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壱 出会いの章
24話 クリサンセマム
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翌日、緋夜達はギルドに向かい、ゼノンにクリサンセマムにしばらく滞在することを告げた。ゼノンの反応は予想通りで、ガイをからかった後、笑いながら「行ってこい」と言って緋夜達を送り出した。
そして、現在緋夜達はクリサンセマムに向かう馬車に乗っていた。
「やっぱり王都を出ると道が荒れるね」
「当たり前だ。舗装されてる道の方が少ねえよ」
「酔いそう」
「この前は平気だったろ」
「短時間は大丈夫だと思うけど、長時間舗装されていない道を通ったことはないから」
「お前の世界には馬車はねえのか?」
「あるにはある。けど、時代が進んで馬車は娯楽に舗装された道を歩く程度だから」
「じゃあ普段はどうやって移動してるんだ」
「車とかバスとか電車とか」
「クルマ? バス? デンシャ? なんだそれは」
「機械仕掛けの移動用の乗り物」
「なんだそれ」
緋夜は詳しい構造までは知らないため、この程度の情報しか言えない。ガイは馬より速いというところで若干顔を顰めたが。
「そうかよ。まあ、聞いたところでどうにもならんだろうがな」
「うん」
「とにかく着くまで結構揺れるし、これからどっか行きてえなら馬車には慣れとけ」
「うん、そうだね。転移でホイホイ行ってたら体力落ちるし」
魔法は誰でも使えるわけではない。ましてや、空間、聖、光、闇は使える人間は少なく、その中でも聖はもはや伝説級の属性だそうで、使えることがバレたらとんでもないことになる。だから治癒は気軽には使用できない。
尚、この会話は緋夜の遮音結界で御者には聞こえていない。
「お前の場合魔法に関しては規格外だからな」
「肉体面で規格外の男に言われたくない」
「うっせ。クリサンセマムまでしばらくかかる」
「それまでは野宿なんでしょ?」
「ああ」
「この世界で野宿はレオンハルトさんと過ごした日以来だからちょっと楽しみ」
「楽しみなもんかよ。夜行性の魔物やらふざけた連中が出ることもあんだかんな」
「それは分かってるよ。テンプレだしね」
「テンプレが何かは知らんが、まあ気をつけとけ」
「はーい」
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
それから何事もなく緋夜達はクリサンセマムに到着した。
「ここがクリサンセマム……なんか雰囲気が全然違う」
「クリサンセマムはアスチルとの国境と程近い町だからな」
「アスチルって工業国家だっけ?」
「ああ。そことの商売の中心になってるとこだ」
「へえ! 楽しそう!!」
「楽しそう……ってお前な……」
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
町に入り馬車にはを降りた二人は宿が連なる通りに来ていた。ガイ曰く、宿が多いらしいので贅沢を言わなければ泊まれるところはあるだろう。
歩いていると緋夜はある宿に目をつけた。というのも単純に外装が好みだったのだ。
「ガイ、あの宿入りたい」
「いいんじゃねえの。空いてりゃ」
「とりあえず入ってみようよ」
そう言って宿に入ると宿にいた者達が一斉に緋夜達に視線を向けた。
「い、いらっしゃいませ、お客様」
「すみません、部屋って空いていますか?」
「え、あ、ええとはい。一部屋なら」
「だってさ。どうする?」
「いつかみてえに同室になりゃいいんじゃね。お前ならどうにかすんだろ」
「分かった。じゃあその一部屋お願いします」
「は、はい。こちらへどうぞ」
若干固くなりながらも案内をする女の人を微笑ましく見ながら後ろをついていく。
(新人さんかな)
「こちらになります。どうぞごゆっくり」
そう言って足早に去っていく女の人を見ながら首を傾げる。
「ガイ。あの人顔赤かったけど熱でもあるのかな」
「知らねえよ。とりあえず荷物置くぞ。町見るんだろ」
「うん」
部屋に入ると、想像よりも大分清潔な空間になっていた。どうやら三人部屋のようでそこそこ広い。
「窓際使えよ」
「いいの?」
「ああ。俺はどこでもいいからな」
「あ、うん。ガイはそうだよね」
