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第4話 計画
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翌日、俺は朝早く登校し、速水さんの担任——大塚に彼女の相談に対する対応についての説明を求めた。
その際、彼女の現状についてももう一度話した。
——そんな俺を、大塚は鼻で笑った。
でっぷりと太ったこの男が鼻を鳴らすと、もう豚にしか見えない。いや、豚といえどここまで油でギトギトではないか。
「ふん、今度は同級生を寄越して自分は同席もせずか。心が弱い証拠だな」
「……本気で言っているんですか? 彼女が受けているのは立派ないじめですよ?」
「違うな。それはただ心が弱いだけだ」
大塚は嘲るような笑みを浮かべた。
「速水はただ事実を言われているだけだし、そんなにいじめが嫌なら自分でやめてと言えばいいじゃないか。ニキビを指摘されたくないなら直したり隠す努力をすればいいじゃないか。最大限の努力もしないですぐにいじめだのハラスメントに逃げる。最近の若いやつらは本当にひ弱で困るな」
大塚はせせら笑った。
……こいつ、正気か?
俺が唖然としている間にも、大塚はとても教師とは思えない言動を続けた。
「まあ、権力を振りかざしてくるっていうなら話は別だが? でもそうじゃないだろう。あることないことを言われているのではなく事実を指摘されているだけで暴力も振るわれていないなんて、いじめのいにも該当しない。俺が学生のころは、体罰なんて当たり前の時代だったんだからな」
大塚は得意げな表情で語り続ける。
「生徒からじゃない。先生からのいじめだ。理不尽に怒鳴られても叩かれても耐えるしかなかった。でも、他の先生にも親にも頼らずに俺らは耐え切り、こうして普通に生活している。それなのにちょっと容姿の悪口を言われたくらいでいじめ? なんでも被害者ヅラすれば勝てると思うなよ。先生はお前らと違って忙しいんだ。他に話がないならもう帰れ」
俺は褒めてやりたくなった。
速水さんを連れてこなかった自分を——目の前のクソ豚を殴らなかった自分を。
ここで何か問題を起こせば、計画がすべてパァになってしまう。
約束通り、授業中以外はほとんど速水さんと一緒に過ごすようになった。
具体的には俺が彼女の教室に通った。
——昼休み。
速水さんと昼飯を食べていると、女子三人組がやってきた。
速水さんをパシっている奴らだ。
確か斎藤亜美、西村ゆきこ、竹内由依と言ったか。
俺のことなど目に入っていないかのように、
「おい、ボツボツ」
「何呑気に飯食ってんだ?」
「んなみすぼらしい弁当広げる前にパン買ってこいよ」
俺は速水さんを背に隠すようにして立ち上がった。
「おい、お前らいい加減にしろ」
「はあ? 何こいつ?」
斎藤が露骨に顔をしかめた。
「隣のクラスのやつでしょ。名前も知らないけど」
「何それ、ウケるんだけど」
何が面白いのか、俺を指差してギャハハハハ、と下品に笑う。
斎藤が詰め寄って凄んでくる。
「陰キャは黙ってろよ」
なるほど。なかなかの剣幕だが、俺も伊達に男ではないからな。
黙ってろと言われて従うほど気弱じゃない。
「そうはいかねえな。お前らがやってることは立派ないじめだ」
「ハァ? 何言ってんのお前」
「そのボツボツは視界に入るだけで気持ち悪くなるし、存在するだけで迷惑なんだよ。パシってやってるだけありがたいと思えよな」
「っ……!」
俺は殴りかかりたいのをグッと堪えた。
ここで手を出したら全部おじゃんだ。
……でも、多少の反論くらいはいいよな?
