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第五章 衝撃!母との再会
第十一話 首相の答え
しおりを挟む朱美から連絡が入り、瑳呂紋達が首相官邸前まで来てると澄玲に連絡が入った。
澄玲:はいはい、分かりました。瑳呂紋さん達が官邸前に到着したようで中に一緒に入れて欲しいそうです。
一兄:分かった。君、すまないが到着したら瑳呂紋達を極秘で中に入れて欲しい。
秘書:分かりました。
澄玲に連絡をした瑳呂紋達はバンの中で待機してるとドアを叩く音がした。
窓を開けると黒いスーツを着た男性が二人が車内を覗き込むと持っている写真と確認し始めた。
男性:確認取れましたのでこちらから入って下さい。
瑳呂紋達はバンから降りると、野次馬がいない裏口へと案内された。
中に入ると警備員やスタッフのみで表の野次馬の喧騒はなくなっていた。
男性:ここで少々お待ち下さい。
朱美:分かりました。
少しすると一兄と澄玲と秘書が共に現れた。
メガ男:こんなところまで押しかけてすみません。メガ子がどうしてもここに行くって聞かないもんで・・。
メガ子:だってピンチの時には私が必要だと思って☆
澄玲:心強いです。石化を治せるのはあなたしかいませんですし。
一兄:そうだな。それに首相にちゃんと説明するのにもみんなが必要だ。一緒に来てくれるかい?
メガ男:勿論です。
一兄達と一緒に首相に会う為に中へと入って行くメガ男達だった。
ロビーには首相や他の官僚やSPが待機しており、一兄達が現れた事に驚いていた。
首相:一体これはどういう事なんだね。
一兄:先ほども申し上げましたが首都圏で屋外いた人達はほぼ石化した模様です。首相が次に狙われるのは確実かと。
首相:対策は出来てるのかね?それに後ろの一般人は誰なんだね。
澄玲:挨拶が遅れました。私は出根署の刑事課長をしております、澄玲と申します。こちらは私の部下の朱美です。
澄玲と朱美は敬礼し対策本部の手伝いをしている旨を伝えた。
首相:それはご苦労。で、他の方達は何の用事で?
一兄:実はグレイの事を詳しく知ってる方達でして、詳しいお話をしたいのですが。如何でしょうか?
首相:分かった。連絡をした閣僚はそのうち来るだろう。
首相を先頭に会議室へ行こうとした時だった、後ろから突然グレイが現れた。
グレイ:おや?役者が揃ってますね。
一兄:お前どこから!
よく見ると白い羽がいくつか宙に舞っていたが、そんな事はお構いなしにメガ男はグレイの胸ぐらを掴みかかった。
メガ男:貴様!ギア子をどこにやった!!
グレイ:今頃はそうですね、母親との再会を楽しんでる頃じゃないですか?
首相:貴様、何しに来たんだ!!
グレイ:勿論、貴方に会いにですよ。
グレイが首相に視線を移すと、警備員やSP、澄玲と朱美は首相を囲み始めた。
警備員:それ以上、近づくと撃つぞ!
警備員やSPは拳銃をグレイに向けていたが、澄玲と朱美は警棒を構えていた。
一兄:こいつに銃は通用しない。下手に撃つと同士討ちし兼ねない。銃を仕舞うんだ。
グレイ:学習してますね、さすがです。
警備員とSPは一兄に言われたものの得体の知れない恐怖に銃をしまう事が出来ず、その場で金縛りにあったかのように動けずにいた。
すると先ほどまでメガ男に胸ぐらを掴まれていたグレイが、一瞬で首相の目の前まで移動していた。
朱美:は、早い・・。
首相は状況が把握出来ずにグレイが至近距離に来ても動けずにいた。
そしてその場にいるメガ男達もグレイの早さについて行けずに一歩も動く事が出来なかった。
グレイ:どうです?首相の座を明け渡す気になりました?
目と鼻の先にいるグレイの問いかけに首相は額に冷や汗をかきながら無言を貫き通していた。
グレイ:さすがに私も辛抱強くないのでね。これで最後です。どうでしょう?
首相:私はテロリストには屈しない。答えはノーだ。
グレイ:そうですか残念です・・・。
その瞬間に首相の喉元にグレイがダガーを突き刺すと、また一瞬でメガ子の前に移動していた。
グレイ:これでこの国のトップもいなくなったな。そういえば人間の姿をしているがお前ビーナスだろ?エマ様によろしくと伝えておいてくれ。
メガ子:グレイ様、何故こんな事をなさるんですか。
グレイ:今に分かるさ。
グレイはゆっくりとした足取りで何かを達成したかのように堂々と出口に向かって歩き出した。
メガ男:待て‼︎
メガ男はグレイをすぐさま追いかけたが、白い翼をこれ見よがしにはためかせる飛んでいなくなってしまったのであった。
つづく
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