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壱 出会いの章
53話 先駆け人
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案内役のエルフの後を追い砦内部へと入った緋夜たちは、ある一室の前で立ち止まった。
「ここだ。他の先駆け人は既に到着している」
そう言って男性が扉をノックすると中から透き通った声が聞こえてきた。
「シネラ王国より先駆け人がいらっしゃいました」
「通せ」
声をかけられ緋夜たちが室内へ入ると男性は一礼をして扉を閉めた。
緋夜たちが入った室内には冒険者らしき人が五人とネモフィラ皇国の紋章が入った騎士服を着たエルフが七人。その中で一番位の高そうな男性が一歩踏み出した。
「シネラ並びにアスチル両国の先駆け人方、此度の招集に応じてくださいましたこと、女帝陛下に代わってお礼申しあげます。陛下より先駆け人の指揮を拝命いたしました。蒼天の騎士の団長ファスと申します。以後お見知り置きを」
美しい所作で礼をした男性……ファスと目が合った緋夜は一瞬背筋に寒気を覚えた。その寒気の種類には覚えがある。
(不快感……。どうして)
ファスから感じた相手を不快に思っている時の感覚に内心戸惑うも、顔には出さず無視を決めた。しかしその寒気は一瞬ですぐに霧散した。
「そして私の部下の者たちです。皆さまをサポートさせていただきますので、何かあれば遠慮なく仰ってください」
あくまでもにこやかにネモフィラ皇国側の紹介が終わり、今度はアスチル側の紹介となった。その中で一番ガタイの良い男性が、前に進み出る。
「アスチルから来た冒険者『煽動の鷹』のリーダー・ケレイブです。それからメンバーのヒューゴ、オリビア、ベンジャミン、ノラです」
紹介された四人が一斉に頭を下げる。そのまま緋夜たちの番になり、緋夜は一歩踏み出した。
「はじめまして。シネラ王国の先駆け人を任されました。『統星の傍星』リーダーの緋夜と申します。こちらはメンバーのガイ、メディセインです」
ガイとメディセインが無言で頭を下げる。メンバーとして二人しか紹介しなかった緋夜に訝しげな視線が向けられた。
「それから、旅仲間のアードです」
「旅仲間? 先駆け人ではないと?」
「満身創痍だったところを彼女たちに助けられたのですよ。なので恩返しとして此度の件に協力しようと思いまして」
「……そうですか。わかりました。それでは一刻の後、作戦会議を行います。それまでは各自お休みください。休息用の部屋へご案内いたします」
そう言って扉へと向かう途中で緋夜たちとすれ違う瞬間……ファスは鋭く緋夜を睨みつけた。他の部下たちに隠れ周りには見えなかったようだが、理由もわからないまま視線をもらった緋夜はさらに困惑する。その時、緋夜の肩にほのかな温かい感覚があった。
「大丈夫」
耳元に響くのはアードの声。それだけでなく、いつの間にか盾になるかのようにガイとメディセインが緋夜の前に立っていた。ファスはそんな緋夜たちに視線を向け、にこやかに告げた。
「どうぞ、ついて来てください」
「……」
緋夜たちは警戒を強め、メディセイン、ガイ、緋夜、アードの順にファスの後を追った。
「あなた方はこの部屋をお使いください。では一刻の後に、また」
優雅に一礼をして部屋を出て行ったファスたちの足音が遠のいた直後、緋夜は脱力したようにそばにあった椅子に座り込んだ。
「なんか疲れた……初対面であんなに睨んでくるとは……」
「敵意や悪意というよりは警戒といった感じではありましたが……」
「三人ともありがとう。お陰で助かったよ」
「気にするな。あれほど睨まれれば警戒もする」
「うん。君が気にする必要はない」
「ですが、騎士団長ともあろう方がなんの理由もなく女性を睨むことはないと思いますが……」
「女性嫌い……って言ってもあの部屋には他にも女の人はいたし」
「たとえ女性嫌いだとしても先駆け人の顔合わせという仕事に私情を挟むような印象もありませんでしたし」
休めと言われていたが、これでは休まるどころか警戒が募り、室内は終始気を張ることになってしまいかねない雰囲気になりつつあった。