「そうか。お前らは自信がねえんだな?」
「はっ? 何言ってんの?」
斎藤たちが睨みつけてくる。
「自信がねえから、多少は肌が荒れてるってだけで速水さんのこと見下して、優越感に浸って足場確保してんだろ? 周り見てみろよ。トップアスリートとかに限らず、本当に自信あるやつは誰かのことを馬鹿にしたりはしてねえぞ。クラスのみんなから慕われてるやつもな」
「はあっ? な、何語って気持ちよくなってんの⁉︎」
「ねっ、キモすぎ。優越感に浸ってんのお前じゃん!」
「おいお前ら、落ち着けよ。こいつは誰からも慕われねえからって、クラスの中心の私たちに嫉妬してんだよ」
「うわっ、絶対それじゃんっ」
「ダサすぎでしょ!」
三人は余裕を見せつけるかのように大袈裟に笑ってみせるが、内心で相当腹を立てているのは目を見ればわかった。
クラスの中心の私たち、というところで他のクラスメートが不快そうに眉をひそめたのは言わないでおくか。
「おい、どうしたんだ?」
男の声が割り込んできた。
(こいつは……!)
思わず睨みつけてしまった。
ニヤニヤしながら斎藤たちに話しかけたその男子生徒は、速水さんの幼馴染——すなわち彼女を自殺直前まで追い込んだ張本人である田宮将吾だった。
背後には二人の男子生徒も控えていたが、俺の意識は田宮にしかいかなかった。
「聞いてよ翔吾、この陰キャがさ——」
西村が事情を説明すると、田宮とその取り巻きだろう二人は大笑いした。
「おいおい、楓が多少荒れてるだけ? 冗談は顔だけにしとけよ!」
「それなっ」
「他のニキビとかに悩んでる子に失礼だろ!」
田宮たちも加えた六人がギャハハハハ、と笑った。
「あー、笑った……お前だって正義感振りかざしてる自分かっけえって浸ってるだけで、本当は汚ねえって思ってんだろ?」
田宮がニタニタしながら肩を叩いてくる。
俺はその手を振り払った。
「汚ねえのはお前らの心だろ。自信も余裕もねえからそういうふうに感じるだけだ。俺は速水さんのことを汚いと思ったことは一度もねえ」
「はあ? じゃあお前、楓にキスしてみろよ。汚くねえんだろ?」
「それはまた別問題だろ。第一人前でキスなんてされるのは速水さんが——」
「はっ、何? 言い訳?」
メチャクチャな理論であることは明白。
でも、これからのことを考えるとここで常識や倫理観を説くのは得策じゃなさそうだな。
「速水さん、どうする?」
「もういいですよ。あなたがそこまでする必要はありません」
速水さんの瞳からは、再び光が失われていた。
すべてを諦めたような表情だった。
これも一種の防衛本能だろう。
感情を殺すことで、これ以上自分が傷つかないようにしているのだ。
……嫌だ。速水さんにこんな表情はさせたくない。
「俺は全然してもいいぞ。速水さんはみんなの前でキスされて嫌じゃないか?」
「そ、それは別にどうでもいいですけど、そんなことをしたらあなたが損を——っ⁉︎」
速水さんが目を見開いて固まった。
俺がその頬に唇を押し当てたからだ。
彼女が嫌でないなら、しない理由はなかった。
「これで満足か? お望みなら何回でもするが」
振り返ると、いじめっ子たちは一様にドン引いていた。
「……うわっ、マジでしたんだけど」
「きんもっ」
「おいおい、口洗ったほうがいいんじゃねえの? ボツボツでき始めてるぜ」
「あれ感染するのかよ!」
「いや、このド陰キャのは元からだろっ」
「確かに!」
六人が口々に俺と速水さんの悪口を言い、手を叩いて馬鹿みたいに盛り上がっている。
多分、ここまでで十分だとは思う。
でも、もう一押し必要だ。
——確実に、こいつらを速水さんの前から消し去るためには。
俺は口の端を吊り上げた。
「これでわかったか? 速水さんのことを見て気持ち悪くなるなんて言ってんのは、心が醜いお前らだけだ。本当に荒んでるのは彼女の肌じゃない。お前らの心だよ。人のことを馬鹿にして醜態を晒す前に、少しでも自分に自信が持てるよう努力してみたらどうだ?」
「ってめえ!」
「調子乗んなよ陰キャがっ!」
斎藤と田宮が殴りかかってこようとしたところで、
「——おっと、そこまでですぞ」
「あっ? なっ……!」
横から聞こえた声に凄んでみせた田宮は、驚きに目を見張った。
斎藤や他の者も同様だった。
そりゃまあ驚くよなぁ。
いつの間にか、二台の携帯のカメラが自分たちに構えられていたら。
その際、彼女の現状についてももう一度話した。
——そんな俺を、大塚は鼻で笑った。
でっぷりと太ったこの男が鼻を鳴らすと、もう豚にしか見えない。いや、豚といえどここまで油でギトギトではないか。
「ふん、今度は同級生を寄越して自分は同席もせずか。心が弱い証拠だな」
「……本気で言っているんですか? 彼女が受けているのは立派ないじめですよ?」
「違うな。それはただ心が弱いだけだ」
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……こいつ、正気か?
