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職場の異動は、彼の意向
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絵里は入社以来、3年。社員食堂の栄養士として、働いていた。今日も、毎月恒例の社員食堂メニューを管理栄養士の上司と打ち合わせをしている。
上司の彼女は、人事部に旦那さんがいる。と、ちらりと聞いたことがある。旦那さんの家系では珍しく、恋愛結婚だったらしい。
食堂のメニューは、商品開発部の開発メニューの実践調理の場でもあり、社員から意見を聞いて反映される仕組み。自分の意見を反映されやすいようにと、『ご意見箱アプリ』などというものを会社の社員は使用している。意見の反映が高いからと、無理難題の意見もあるらしい……『営業事務のAさんとのデートセッティングして』などという。そして……実現したのが、恐い。
「うーん、その味付けをもう少しアレンジして。でも、塩分は……」
「そうですね。塩分控えめで、こう……あっ、それなら鯖の味噌漬けのやり方を……」
「うんうん。あぁ!! これなら調理もしやすいわ!! さっすが絵里ちゃん!!」
「い、いえ。楓さんの味噌漬けがあったから……」
「そういうところが、可愛い!!」
「きゃぁ!!」
坂口楓は、可愛い部下。もとい、可愛い小動物を愛でるように抱き締めて頬ずりする。一緒に、調理師がいるのも忘れている。
社員食堂の調理部や栄養部にとって、絵里はとても愛らしい。可愛いからと、やってくる男どもから護っている。女性からは、妙な愛でられ方をされている。楓のように。
小一時間の献立会議は、毎回、絵里を直接愛でる楓の姿が見れる貴重な……場でもある。管理栄養士の楓は、鬼、なのだ。
「そこぉ!! ちげぇだろ!! キイテンノカァ!!」
「ちょぉっと、ヤンチャだった時期があったから」と云う楓の言葉は……ちょぉっと、どころではなかった。目は鋭く、恐い。ブリザード吹き荒れる。荒れていた事がある調理師すら、凍る。心臓も凍る。
それを溶かした初めての人間が、絵里だった。その後、楓が結婚して栄養部も調理部もおさまるか? と思っていたのが。甘かった。今日も、荒れ狂う楓嬢をとめたのは彼女だった。
「楓さん? 料理……楽しくない、ですか?」
「っ!!」
「楓、さん?」
「~~~っ!! 絵里ちゃぁーん!!」
何処に行ったか、鬼。絵里の素だが、鬼の形相とドスがきいた声は消え去る。
ぎゅうぎゅうと抱き締めて、満足すると笑顔で仕事に戻る。週に1度は起きるこのイベント。社員食堂の皆は、慣れた。慣れすぎた……。来月が、異動の時期だというのをすっかり忘れる程に。
【辞令 沢絵里】
【異動部署 商品開発部への異動を命ずる】
【○○年 3月○日】
その辞令を見た楓が叫んだ。雄叫びに近かった。
そして、夫がいる人事部に殴り込み……走り込んだ。
小一時間後、すっきりした表情の楓が戻ってきた。なんだか、小さな傷だらけだったので絵里は手当てしていた。
「商品開発部には、話していた友だちの優歌がいるんです」
「ほんっっっとう、に!! 大丈夫? 絵里ちゃん? 無理してない?」
「楓さん達は、本当に過保護なんですから」
楓は、絵里がいなくなってしまうと異動先のヤツがいる心配。他の社員は……ブリザードイベントが毎日、連日、起きる心配。命が削られる、心配。
絵里は、異動先に親友の優歌と一緒に仕事ができるのと……上司が、高井雅和だというのを。最初に、雅和の顔が浮かんで綻んでしまった。
人事部に走ったのは、辞令になにか感じた野生? の感だった。
『んー。だってさぁ、面白そうだったから』
『あぁっ!! あんだってぇ!! 何ぬかしてんだよ!!』
人事部の課長の夫に言われ、ひと暴れした楓は少し、すこぉしスッキリしたが。釈然としない。あの、サイボーグと言われ続けても何とも思っていなかった高井雅和が、気にしているのだ。
挙げ句、従兄弟である理人に圧をかけてきていた。「変な圧だったなぁ」と、彼は言って遠い目していたけど。
