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壱 出会いの章
58話 砦の星空
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緋夜はガイたちと別れた後、ひとり砦にある塔の屋根に座っていた。雲のない宝石の空も俯く緋夜の視界には入らない。
(こんなことで動揺して飛び出すとか……子どもかよ)
自嘲を浮かべながら膝に腕を置いて髪を触るのは落ち込んだりした時の癖である。
髪をいじるアームカバーの外された手首には黒々しい痣が浮かび、先ほどから針で突かれているような感覚が出始めていた。今はまだくすぐったい程度だが、時間経過とともに痛みに変わるのは目に見えている。連動するように痣もじわりと広がりを見せ始め、時間との勝負であろうことは明白だった。
「情けない……」
誰に聞かれることもなく、顔を歪めて吐露した言葉にいつもの余裕は残っていなかった。
冒険者という職業を選んだ時点で常に死の気配が付き纏うことは承知していた。それでもやはりどこかに恐怖はあったのだ。世界的に見ても平和な国に生まれ、家族の無茶振りはあれど身体的危険も少なかった。
どれだけ現実を見れていても、どれほど精神力が鍛えられていても、不安がなかったわけではない。
見知らぬ世界に来て不安になる間もなく向けられる悪意を素知らぬ顔でやり過ごし、勢いと打算で冒険者になった。それでも平気なふりができたのはセフィロスでもシネラでも守ってくれる強者がいたからだ。
そのことを理解していたつもりではあったが、今回改めて突きつけられた心地がした。
「……こんなところで死にたくないな……」
膝を抱えてうずくまり、今にも溢れそうになる雫を懸命に耐えていると、不意に背後から気配がした。
「休んでって、言ったはずだけど?」
顔を上げ、声の方へと視線を向けるとそこにいたのはアードだった。
「少し星が見たかったから」
「そっか……」
たったそれだけの短い会話が途切れ、再び夜の静かな時間が訪れる。木々をかすかに揺らす風の音がサラサラと肌を撫でる中、不意に緋夜が顔を歪めた。
「……っ! ……ふう」
くすぐったい心地の中に微かな痛みが混じり始め、緋夜はほぼ無意識に自分の手首を掴んだ。
「……痛むの?」
そこに佇んでいたアードが静かに問いかけてきた。まだ戻っていなかったのか、と思いながらも緋夜はゆっくり息を吐くと、笑顔を貼り付けそっと後ろを振り返った。
「大丈夫だよこのくらい」
「……ふーん? まあ君が素直に答えるとは思わないけど」
「人にどんな印象を抱いているのか知らないけど、私だって正直に話すこともあるよ」
「信頼している相手に対しては、ね」
「……そんなことないけど」
「でも嘘でもないよね」
「なんか随分と遠慮がないじゃん。どうしたの?」
「別に。ただなんかしょぼくれた背中をした誰かさんがちょっと気味悪かったからさ」
「そういうのを遠慮がないって言うんでしょ」
よくわからないやり取りの間にアードはすぐ側までやって来てそのまま緋夜の隣に腰を下ろした。
「じゃあその遠慮がない旅仲間から、ひとつ君にお話をしてあげる」
「突然なに?」
唐突なアードの言葉に首を傾げる緋夜だが、言った本人は静かに微笑んで上を向く。
つられて見上げた緋夜の目に映ったのは無数の輝きを放つ藍色の絨毯だった。
「君はあの空を見て始めに何を思う?」
「え?」
「見て思ったことだよ。上を見た時感じたままを教えて」
静かで優しい問いかけに、緋夜はもう一度空を見上げその唇にそっと言葉を乗せた。
「温かくて眩しいって思った」
「そう……なるほどね」
緋夜の言葉を聞いたアードはどこかおかしそうに、しかし同時にすぐに消え入ってしまいそうなほど儚く切ない笑みを浮かべて笑った。
突然笑い出したアードに緋夜は訝しみの眼差しを向ける。
「人が折角答えたのに笑うとか……」