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「まあ、権力を振りかざしてくるっていうなら話は別だが? でもそうじゃないだろう。あることないことを言われているのではなく事実を指摘されているだけで暴力も振るわれていないなんて、いじめのいにも該当しない。俺が学生のころは、体罰なんて当たり前の時代だったんだからな」
大塚は得意げな表情で語り続ける。
「生徒からじゃない。先生からのいじめだ。理不尽に怒鳴られても叩かれても耐えるしかなかった。でも、他の先生にも親にも頼らずに俺らは耐え切り、こうして普通に生活している。それなのにちょっと容姿の悪口を言われたくらいでいじめ? なんでも被害者ヅラすれば勝てると思うなよ。先生はお前らと違って忙しいんだ。他に話がないならもう帰れ」
俺は褒めてやりたくなった。
速水さんを連れてこなかった自分を——目の前のクソ豚を殴らなかった自分を。
ここで何か問題を起こせば、計画がすべてパァになってしまう。
約束通り、授業中以外はほとんど速水さんと一緒に過ごすようになった。
具体的には俺が彼女の教室に通った。
——昼休み。
速水さんと昼飯を食べていると、女子三人組がやってきた。
速水さんをパシっている奴らだ。
確か斎藤亜美、西村ゆきこ、竹内由依と言ったか。
俺のことなど目に入っていないかのように、
「おい、ボツボツ」
「何呑気に飯食ってんだ?」
「んなみすぼらしい弁当広げる前にパン買ってこいよ」
俺は速水さんを背に隠すようにして立ち上がった。
「おい、お前らいい加減にしろ」
「はあ? 何こいつ?」
斎藤が露骨に顔をしかめた。
「隣のクラスのやつでしょ。名前も知らないけど」
「何それ、ウケるんだけど」
何が面白いのか、俺を指差してギャハハハハ、と下品に笑う。
斎藤が詰め寄って凄んでくる。
「陰キャは黙ってろよ」
なるほど。なかなかの剣幕だが、俺も伊達に男ではないからな。
黙ってろと言われて従うほど気弱じゃない。
「そうはいかねえな。お前らがやってることは立派ないじめだ」
「ハァ? 何言ってんのお前」
「そのボツボツは視界に入るだけで気持ち悪くなるし、存在するだけで迷惑なんだよ。パシってやってるだけありがたいと思えよな」
「っ……!」
俺は殴りかかりたいのをグッと堪えた。
ここで手を出したら全部おじゃんだ。
……でも、多少の反論くらいはいいよな?
