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みんなの婚約者

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実は側近3人のうち婚約者が居ないのは私と、ハラルでヤヌークは同じ軍閥の年下ご令嬢と既に婚約済みなのだとか。
しかも脳筋なのでアプローチしても話が噛み合わず挫折してるいる人が多く今ではほとんど令嬢にアプローチされなくなったらしい。
殿下の側妃狙いで婚約を見合わせてるご令嬢も多いのでハラルも婚約が出来ずにいると言われているらしいが、殿下は王子妃でいい人を探しているのが本音なのでそれにハラルも付き合っているらしい。
そんな中現れたのが私で、商会は繁盛してるし爵位は高くないけど殿下の側近だしで狙い目とばかりに殿下たちに挫折したメンバーが押し寄せているのもあるそう……

元おんなとしては未だに女の子と結婚出来る気がしないしなぁ。

「リーフは男色なのか?」
夕食後サロンで側近のみの穏やかなティータイム、ヤヌークが爆弾発言したよ。
「ぶっ、ゲボ、ごほ……」
飲もうとしてた紅茶むせちゃったよ。
「おい、ヤヌーク。リーフをからかうな」
「だってよーあんなに選びたい放題なのにまったく嬉しそうじゃないから女が嫌いなのかと思った」
ケロっとした顔で言うなよ!
「だからって男色とか話が飛躍しすぎだろうが……」
殿下も呆れてるよ
「まだ好きとか結婚とか興味無いんだよ。私は親を事故で亡くしてて両親がとっても仲良しな夫婦だったんだ、いつかはそんな奥さんが欲しいとは思うけど。」
「なるほどな、興味がまだわかないからこそ、押しの強い令嬢は苦手という事だな。」
ハラル、分析どうも、
「まぁ私たち皆、押しの強い令嬢は苦手だからね、なかなか理想通りの女性は見つからぬな。」
「「「はぁ」」」
「でもリーフ、理想の女性くらい居ないのか?」
ヤヌークめ、この話はこのまま終わりそうだったのに!
「理想かぁ、キャシーみたいな自分の考えや信念を持ってる人かなぁ、頑張ってる姿を支えてあげたいって思うし。」
「ん?リーフはキャシーが好きなのか?」
「で、殿下、私は理想が彼女みたいな人って言っているんです。」
キャシーと殿下の婚約は、第1王子の毒牙にかからないように年下の第2王子である殿下と婚約されたようなものだからお互い恋愛感情はなく戦友みたいなものだってのは理解してるけど、公爵令嬢のキャシーと子爵の私ではそもそも釣り合わないし……
などとぐちゃぐちゃ言い訳?していると3人は微笑ましく見ていたのだか、リーフはあわあわしていて気づかなかった。

「あっでもキャシーみたいな人なら結婚出来るかもなぁ」
部屋に帰りふとそう思ってしまった。
性的な意味で結婚出来るかと言われたらまだ自信ないけどさ、結婚しないといけないなら彼女みたいな人となら結婚してもやっていけるかもなんて思ったリーフだったが、殿下たち3人が裏で私とキャシーをくっつける作戦を立てているとはまったく気づかなかったのだった。
ちなみに王都にもどってからキャシーにもきちんと確認をとった殿下たち、殿下と婚約解消したら大概的に子爵家に嫁入りしてもあまり大きな問題にもならないだろうし、リーフなら大切にしてもらえるだろうとかちょっと貴族的根回しが苦手なリーフを支えるのも楽しそうと思って喜んで話を受け入れていた。
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