狼さんのごはん

中村湊

文字の大きさ
上 下
15 / 22

彼が欲しいモノ

しおりを挟む
 雅和は、絵里の家になんとか戻れた日を境に彼女への執着・愛着度合いが増しに増していった。
 ベッドでの愛し方も、今まで以上の激しさだけでなく濃度が日に日に濃さを増していく。

 「っふぁ、あぁっ!! ぁん、ひゃぁ!! 雅和さぁん!!」
 「ふっ、はぁっ!! っくぅ!! 絵里!! 離さない!!」
 「んぅ、んんっ!! ぁん、らめぇ!! またイッちゃうっぅ!」
 「くっ、はぁぁぁ!!」

 ラウンドは同じのはずなのに、絵里はどんどん呑まれに呑まれ堕とし込まれてイク。もう、彼の底なしの状態ではないだろうか? という状態に彼女は達し続けていく。
 優しいのに、執拗に気持ちいいと感じたと分かった場所を愛撫し、彼女を絶頂の域へと持っていく。キスだけで、蕩けてぼんやりとしてしまうのに……彼の唇で身体中を愛され尽くされ、喰われて貪り尽くされて堕とされる。
 彼のその愛し方に、絵里は嫌と思っていたりはしなかった。心も身体も、彼に喰われて貪り尽くす愛され方に……もっともっと、溺れたいと想っている。
 感度も、反応も、雅和ごのみにされてイキながら、彼のことをもっと感じたいと……淡く色づいた花の蕾は開花しており、彼だけに甘い蜜を与え続ける。もっと、彼と深い深い繋がりが欲しい。彼と……。

 「ぁん、はぁあん!! 雅和さん、雅和さん!! もっと一緒に居たいぃ!!」
 「くぅ、俺も!! 一緒に!! ずっと、一緒だ!!」
 「うぁん、嬉しいのぉ!! あぁん、あっ、やぁ!! もっと一緒にぃ!!」
 「絵里、どんどん……イヤらしくなって……っく、もっと俺と一緒にいよう? ずっと、一緒に!!」

 雅和に「もっと一緒にいよう」「ずっと一緒にいよう」と囁かれながら、激しくナカを彼の昂ぶりが刺激していく。ドクドクと熱く脈打ち、彼女のなかを求めている。それに応えるように、彼の昂ぶりを抱かれる度に受け容れ、果て続けている。
 抱きつくされ、喰い尽くされ、貪り尽くされ、眠っている彼女を優しく抱き締めて一緒に眠る。
 毎夜、彼女を抱いて一緒に眠ると。とても安心して心地よく眠れる。

 会社での絵里は、彼とのお茶の時間も大切にし、一緒にお弁当を食べられそうな日は一緒に食べた。夕飯も、できるだけ一緒に食べた。
 それでも、彼は時々、不安そうな瞳になりベッドで激しく彼女を求めた。不安と恐れを抱いた瞳の彼が心配だった。何かに怯えているように、「一緒にいたい」「ずっと一緒」と繰り返し繰り返し言う彼が……。

 雅和の実家に行った時も、彼の母親に「一緒にいてね」と言われていた。その言葉の意味が、なんとなくボンヤリとひっかかっていた。
 
 「……聞いてみた方がいいよね?」

 彼女は意を決して、彼の母親にメッセージを送った。

 【雅和さんのことで、聞きたいことがあります】

 すぐに、母親から返事があった。

 【絵里ちゃん、お家きてー!! 話しいっぱいあるの!!】
 
 なんだか、予想していたかのような? 感じはあったものの……とにかく、彼の不安を取り除きたかった。
 彼には、用事があるので遅くなります、と帰る前に直接伝えた。少し不安げな瞳をしていたが……「待ってる」と、彼は言った。触れてきた手は、少し震えていた。

 屋敷に行くと、山ちゃんがスキップして出迎えてくれた。
 通された応接間では、彼の母親が抱き締めて歓迎してくれた。父親は、「僕もハグしたいけど……」とぼやいていた。
 用意された紅茶を一口飲んで、絵里は気持ちを落ちつかせてから切り出した。

 「雅和さんのことで、聴きたいことがあります。彼が、ひどく不安と恐怖を抱いているように思えるんです」
 「「っっっっ!!」」
 「一緒に居たいって、ずっと言っていて……その、何だか……」
 「「そ、それは……」」
 「あの、雅和さんは……一緒に暮らしていた、んです……か?」
 「……それは……」
 「わたしから話すわ、ね。パパ?」
 「ん、ぁあ」

