー
ひろし君は狂喜した。「俺ってこの世界の主役じゃね?」
このお話は、男女比が狂った世界で女性に優しくハーレムを目指して邁進する男の物語…ではなく、そんな彼を端から見ながら「頑張れ~」と気のない声援を送る男の物語である。
「第一章 男女比世界へようこそ」完結しました。
男女比世界での脇役少年の日常が描かれています。
「第二章 中二病には罹りませんー中学校編ー」完結しました。
青年になって行く佐々木君、いろんな人との交流が彼を成長させていきます。
ここから何故かあやかし現代ファンタジーに・・・。どうしてこうなった。
「カクヨム」さんが先行投稿になります。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】
その攻撃、収納する――――ッ!
【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。
理由は、マジックバッグを手に入れたから。
マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。
これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。
【完結】おじいちゃんは元勇者
三園 七詩
ファンタジー
元勇者のおじいさんに拾われた子供の話…
親に捨てられ、周りからも見放され生きる事をあきらめた子供の前に国から追放された元勇者のおじいさんが現れる。
エイトを息子のように可愛がり…いつしか子供は強くなり過ぎてしまっていた…
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる