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私、会ってみます。
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悩むだけ悩んで次殿下がいらした時に相談しようと思ったのだけれども、お忙しいようで王都から離れられないそうなの。
そこで人を寄越すからその人に店を任せられると思ったなら1度公爵家に遊びに来ないかという手紙を受け取ったわ。
ミーナとカリナはあと紅茶が入れられるようになれば任せられるようになってきたのだけれども。
上達はしているけれどももう少し上手くならないとお店としては提供出来ないのよね。
手紙が届いた翌日早速やってきたのは、王妃様付きの侍女として長年務めた方で年齢的に引退されていたナリスさん。
もちろん王妃様付きだった事もあり紅茶を入れる腕前もお客様のおもてなしも最高級でそんな方が私たちのお店の指導をしていただいて良いのかしらと思うほどだわ。
「お嬢様、あとは私にお任せくださいな。あの子達を立派に育てて差し上げますから。」
少し2人に紅茶の入れ方を教えていたのだけれども丁寧でとても分かりやすく安心してお任せできるわ。
あとはお店の用心棒代わりのサリィに2階に住んでもらい、ナリスさんも2階で住んで頂けるそうなので、サリィのお引越しが終われば私達は王都のシェーングレン公爵家へ向かう事になったわ。
タリアにはお店に残って良いと言ったのよ?
「私は今でも奥様の侍女でいたいのです。」
と言いきられてしまったし、殿下もタリアも一緒に連れて行って良いと言われていたのでお言葉に甘える事にしたわ。
しばらく様子を見て私たちが教えるより上達が早く10日ほどでなんとかお店に出せるレベルになったのを見届けて私たちはシェーングレン公爵家の王都邸に向かう。
馬車で一日半なので朝お店のオープン前に出発し、王都手前の村で宿をとり、翌朝出発、昼頃には王都に到着出来たわ。
お昼時に差し掛かりそうだったのでどこかで食べてか公爵家に向かうのかと思えば既に用意して待っているそう。
気を使わないように客室でお昼をとり、一休みしたらサロンで公爵家の皆様と顔合わせの予定が既に組まれているそう。
タリアには既に予定を伝えられていたので殿下からの指示である可能性があるわね。
まず、言えるのは公爵家ってやはり最高位の貴族なのね。
門構えからして素晴らしかったわ。
屋敷に着いても使用人の質も侯爵家とは桁違いなの。(旦那様が妻を冷遇しているのを真似する様な侯爵家との比較なのでほかの侯爵家はあそこまで酷くは無い。)
美味しい食事にリディアは頬が緩み旅の疲れで少しぼーっとしてしまっていたのでタリアにサロンでのお茶会の時間まで寝るように促すとあっという間に寝てしまったわ。
「遅くなり申し訳ありません。」
私が起きるまで起こさなくて良いと公爵夫人が指示されていたようで起きたのは予定時刻を少し過ぎたくらいでそこから急いで支度をしたら一刻ほど過ぎてしまったの。
「慣れない旅にで疲れたのだから気にしないでいいのよ。こちらに座ってちょうだい。」
公爵夫人は自分の座っているソファの隣を軽く叩き座るように言われたけれども、お隣になんて……
そう思う反面、公爵様と思われる方や先代様、嫡男と思われる私とさほど歳の変わらない紳士の3人は何故かほっとしてしまったのはこれが殿下の言っていたのかしら?と思うほど帰ってきたと不思議と思った感じにさせられたの。
「失礼いたします。」
よくよく見ると夫人の隣しか座る場所は用意されていなかったのでそちら座るったのだけれども。
「あら、とっても美人さんね。」
夫人!近いです。むしろお子さんが居る夫人の方が若々しくておキレイです。
「こらこら、フェリー。リディア嬢が困っているぞ?」
「でもダイ、この子が私たちの娘になると思ったら嬉しくて!」
「リディア嬢ごめんね。うちの母が、ずっと娘を欲しがっていたからさ。あ、俺はクリフォード・シェーングレンだよ。」
「ようこそリディア嬢、わしはハンスじゃ、君が産まれたばかりの時に1度会っているんだがおおきくなったな。」
先代とはお会いした事があったみたい。
「私はダイモンド・シェーングレンだよ。」
「私は、フェリシアよ!よろしくね。」
「リディアです。本日はお招き頂いありがとうございます。」
「リディアさん、リディって呼んでもいいかしら?」
リリーはお母様がよく呼んでいたからお忍びの時に使っていたけれども、
「はい。」
「お!じゃ俺も!で、俺のことはクリス兄様と呼んでよ!」
「あ、クリスずるいわ!私もお母様って呼ばれたい。」
「お前たち、でも私もお父様と呼んで欲しいな。」
すんなり私を家族の中に入れてもらえている?事に私は少しパニックになりそうだわ。
「わしもリディと呼ばせてもらって良いかな?」
「あ、はい。」
「ワシらの呼び方は好きなようにして良いが、出来ればわしもお爺様と呼ばれたいモノだな。」
先代もちゃっかりアピールしてるわ。
その後公爵家の皆さんの勢いに負けて希望通りの呼び方に落ち着くのだった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
公開設定忘れてました( ̄▽ ̄;)
今日も楽しんでもらえればと思います
そこで人を寄越すからその人に店を任せられると思ったなら1度公爵家に遊びに来ないかという手紙を受け取ったわ。
ミーナとカリナはあと紅茶が入れられるようになれば任せられるようになってきたのだけれども。
上達はしているけれどももう少し上手くならないとお店としては提供出来ないのよね。
手紙が届いた翌日早速やってきたのは、王妃様付きの侍女として長年務めた方で年齢的に引退されていたナリスさん。
もちろん王妃様付きだった事もあり紅茶を入れる腕前もお客様のおもてなしも最高級でそんな方が私たちのお店の指導をしていただいて良いのかしらと思うほどだわ。
「お嬢様、あとは私にお任せくださいな。あの子達を立派に育てて差し上げますから。」
少し2人に紅茶の入れ方を教えていたのだけれども丁寧でとても分かりやすく安心してお任せできるわ。
あとはお店の用心棒代わりのサリィに2階に住んでもらい、ナリスさんも2階で住んで頂けるそうなので、サリィのお引越しが終われば私達は王都のシェーングレン公爵家へ向かう事になったわ。
タリアにはお店に残って良いと言ったのよ?