「ごめん。でも、ふふっ、そっか~」
「なに?」
「いや、こっちのことだから気にしないで。でも君はそういう感想抱いたんだね、すごいよ」
「???」
アードが何を言っているのかわからず、ますます困惑した緋夜はアードの顔を覗き込む。そんな緋夜を一瞬見た後アードはすぐに空へと視線を移した。
「今、僕らの頭上で輝いているあの光はね、この世界の魂なんだよ」
「魂?」
「うん。これは失われた御伽噺なんだ。知っているのは本当に長寿の種族、そのさらに一部だけだと思うよ」
「なんでアードはそんな昔の御伽噺を知ってるの?」
「人伝に聞いたんだよ」
「……ふーん?」
少々疑問が残るものの、そこは今関係ないかと思考を切り替え、緋夜は空を見上げた。
「人も動物も魔物も、この世界に属する全ての生物は寿命を迎えると星になる。光り輝いていつでも見れる星たちは綺麗な魂のまま寿命を迎えたから」
「てことは空気が澄んでいるところでしか見られない星っていうのは穢れた魂で寿命を迎えたものってこと?」
「そうだよ。美しい魂はどこまでも輝いて地上に生きるすべての生物たちを守護する。それがこの世界の神様が魂に与えた役割なんだ」
「へえ、面白いな……」
普段こういった話はあまりしない緋夜だが、しないというだけで嫌いではない。その証拠に先程まで沈んでいた心が浮上していくのを自覚していた。
「でしょ? そうして生命を見守り続けた星たちはある条件を満たすと、再び地上の生命として誕生するんだよ」
「条件って?」
「さあ、そこまでは知らないよ」
「ふーん……綺麗な魂のことはわかったけど、穢れてしまった魂はどうなるの?」
「星にはなるけど、光は弱い。光の強さはそのまま魂の綺麗さなんだ。だから罪を重ねれば重ねるほど、その輝きは失われていく」
「その魂たちも地上の生命に生まれ変わるの?」
「うん。でも条件が厳しくなる上に次の生命としてはもっと過酷な道を歩むことになるらしいよ」
「うわ、そこでまた魂を穢すか浄化するかはその魂の持ち主次第ってことか」
「うん、そうなるね」
爽やかに言ってのけるアードにやや引きながら緋夜は夜空の輝きを見つめた。話を聞く前と後では星の見え方が違うような心地がし、緋夜は目を細める。
「……ねえ」
「なに?」
「ひとつだけ動かない星があるのにも意味があるの?」
「あれは、この世界の神様が特別に寵愛した魂だよ」
「それって贔屓じゃあ……」
「神様にだって感情があるからね。特別な存在ができてもおかしくはない」
「そうかもしれないけど……」
「まあでも、それだけ愛せる存在ができるっていうのはとても素敵なことだと思うけどね」
「なにそれ」
失われた御伽噺。人の記憶から忘れ去られたお話は緋夜の心をいつの間にか癒やしていた。
手首の感覚が僅かに痛みと感じ始めてきたが、心が酷く穏やかで、緋夜はふっと笑みを溢す。
「いつかあの星も生まれ変わる日が来るのかな」
「……さあ、どうだろうね。もしかしたらもう生まれ変わっているのかもしれないよ。そうしてまた神様に愛されるんじゃないかな」
静寂が訪れ、二人は言葉を発することなく星を見る。どこまでも変わらず輝き続ける星々は、まるで命を燃やすように藍色の空を照らしていた。
「……さてと、そろそろ戻ろうかな」
「まったくだよ。休めって言ったのにこんなところに来て……」
「ごめんごめん」
「……そうだ、折角だしお守り代わりにこれあげる」
「え?」
下に降りようと立ち上がった緋夜にアードは何かを差し出す。
「なにこれ」
それはネコの姿をした透明な石だった。硝子のようにも思えるがどうも違う。
「……いいの?」
「うん。言ったでしょ? お守り代わりだって。いらなかったら捨てていいから」
「やだな、好意でくれたものを捨てたりしないよ」
「ふふ、声に元気が戻ったね」
「お陰様で」
「それじゃあ、戻ろう。部屋までエスコートいたしますよ、お嬢様」
「なにそれ」
