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第1話 自殺しようとしていたクラスメートにイチモツを掴まれた
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「あっち~……」
Yシャツの胸元を掴んでパタパタさせ、火照った体に少しでも風を送る。
まだ七月にもなってないというのに、世界が紫色に染まってきた夕方でさえ汗が噴き出すのは異常だろマジで。
肩にかけたスクールバックを抱え直し、早く冷房の効いた家に帰ろうと大股で歩き出す。
しかし、すぐに歩幅は小さくなった。
(そういえばこの辺り……彼女が住んでるところだよな)
速水楓さん。
俺は現在高校二年生だが、一年生のときにクラスが一緒だった女の子だ。
引っ込み思案な性格と素朴な風貌ゆえ目立つような子ではなかったが、俺も同じような陰の属性の持ち主だったからか、席が隣になったときによく話した。
転んだところを支えてあげたとか、食パンを咥えて登校する彼女とぶつかったみたいな運命的な何かがあるわけじゃなかったが、気がつけば速水さんに対する想いが芽生え始めていた。
波長が合ったし、シンプルに話していて楽しかったからだろうな。
ただ、告白しようとは思わなかった。速水さんには幼馴染の彼氏がいたからだ。
そいつはあまりいい噂を聞かないやつだったし、速水さんの話を聞いていてもプラスの印象は覚えなかったが、彼女はしっかりと彼氏を愛しているようだった。
何? 彼氏がロクでもなさそうなら奪っちまえって?
おいおい、友達もほとんどいなくて、クラスの女子にフルネームを覚えてもらってるかすらも怪しい俺に、彼氏持ちに告白する勇気なんてあるはずないだろ。
二年生でクラスが別々になってからはあんまり見かけることもなくなった。
ましてや、言葉を交わすことなどあるはずもなかった。
この淡い初恋は、世界にほんのわずかな明るさを残している夕陽のように沈んでいくことはあっても、朝陽のように再び登ってきて光を放つことはないんだろうな。
——そう思っていた。
「……はっ?」
近道のために足を踏み入れた公園で、俺は呆けたツラを浮かべて立ち止まった。
「は、速水さん⁉︎」
そこにいたのは、ぼんやりと想いを巡らせていた速水楓その人だった。
「あぁ、一条君。こんばんは」
「おう、こんばんは……じゃねえ! 何してんの⁉︎」
いくら俺が彼女いない歴イコール年齢の童貞だとしても、さすがに好きな人に出くわしたくらいでここまで取り乱したりはしない。
速水さんの頭上には縄をくくりつけた太い枝が、足元には踏み台があった。
——彼女は首吊り自殺しようとしていたのだ。
自らの命を断とうという状況で、速水さんは涼しげな表情で踏み台にほっそりとした足をかけながら、
「見ての通りです」
「待て待て、続行しようとすんな!」
(取りあえず、あそこから離れさせねえとっ!)
暑さも忘れて全力で駆け寄り、速水さんを踏み台から引きずり下ろした。
縄と彼女の間に、とうせんぼをするように両手を広げて立ちふさがる。
引っ張られた反動で二、三歩よろめいた後、速水さんは不思議そうな表情で、
「どうして止めるんですか?」
「ど、どうしてって……そりゃ、人が首吊ろうとしてんだ。止めて当然だろ」
何を当たり前なことを聞いてきているんだ、この子は。
「なるほど、義務感で止めているということですか」
速水さんが頬を緩めた。
「——だったら放っておいてください。そのほうが私のためですから」
「っ……!」
速水さんが俺の脇をすり抜けようとする。
光の宿っていない瞳に見つめられて固まってしまっていたが、なんとか体の硬直を解いて彼女の腕を掴むことに成功した。
「ちょ、まっ、落ち着け!」
状況が掴み切れてねえけど、取りあえず彼女を踏み台に近づけさせちゃダメだ。
速水さんは意味がわからないというふうに眉をひそめた。
「……なんですか?」
「義務感なんかじゃねぇって! 速水さんに死んでほしくないから止めてんだよっ」
「……へぇ」
速水さんが興味深いもので見たように口の端を吊り上げた。
「じゃあ、私を抱けるんですか?」
「……はっ?」
俺は口を半開きにしたまま固まった。
何言ってんだ? この子。
「だ、抱けるって?」
「セックスできるのか、ということです」
「はっ……? ど、どういうこと?」
いきなりどうしたんだ?