「私は今でも奥様の侍女でいたいのです。」
と言いきられてしまったし、殿下もタリアも一緒に連れて行って良いと言われていたのでお言葉に甘える事にしたわ。
しばらく様子を見て私たちが教えるより上達が早く10日ほどでなんとかお店に出せるレベルになったのを見届けて私たちはシェーングレン公爵家の王都邸に向かう。
馬車で一日半なので朝お店のオープン前に出発し、王都手前の村で宿をとり、翌朝出発、昼頃には王都に到着出来たわ。
お昼時に差し掛かりそうだったのでどこかで食べてか公爵家に向かうのかと思えば既に用意して待っているそう。
気を使わないように客室でお昼をとり、一休みしたらサロンで公爵家の皆様と顔合わせの予定が既に組まれているそう。
タリアには既に予定を伝えられていたので殿下からの指示である可能性があるわね。
まず、言えるのは公爵家ってやはり最高位の貴族なのね。
門構えからして素晴らしかったわ。
屋敷に着いても使用人の質も侯爵家とは桁違いなの。(旦那様が妻を冷遇しているのを真似する様な侯爵家との比較なのでほかの侯爵家はあそこまで酷くは無い。)
美味しい食事にリディアは頬が緩み旅の疲れで少しぼーっとしてしまっていたのでタリアにサロンでのお茶会の時間まで寝るように促すとあっという間に寝てしまったわ。
「遅くなり申し訳ありません。」
私が起きるまで起こさなくて良いと公爵夫人が指示されていたようで起きたのは予定時刻を少し過ぎたくらいでそこから急いで支度をしたら一刻ほど過ぎてしまったの。
「慣れない旅にで疲れたのだから気にしないでいいのよ。こちらに座ってちょうだい。」
公爵夫人は自分の座っているソファの隣を軽く叩き座るように言われたけれども、お隣になんて……
そう思う反面、公爵様と思われる方や先代様、嫡男と思われる私とさほど歳の変わらない紳士の3人は何故かほっとしてしまったのはこれが殿下の言っていたのかしら?と思うほど帰ってきたと不思議と思った感じにさせられたの。
「失礼いたします。」
よくよく見ると夫人の隣しか座る場所は用意されていなかったのでそちら座るったのだけれども。
「あら、とっても美人さんね。」
夫人!近いです。むしろお子さんが居る夫人の方が若々しくておキレイです。
「こらこら、フェリー。リディア嬢が困っているぞ?」
「でもダイ、この子が私たちの娘になると思ったら嬉しくて!」
「リディア嬢ごめんね。うちの母が、ずっと娘を欲しがっていたからさ。あ、俺はクリフォード・シェーングレンだよ。」
「ようこそリディア嬢、わしはハンスじゃ、君が産まれたばかりの時に1度会っているんだがおおきくなったな。」
先代とはお会いした事があったみたい。
「私はダイモンド・シェーングレンだよ。」
「私は、フェリシアよ!よろしくね。」
「リディアです。本日はお招き頂いありがとうございます。」
「リディアさん、リディって呼んでもいいかしら?」
リリーはお母様がよく呼んでいたからお忍びの時に使っていたけれども、
「はい。」
「お!じゃ俺も!で、俺のことはクリス兄様と呼んでよ!」
「あ、クリスずるいわ!私もお母様って呼ばれたい。」
「お前たち、でも私もお父様と呼んで欲しいな。」
すんなり私を家族の中に入れてもらえている?事に私は少しパニックになりそうだわ。
「わしもリディと呼ばせてもらって良いかな?」
「あ、はい。」
「ワシらの呼び方は好きなようにして良いが、出来ればわしもお爺様と呼ばれたいモノだな。」
先代もちゃっかりアピールしてるわ。
その後公爵家の皆さんの勢いに負けて希望通りの呼び方に落ち着くのだった。
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公開設定忘れてました( ̄▽ ̄;)
今日も楽しんでもらえればと思います
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