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第六章 いでよ!太古の剣!
第十四話 太古の剣
しおりを挟むタカールの前にあった天体の星が輝き出すと、それぞれの星が天井や床に飛び散り部屋全体が宇宙空間になっていった。
ギア子:まるで宇宙の中にいるみたい。メルさん降ろして私は大丈夫。
メルは不安だったが床に降ろすとギア子は何事もなかったかのように立っていた。
メガ:ギア子大丈夫なのか?
ギア子:なんだか不思議だけど急に体が軽くなったの。
サクラは元気になったギア子に駆け寄った。
サクラ:ギア子良かった。でもここからどうやって出れば良いのか・・・。
すると天体がぐるぐると周りだし形を変え一つの剣になった。
トーマ:まさか天体自体が古代の剣だったのか・・・。
回っていた剣がゆっくりと止まると下を向いている剣先から青年が現れた。
ラナ:はじめまして。私はラナ・アシェン・エペ。どうやら平和な世界は続かなかったようだね。
青年は独特な雰囲気を醸し出していて国籍や人種が分からない容姿だった。
そして青年が現れるとタカールは肩の荷が降りたかのようにホッとした表情を見せた。
ギア:えっと・・伝説とは?
ギア子はニコラ達が言っていた伝説の事を知らず誰なのだろうと率直に聞いてみた。
ニコラ:アリュバス星では伝説がありまして、『証が三つ揃う時、ルーチェの門より太古の剣現り、手にした者は全ての力を我が手にせり』と。
ギア:なるほど。それでグレイが必死になってた訳ですか・・。
ラナ:タカール、僕の事について尾鰭が付き過ぎでしょう。
タカ:すみません。話が一人歩きして今ではそんな伝説になっております。
トーマ:タカール様、この方は一体?
ルーチェの間が宇宙空間に変わり、剣からラナという青年が現れた事で一同動揺していた。
タカ:ラナ様、最初から説明しないとみんな分からないと思います。
ラナ:僕が現れた事が分かってない様子だもんね・・・うーん、どこから説明しようかな・・・。
ラナがちょっと困った様子で後頭部をポリポリとかいた。
ギア:最初からとは?
ラナ:え?聞いてない?アリュバス星が出来た時の事。
トーマ:知りません。
ラナ:本当に?
ギア:本当に。
全員知らないとばかりに首を振った。
みんなの反応を見てラナは呆れた様子だった。
ラナ:タカールどういう事よ。
タカ:いやあ、何百年も経ってるとさすがに当時の事を知ってる者がいなくて・・。
ギア:ラナさん私、知りたいです。教えて下さい。
ニコラ:あたいも!
サクラ:私も。
ここにいる全員が事の真相が知りたい様子だった。
ラナ:分かった!えっとどこから話そうかな・・・。どれくらい前の時か忘れちゃったけど、ある日ある星に降り立ったんだ。
ラナが軽くジャンプして着地したかと思うとさっきまで宇宙空間だったルーチェの間が森の中へと景色がガラリと変わった。
つづく
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