腕に仄かな痛みを宿しながらも緋夜に悲観の思いはなかった。あるのはいつもの自信と楽しむ心。それから……ほんの少しの熱ばかり。
明日になればいつものように笑うだろう。前を見ながら、仲間の傍で。
そして、ついに決戦の瞬間は訪れる。
(こんなことで動揺して飛び出すとか……子どもかよ)
自嘲を浮かべながら膝に腕を置いて髪を触るのは落ち込んだりした時の癖である。
髪をいじるアームカバーの外された手首には黒々しい痣が浮かび、先ほどから針で突かれているような感覚が出始めていた。今はまだくすぐったい程度だが、時間経過とともに痛みに変わるのは目に見えている。連動するように痣もじわりと広がりを見せ始め、時間との勝負であろうことは明白だった。
「情けない……」
誰に聞かれることもなく、顔を歪めて吐露した言葉にいつもの余裕は残っていなかった。
冒険者という職業を選んだ時点で常に死の気配が付き纏うことは承知していた。それでもやはりどこかに恐怖はあったのだ。世界的に見ても平和な国に生まれ、家族の無茶振りはあれど身体的危険も少なかった。
どれだけ現実を見れていても、どれほど精神力が鍛えられていても、不安がなかったわけではない。
見知らぬ世界に来て不安になる間もなく向けられる悪意を素知らぬ顔でやり過ごし、勢いと打算で冒険者になった。それでも平気なふりができたのはセフィロスでもシネラでも守ってくれる強者がいたからだ。
そのことを理解していたつもりではあったが、今回改めて突きつけられた心地がした。
「……こんなところで死にたくないな……」
膝を抱えてうずくまり、今にも溢れそうになる雫を懸命に耐えていると、不意に背後から気配がした。
「休んでって、言ったはずだけど?」
顔を上げ、声の方へと視線を向けるとそこにいたのはアードだった。
「少し星が見たかったから」
「そっか……」
たったそれだけの短い会話が途切れ、再び夜の静かな時間が訪れる。木々をかすかに揺らす風の音がサラサラと肌を撫でる中、不意に緋夜が顔を歪めた。
「……っ! ……ふう」
くすぐったい心地の中に微かな痛みが混じり始め、緋夜はほぼ無意識に自分の手首を掴んだ。
「……痛むの?」
そこに佇んでいたアードが静かに問いかけてきた。まだ戻っていなかったのか、と思いながらも緋夜はゆっくり息を吐くと、笑顔を貼り付けそっと後ろを振り返った。
「大丈夫だよこのくらい」
「……ふーん? まあ君が素直に答えるとは思わないけど」
「人にどんな印象を抱いているのか知らないけど、私だって正直に話すこともあるよ」
「信頼している相手に対しては、ね」
「……そんなことないけど」
「でも嘘でもないよね」
「なんか随分と遠慮がないじゃん。どうしたの?」
「別に。ただなんかしょぼくれた背中をした誰かさんがちょっと気味悪かったからさ」
「そういうのを遠慮がないって言うんでしょ」
よくわからないやり取りの間にアードはすぐ側までやって来てそのまま緋夜の隣に腰を下ろした。
「じゃあその遠慮がない旅仲間から、ひとつ君にお話をしてあげる」
「突然なに?」
唐突なアードの言葉に首を傾げる緋夜だが、言った本人は静かに微笑んで上を向く。
つられて見上げた緋夜の目に映ったのは無数の輝きを放つ藍色の絨毯だった。
「君はあの空を見て始めに何を思う?」
「え?」
「見て思ったことだよ。上を見た時感じたままを教えて」
静かで優しい問いかけに、緋夜はもう一度空を見上げその唇にそっと言葉を乗せた。
「温かくて眩しいって思った」
「そう……なるほどね」
緋夜の言葉を聞いたアードはどこかおかしそうに、しかし同時にすぐに消え入ってしまいそうなほど儚く切ない笑みを浮かべて笑った。
突然笑い出したアードに緋夜は訝しみの眼差しを向ける。
「人が折角答えたのに笑うとか……」
「ごめん。でも、ふふっ、そっか~」
「なに?」
「いや、こっちのことだから気にしないで。でも君はそういう感想抱いたんだね、すごいよ」
「???」