ふざけているのかと思ったけど、速水さんの表情は真剣だった。
「元カレに言われました。私とセックスするのは何よりも罰ゲームだと。こんなボツボツを見たらどれだけ興奮していたとしても萎えるとも言っていましたね。彼だけではなく、他の男子も」
「なっ……⁉︎」
なんだそれ、ふざけてるだろ……!
俺は拳をわなわなと震わせた。
やっぱり、彼女の幼馴染は噂と俺の印象に違わずロクでもないやつだったのだ。
元カレというからには、速水さんを捨てたのだろう。
しかも、彼女の心に深い傷を残すような言葉まで口にして。
付き合っていたのだって、好きだからじゃなくて彼女がいるっていう事実がほしかったからに違いない。
「くそが……!」
思わず悪態が口をついて出た。
確かに彼女の顔にはいくつもの吹き出物がある。
でも、それが何だってんだ。
だって速水さんは——
「怒ってくれるのは嬉しいですが、それは一条君が優しいからってだけでしょう? 私のことを止めてくれるのも、女として見てくれてるわけじゃないんでしょう?」
「……えっ?」
俺は完全に固まってしまった。
速水さんが迫ってきたからだ——シャツのボタンを外しながら。
ブラジャーをさらけ出した状態で、鋭い視線を送ってくる。
「どうなんですか? あなたもどうせ、内心では私のことをボツボツの汚らわしい女だと思っているんでしょう? 私とセックスなんてできないでしょう?」
「い、いや、あの、余裕でできます!」
あまりの展開の早さと予想外の展開に完全に思考が停止していた俺は、やっとのことでそれだけを口にした。
詰問されて思わず敬語になってしまった。
「っ……う、嘘ですっ! 私なんかで興奮できる人、いるはずが——」
叫んでいる途中で、速水さんが絶句した。
視線は盛り上がった俺の股間に釘付けになっていた。
そう。ムスコはこんな状況下でも空気を読まずに存在を主張していた。
速水さんが自殺をしようとしているというのは明らかだったし、自分が思っているより切迫した状況であることも理解していた。
しかし、あまりにも展開が急すぎて現実味がなかった。
刑事ドラマの最後の三十分だけを見て、犯人はわかっても被害者がわからないような気分だった。
体と本能はそんなふわふわとしたものよりも、意中の女の子がブラを見せながら迫ってきているという状況それ自体に反応してしまっていたのだ。
「う、嘘、勃起してる……? あっ、動いた。何で……?」
……死にたい。
ブラ見ておっ勃たせてるのがバレた挙句、実況までされるってどんな羞恥プレイだ。
俺は色々とキャパオーバーになってしまい、立ちすくんでいた。
速水さんは呆然としたままではいさせてくれなかった。
——ぎゅっ。
「うっ……⁉︎」
「あっ、ご、ごめんなさい。痛かったですか?」
速水さんが慌てた。
「い、いや、大丈夫だけど……って、違う違うっ! な、何で握ってんの⁉︎ しかも直接!」
パンツと肌の間から、速水さんの手が差し込まれていた。
彼女は直に俺のモノに触れ、あろうことか先っぽを手のひらで包むように掴んだのだ。
「いえ、本当なのか確かめたくて……すみません」
速水さんが手を引き抜いた。
あっ、もっと……って、何考えてんだ俺は!
