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第五章 衝撃!母との再会
第一話 戻らぬ二人
しおりを挟むギア子とメガ男が満月荘の一室に戻ると、大家の越褌とゆきと美奈子と朱美が待っていた。
ギア子の頬に涙の跡がある事から何かが起きたと、みな瞬時に読み取ったようだった。
ゆき:ギア子さん向こうで何かあったんですか?
美奈子:それに晴さんとあれっくすさんも戻って来ないし・・・。
メガ:それはおかしい。二人は大家さん達の後に門をくぐったはずだ。
越褌:じゃが・・わしらが着いた後にはギア子ちゃんとメガ男くんしか来てないぞ?
ギア:まさか門をくぐってすぐにルーチェの門が壊れたせい?
メガ:それはあり得るかもしれない。
不安そうな大家達に向こう側で起きた事をギア子とメガ男が手短に話した。
朱美:そんな事があの後に起きてたとは・・・となると二人はもしかして地球のどこかにいる可能性もあるって事ですかね。
美奈子:逆に向こう側のどこかにいる可能性も・・・。
一兄に晴とあれっくすの事をどうせ説明するべきかギア子は悩んでいたが黙ってる訳にはいかないと思った。
晴とあれっくすの事はギア子達が一兄に説明しに行く事になり、越褌とゆきと美奈子と朱美は了承するとその日は解散となった。
ギア子とメガ男は晴とあれっくすの事や、アリュバス星に残っている頼電とサクラの事を思うと階段を上がる足取りも重くなっていた。
ギア:はあ、疲れた・・・。
メガ:みんな大丈夫かな・・。
ギア:でも、何もやる気が起きない。
部屋に戻っても何もする気が起きず二人は居間でゴロリと横になった。
???:ふう。ここが地球か~。それにしても狭いわねここは馬小屋かしら?
聞き慣れた声がメガ男の肩の方から聞こえてきた。
メガ:ビーナス‼︎ 来てたのか⁈ てか地球に来て大丈夫なのか?
ギア:そもそも妖精がうろうろしてたら大騒ぎになるわよ‼︎
ビーナス:もう、うるさいわねえ。エマ様とタカール様に言われてお目付役で来たのに。まったくそれじゃこれでどう?
ビーナスは人間の女性の姿になり「これじゃ不服?」と言わんばかりに一周その場をくるりと回った。
メガ:ヒュー。ビーナスって美人だったんだなあ。
ビーナス:さすがメガ男よくわかってるわね☆
ギア:てか、まさかここに住むんじゃないでしょうね!
ビーナス:サクラさんの部屋が空いてるでしょ? それにメガ男の妹って事にすれば大丈夫じゃなぁ~い? 今日からメガ子ですよろしく☆
サクラがいなくても相変わらず賑やかな満月荘だなとギア子は思った。
翌日になると一兄にすぐさま連絡を取り、一兄が実家に帰宅してると聞くと急いでタクシーを捕まえ乗り込むギア子とメガ男だった。
が、何故かメガ子も付いてきていた。
呼び鈴を押すと家政婦さんがやって来て奥の客間に通された。
お茶を出され少し待っていると一兄と朱美が現れた。
一兄:ギア子さんメガ男さんわざわざ御足労ありがとうございます。朱美警部補からアリュバス星での話は先に話を伺っています。
ギア:そうでしたか。楽しい旅行だったはずなのに申し訳ないです。
一兄:地球にいればそのうち連絡来ると思いますけど、もしアリュバス星にいた場合はそちらと連絡取れるんですか?
メガ男:門くぐった時の感じだと分からないです。
一兄:そうですか・・。何にせよあれっくすと一緒なら大丈夫じゃないかな。昔から思うけどあいつって世渡り上手っていうかなんつーか頼りになるんで。
ギア:こちらもアリュバス星から連絡が来たら聞いてみます。本当にごめんなさい。
一兄:そんなに謝らないでギア子さん。晴も大人ですし、こちらからお願いして行かせて頂いたので。ところでそちらの女性はどなたですか?
一兄はメガ男の後ろにいる見知らぬ女性が気になったようだった。
つづく
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