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真っ黒に焦げついたなにか
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突然、凄い音とともにベランダが光り、僕はビックリして眼を覚ました。
カミナリでも落ちたかと思い、恐る恐るとカーテンを開き、ベランダを覗き込むと、べつに雨が降ってる様子もなく、いつもと変わらない風景があった。
ただ、なにか焦げくさい。フライパンで肉を焼いて焦がしてしまったような臭いだ。まさか、こんな夜中にバーベキューをやってる人がいるのかと思い、僕は窓を開けベランダへ出た。
辺りを見渡し、耳を澄ました。真っ暗で、人っ子ひとり歩いてはいない。聞こえる音といえば、遠く離れたところを走る、電車の音と汽笛だけ。
振り返り、部屋の時計を見ると、午前三時を回ったところだった。こんな時間に騒ぐのは、暴走族くらいなものだが、その姿も見えず──。
きっと気のせいだな。悪い夢でも見たのだろうと思い、部屋に戻ろうとしたその時、足元になにかが落ちているのに気づいた。
なにかと思い、じっと見ると、デジタル式の腕時計のようだった。しかもやたらとスイッチが多い。
不思議に思い、それを拾い上げると、火傷するほどではなかったが、熱を帯びていた。そして裏返して見ると、なにかがべっとりと焦げ付いている。どうやら、臭いの元凶はこいつらしい。
ということはまさか、さっきの光もこいつのせいなのか。
分からない。結局は、すべてが謎なまま、僕は腕時計を部屋の中に入れ、テーブルの上に無造作に置き、再び床に着いた。
翌朝、仕事が休みだった僕は、昨晩の腕時計を改めて見てみる事にした。
見るからにごつい感じの、デジタル式の腕時計だ。スイッチがやたらと多いため、やや近未来的な印象があった。重さにして、約1キロくらいある。この時計のスイッチを押すと、ヒーローにでも変身できそうだ。
僕は機械をいじるのが好きだったので、電気メーカーの技術部に勤めている。なので、この摩訶不思議な時計を修理をしてみようと思った。
まずは、裏蓋を開ける作業に取り掛かった。それにはこの、焦げ付いたなにかを除去する必要がある。僕はドライバーを持ち、慎重にその焦げ付いたものをこそぎ落とし、ゴミ箱へ捨てた。
それがなにか分からなかったが、修理するを上で邪魔な物であることは間違いないからだ。
さて、ここからが本番だ。
僕は、丁寧かつ慎重に裏蓋を外すべく、ドライバーを回していった。
しかし裏蓋を外し、中の機械を見た時、僕は驚愕した。見たこともないような装置ばかりが、この時計の内部に所狭しと詰め込まれていたからだ。
はっきりいって、何から手をつけていいのか分からない。というか、今の科学技術の粋を結集したとしても、この時計の修理はできないだろう。そのくらい、複雑な構造だった。
時計の構造のエキセントリックさ加減にも驚いたが、もうひとつ、ある重大な疑問がある。なぜ、このような代物が、僕の家のベランダにあったのかということだ。
僕は考えた。考えに考えて、導き出した結果は、もうこれしかなかった。
『宇宙人の落とし物』
もはや、SFファンタジーの世界。これが技術者が出した答えとは、とんだお笑いぐさだ。
僕は翌日、会社へその時計を持っていき、同じ技術部の人間に見せてみた。だが、結果は無惨にも、みんな僕と同じ答え。
『宇宙人の落とし物』だと言うと、なぜかしら皆、妙に納得していた。そして誰一人として、その時計の修理ができるものがいなかった。
だけど、僕は決心していた。いつの日か必ず、この時計を修理してやるんだと。これは僕の、技術者としての意地でもあった。
あれから、四十年の月日が流れた──。
技術開発も進化を遂げ、ありとあらゆることが科学で可能な時代になった。そして遂に僕は、今の科学で出来る限りの技術と資金を注ぎ込み、あの時計の修理をすることに成功した。
いや、これは時計なのではなかった。なんとこれは、腕時計型のタイムマシーンなのであった。
実際、使ってみないと確信したことは言えないが、いろいろと調べた結果、現在の年月日と時間を表示する機能に対し、過去と未来を表示する機能があり、それらはすべて連動している。