実は、例の食事で雅和と一緒に過ごして以来。絵里は何度も食事をしたりしている。無論、会社での弁当も通常運転。
メッセージアプリで、連絡をとって弁当のリクエストだけでなくなって。日常のできごとを伝え合ったり、最近はスタンプも使っている。
絵里が赤ずきんのスタンプを送ると、雅和は狼のスタンプで返した。赤ずきんちゃんとオオカミさんのスタンプシリーズだった。童話スタンプのキャラクターが可愛いと、絵里が言っていたのを雅和は弟の朝に教わりスタンプ購入し使用している。
『オオカミとかって……ぶはっ、兄貴、地でいってるし!!』
と、朝に大笑いされた。その直後、朝は沈んだ。兄、雅和のひと睨みで。冗談が通じすぎない、というのが雅和。弟は軽すぎる、と兄は思っているが。
従兄弟の理人にまで笑われた。
『っくくっ!! そりゃぁ、朝の意見に賛同する』
少し年上の従兄弟。数少ない理解者だが、こうも言われると傷つく。
絵里にメッセージで、それとなく伝えると。『雅和さんが私と同じシリーズのスタンプ使ってくれて。嬉しいです』と返ってきた。それで、全部、消え去った。
ある日、高井は社内を歩いていて耳にした。
「あの社員食堂の栄養部の子。可愛いいよな!! 声かけたら、すんげぇ可愛い笑顔で」
「俺も俺も!! あぁ、食事だけでも行きてぇ」
「名前はたしか……沢、絵里? だっけ?」
「そうそう、絵里ちゃん?」
絵里ちゃん、とかと言っている男どもに殴りかかりそうになった。俺だって呼んでいない。沢さんとしか……。
そこで、ふと思いついた。あぁいう輩から遠ざけて、ウロウロさせない方法を。しかし、それは違う意味で、いや、本当に職権乱用だった。
ピロン。
【今度、雅和さんの部署に配属になります。よろしくお願いします】
【こちらこそ】
フッと息を漏らし、高井は廊下の端でスマホ画面を見て笑みをこぼした。
笑みを零している……と分かったのは、たまたま通りかかった楓。そう、さっきまで人事部で一暴れ。した帰りだった。あの理人が、『面白そう』と言った言葉が甦った。
ーーぜっったい、危ない!! 絵里ちゃんを護らないと!! ーー
商品開発部では、あの絵里が配属されると聞き。喜んでいた。しかし、優歌だけは心配だった。
絵里が、男と食事をしている。そして、その男は……あろうことか、絵里のファーストキスを奪っている!! 絶対許さない!! あの日から、そう誓っている優歌。あの男は会社の人間だというのを突き止めたが、そこからStopなのだ。
どんなに、話しを聞こうにも優歌は聞けなかった。聞いて良いことと、いけないことは分かっていたから。たとえ、友人でも、親友でも、勝手に踏み込んではいけない。そういうモノがあるのを知っているから。
親友の絵里は、優歌が彼女の次兄の健人と交際し始めたのを黙っていたが、待ってくれていた。彼女が話したい、と思う時を。だから、2人はお互いの距離感をうまく掴んで友人から親友へとなっていった。
ピロン。
【優歌に話したいことがあるの。今日の夜、お部屋に行ってもいい?】
【いいよ。待ってる】
昼休みの終わり頃、絵里からの連絡に優歌は一瞬ドキリとした。緊張と不安を抱えて、その日、仕事を済ますとマンションで絵里が尋ねて来るのを待った。
そして、小さくなっている彼女を迎え一緒にご飯を食べて話しを聞いた。
「あのね、私……今、一緒に。ご飯を食べている人がいるの」
「うん」
「その人、男の人で……会社の他の部署の人で……」
彼女なりに、一生懸命、言葉を探して話してくれた。そして、その相手を聞いて優歌は思わず……驚きの余り、硬直した。
『雅和、さんなの』
『へっ?! まさかず、さ、ん? 誰?』
『優歌の上司の雅和さん』
『……じょうし……んっ?』
『高井雅和さん』
『…………』
あぁ、そういや、高井の下の名前なんて気にしていなかったけど。雅和って、言うんだ。へぇーへぇーへぇー…………。
しばらくの硬直と、呆然とした表情のあと。我に返ると、「異動で優歌とも一緒になるから」と。
優歌とも、とも、とも……私は、あの、分からず屋の上司のオマケか?! いやいや、あんなのと競ってどうする!! 私は、絵里を護らないと!! 楓さんに頼まれたんだから!!