「もしかしたらヒヨさんが知らないところでなんらかの事件に関係してしまっている可能性もありますし、それとなく探ってみたほうが良さそうですね」
「でも、それならむしろ気づかれないように監視なりなんなりするものじゃない?」
「あるいは余計なことはするなという警告か」
「いずれにせよ、面倒なことに変わりありませんが」
「だよね。まさか先駆け人の仕事先でこんな目に遭うとは思わなかった」
室内に重苦しいため息が響き渡る。何事も一筋縄ではいかないらしい。
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
ーーメタセコイヤ砦・某所
他国から来た先駆け人を部屋に送り届けた騎士たちは、張り詰めた空気の中で顔を突き合わせていた。
「それで団長。あのヒヨと名乗った娘……どうしますか?」
部下の質問にファスは眉間に皺を寄せた。
「そうですね……確かに名前は一致していますが、まだ彼らとのつながりもわからない段階ではなんとも言えません。ですが、警戒は怠らないように」
「そんなぬるいやり方でいいのですか?」
「団長、あの女性のこと睨みつけていたではないですか」
「余計なことをするなと言う警告ですよ。何かあればすぐに対処します。そのために今回の先駆け人の指揮を任されたのですから」
「そうでしたね」
(先日起きた事件とあの女……確実に何かあるだろう。逃しはしない。必ず尻尾を掴んでやる。この国に害をもたらした者は如何なる理由であろうとも……排除する)
ファスはその透き通った瞳の奥に国害となるかもしれない女への嫌悪を宿しながら、部下たちに今後の指示を出していった。
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
「ヒヨさんってとても面白いことするよね」
「そうですか? 魔力操作なら初めはこのくらいやるのでは?」
「そうでもないよ。初めの頃は慣れていないこともあって魔力操作の訓練はとても危険なんだ。だから魔力を持つものは皆、一箇所に集められて専門の講師がついて指導するんだよ」
「やっぱり訓練という扱いなのですね……もっと気楽にやればいいと思うけどな……」
緋夜たちは先程までの重苦しい空気が綺麗さっぱり消え失せた室内で遊んでいた。今は緋夜が氷魔法で作ったさまざまなな動物を火の輪に潜らせるということをしている。
「魔法に遊ぶという概念はないからね。だけど、こういうやり方なら、小さい子どもでも無理なくできそうだ」
「ですよね」
「多少魔力があれば剣に魔法付与とかできそうだな」
「それでしたら、戦闘も有利になりそうです」
悲壮さのカケラもなく各々楽しむ緋夜たち。この光景を見た者たちはあまりの温度差に驚愕しそうだ。
「そういえば、アスチルからの先駆け人。割と有名どころが来ましたね」
「そうなの?」
「ああ。詳しくは知らねえが名前は聞いたことある。確か前衛後衛で割とバランスのいいパーティだったはずだ」
「人柄も良く、悪い噂は全くと言っていいほどなかった気がしますよ」
「へえ……」
「君たち二人が覚えているなんて余程だね。気に入っているの?」
アードにそう聞かれて二人は答えた。
「いいえ? 気に入ってなどいませんよ。むしろ嫌いなくらいです」
「興味ねえ」
大変正直なお言葉を頂戴した緋夜とアードは苦笑する。
「……はっきり言うね、二人とも……」
「他に言い方があると思うんだけど……」
「あの方々は自分が正しいと思い込んでいる節があるんですよ。考え方など人それぞれだというのに……鬱陶しい」
「やけに詳しいね」
「何度かクリサンセマムで見かけまして。正義面で揉め事に割り込んでいましたから」
「なるほどね。まあそれは本人の考え方だから仕方ないとことはあるでしょ」
「できれば関わりたくはないですね」
「面倒な奴はなるだけ無視したほうがいいだろ。特に他国の人間が入り乱れることになる魔物暴走の時はな」
「まあ、それはそうだね。ネモフィラ騎士団が私を警戒している理由も不明な状況で重ねてトラブルの種芽吹かせる必要はないもの」
「そうですね」
遊びながら先駆け人の話を終わらせ、緋夜たちはさっさと次の話題に進んだ。