技術的なことを言えば、すごく難しいので簡単に言うと、現在の年月日と時刻をセットし、次に行きたい年月日と時刻をセットしてスイッチを押せば、自在にタイムトラベルが可能となるのだ。
今までに、こんな画期的なタイムマシーンがあっただろうか。
いや、これだけ技術が発達した現在でも、タイムマシーンというものは、まだ開発すらされていないのだ。だが、僕は今、そのタイムマシーンを手にしている。しかもそれを、四十年も前から所有していたとは、自分でも驚きだ。
僕は早速、このタイムマシーンを使ってみることにした。
行き先は、もちろん四十年前。あの日なぜ、このタイムマシーンがベランダに落ちていたのか。そして、その落とし主は誰なのか。それを知るために、僕は四十年前のあの日時をセットし、タイムマシーンのスイッチを押した。
ひょっとしたら、本当に宇宙人に会えるかもしれない。そんな期待に、胸を踊らせながら──。
時空の波が、僕を捕らえた。しだいに身体は熱を帯び、流れるすべての血液が逆流している感覚に陥った。ねじれるように体中が痛く、手足が見えない力で引きちぎられそうになったところで、目の前が真っ暗になった。
いったい僕はどうなってしまったのだろう。
そう思った矢先に突然、懐かしい景色が視界に写し出された。四十年前に住んでいた、あの家のベランダからの景色──。
この時、僕は確信した。タイムトラベルは大成功である。
僕は声をあげて喜びそうになったが、ぐっとこらえた。時刻は深夜の三時前。いくらなんでも近所迷惑だし、下手すりゃ四十年前の僕を起こしてしまう。そうなったら、全てが水の泡だ。
僕は息を潜め、ベランダの片隅でなにが起こるのかを今か今かと待った。
もうすぐ四十年もの間、謎だったことが明らかになる。そして僕は、その瞬間に立ち会おうとしているのだ。
「宇宙人よ早くこい!」
そう祈っていた──。
するとその時、タイムマシーンから、ピーッピーッという警告音のようなものが鳴り響いた。なんだろう。ひょっとしてまだ完全には直ってなかったのか。と思った時には、タイムマシーンはまばゆい光を発し、僕の身体はあっという間に激しい炎に包まれた。
そして上下左右からの、ものすごい圧力に押され、僕の身体は骨を砕きながら、みるみると小さく潰れされてゆき──、
仕舞いにはタイムマシーンの裏蓋に、真っ黒に焦げ付いてしまった。
カミナリでも落ちたかと思い、恐る恐るとカーテンを開き、ベランダを覗き込むと、べつに雨が降ってる様子もなく、いつもと変わらない風景があった。
ただ、なにか焦げくさい。フライパンで肉を焼いて焦がしてしまったような臭いだ。まさか、こんな夜中にバーベキューをやってる人がいるのかと思い、僕は窓を開けベランダへ出た。
辺りを見渡し、耳を澄ました。真っ暗で、人っ子ひとり歩いてはいない。聞こえる音といえば、遠く離れたところを走る、電車の音と汽笛だけ。
振り返り、部屋の時計を見ると、午前三時を回ったところだった。こんな時間に騒ぐのは、暴走族くらいなものだが、その姿も見えず──。
きっと気のせいだな。悪い夢でも見たのだろうと思い、部屋に戻ろうとしたその時、足元になにかが落ちているのに気づいた。
なにかと思い、じっと見ると、デジタル式の腕時計のようだった。しかもやたらとスイッチが多い。
不思議に思い、それを拾い上げると、火傷するほどではなかったが、熱を帯びていた。そして裏返して見ると、なにかがべっとりと焦げ付いている。どうやら、臭いの元凶はこいつらしい。
ということはまさか、さっきの光もこいつのせいなのか。
分からない。結局は、すべてが謎なまま、僕は腕時計を部屋の中に入れ、テーブルの上に無造作に置き、再び床に着いた。
翌朝、仕事が休みだった僕は、昨晩の腕時計を改めて見てみる事にした。
見るからにごつい感じの、デジタル式の腕時計だ。スイッチがやたらと多いため、やや近未来的な印象があった。重さにして、約1キロくらいある。この時計のスイッチを押すと、ヒーローにでも変身できそうだ。
僕は機械をいじるのが好きだったので、電気メーカーの技術部に勤めている。なので、この摩訶不思議な時計を修理をしてみようと思った。
まずは、裏蓋を開ける作業に取り掛かった。それにはこの、焦げ付いたなにかを除去する必要がある。僕はドライバーを持ち、慎重にその焦げ付いたものをこそぎ落とし、ゴミ箱へ捨てた。