小さく小首を傾げている絵里を抱き締めて、「うんうん、大丈夫」と言っている優歌。「ありがとう」と言っている絵里。
噛み合っていない、2人の会話の糸口。お互い、なにかに納得した。
4月が近づき、絵里は送別会を開いてくれた調理部と栄養部から商品開発部へと異動した。
異動で離れた部署は大粒の涙。異動先では、歓迎の涙。2つ、違う意味で涙が流れた。離れた場所は、血の涙へと変わったが……。
上司の彼女は、人事部に旦那さんがいる。と、ちらりと聞いたことがある。旦那さんの家系では珍しく、恋愛結婚だったらしい。
食堂のメニューは、商品開発部の開発メニューの実践調理の場でもあり、社員から意見を聞いて反映される仕組み。自分の意見を反映されやすいようにと、『ご意見箱アプリ』などというものを会社の社員は使用している。意見の反映が高いからと、無理難題の意見もあるらしい……『営業事務のAさんとのデートセッティングして』などという。そして……実現したのが、恐い。
「うーん、その味付けをもう少しアレンジして。でも、塩分は……」
「そうですね。塩分控えめで、こう……あっ、それなら鯖の味噌漬けのやり方を……」
「うんうん。あぁ!! これなら調理もしやすいわ!! さっすが絵里ちゃん!!」
「い、いえ。楓さんの味噌漬けがあったから……」
「そういうところが、可愛い!!」
「きゃぁ!!」
坂口楓は、可愛い部下。もとい、可愛い小動物を愛でるように抱き締めて頬ずりする。一緒に、調理師がいるのも忘れている。
社員食堂の調理部や栄養部にとって、絵里はとても愛らしい。可愛いからと、やってくる男どもから護っている。女性からは、妙な愛でられ方をされている。楓のように。
小一時間の献立会議は、毎回、絵里を直接愛でる楓の姿が見れる貴重な……場でもある。管理栄養士の楓は、鬼、なのだ。
「そこぉ!! ちげぇだろ!! キイテンノカァ!!」
「ちょぉっと、ヤンチャだった時期があったから」と云う楓の言葉は……ちょぉっと、どころではなかった。目は鋭く、恐い。ブリザード吹き荒れる。荒れていた事がある調理師すら、凍る。心臓も凍る。
それを溶かした初めての人間が、絵里だった。その後、楓が結婚して栄養部も調理部もおさまるか? と思っていたのが。甘かった。今日も、荒れ狂う楓嬢をとめたのは彼女だった。
「楓さん? 料理……楽しくない、ですか?」
「っ!!」
「楓、さん?」
「~~~っ!! 絵里ちゃぁーん!!」
何処に行ったか、鬼。絵里の素だが、鬼の形相とドスがきいた声は消え去る。
ぎゅうぎゅうと抱き締めて、満足すると笑顔で仕事に戻る。週に1度は起きるこのイベント。社員食堂の皆は、慣れた。慣れすぎた……。来月が、異動の時期だというのをすっかり忘れる程に。
【辞令 沢絵里】
【異動部署 商品開発部への異動を命ずる】
【○○年 3月○日】
その辞令を見た楓が叫んだ。雄叫びに近かった。
そして、夫がいる人事部に殴り込み……走り込んだ。
小一時間後、すっきりした表情の楓が戻ってきた。なんだか、小さな傷だらけだったので絵里は手当てしていた。
「商品開発部には、話していた友だちの優歌がいるんです」
「ほんっっっとう、に!! 大丈夫? 絵里ちゃん? 無理してない?」
「楓さん達は、本当に過保護なんですから」
楓は、絵里がいなくなってしまうと異動先のヤツがいる心配。他の社員は……ブリザードイベントが毎日、連日、起きる心配。命が削られる、心配。
絵里は、異動先に親友の優歌と一緒に仕事ができるのと……上司が、高井雅和だというのを。最初に、雅和の顔が浮かんで綻んでしまった。
人事部に走ったのは、辞令になにか感じた野生? の感だった。
『んー。だってさぁ、面白そうだったから』
『あぁっ!! あんだってぇ!! 何ぬかしてんだよ!!』
人事部の課長の夫に言われ、ひと暴れした楓は少し、すこぉしスッキリしたが。釈然としない。あの、サイボーグと言われ続けても何とも思っていなかった高井雅和が、気にしているのだ。
挙げ句、従兄弟である理人に圧をかけてきていた。「変な圧だったなぁ」と、彼は言って遠い目していたけど。
実は、例の食事で雅和と一緒に過ごして以来。絵里は何度も食事をしたりしている。無論、会社での弁当も通常運転。
メッセージアプリで、連絡をとって弁当のリクエストだけでなくなって。日常のできごとを伝え合ったり、最近はスタンプも使っている。
