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第一章 叩け!釈迦頭金貨財団
第十五話 ぺんちゃんプラン
しおりを挟むぺんちゃんはギア子を料理教室に誘った理由を話し始めた。
あれっくすは料理教室を始めたのもののなかなか生徒が集まらず困っていた。
そこでぺんちゃんがあれっくすがイギリス生まれという事を利用して誰にでも覚えて貰えるように料理教室の名前を奇抜にしたとの事だった。
そんな折、ギア子が料理の事で悩んでいたのを聞いて生徒になって貰おうと考えたらしい。
ギア:お陰で料理上手くなったから感謝してるけど、でも隠す必要なかったでしょ?
ぺん:でも、いきなり料理教室に誘ったら来ただすか?
ギア:そ、それは。行かなかったかも?
ぺん:だすよねえ。でもギアっちが通ってくれたから良いだすよ。それにあれから料理教室も賑やかになったし問題ないし~。そういやギアっち浮かない顔してどうしただす?
ギア子はぺんちゃんに美奈子を連れて帰って来た日から起きた事をざっと説明した。
ギア:私達って無力よね~。
ぺんちゃんはギア子の話を聞いてどうにか出来ないか頭を捻った。
ぺん:そーだすね~・・・。
ギア:うーん・・・。
ニ人してあーでもないこーでもないと話していた時であった。
ぺんちゃんが何か閃いたようで「あっ!」と手を叩いてギア子にとあるプランを提案して来た。
ぺんちゃんのプランを聞いたギア子は本当にそんなに上手く行くのかしら?と疑心暗鬼になったがやってみる価値はありそうだった。
ギア:じゃ全員うちに呼ぶからぺんちゃん説明してくれる?
ぺん:ガッテン承知の助だす。
ぺんちゃんは任せておけと言わんばかりに胸を叩いた。
ギア子はちょっと不安に思ったが「やぶれかぶれだ‼︎」と思い、関係者全員に連絡を取り、全員が集まれる日にギア子の家に集まるように手筈を整えるのであった。
無事に集まり日が決まり、その日にギア子の家に皆が集合していた。
ギア:今日はみなさんお忙しいところ集まってくれてありがとうございます。
ギア子は早速ぺんちゃんをみんなに紹介した。
ぺん:ギアっちのフレンドのぺんちゃんだす~。みなさんよろしくだす‼︎
ぺんちゃんの独特な訛りを聞いて少し懐疑的な顔をする者もいたがぺんちゃんはお構いなく話を進めた。
ぺんちゃんは講演会の後に財団の事が気になり、パンフレットに載っていたサイトをパソコンで開き参加出来るイベントがないかチェックしていたそうな。
そこにイベント参加者またはイベント主催したい人の募集項目があり参加しようと思っていたという。
光人:財団では毎月イベントを行っていて募集は確かにしていますし、講堂は施設内の人達がほぼ収まりきると思います。
ぺんちゃんがそこで自慢げに自分の計画はこうだ!とタイトルを発表した。
ぺん:題して!「料理と音楽の融合」だす!
一同はぺんにゃんの方を見てポカーンと口を開けた。
「えっへん」と胸を張りながらその内容を説明しだした。
ぺんちゃんの旦那のあれっくすにステージで料理作らせ、それに合わせて瑳呂紋に洗脳解除の音楽を流して貰う形でどうかと提案した。
ギア:確か料理教室はエンターテイメント性はあったわね。
光人:施設内で無農薬野菜も育ててるので、その野菜をメインに調理すればみなさんも感心を示してくれると思います。
眞香:光人さんにイベントの設置をして貰いあれっくすさんが調理してる間に瑳呂紋さんが作った洗脳解除が出来る音楽を流して貰えればいけますね。
光人:今月末のイベントがまだ決まってないのでそこにねじ込んでみます。会場にも施設内の方を全員呼ぶようにしてみます。
みんな「おおおー!」と拍手がどこからともなく始まり「がんばろ!」などお互いに声をかけあっていた。
眞香:では、またこの話を上司に報告しないといけないのでまた後日連絡となります。
その言葉を合図にその日は解散になったのであった。
つづく
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