ガイ曰く木の上でも寝れるらしい。ある意味羨ましいと、緋夜は思った。
緋夜はここに来るまでの道のりで眠りの浅さが仮眠と大差ない状態だったことを思い出した。そんな寝方で大丈夫かと思ったが、元々睡眠時間が少なくても平気らしく普段の依頼でも大して疲れることがないため、問題ない、とのこと。それを聞いた緋夜が内心で人間卒業お疲れ様です、と思ったのは秘密である。
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
荷解きを終え、緋夜はガイと共に町に繰り出したのだが。
「ねえ、王都より混んでると思うのは気のせいかな」
「気のせいじゃねえ、実際混んでる。はぐれんじゃねえぞ」
「善処する」
「善処じゃねえ。無理そうだったら裾掴んでろ」
「うん」
とてつもなく混んでいた。混み具合としてはバーゲンセールでもやってる時のイメージである。久しぶりの人混みに来たことで歩けなくなっている緋夜はガイの裾を掴みついて行くしかできない。
「もう少ししたら人混みを抜ける。それまで我慢しろ」
「うん。人混み抜けたらご飯奢って」
「意味分かんねえよ。お前が奢れ」
「やだ」
「ったく」
しばらくガイにひっついて歩いた緋夜は漸く人混みを抜けたところで近くのベンチに座り込んだ。
「大丈夫か?」
「……うん。ちょっと酔っただけ」
「酔ったのかよ。っしゃーねえな」
ガイはそう言ってどこかに消え何かを手にしてすぐに戻ってきた。
「ん」
ガイは手に持っていたものを緋夜に渡した。容器の中に薄桃色の液体が入っている。
「それでも飲んどけ酔い覚ましになる」
緋夜が酔ったためわざわざ買ってきてくれたようだ。内心で若干驚きながらも口を付ける。途端に爽やかな酸味が口の中に広がった。果汁とハチミツの甘さが酸味と合わさり、とても飲みやすい。
「美味しい」
「そりゃよかったな」
爽やかでフルーティーな飲み物は緋夜の好みだ。ガイがそれを知っていたのか単純に名物だったからなのかは分からないが好物が飲めて緋夜は非常に満足である。できることなら毎日飲みたいと思う程度には。
「それにしてもお店が多いね。この辺りじゃ見ないものもあるんじゃない?」
「ああ。結構あるな」
「ここの領主様ってどんな人なの?」
「知らね。長身で娘が一人いるってことくらいだな。その娘も父親の仕事を手伝ってるらしいが侯爵の顔は知らねえ」
「ご息女の方は?」
「ちょくちょく顔出しているらしいが俺は見たことねえ」
「へえ……」
何かを考えだした緋夜を見てガイが緋夜の額を叩いた。ガイが叩くといつもいい音がする。勿論緋夜にダメージは一切ない。
「何すんのさ~」
「また碌でもねえこと考えてやがるだろ」
「考えてないよ」
「どうだかな。飲み終わったんならとっとと行くぞ」
「え~」
既に空の容器を魔法で燃やし、ガイの隣を歩き出した緋夜は視線だけで周囲を見る。人間だけではなく様々な種族が店を構えている。国によっては他種族を嫌うこともあるようだが、この国は一切規制がないため、ここまで多くの種族や品が行き交うのだろう。正直見ているだけで楽しいものだ。王都にも他種族はいるが、クリサンセマムほどではない。
人々が行き交う通りをガイと並んで歩いているといきなりガイが緋夜の腕を掴んだ。
「え」
何が起きたのか一瞬分からずに固まっている緋夜の視界に真っ二つになっている剣が落ちているのが見えた。
「え? 何?」
「剣が飛んできてたんだよ。だから斬った」
「……何を?」
「剣を」
「どうやって」
「あ? 普通に」
「もしかして首を叩いて気絶させるみたいな感じでやったの?」
「それがどうした?」
「……いや、どうもしないけど」
「そうかよ」
「……ところで」
緋夜はガイに向けていた視線を再びガイの足元に向ける。
「これ、どこから飛んできたの?」
「方向からすればあっちだな」
ガイは剣が飛んできた方向を指さす。すると騒々しい声がだんだんと近づき、やがて緋夜達の前に男女の二人組が姿を現した。
「どけえええぇぇぇっっっっっ!!!!!」
男の方は半狂乱になりながら棒のようなものを振り回している。女の方は剣を持ったまま、半狂乱の男を追いかけていた。
「振り回してやがるの鞘だな」
「ってことはこの剣はあの男のものか」
