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第四章 いざ!第二の故郷へ
第八話 ポルテナ村のタブリン
しおりを挟む打って変わってギア子とメガ男はというと、ミミに案内されてポルテナ村のタブリンのところにやって来ていた。
タブリン:ギア子様、その旦那様のメガ男様はじめまして。タブリンと申します。よろしくお願いします。
ギア:こちらこそよろしくお願いします。
ミミ:では私は宿の手配をして来ますのでタブリン様、後はよろしくお願いします。
メガ:ミミさんありがとう。
タブリン:はーい。じゃまず二人ともこれに着替えてみて下さい。
ギア:あの私達はこの装備のままじゃダメなんですか?
タブリン:切り株があるのは危険な場所ですよ。ちゃんと基礎からやらないと危ないです。
メガ:そうだな。この星の事はど素人だしちゃんと学ばないとな。
タブリン:さすが旦那様、分かってらっしゃる。そこの小屋に一式ありますから着替えてくださいませ。
ギア子は少し腑に落ちなかったが渋々言われた通りに小屋に行き着替えるのであった。
タブリン:着替え終わったみたいですね。後は腰にポーションをセットしてと。怪我したら飲んで下さい、疲れた時はこちらのポーションです。エマ様の直伝のお薬です。
ギア:えっと、緑が怪我した時でピンクが疲れた時ね、了解です。
タブリン:バッチリです!じゃ手始めにクモの足を取って来てください。村の出口を出ると右手の森の中にいます。
メガ:蜘蛛の足ですか・・。
二人はとりあえずタブリンに言われた通り村の出口へと向かい始めた。
メガ:蜘蛛の足ならすぐ取れそうだな。
ギア:でも一週間しかないのにこんな事をしてて良いのかしら。それにこんな装備で・・・。
ギア子達は錆びた鎧に木で出来た盾と武器を持たされていた。
メガ:クモなら小さいし装備関係ないんじゃないかなぁ。あ、右手に出て奥にって言ってたよな?
ギア:うん。それにしても地球と違って景色が良いわね。なんだかピクニック気分になって来ちゃった。
二人は手を繋いぐと鼻歌交じりでスキップしながら森の奥へ奥へと行くのであった。
次第に獣道になり木も鬱蒼と茂っていて辺りは薄暗くなって来た。
ギア:ねえ、なんだか薄暗くて気味が悪い。
メガ:こんなに暗いと蜘蛛が見えないなあ。
奥に進めば進むほど暗くなっていったが急に開けた明るい場所に辿り着いた。
メガ:ここで少し休憩するか。
ギア:うん!
二人は大きな岩に腰掛けタブリンから貰った飲み物で喉を潤した。
ギア:はあ、生き返る。
メガ:このピンクのポーションは元気が出るな。
少し座って景色を見ているとギア子が何か異変を感じ取った。
ギア:ねえメガたん、なんかお尻の下もぞもぞしない?
メガ:気のせいじゃないか?
ギア:ほら!この岩やっぱ動いてない?
メガ男はそれよりも周辺の雰囲気が変わった事に気がついた。
メガ:それよりもさっきより岩が多くなってないか?
いつのまにか周りに岩が増えてきていたのであった。
ギア:なんか嫌な予感がする。ここから早く出ようよメガたん!
メガ:うむ。そうしよう。
二人が立つと同時に座っていた岩と他の岩も動き出した。
座っていた岩はどうやらクモの体の背中の部分だったようで下から何本もの足がニョキニョキ現れた。
ギア:ひえっ。もしかして私達って巨大蜘蛛の上で休憩してたの・・・。
メガ:もしかしてこの足を取ってこいって事だったのかな・・・?
巨大蜘蛛はギア子達の周りをカサカサと様子を伺うように取り囲み始めた。
メガ:ギア子逃げるぞ!
そう言うとメガ男は荷物を持ってギア子の手を取り走り出した。
ギア子達は巨大蜘蛛の大群から逃げたい一心で再び森の中へと足を踏み入れるのであった。
つづく
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