アードが何を言っているのかわからず、ますます困惑した緋夜はアードの顔を覗き込む。そんな緋夜を一瞬見た後アードはすぐに空へと視線を移した。
「今、僕らの頭上で輝いているあの光はね、この世界の魂なんだよ」
「魂?」
「うん。これは失われた御伽噺なんだ。知っているのは本当に長寿の種族、そのさらに一部だけだと思うよ」
「なんでアードはそんな昔の御伽噺を知ってるの?」
「人伝に聞いたんだよ」
「……ふーん?」
少々疑問が残るものの、そこは今関係ないかと思考を切り替え、緋夜は空を見上げた。
「人も動物も魔物も、この世界に属する全ての生物は寿命を迎えると星になる。光り輝いていつでも見れる星たちは綺麗な魂のまま寿命を迎えたから」
「てことは空気が澄んでいるところでしか見られない星っていうのは穢れた魂で寿命を迎えたものってこと?」
「そうだよ。美しい魂はどこまでも輝いて地上に生きるすべての生物たちを守護する。それがこの世界の神様が魂に与えた役割なんだ」
「へえ、面白いな……」
普段こういった話はあまりしない緋夜だが、しないというだけで嫌いではない。その証拠に先程まで沈んでいた心が浮上していくのを自覚していた。
「でしょ? そうして生命を見守り続けた星たちはある条件を満たすと、再び地上の生命として誕生するんだよ」
「条件って?」
「さあ、そこまでは知らないよ」
「ふーん……綺麗な魂のことはわかったけど、穢れてしまった魂はどうなるの?」
「星にはなるけど、光は弱い。光の強さはそのまま魂の綺麗さなんだ。だから罪を重ねれば重ねるほど、その輝きは失われていく」
「その魂たちも地上の生命に生まれ変わるの?」
「うん。でも条件が厳しくなる上に次の生命としてはもっと過酷な道を歩むことになるらしいよ」
「うわ、そこでまた魂を穢すか浄化するかはその魂の持ち主次第ってことか」
「うん、そうなるね」
爽やかに言ってのけるアードにやや引きながら緋夜は夜空の輝きを見つめた。話を聞く前と後では星の見え方が違うような心地がし、緋夜は目を細める。
「……ねえ」
「なに?」
「ひとつだけ動かない星があるのにも意味があるの?」
「あれは、この世界の神様が特別に寵愛した魂だよ」
「それって贔屓じゃあ……」
「神様にだって感情があるからね。特別な存在ができてもおかしくはない」
「そうかもしれないけど……」
「まあでも、それだけ愛せる存在ができるっていうのはとても素敵なことだと思うけどね」
「なにそれ」
失われた御伽噺。人の記憶から忘れ去られたお話は緋夜の心をいつの間にか癒やしていた。
手首の感覚が僅かに痛みと感じ始めてきたが、心が酷く穏やかで、緋夜はふっと笑みを溢す。
「いつかあの星も生まれ変わる日が来るのかな」
「……さあ、どうだろうね。もしかしたらもう生まれ変わっているのかもしれないよ。そうしてまた神様に愛されるんじゃないかな」
静寂が訪れ、二人は言葉を発することなく星を見る。どこまでも変わらず輝き続ける星々は、まるで命を燃やすように藍色の空を照らしていた。
「……さてと、そろそろ戻ろうかな」
「まったくだよ。休めって言ったのにこんなところに来て……」
「ごめんごめん」
「……そうだ、折角だしお守り代わりにこれあげる」
「え?」
下に降りようと立ち上がった緋夜にアードは何かを差し出す。
「なにこれ」
それはネコの姿をした透明な石だった。硝子のようにも思えるがどうも違う。
「……いいの?」
「うん。言ったでしょ? お守り代わりだって。いらなかったら捨てていいから」
「やだな、好意でくれたものを捨てたりしないよ」
「ふふ、声に元気が戻ったね」
「お陰様で」
「それじゃあ、戻ろう。部屋までエスコートいたしますよ、お嬢様」
「なにそれ」
腕に仄かな痛みを宿しながらも緋夜に悲観の思いはなかった。あるのはいつもの自信と楽しむ心。それから……ほんの少しの熱ばかり。
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