「本当に勃ってるということは、一条君は私で興奮してくれている……ということですか?」
「……そ、そりゃ、ブラ丸出しの知り合いの女の子見たら興奮するだろ」
俺は視線を逸らしながら言い訳をするように言った。
実際、速水さんでなかったとしても嫌いな相手でもない限りはこうなっていただろうな。
視界の端で、速水さんがさもありなんという表情でうなずいた。
「なるほど。一条君は女子なら誰でもいい変態だったのですね」
「ち、ちげえよっ、そんな性欲暴走してねえって! そうじゃなくてお、俺はっ!」
「俺は?」
速水さんがじっと見つめてくる。
「俺はっ……」
先を言うのは恥ずかしい。
でも、速水さんは自殺を考えるまで追い込まれていたんだ。
何があったのかはイマイチ把握しきれていないが、少しでも元気づけてあげたいし、味方がいるということを伝えたかった。
「……速水さんのこと、一年のときから好きだったから」
「……はっ?」
速水さんが、鳩が豆鉄砲で撃たれたような表情を浮かべた。
Yシャツの胸元を掴んでパタパタさせ、火照った体に少しでも風を送る。
まだ七月にもなってないというのに、世界が紫色に染まってきた夕方でさえ汗が噴き出すのは異常だろマジで。
肩にかけたスクールバックを抱え直し、早く冷房の効いた家に帰ろうと大股で歩き出す。
しかし、すぐに歩幅は小さくなった。
(そういえばこの辺り……彼女が住んでるところだよな)
速水楓さん。
俺は現在高校二年生だが、一年生のときにクラスが一緒だった女の子だ。
引っ込み思案な性格と素朴な風貌ゆえ目立つような子ではなかったが、俺も同じような陰の属性の持ち主だったからか、席が隣になったときによく話した。
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波長が合ったし、シンプルに話していて楽しかったからだろうな。
ただ、告白しようとは思わなかった。速水さんには幼馴染の彼氏がいたからだ。
そいつはあまりいい噂を聞かないやつだったし、速水さんの話を聞いていてもプラスの印象は覚えなかったが、彼女はしっかりと彼氏を愛しているようだった。
何? 彼氏がロクでもなさそうなら奪っちまえって?
おいおい、友達もほとんどいなくて、クラスの女子にフルネームを覚えてもらってるかすらも怪しい俺に、彼氏持ちに告白する勇気なんてあるはずないだろ。
二年生でクラスが別々になってからはあんまり見かけることもなくなった。
ましてや、言葉を交わすことなどあるはずもなかった。
この淡い初恋は、世界にほんのわずかな明るさを残している夕陽のように沈んでいくことはあっても、朝陽のように再び登ってきて光を放つことはないんだろうな。
——そう思っていた。
「……はっ?」
近道のために足を踏み入れた公園で、俺は呆けたツラを浮かべて立ち止まった。
「は、速水さん⁉︎」
そこにいたのは、ぼんやりと想いを巡らせていた速水楓その人だった。
「あぁ、一条君。こんばんは」
「おう、こんばんは……じゃねえ! 何してんの⁉︎」
いくら俺が彼女いない歴イコール年齢の童貞だとしても、さすがに好きな人に出くわしたくらいでここまで取り乱したりはしない。
速水さんの頭上には縄をくくりつけた太い枝が、足元には踏み台があった。
——彼女は首吊り自殺しようとしていたのだ。
自らの命を断とうという状況で、速水さんは涼しげな表情で踏み台にほっそりとした足をかけながら、
「見ての通りです」
「待て待て、続行しようとすんな!」
(取りあえず、あそこから離れさせねえとっ!)
暑さも忘れて全力で駆け寄り、速水さんを踏み台から引きずり下ろした。
縄と彼女の間に、とうせんぼをするように両手を広げて立ちふさがる。
引っ張られた反動で二、三歩よろめいた後、速水さんは不思議そうな表情で、
「どうして止めるんですか?」
「ど、どうしてって……そりゃ、人が首吊ろうとしてんだ。止めて当然だろ」
何を当たり前なことを聞いてきているんだ、この子は。
「なるほど、義務感で止めているということですか」
速水さんが頬を緩めた。
「——だったら放っておいてください。そのほうが私のためですから」
「っ……!」
速水さんが俺の脇をすり抜けようとする。
光の宿っていない瞳に見つめられて固まってしまっていたが、なんとか体の硬直を解いて彼女の腕を掴むことに成功した。
「ちょ、まっ、落ち着け!」
状況が掴み切れてねえけど、取りあえず彼女を踏み台に近づけさせちゃダメだ。
速水さんは意味がわからないというふうに眉をひそめた。
「……なんですか?」
「義務感なんかじゃねぇって! 速水さんに死んでほしくないから止めてんだよっ」
「……へぇ」
速水さんが興味深いもので見たように口の端を吊り上げた。
「じゃあ、私を抱けるんですか?」
「……はっ?」
俺は口を半開きにしたまま固まった。
何言ってんだ? この子。
「だ、抱けるって?」
「セックスできるのか、ということです」
「はっ……? ど、どういうこと?」
いきなりどうしたんだ?