 彼の母から聞いた話しを整理すると……坂口家本家の代々の習わしで、家の血をひくモノとしての『教育』がほどこされてきた。食育という悪教育を受けてしまったのが、高井家の会長の子息たち。つまり、雅和と弟のとも。人材教育を受けたのは、従兄弟の理人りひと
 本人やその親の意向はお構いなしに、教育は割り振りが生まれる前から決められており、それに刃向かうならば子どもが成人年齢に近づくまでは一緒に暮らすことを許されなくなる。
 高井夫婦は、逆らった。互いに大切な子どもには、自分の好きな道を見つけて選んで欲しいと望んでいたから……しかし、坂口家の大長おおおさ。本家の権力者が、彼らの隙をついて隔離教育を施した。
 面会を許された日。数年ぶりに会える息子に、夫婦は喜んだ。弟も生まれ、もしかしたら、一緒に暮らせるかも知れない……と。

 『…………』
 『坊ちゃま、こちらです』
 『……はじめまして、たかいまさかずです……』
 『雅くん? パパと呼んでいいんだよ?』
 『雅ちゃん、弟の朝くんよ?』
 『だれです? このひとたち?』
 『坊ちゃまの産みの親にございます』
 『『なっっ?!』』

 両親は驚愕し、失意の底に堕ちた。しばらく立ち直れない状態の2人に知恵を与えたのは、山井だった。傍仕そばつかえとして坂口の家のひとつ。高井家に仕えてから、2人の温かさや供に支え合う姿に感銘かんめいを受けていた。
 
 ーーこの方たちの役立ちたい。おそばで支えていきたいーー

 そう、常々想っていた。2人のお陰で、山井自身も交際が順調で婚約の運びになっている。その2人が……子どもに「誰?」と言われては、それは心を痛めてしまう。
 本当は、自分たちで育てていたかったのを……あんっ、の時代錯誤もはなはなだしい頑固偏屈ジジィめが!! と、口に出しそうなのを堪えて。

 『旦那様、奥様……あのジジィに一泡ひとあわ喰らわせませんか?』
 『やまちゃん?!』
 『何か、奇策でも……』
 『えぇ、弟の朝さまと理人さまのご協力が第一の奇策です』
 『『この子と、りっくん?』』

 ニヤリと悪巧みを考えている山ちゃん。それに賛同する雅和の両親。山ちゃんはそれから、旦那様と奥様の味方になる屋敷中の仕える者にも周知させたり……旦那様の秘書としても仕える山ちゃんは、坂口グループの中でも大暗躍だいあんやく活動。
 嬉々ききとして、それはそれは毎日楽しく? 働いて……。

 と、話しを聞いた絵里。雅和さんの生い立ちは色々と分かったものの……肝心のことは、「絵里ちゃんと雅ちゃん。2人でよく話し合ってね?」と。
 遅く帰宅した彼女を、大きな尻尾を振って出迎えて抱き締める彼。すりすりと頬ずりして、キスをし「待ってた」と甘えながら泣きそうな瞳。

 「雅和さん……どうして、いつも泣きそうで怖がっているんですか?」
 「っっ!!」
 「ずっとずっと気になっていたんです、わたし。雅和さん……まるで、わたしが離れていかないか心配で恐くなっているんじゃないかって……」
 「……一緒がいい……ずっと、絵里とは……一緒に居て……」
 「お話し、しませんか?」

 小さくコクリと頷いた彼は、彼女が淹れてくれたお茶を前にして湯飲みで手を温めている。小さく震えている大きな男の人の手。その手にそっと触れて、揺れる瞳をみつめた。
 呼吸を整え、雅和は小さい声で震えながら話してくれた。

 絵里の家に来るまでの出来事。
 ご飯を、幼い頃から一緒に食べてくれる人が誰もいなかった。という事実。
 家族がいると自覚したのが、15歳の高校入学の時だった。時折、屋敷に遊びに来ていた2人の男の子。朝が実弟で、理人が従兄弟だったのも知ったと。ばあやが唯一、遊び相手として許していた子ども達が、この2人だった。

 「弟の朝さんと理人さん以外と遊んだことは……」
 「ないんだ。他の人は……話すこともまともに……だから、話す時がその……朝と理人以外は分からない話し方に」
 「でも、わたしは普通にお話してました」
 「ん……絵里は違ったんだ。最初から俺の頷き会話が成立してて……」
 「頷き会話?」
 「んっ、ってばかり言って話してるから。頷き会話って、理人たちが言ってる」
 「えっ、今まで……頷いてたんですか?!」
 「……絵里は知らなかった?」
 「……はい……」

 整理しましょう!! そうしましょう!! 雅和独特の頷き会話。「んっ」「んんっ」「んーーー」が、最初から難なく分かって会話が成立。
 するわけ、ないでしょ? 普通……ふつう、なら。なんで? と、思っても分からない2人。いつから、どう成立するようになっていたとか、もう考えるのも……。

 「わたし……雅和さんが、ずっとずっと苦しそうに辛そうにして。心配で怖がってるが気になって……そうしていたら、雅和さんの傍、離れたくなくて……」
 「……同情? だったら……」
 「それとは、違うんです……前に話したように。わたし、恋とか経験なくて……あなたと一緒に居ると、嬉しいし。抱き締められるとドキドキして、キスされると嬉しくて気持ちよくて」
 「それ以上……は……」
 「あと夜の時は、あれだけされても……もっともっと、て。想ったりする自分がいて……わたし……」

 ガタッっと音がしたら、唇が奪われていた。激しくキスをされた。

 「俺が欲しいのは……君と。絵里と一緒に居る時間。君と一緒にご飯を食べたいんだ」
 「わたしと一緒に?」
 「君じゃないと、ご飯が美味しいとも楽しいとも思えない!! だから、俺と一緒に居て欲しい!! これからもずっと!!」

 プロポーズの言葉だった、はずだが……雅和自身にとっては、一世一大の初めての……渾身こんしんのプロポーズ。だった。 可愛い、愛らしくて大好きな、愛おしい彼女が笑顔で「わたしも一緒にご飯食べるの、美味しくて楽しいです」と応えた。
 プロポーズ……の、はずだった。彼にとっては……。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。

すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。 そこで私は一人の男の人と出会う。 「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」 そんな言葉をかけてきた彼。 でも私には秘密があった。 「キミ・・・目が・・?」 「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」 ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。 「お願いだから俺を好きになって・・・。」 その言葉を聞いてお付き合いが始まる。 「やぁぁっ・・!」 「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」 激しくなっていく夜の生活。 私の身はもつの!? ※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 では、お楽しみください。

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。

海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。 ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。 「案外、本当に君以外いないかも」 「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」 「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」 そのドクターの甘さは手加減を知らない。 【登場人物】 末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。   恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる? 田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い? 【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

隠れドS上司の過剰な溺愛には逆らえません

如月 そら
恋愛
旧題:隠れドS上司はTL作家を所望する! 【書籍化】 2023/5/17 『隠れドS上司の過剰な溺愛には逆らえません』としてエタニティブックス様より書籍化❤️ たくさんの応援のお陰です❣️✨感謝です(⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎) 🍀WEB小説作家の小島陽菜乃はいわゆるTL作家だ。  けれど、最近はある理由から評価が低迷していた。それは未経験ゆえのリアリティのなさ。  さまざまな資料を駆使し執筆してきたものの、評価が辛いのは否定できない。 そんな時、陽菜乃は会社の倉庫で上司が同僚といたしているのを見てしまう。 「隠れて覗き見なんてしてたら、興奮しないか?」  真面目そうな上司だと思っていたのに︎!! ……でもちょっと待って。 こんなに慣れているのなら教えてもらえばいいんじゃないの!?  けれど上司の森野英は慣れているなんてもんじゃなくて……!? ※普段より、ややえちえち多めです。苦手な方は避けてくださいね。(えちえち多めなんですけど、可愛くてきゅんなえちを目指しました✨) ※くれぐれも!くれぐれもフィクションです‼️( •̀ω•́ )✧ ※感想欄がネタバレありとなっておりますので注意⚠️です。感想は大歓迎です❣️ありがとうございます(*ᴗˬᴗ)💕

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

Sweet Healing~真摯な上司の、その唇に癒されて~

汐埼ゆたか
恋愛
絶え間なく溢れ出る涙は彼の唇に吸い取られ 慟哭だけが薄暗い部屋に沈んでいく。    その夜、彼女の絶望と悲しみをすくい取ったのは 仕事上でしか接点のない上司だった。 思っていることを口にするのが苦手 地味で大人しい司書 木ノ下 千紗子 (きのした ちさこ) (24)      × 真面目で優しい千紗子の上司 知的で容姿端麗な課長 雨宮 一彰 (あまみや かずあき) (29) 胸を締め付ける切ない想いを 抱えているのはいったいどちらなのか——— 「叫んでも暴れてもいい、全部受け止めるから」 「君が笑っていられるなら、自分の気持ちなんてどうでもいい」 「その可愛い笑顔が戻るなら、俺は何でも出来そうだよ」 真摯でひたむきな愛が、傷付いた心を癒していく。 ********** ►Attention ※他サイトからの転載(2018/11に書き上げたものです) ※表紙は「かんたん表紙メーカー2」様で作りました。 ※※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

腹黒上司が実は激甘だった件について。

あさの紅茶
恋愛
私の上司、坪内さん。 彼はヤバいです。 サラサラヘアに甘いマスクで笑った顔はまさに王子様。 まわりからキャーキャー言われてるけど、仕事中の彼は腹黒悪魔だよ。 本当に厳しいんだから。 ことごとく女子を振って泣かせてきたくせに、ここにきて何故か私のことを好きだと言う。 マジで? 意味不明なんだけど。 めっちゃ意地悪なのに、かいま見える優しさにいつしか胸がぎゅっとなってしまうようになった。 素直に甘えたいとさえ思った。 だけど、私はその想いに応えられないよ。 どうしたらいいかわからない…。 ********** この作品は、他のサイトにも掲載しています。

処理中です...