絵里が赤ずきんのスタンプを送ると、雅和は狼のスタンプで返した。赤ずきんちゃんとオオカミさんのスタンプシリーズだった。童話スタンプのキャラクターが可愛いと、絵里が言っていたのを雅和は弟の朝に教わりスタンプ購入し使用している。
『オオカミとかって……ぶはっ、兄貴、地でいってるし!!』
と、朝に大笑いされた。その直後、朝は沈んだ。兄、雅和のひと睨みで。冗談が通じすぎない、というのが雅和。弟は軽すぎる、と兄は思っているが。
従兄弟の理人にまで笑われた。
『っくくっ!! そりゃぁ、朝の意見に賛同する』
少し年上の従兄弟。数少ない理解者だが、こうも言われると傷つく。
絵里にメッセージで、それとなく伝えると。『雅和さんが私と同じシリーズのスタンプ使ってくれて。嬉しいです』と返ってきた。それで、全部、消え去った。
ある日、高井は社内を歩いていて耳にした。
「あの社員食堂の栄養部の子。可愛いいよな!! 声かけたら、すんげぇ可愛い笑顔で」
「俺も俺も!! あぁ、食事だけでも行きてぇ」
「名前はたしか……沢、絵里? だっけ?」
「そうそう、絵里ちゃん?」
絵里ちゃん、とかと言っている男どもに殴りかかりそうになった。俺だって呼んでいない。沢さんとしか……。
そこで、ふと思いついた。あぁいう輩から遠ざけて、ウロウロさせない方法を。しかし、それは違う意味で、いや、本当に職権乱用だった。
ピロン。
【今度、雅和さんの部署に配属になります。よろしくお願いします】
【こちらこそ】
フッと息を漏らし、高井は廊下の端でスマホ画面を見て笑みをこぼした。
笑みを零している……と分かったのは、たまたま通りかかった楓。そう、さっきまで人事部で一暴れ。した帰りだった。あの理人が、『面白そう』と言った言葉が甦った。
ーーぜっったい、危ない!! 絵里ちゃんを護らないと!! ーー
商品開発部では、あの絵里が配属されると聞き。喜んでいた。しかし、優歌だけは心配だった。
絵里が、男と食事をしている。そして、その男は……あろうことか、絵里のファーストキスを奪っている!! 絶対許さない!! あの日から、そう誓っている優歌。あの男は会社の人間だというのを突き止めたが、そこからStopなのだ。
どんなに、話しを聞こうにも優歌は聞けなかった。聞いて良いことと、いけないことは分かっていたから。たとえ、友人でも、親友でも、勝手に踏み込んではいけない。そういうモノがあるのを知っているから。
親友の絵里は、優歌が彼女の次兄の健人と交際し始めたのを黙っていたが、待ってくれていた。彼女が話したい、と思う時を。だから、2人はお互いの距離感をうまく掴んで友人から親友へとなっていった。
ピロン。
【優歌に話したいことがあるの。今日の夜、お部屋に行ってもいい?】
【いいよ。待ってる】
昼休みの終わり頃、絵里からの連絡に優歌は一瞬ドキリとした。緊張と不安を抱えて、その日、仕事を済ますとマンションで絵里が尋ねて来るのを待った。
そして、小さくなっている彼女を迎え一緒にご飯を食べて話しを聞いた。
「あのね、私……今、一緒に。ご飯を食べている人がいるの」
「うん」
「その人、男の人で……会社の他の部署の人で……」
彼女なりに、一生懸命、言葉を探して話してくれた。そして、その相手を聞いて優歌は思わず……驚きの余り、硬直した。
『雅和、さんなの』
『へっ?! まさかず、さ、ん? 誰?』
『優歌の上司の雅和さん』
『……じょうし……んっ?』
『高井雅和さん』
『…………』
あぁ、そういや、高井の下の名前なんて気にしていなかったけど。雅和って、言うんだ。へぇーへぇーへぇー…………。
しばらくの硬直と、呆然とした表情のあと。我に返ると、「異動で優歌とも一緒になるから」と。
優歌とも、とも、とも……私は、あの、分からず屋の上司のオマケか?! いやいや、あんなのと競ってどうする!! 私は、絵里を護らないと!! 楓さんに頼まれたんだから!!
小さく小首を傾げている絵里を抱き締めて、「うんうん、大丈夫」と言っている優歌。「ありがとう」と言っている絵里。
噛み合っていない、2人の会話の糸口。お互い、なにかに納得した。
4月が近づき、絵里は送別会を開いてくれた調理部と栄養部から商品開発部へと異動した。
異動で離れた部署は大粒の涙。異動先では、歓迎の涙。2つ、違う意味で涙が流れた。離れた場所は、血の涙へと変わったが……。
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