……が、大抵こういう場合は何かのフラグが立つものである。緋夜たちの旅路にまた一つ、困難が増えそうだーー
「ここだ。他の先駆け人は既に到着している」
そう言って男性が扉をノックすると中から透き通った声が聞こえてきた。
「シネラ王国より先駆け人がいらっしゃいました」
「通せ」
声をかけられ緋夜たちが室内へ入ると男性は一礼をして扉を閉めた。
緋夜たちが入った室内には冒険者らしき人が五人とネモフィラ皇国の紋章が入った騎士服を着たエルフが七人。その中で一番位の高そうな男性が一歩踏み出した。
「シネラ並びにアスチル両国の先駆け人方、此度の招集に応じてくださいましたこと、女帝陛下に代わってお礼申しあげます。陛下より先駆け人の指揮を拝命いたしました。蒼天の騎士の団長ファスと申します。以後お見知り置きを」
美しい所作で礼をした男性……ファスと目が合った緋夜は一瞬背筋に寒気を覚えた。その寒気の種類には覚えがある。
(不快感……。どうして)
ファスから感じた相手を不快に思っている時の感覚に内心戸惑うも、顔には出さず無視を決めた。しかしその寒気は一瞬ですぐに霧散した。
「そして私の部下の者たちです。皆さまをサポートさせていただきますので、何かあれば遠慮なく仰ってください」
あくまでもにこやかにネモフィラ皇国側の紹介が終わり、今度はアスチル側の紹介となった。その中で一番ガタイの良い男性が、前に進み出る。
「アスチルから来た冒険者『煽動の鷹』のリーダー・ケレイブです。それからメンバーのヒューゴ、オリビア、ベンジャミン、ノラです」
紹介された四人が一斉に頭を下げる。そのまま緋夜たちの番になり、緋夜は一歩踏み出した。
「はじめまして。シネラ王国の先駆け人を任されました。『統星の傍星』リーダーの緋夜と申します。こちらはメンバーのガイ、メディセインです」
ガイとメディセインが無言で頭を下げる。メンバーとして二人しか紹介しなかった緋夜に訝しげな視線が向けられた。
「それから、旅仲間のアードです」
「旅仲間? 先駆け人ではないと?」
「満身創痍だったところを彼女たちに助けられたのですよ。なので恩返しとして此度の件に協力しようと思いまして」
「……そうですか。わかりました。それでは一刻の後、作戦会議を行います。それまでは各自お休みください。休息用の部屋へご案内いたします」
そう言って扉へと向かう途中で緋夜たちとすれ違う瞬間……ファスは鋭く緋夜を睨みつけた。他の部下たちに隠れ周りには見えなかったようだが、理由もわからないまま視線をもらった緋夜はさらに困惑する。その時、緋夜の肩にほのかな温かい感覚があった。
「大丈夫」
耳元に響くのはアードの声。それだけでなく、いつの間にか盾になるかのようにガイとメディセインが緋夜の前に立っていた。ファスはそんな緋夜たちに視線を向け、にこやかに告げた。
「どうぞ、ついて来てください」
「……」
緋夜たちは警戒を強め、メディセイン、ガイ、緋夜、アードの順にファスの後を追った。
「あなた方はこの部屋をお使いください。では一刻の後に、また」
優雅に一礼をして部屋を出て行ったファスたちの足音が遠のいた直後、緋夜は脱力したようにそばにあった椅子に座り込んだ。
「なんか疲れた……初対面であんなに睨んでくるとは……」
「敵意や悪意というよりは警戒といった感じではありましたが……」
「三人ともありがとう。お陰で助かったよ」
「気にするな。あれほど睨まれれば警戒もする」
「うん。君が気にする必要はない」
「ですが、騎士団長ともあろう方がなんの理由もなく女性を睨むことはないと思いますが……」
「女性嫌い……って言ってもあの部屋には他にも女の人はいたし」
「たとえ女性嫌いだとしても先駆け人の顔合わせという仕事に私情を挟むような印象もありませんでしたし」
休めと言われていたが、これでは休まるどころか警戒が募り、室内は終始気を張ることになってしまいかねない雰囲気になりつつあった。
「もしかしたらヒヨさんが知らないところでなんらかの事件に関係してしまっている可能性もありますし、それとなく探ってみたほうが良さそうですね」
「でも、それならむしろ気づかれないように監視なりなんなりするものじゃない?」
