この身が朽ち果てる前に

レン太郎

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宇宙人のブルース

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「当然ですが、アナタは宇宙人の存在を信じますか?」

 と、言われても「なんのこっちゃ」と思う人も多いだろう。
 当然、街中で「アナタハ神ヲ信ジマスカ?」と言われるより、タチが悪い質問かもしれない(って古いか)。
 私は宇宙人の存在を信じている。と言っても、巷で騒がれているような宇宙人の写真や、宇宙人のミイラなどは信じない。

「この広大な銀河系の中で、地球にしか生命体がいないっていうのは、不自然じゃないか」
 と、いうのを言いたいだけである。
 宇宙人は地球以外にも存在している。だが、その宇宙人は、地球の存在なんか知らないだろう。我々地球人が、宇宙人の住んでる星を知らないことと同じように。
 だから、地球に来るわけがない。

「え、じゃあ、UFOはなんでいるの?」

 という質問もあるだろう。
 確かに世界中では、いろんな所で「UFOを見た」だの「UFOの写真がある」だの「UFOの映像をご覧にいれよう」だの、数々のUFO情報が、星の数ほど存在している。

 結論から言おう。アレは確かにUFOだ。

 そもそも、UFOというのは『未確認飛行物体』の、英単語の頭文字を取って作られた言葉である。確認されてない物体が空を飛んでいたら、もうそれだけでUFOなのである。
『UFO=宇宙人が乗っている』という固定観念を、拭い切れてない……ただそれだけの話なのだ。

 極端な話、どっかのマンションの屋上から、誰かがフリスビーを投げたとしよう。道行く人は、その飛んでいるフリスビーが何なのか分からずにボー然と見上げる。
 だが、指差して「あっ、UFOだー!」と言う人は、余りいないだろう。でも、それがフリスビーだと確認できなければ、UFOだと言っていいのだ。

 今度、私が試しに、円い形をしたカップ焼きそばを、マンションの屋上から投げてみよう。そしてそれを見たアナタに、是非とも大声で「あっ、UFOだー!」と叫んで貰いたい。
 その時は、私がアナタに対して、親指を立てながらこう答えよう。

「イグザクトリィーだ(その通りだ)」と。

 宇宙人の仕業としか思えない摩訶不思議な物が、この地球上には存在している(らしい)。
 どっかの偉い学者さんが『ナスカの地上絵』を見て「太古に宇宙人が舞い降りて、描いて行ったんだ!」と言っているが、それを聞いて猛反発したのは、なんと現地(ナスカ)の人である。

「オラのご先祖様が、苦労して描いた物を、なして宇宙人のせいなんかにするんだべさ。このバカタレがっ!」

 と、その偉い学者に対して大激怒である。

『ミステリー・サークル』もそうだ。
 近所の学生がイタズラに、畑の稲を「えっちらおっちら」踏ん付けて作った物を、見付けた人が驚いて、

「UFOの仕業だっ!」

 と、言ったもんだから、世界中のニュースで取り上げられた。
 これをニュースで見ていた、犯人の学生は、

「えー俺って、UFOじゃないんだけど。ていうかマジウケるー!」

 と、テレビの前で笑い転げていたに違いない。


 もし、ここまで読んでも、まだ「UFOは宇宙人が乗っているんだ!」と思っている、そこのアナタにお願いがある。

 UFOを見ても、「あっ、UFOだー!」 と言わずに、「あっ、宇宙人が乗ってる宇宙船だー!」 と言って貰いたい。

 それが正しい捉え方だと、私は思う。

 ちなみに、この章のタイトル『宇宙人のブルース』を見て、ジミ・ヘンドリックスを思い浮かべた人は、私と感性がよく似ている。
 さあ、今宵は、ジミヘンの『ブゥードゥー・チャイル』を聴きながら、コリン星から来た宇宙人について語り明かそうではないか。
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