ふざけているのかと思ったけど、速水さんの表情は真剣だった。
「元カレに言われました。私とセックスするのは何よりも罰ゲームだと。こんなボツボツを見たらどれだけ興奮していたとしても萎えるとも言っていましたね。彼だけではなく、他の男子も」
「なっ……⁉︎」
なんだそれ、ふざけてるだろ……!
俺は拳をわなわなと震わせた。
やっぱり、彼女の幼馴染は噂と俺の印象に違わずロクでもないやつだったのだ。
元カレというからには、速水さんを捨てたのだろう。
しかも、彼女の心に深い傷を残すような言葉まで口にして。
付き合っていたのだって、好きだからじゃなくて彼女がいるっていう事実がほしかったからに違いない。
「くそが……!」
思わず悪態が口をついて出た。
確かに彼女の顔にはいくつもの吹き出物がある。
でも、それが何だってんだ。
だって速水さんは——
「怒ってくれるのは嬉しいですが、それは一条君が優しいからってだけでしょう? 私のことを止めてくれるのも、女として見てくれてるわけじゃないんでしょう?」
「……えっ?」
俺は完全に固まってしまった。
速水さんが迫ってきたからだ——シャツのボタンを外しながら。
ブラジャーをさらけ出した状態で、鋭い視線を送ってくる。
「どうなんですか? あなたもどうせ、内心では私のことをボツボツの汚らわしい女だと思っているんでしょう? 私とセックスなんてできないでしょう?」
「い、いや、あの、余裕でできます!」
あまりの展開の早さと予想外の展開に完全に思考が停止していた俺は、やっとのことでそれだけを口にした。
詰問されて思わず敬語になってしまった。
「っ……う、嘘ですっ! 私なんかで興奮できる人、いるはずが——」
叫んでいる途中で、速水さんが絶句した。
視線は盛り上がった俺の股間に釘付けになっていた。
そう。ムスコはこんな状況下でも空気を読まずに存在を主張していた。
速水さんが自殺をしようとしているというのは明らかだったし、自分が思っているより切迫した状況であることも理解していた。
しかし、あまりにも展開が急すぎて現実味がなかった。
刑事ドラマの最後の三十分だけを見て、犯人はわかっても被害者がわからないような気分だった。
体と本能はそんなふわふわとしたものよりも、意中の女の子がブラを見せながら迫ってきているという状況それ自体に反応してしまっていたのだ。
「う、嘘、勃起してる……? あっ、動いた。何で……?」
……死にたい。
ブラ見ておっ勃たせてるのがバレた挙句、実況までされるってどんな羞恥プレイだ。
俺は色々とキャパオーバーになってしまい、立ちすくんでいた。
速水さんは呆然としたままではいさせてくれなかった。
——ぎゅっ。
「うっ……⁉︎」
「あっ、ご、ごめんなさい。痛かったですか?」
速水さんが慌てた。
「い、いや、大丈夫だけど……って、違う違うっ! な、何で握ってんの⁉︎ しかも直接!」
パンツと肌の間から、速水さんの手が差し込まれていた。
彼女は直に俺のモノに触れ、あろうことか先っぽを手のひらで包むように掴んだのだ。
「いえ、本当なのか確かめたくて……すみません」
速水さんが手を引き抜いた。
あっ、もっと……って、何考えてんだ俺は!
「本当に勃ってるということは、一条君は私で興奮してくれている……ということですか?」
「……そ、そりゃ、ブラ丸出しの知り合いの女の子見たら興奮するだろ」
俺は視線を逸らしながら言い訳をするように言った。
実際、速水さんでなかったとしても嫌いな相手でもない限りはこうなっていただろうな。
視界の端で、速水さんがさもありなんという表情でうなずいた。
「なるほど。一条君は女子なら誰でもいい変態だったのですね」
「ち、ちげえよっ、そんな性欲暴走してねえって! そうじゃなくてお、俺はっ!」
「俺は?」
速水さんがじっと見つめてくる。
「俺はっ……」
先を言うのは恥ずかしい。
でも、速水さんは自殺を考えるまで追い込まれていたんだ。
何があったのかはイマイチ把握しきれていないが、少しでも元気づけてあげたいし、味方がいるということを伝えたかった。
「……速水さんのこと、一年のときから好きだったから」
「……はっ?」
速水さんが、鳩が豆鉄砲で撃たれたような表情を浮かべた。
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