「だろうな。女の方も剣を持っているから多分、剣を振り回して女に弾かれた剣がそのままの勢いでこっちに飛んできたんだろ」
「どんな威力で弾いたらここまで飛んでくるの」
などと会話をしていると、男が女を振り切って緋夜達目掛けて突進してきたーー
そして、現在緋夜達はクリサンセマムに向かう馬車に乗っていた。
「やっぱり王都を出ると道が荒れるね」
「当たり前だ。舗装されてる道の方が少ねえよ」
「酔いそう」
「この前は平気だったろ」
「短時間は大丈夫だと思うけど、長時間舗装されていない道を通ったことはないから」
「お前の世界には馬車はねえのか?」
「あるにはある。けど、時代が進んで馬車は娯楽に舗装された道を歩く程度だから」
「じゃあ普段はどうやって移動してるんだ」
「車とかバスとか電車とか」
「クルマ? バス? デンシャ? なんだそれは」
「機械仕掛けの移動用の乗り物」
「なんだそれ」
緋夜は詳しい構造までは知らないため、この程度の情報しか言えない。ガイは馬より速いというところで若干顔を顰めたが。
「そうかよ。まあ、聞いたところでどうにもならんだろうがな」
「うん」
「とにかく着くまで結構揺れるし、これからどっか行きてえなら馬車には慣れとけ」
「うん、そうだね。転移でホイホイ行ってたら体力落ちるし」
魔法は誰でも使えるわけではない。ましてや、空間、聖、光、闇は使える人間は少なく、その中でも聖はもはや伝説級の属性だそうで、使えることがバレたらとんでもないことになる。だから治癒は気軽には使用できない。
尚、この会話は緋夜の遮音結界で御者には聞こえていない。
「お前の場合魔法に関しては規格外だからな」
「肉体面で規格外の男に言われたくない」
「うっせ。クリサンセマムまでしばらくかかる」
「それまでは野宿なんでしょ?」
「ああ」
「この世界で野宿はレオンハルトさんと過ごした日以来だからちょっと楽しみ」
「楽しみなもんかよ。夜行性の魔物やらふざけた連中が出ることもあんだかんな」
「それは分かってるよ。テンプレだしね」
「テンプレが何かは知らんが、まあ気をつけとけ」
「はーい」
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
それから何事もなく緋夜達はクリサンセマムに到着した。
「ここがクリサンセマム……なんか雰囲気が全然違う」
「クリサンセマムはアスチルとの国境と程近い町だからな」
「アスチルって工業国家だっけ?」
「ああ。そことの商売の中心になってるとこだ」
「へえ! 楽しそう!!」
「楽しそう……ってお前な……」
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
町に入り馬車にはを降りた二人は宿が連なる通りに来ていた。ガイ曰く、宿が多いらしいので贅沢を言わなければ泊まれるところはあるだろう。
歩いていると緋夜はある宿に目をつけた。というのも単純に外装が好みだったのだ。
「ガイ、あの宿入りたい」
「いいんじゃねえの。空いてりゃ」
「とりあえず入ってみようよ」
そう言って宿に入ると宿にいた者達が一斉に緋夜達に視線を向けた。
「い、いらっしゃいませ、お客様」
「すみません、部屋って空いていますか?」
「え、あ、ええとはい。一部屋なら」
「だってさ。どうする?」
「いつかみてえに同室になりゃいいんじゃね。お前ならどうにかすんだろ」
「分かった。じゃあその一部屋お願いします」
「は、はい。こちらへどうぞ」
若干固くなりながらも案内をする女の人を微笑ましく見ながら後ろをついていく。
(新人さんかな)
「こちらになります。どうぞごゆっくり」
そう言って足早に去っていく女の人を見ながら首を傾げる。
「ガイ。あの人顔赤かったけど熱でもあるのかな」
「知らねえよ。とりあえず荷物置くぞ。町見るんだろ」
「うん」
部屋に入ると、想像よりも大分清潔な空間になっていた。どうやら三人部屋のようでそこそこ広い。
「窓際使えよ」
「いいの?」
「ああ。俺はどこでもいいからな」
「あ、うん。ガイはそうだよね」
ガイ曰く木の上でも寝れるらしい。ある意味羨ましいと、緋夜は思った。
緋夜はここに来るまでの道のりで眠りの浅さが仮眠と大差ない状態だったことを思い出した。そんな寝方で大丈夫かと思ったが、元々睡眠時間が少なくても平気らしく普段の依頼でも大して疲れることがないため、問題ない、とのこと。それを聞いた緋夜が内心で人間卒業お疲れ様です、と思ったのは秘密である。