「そうか。お前らは自信がねえんだな?」
「はっ? 何言ってんの?」
斎藤たちが睨みつけてくる。
「自信がねえから、多少は肌が荒れてるってだけで速水さんのこと見下して、優越感に浸って足場確保してんだろ? 周り見てみろよ。トップアスリートとかに限らず、本当に自信あるやつは誰かのことを馬鹿にしたりはしてねえぞ。クラスのみんなから慕われてるやつもな」
「はあっ? な、何語って気持ちよくなってんの⁉︎」
「ねっ、キモすぎ。優越感に浸ってんのお前じゃん!」
「おいお前ら、落ち着けよ。こいつは誰からも慕われねえからって、クラスの中心の私たちに嫉妬してんだよ」
「うわっ、絶対それじゃんっ」
「ダサすぎでしょ!」
三人は余裕を見せつけるかのように大袈裟に笑ってみせるが、内心で相当腹を立てているのは目を見ればわかった。
クラスの中心の私たち、というところで他のクラスメートが不快そうに眉をひそめたのは言わないでおくか。
「おい、どうしたんだ?」
男の声が割り込んできた。
(こいつは……!)
思わず睨みつけてしまった。
ニヤニヤしながら斎藤たちに話しかけたその男子生徒は、速水さんの幼馴染——すなわち彼女を自殺直前まで追い込んだ張本人である田宮将吾だった。
背後には二人の男子生徒も控えていたが、俺の意識は田宮にしかいかなかった。
「聞いてよ翔吾、この陰キャがさ——」
西村が事情を説明すると、田宮とその取り巻きだろう二人は大笑いした。
「おいおい、楓が多少荒れてるだけ? 冗談は顔だけにしとけよ!」
「それなっ」
「他のニキビとかに悩んでる子に失礼だろ!」
田宮たちも加えた六人がギャハハハハ、と笑った。
「あー、笑った……お前だって正義感振りかざしてる自分かっけえって浸ってるだけで、本当は汚ねえって思ってんだろ?」
田宮がニタニタしながら肩を叩いてくる。
俺はその手を振り払った。
「汚ねえのはお前らの心だろ。自信も余裕もねえからそういうふうに感じるだけだ。俺は速水さんのことを汚いと思ったことは一度もねえ」
「はあ? じゃあお前、楓にキスしてみろよ。汚くねえんだろ?」
「それはまた別問題だろ。第一人前でキスなんてされるのは速水さんが——」
「はっ、何? 言い訳?」
メチャクチャな理論であることは明白。
でも、これからのことを考えるとここで常識や倫理観を説くのは得策じゃなさそうだな。
「速水さん、どうする?」
「もういいですよ。あなたがそこまでする必要はありません」
速水さんの瞳からは、再び光が失われていた。
すべてを諦めたような表情だった。
これも一種の防衛本能だろう。
感情を殺すことで、これ以上自分が傷つかないようにしているのだ。
……嫌だ。速水さんにこんな表情はさせたくない。
「俺は全然してもいいぞ。速水さんはみんなの前でキスされて嫌じゃないか?」
「そ、それは別にどうでもいいですけど、そんなことをしたらあなたが損を——っ⁉︎」
速水さんが目を見開いて固まった。
俺がその頬に唇を押し当てたからだ。
彼女が嫌でないなら、しない理由はなかった。
「これで満足か? お望みなら何回でもするが」
振り返ると、いじめっ子たちは一様にドン引いていた。
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「きんもっ」
「おいおい、口洗ったほうがいいんじゃねえの? ボツボツでき始めてるぜ」
「あれ感染するのかよ!」
「いや、このド陰キャのは元からだろっ」
「確かに!」
六人が口々に俺と速水さんの悪口を言い、手を叩いて馬鹿みたいに盛り上がっている。
多分、ここまでで十分だとは思う。
でも、もう一押し必要だ。
——確実に、こいつらを速水さんの前から消し去るためには。
俺は口の端を吊り上げた。
「これでわかったか? 速水さんのことを見て気持ち悪くなるなんて言ってんのは、心が醜いお前らだけだ。本当に荒んでるのは彼女の肌じゃない。お前らの心だよ。人のことを馬鹿にして醜態を晒す前に、少しでも自分に自信が持てるよう努力してみたらどうだ?」
「ってめえ!」
「調子乗んなよ陰キャがっ!」
斎藤と田宮が殴りかかってこようとしたところで、
「——おっと、そこまでですぞ」
「あっ? なっ……!」
横から聞こえた声に凄んでみせた田宮は、驚きに目を見張った。
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