それがなにか分からなかったが、修理するを上で邪魔な物であることは間違いないからだ。
さて、ここからが本番だ。
僕は、丁寧かつ慎重に裏蓋を外すべく、ドライバーを回していった。
しかし裏蓋を外し、中の機械を見た時、僕は驚愕した。見たこともないような装置ばかりが、この時計の内部に所狭しと詰め込まれていたからだ。
はっきりいって、何から手をつけていいのか分からない。というか、今の科学技術の粋を結集したとしても、この時計の修理はできないだろう。そのくらい、複雑な構造だった。
時計の構造のエキセントリックさ加減にも驚いたが、もうひとつ、ある重大な疑問がある。なぜ、このような代物が、僕の家のベランダにあったのかということだ。
僕は考えた。考えに考えて、導き出した結果は、もうこれしかなかった。
『宇宙人の落とし物』
もはや、SFファンタジーの世界。これが技術者が出した答えとは、とんだお笑いぐさだ。
僕は翌日、会社へその時計を持っていき、同じ技術部の人間に見せてみた。だが、結果は無惨にも、みんな僕と同じ答え。
『宇宙人の落とし物』だと言うと、なぜかしら皆、妙に納得していた。そして誰一人として、その時計の修理ができるものがいなかった。
だけど、僕は決心していた。いつの日か必ず、この時計を修理してやるんだと。これは僕の、技術者としての意地でもあった。
あれから、四十年の月日が流れた──。
技術開発も進化を遂げ、ありとあらゆることが科学で可能な時代になった。そして遂に僕は、今の科学で出来る限りの技術と資金を注ぎ込み、あの時計の修理をすることに成功した。
いや、これは時計なのではなかった。なんとこれは、腕時計型のタイムマシーンなのであった。
実際、使ってみないと確信したことは言えないが、いろいろと調べた結果、現在の年月日と時間を表示する機能に対し、過去と未来を表示する機能があり、それらはすべて連動している。
技術的なことを言えば、すごく難しいので簡単に言うと、現在の年月日と時刻をセットし、次に行きたい年月日と時刻をセットしてスイッチを押せば、自在にタイムトラベルが可能となるのだ。
今までに、こんな画期的なタイムマシーンがあっただろうか。
いや、これだけ技術が発達した現在でも、タイムマシーンというものは、まだ開発すらされていないのだ。だが、僕は今、そのタイムマシーンを手にしている。しかもそれを、四十年も前から所有していたとは、自分でも驚きだ。
僕は早速、このタイムマシーンを使ってみることにした。
行き先は、もちろん四十年前。あの日なぜ、このタイムマシーンがベランダに落ちていたのか。そして、その落とし主は誰なのか。それを知るために、僕は四十年前のあの日時をセットし、タイムマシーンのスイッチを押した。
ひょっとしたら、本当に宇宙人に会えるかもしれない。そんな期待に、胸を踊らせながら──。
時空の波が、僕を捕らえた。しだいに身体は熱を帯び、流れるすべての血液が逆流している感覚に陥った。ねじれるように体中が痛く、手足が見えない力で引きちぎられそうになったところで、目の前が真っ暗になった。
いったい僕はどうなってしまったのだろう。
そう思った矢先に突然、懐かしい景色が視界に写し出された。四十年前に住んでいた、あの家のベランダからの景色──。
この時、僕は確信した。タイムトラベルは大成功である。
僕は声をあげて喜びそうになったが、ぐっとこらえた。時刻は深夜の三時前。いくらなんでも近所迷惑だし、下手すりゃ四十年前の僕を起こしてしまう。そうなったら、全てが水の泡だ。
僕は息を潜め、ベランダの片隅でなにが起こるのかを今か今かと待った。
もうすぐ四十年もの間、謎だったことが明らかになる。そして僕は、その瞬間に立ち会おうとしているのだ。
「宇宙人よ早くこい!」
そう祈っていた──。
するとその時、タイムマシーンから、ピーッピーッという警告音のようなものが鳴り響いた。なんだろう。ひょっとしてまだ完全には直ってなかったのか。と思った時には、タイムマシーンはまばゆい光を発し、僕の身体はあっという間に激しい炎に包まれた。
そして上下左右からの、ものすごい圧力に押され、僕の身体は骨を砕きながら、みるみると小さく潰れされてゆき──、
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