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学生編

2択なの?

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アンちゃんには婚約者を決めるしかないと言われたけど、本当によく話をするのって皇太子殿下と辺境伯家のカイリだしなぁ、皇太子殿下は本来なら雲の上の人で論外だし!カイリは気のいい男友達って感覚でアレと恋愛する気に慣れないなぁ、その他の子息たちもちょっと変わり者だったり、商人になりたいからモルグ商会を尊敬してるとか、モルグ商会の品々を作っている人に弟子入りしたいとかだもん。
だから逆に私の財産目当てじゃないから仲良く話が出来たりするんだけどね。
でもだからこそ恋愛にはならないんだよね。
なのにアンちゃんは身近にいっぱいいるって言うんだけどさこの人たちがそういう風に思ってるとは見えないしね。
唯一殿下は「いつでも私がユーナの婚約者になるからな。」って言ってくるけど平民と皇族の結婚なんて夢物語しか無いから!
例えリーベント公爵家に養女になってもせいぜい愛人良くて側室でしょうが!
それに窮屈な後宮生活に公務とか勘弁だしさ。
そりゃぁ殿下はイケメンだし気は効くし前世の例えならリアル白馬の王子様とか言ってもおかしくないよ?こういう人はアイドル感覚で遠目に見るから素敵なのであって実際に恋愛とかしようとしても他のご令嬢差し置いてとか出来ないから。
って恋愛感情とかないのに何ムキになってんのかな。


「ユーナ、ちょっと良いかしら?」
休日なのに工房に行けず公爵家の自室でだらしなくソファに座っているとアンちゃんが訪ねてきた。

「どうしたの?」
「このままだと残りの学生生活が送れないかもしれないから私が婚約者候補を2人に絞ってきたわ。」
あちゃー、ホントに決めてきちゃったのか。
「うーん、気乗りしないけど一応聞いておく…」
「まず1人目は、カイリよ。」
「やっぱりそうなる?確かにカイリは跡取りとかに縁も無いし私のものづくり趣味を認めてくれる人だもんね。」
カイリは候補に入ってくるだろう事は予想出来てたけどさ、
「ふふ、さすがに2人目はびっくりするわよ?」
「ん?勿体ぶらないでいいよ、で誰?公爵家の派閥の人?でも驚くってどこぞの高位貴族なの?」
「違うわよ、ファビアン殿下よ。」
どっかからピシッと音が聞こえてくる気がして思わず固まってしまう。

「え、ぇぇえええ!」
アンちゃんが持ってくるってことは本当にちゃんと相手の親にも了承を取っているということだろうし、皇帝陛下が平民との結婚を認めているってことでしょ?

「とりあえずお父様から詳しくは話があるからサロンに行くわよ。」

そういってさっさと部屋から出るアンちゃんに慌ててサロンについて行った。

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