「あるいは余計なことはするなという警告か」
「いずれにせよ、面倒なことに変わりありませんが」
「だよね。まさか先駆け人の仕事先でこんな目に遭うとは思わなかった」
室内に重苦しいため息が響き渡る。何事も一筋縄ではいかないらしい。
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
ーーメタセコイヤ砦・某所
他国から来た先駆け人を部屋に送り届けた騎士たちは、張り詰めた空気の中で顔を突き合わせていた。
「それで団長。あのヒヨと名乗った娘……どうしますか?」
部下の質問にファスは眉間に皺を寄せた。
「そうですね……確かに名前は一致していますが、まだ彼らとのつながりもわからない段階ではなんとも言えません。ですが、警戒は怠らないように」
「そんなぬるいやり方でいいのですか?」
「団長、あの女性のこと睨みつけていたではないですか」
「余計なことをするなと言う警告ですよ。何かあればすぐに対処します。そのために今回の先駆け人の指揮を任されたのですから」
「そうでしたね」
(先日起きた事件とあの女……確実に何かあるだろう。逃しはしない。必ず尻尾を掴んでやる。この国に害をもたらした者は如何なる理由であろうとも……排除する)
ファスはその透き通った瞳の奥に国害となるかもしれない女への嫌悪を宿しながら、部下たちに今後の指示を出していった。
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
「ヒヨさんってとても面白いことするよね」
「そうですか? 魔力操作なら初めはこのくらいやるのでは?」
「そうでもないよ。初めの頃は慣れていないこともあって魔力操作の訓練はとても危険なんだ。だから魔力を持つものは皆、一箇所に集められて専門の講師がついて指導するんだよ」
「やっぱり訓練という扱いなのですね……もっと気楽にやればいいと思うけどな……」
緋夜たちは先程までの重苦しい空気が綺麗さっぱり消え失せた室内で遊んでいた。今は緋夜が氷魔法で作ったさまざまなな動物を火の輪に潜らせるということをしている。
「魔法に遊ぶという概念はないからね。だけど、こういうやり方なら、小さい子どもでも無理なくできそうだ」
「ですよね」
「多少魔力があれば剣に魔法付与とかできそうだな」
「それでしたら、戦闘も有利になりそうです」
悲壮さのカケラもなく各々楽しむ緋夜たち。この光景を見た者たちはあまりの温度差に驚愕しそうだ。
「そういえば、アスチルからの先駆け人。割と有名どころが来ましたね」
「そうなの?」
「ああ。詳しくは知らねえが名前は聞いたことある。確か前衛後衛で割とバランスのいいパーティだったはずだ」
「人柄も良く、悪い噂は全くと言っていいほどなかった気がしますよ」
「へえ……」
「君たち二人が覚えているなんて余程だね。気に入っているの?」
アードにそう聞かれて二人は答えた。
「いいえ? 気に入ってなどいませんよ。むしろ嫌いなくらいです」
「興味ねえ」
大変正直なお言葉を頂戴した緋夜とアードは苦笑する。
「……はっきり言うね、二人とも……」
「他に言い方があると思うんだけど……」
「あの方々は自分が正しいと思い込んでいる節があるんですよ。考え方など人それぞれだというのに……鬱陶しい」
「やけに詳しいね」
「何度かクリサンセマムで見かけまして。正義面で揉め事に割り込んでいましたから」
「なるほどね。まあそれは本人の考え方だから仕方ないとことはあるでしょ」
「できれば関わりたくはないですね」
「面倒な奴はなるだけ無視したほうがいいだろ。特に他国の人間が入り乱れることになる魔物暴走の時はな」
「まあ、それはそうだね。ネモフィラ騎士団が私を警戒している理由も不明な状況で重ねてトラブルの種芽吹かせる必要はないもの」
「そうですね」
遊びながら先駆け人の話を終わらせ、緋夜たちはさっさと次の話題に進んだ。
……が、大抵こういう場合は何かのフラグが立つものである。緋夜たちの旅路にまた一つ、困難が増えそうだーー
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