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スピンオフ 反撃のダンデリオン
第三話 対照的な二人
しおりを挟むツバキが出て行ったと同時に入れ違いで男性二人が入って来た。
ユウト:トマホーク特攻隊長ユウト、只今到着しました。
ノクト:レイピア特攻隊長ノクト、同じく到着しました。
トーマ:よく来てくれた。丁度会議してるところだ。
ユウト:すみません。ノクトの支度が遅くて遅れました。
ノクト:トーマ様に会うのに身綺麗にするのは当たり前だろう。兄者もそのむさ苦しいのをどうにかした方が良いぞ。
ユウト:お前みたいにちゃらちゃらした装飾品はいらん。
セラ:ふふ、相変わらず仲が良いのですね。
ユウトは横に大きく無骨であり、弟のノクトの方は細身で優男という風貌だった。
二人に先ほどまで話していた内容を伝え、その晩は今後どうするかはまた改めて話し合う事として解散となった。
会議が終わり宿屋に向かう途中、この混乱の中でもトーマはサクラの事が心配だった。
セラ:兄さんエマ様のお世話は私がするし、頼電はダイナムが面倒を見る予定よ。
すると後ろからセラが声をかけて来た。
トーマ:ありがとう。セラがいてホント助かるよ。
セラ:サクラさん、兄さんの事を待ってると思うわ。早く行ってあげて。
トーマ:ありがとう、分かった。
セラの言葉にトーマの足は自然と歩みが速くなっていた。
トーマが宿に戻るとサクラが一階のロビーのソファでうたた寝をしていた。
トーマ:サクラさんここで寝ると風邪ひくよ。
トーマが優しく肩を軽く揺さぶるとサクラは眠たそうに目を開けた。
サクラ:さっきまで起きてたのだけど寝てしまったみたい、ごめんなさい。会議お疲れ様です。
トーマ:サクラさんもお疲れ様。さてと、部屋に行こうか。
サクラ:はい。
トーマはサクラの手を取り階段を登った。
部屋に入るとサクラが会議の事を聞いて来た。
トーマ:今日は各部隊の顔合わせってところかな。メルが晴さんとあれっくすさんの護衛に向かってくれたよ。
サクラ:良かった。二人とも無事なら良いのだけど。ギア子達も大丈夫なのかしら。
トーマ:何かあればビーナスからエマに連絡が来るはずだ。心配しなくても大丈夫だよ。
サクラ:これからの事を思うと不安で。
トーマは「不安にさせてごめん」とサクラを抱き寄せるのであった。
翌朝にはシャドウ特攻隊長ルチカ、サモナー特攻隊長ニコラも合流し里に到着した。
朝食を済ませた後に全員会議室に集まりダマール兵の排除をする為、各隊の配置を決める事になった。
ユウト:我らトマホーク特攻隊と弟のレイピア特攻隊ははプラーガト村からポリノド村まてのダマール兵の排除に向かう予定です。
トーマ:二人とも頼んだぞ。
ノクト:はい。必ず戦果をあげてみせます。な、兄者‼︎
ユウト:おう‼︎ 行くぞノクト‼︎
兄弟は肩を組みながら会議室から出て行った。
ニコラ:さて、あたい達はどこに行けば良いですか?
トーマ:二人にはセイラン町から港町スーラへ行きワイズ大農場まで北上し、グーナント城までのダマール兵の排除に向かってくれ。
ルチカ:・・・・かしこまりました。ニコラ行こ。
ニコラ:うん‼︎ トーマ様お任せください‼︎
タカ:幼なじみの二人なら息もピッタリだろうな。
ニコラ:はい。いつもルチカに助けられてます。
ルチカ:・・・・私こそ。
物静かなルチカ、天真爛漫なニコラは同じ村の出身で幼馴染だ。
試練の里も同時に入り修行が終わった後に騎士団に入ると任務を一緒にこなす事が多く息がピッタリ合ったパートナーでもあった。
ルチカとニコラは港町スーラに向け進軍を始めるのであった。
つづく
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