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
荷解きを終え、緋夜はガイと共に町に繰り出したのだが。
「ねえ、王都より混んでると思うのは気のせいかな」
「気のせいじゃねえ、実際混んでる。はぐれんじゃねえぞ」
「善処する」
「善処じゃねえ。無理そうだったら裾掴んでろ」
「うん」
とてつもなく混んでいた。混み具合としてはバーゲンセールでもやってる時のイメージである。久しぶりの人混みに来たことで歩けなくなっている緋夜はガイの裾を掴みついて行くしかできない。
「もう少ししたら人混みを抜ける。それまで我慢しろ」
「うん。人混み抜けたらご飯奢って」
「意味分かんねえよ。お前が奢れ」
「やだ」
「ったく」
しばらくガイにひっついて歩いた緋夜は漸く人混みを抜けたところで近くのベンチに座り込んだ。
「大丈夫か?」
「……うん。ちょっと酔っただけ」
「酔ったのかよ。っしゃーねえな」
ガイはそう言ってどこかに消え何かを手にしてすぐに戻ってきた。
「ん」
ガイは手に持っていたものを緋夜に渡した。容器の中に薄桃色の液体が入っている。
「それでも飲んどけ酔い覚ましになる」
緋夜が酔ったためわざわざ買ってきてくれたようだ。内心で若干驚きながらも口を付ける。途端に爽やかな酸味が口の中に広がった。果汁とハチミツの甘さが酸味と合わさり、とても飲みやすい。
「美味しい」
「そりゃよかったな」
爽やかでフルーティーな飲み物は緋夜の好みだ。ガイがそれを知っていたのか単純に名物だったからなのかは分からないが好物が飲めて緋夜は非常に満足である。できることなら毎日飲みたいと思う程度には。
「それにしてもお店が多いね。この辺りじゃ見ないものもあるんじゃない?」
「ああ。結構あるな」
「ここの領主様ってどんな人なの?」
「知らね。長身で娘が一人いるってことくらいだな。その娘も父親の仕事を手伝ってるらしいが侯爵の顔は知らねえ」
「ご息女の方は?」
「ちょくちょく顔出しているらしいが俺は見たことねえ」
「へえ……」
何かを考えだした緋夜を見てガイが緋夜の額を叩いた。ガイが叩くといつもいい音がする。勿論緋夜にダメージは一切ない。
「何すんのさ~」
「また碌でもねえこと考えてやがるだろ」
「考えてないよ」
「どうだかな。飲み終わったんならとっとと行くぞ」
「え~」
既に空の容器を魔法で燃やし、ガイの隣を歩き出した緋夜は視線だけで周囲を見る。人間だけではなく様々な種族が店を構えている。国によっては他種族を嫌うこともあるようだが、この国は一切規制がないため、ここまで多くの種族や品が行き交うのだろう。正直見ているだけで楽しいものだ。王都にも他種族はいるが、クリサンセマムほどではない。
人々が行き交う通りをガイと並んで歩いているといきなりガイが緋夜の腕を掴んだ。
「え」
何が起きたのか一瞬分からずに固まっている緋夜の視界に真っ二つになっている剣が落ちているのが見えた。
「え? 何?」
「剣が飛んできてたんだよ。だから斬った」
「……何を?」
「剣を」
「どうやって」
「あ? 普通に」
「もしかして首を叩いて気絶させるみたいな感じでやったの?」
「それがどうした?」
「……いや、どうもしないけど」
「そうかよ」
「……ところで」
緋夜はガイに向けていた視線を再びガイの足元に向ける。
「これ、どこから飛んできたの?」
「方向からすればあっちだな」
ガイは剣が飛んできた方向を指さす。すると騒々しい声がだんだんと近づき、やがて緋夜達の前に男女の二人組が姿を現した。
「どけえええぇぇぇっっっっっ!!!!!」
男の方は半狂乱になりながら棒のようなものを振り回している。女の方は剣を持ったまま、半狂乱の男を追いかけていた。
「振り回してやがるの鞘だな」
「ってことはこの剣はあの男のものか」
「だろうな。女の方も剣を持っているから多分、剣を振り回して女に弾かれた剣がそのままの勢いでこっちに飛んできたんだろ」
「どんな威力で弾いたらここまで飛んでくるの」
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