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七頁 クレマチスの願い
95話 消えた使用人について②
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…………俺は今ある意味今世最大にパニックを起こしている。理由は隣にいる攻略対象殿だ。なんっで俺はこいつにホールドされてんだよ!!!?? 確かに昨夜は一緒に寝たんだと思いますけど! ベッドに入った瞬間に寝たし起きたらこいつがいるからそうなんだろうと判りますけどね? それがなんでこいつに後ろから抱きし、じゃなくて捕獲された状態でのおはようございますになるわけ!? しかもこいつっ……力強いんだよ! 出られないんだけど!? あ~~~も゛う! こうなったら……
「とっとと起きろこの馬鹿者がっ!」
俺は寝ているアウルの頬を思いっきり抓った。他国からの留学生? 不敬になる? …………知るかそんなもん♪
超至近距離……というかほぼゼロ距離からの怒号と頬の痛みで目が覚めたらしいアウルは眉間に皺を寄せてねぼけ眼で俺を見、そして腕に違和感を覚えたらしくそっと視線を腕のほうへ向けると、状況を理解したのか静かに腕をどけて起き上がった。
「ああ、おはようシュヴァリエ」
「…………やっと起きたかこの変態」
「朝から随分な暴言だな」
「……そういう君は随分と呑気だな。何かほかに言うことがあるだろう」
「……すまなかった」
ようやく頭がはっきりしたのかバツが悪そうに謝罪の言葉を口にした。同性婚が認められている世界、しかも貴族階級でも上位の存在に当たる恋人でもない相手を寝ぼけていたとはいえ抱……第三者に誤解を与えかねない姿勢で寝ていたのだからそんな顔にもなるわな。しかも同じベッドで寝るというのはアウルからの提案。あらぬ誤解が生まれること待ったなし! ……ついでに今ここから出ていくところを誰かに見られてもアウト。幸いにもみんなが起きてくる時間まで余裕があるから急いで支度してこっそり出れば問題ないはずだ。それに殿下からの呼び出しも早いから言い訳も作れる。
「……泊めてくれたこと感謝する。一度部屋に戻って着替えたほうがいいな」
「そうしてくれ。部屋に泊まるよう言ったのは私だがあらぬ疑いを掛けられては堪らない」
「ああ、そうさせてもらう。途中で合流して殿下のところへ行こう。彼から朝食の誘いを受けているからな」
「……ふん」
だいぶ面倒そうな顔をしていたらしく俺の表情を見たアウルが吹き出した。じろっと睨むもどこ吹く風。素早く制服に着替えたアウルは部屋から出て行ったのを見送って俺も支度を始める。
エヴェイユは時々側近候補や信頼のおける友人たちを朝食に誘う。けどこれは表向きで実際は表に出せない情報交換の場だ。だから呼ばれるのは友人と言う名の手駒たち。側近候補たちは表立ってエヴェイユを護る者、友人たちは主に情報収集を担当する裏の協力者だ。因みにこの情報はエヴェイユルートで明かされる設定でありゲームのシュヴァリエは知らない情報なんだよね。だけど『シュヴァリエ』をこの朝食に招待したということは、そういうことだろう。これに参加できるのはエヴェイユが個人としても王族としても信が置けると判断した人間だけだ。たとえ打算的なものであったとしても。この場合の信が置けるというのは『情報を漏らさない』『王族を裏切らない』という二点を指す。こういった面からも彼が公私を分けられる人間だとわかる。もし私情を優先する人物ならあの出来事を起こした当人を呼んだりしない。
「まあリヒトは許せないみたいだけど……まああいつに関しては原作と違って魔法使えるから大丈夫……あれ?」
ちょっと待て。俺は今何を言った? …………そうだ、ゲームではリヒト・クレマチスは魔法を使えないはずだ。だけどリヒトは魔法を使っていた。柊紅夏の記憶が戻る前からあいつは魔法を使っていたじゃないか。柊紅夏としての記憶が戻ってからもその決定的な違いになんで気づかなかった? なんで違和感を感じなかったんだ?
「…………はっ……はは…………うっそだろ?」
俺は思わずその場にしゃがみ込む。これはなかなかに面倒なことになりそうだ。……だけど今はそっちを考えたところで俺には何もできない。まずは目の前のことに集中しよう。
頭に浮かんだ仮説に無理やり蓋をして俺はエヴェイユとの報告会のために寮を出て学園へ向かった。今回のような食事会は生徒会長室で行われる。実は生徒会長室は二部屋あってもう一つの部屋は生徒会長だけが持てる特殊な鍵が必要になる。それで不正が行われたらどうするのかって話なんだけど、それについては相応の仕組みがあるらしいが公式で明かされることはなかった。一つ明らかになっているのはその仕組みを知っているのは国王だけだということ。……さすがは魔法の世界。ある意味ではなんでもありだ。
♦♦♦♦♦♦♦
向かった場所は図書室……というよりは図書館だった。その図書館の奥にある禁書コーナーでエヴェイユは待っていた。
「ようこそシュヴァリエ公子。こちらへどうぞ」
相変わらず麗しいお顔ですねぇ。その顔に泥棒髭を描いてやりたいくらいだよ。じゃなくて。
「不肖シュヴァリエ・アクナイトがエヴェイユ第二王子殿下にご挨拶申し上げます。……ところでオルニス公子も呼んでいたようですが、他国の人間にこの場所を教えるのは問題では?」
「彼は大丈夫ですよ。この学園の成り立ちはご存じでしょう?」
「……それは、出過ぎたことを申しました。どうぞご容赦を」
「シュヴァリエ公子の進言は的確ですから気にしないでください。……さあ、入ってください」
そう言って歩き出したエヴェイユに続いて禁書コーナーの最奥の棚、もとい隠し扉を潜り地下へと降りていく。降りた先にあった扉をくぐるとそこにはサロンのような空間が広がっていた。アウルは既に来ていたようでこちらに向かってひらひらと手を振っている。……呑気な男だ。
「さて……それでは食事を始めましょうか」
主催者の合図により食事会という名の報告会が始まった。
…………
……
…
「……なるほど。寝具からそのようなものが……平民の寝具というのは自分たちで修繕して使うことがほとんどですから縫い目があっても誰も気にしない。そういうものだと誰もが認識しているが故に意識から外れやすくなる。そう言う思い込みを利用してまで隠したいものとなれば相応の代物ということでしょう。お手柄でしたねシュヴァリエ公子」
「……恐縮です」
「アウルもありがとうございました」
「構わない。将来的に蔓延るかもしれない毒を今のうちに取り除けるのならそれに越したことはないからな。他国の人間が好き勝手に動くのは気分が悪いだろうが許してくれ」
「別に怒っていませんよ。むしろ何度もこのようなことに関わらせてしまってこちらのほうこそ申し訳なく思っています」
「それこそ今さらだな。俺たちのほうだってこの国にかなり世話をかけているんだ」
……なんか俺、ここにいてはいけない気がしてきた。なにこの疎外感。でも同盟国の人間同士仲が良いのはいいことなんだろうな。……まあいいや。
「……それで話は戻るがこの後はどう動くつもりだ?」
「さすがに何があるかわからない場所へ学生を送り込むほど私も非道ではありませんからね。騎士たちに行ってもらいます。……シュヴァリエ公子にはダチュラ教員の様子を探っていただきたい。その間に彼の経歴を調べさせます」
「……はい」
あれを探るって正直めちゃくちゃ嫌だ。あの野郎が本性を出すのは三回? 四回? 会話をしたあとだったっけ? はあ……気が重い。だけど断るなんて選択肢もないし。けどアレの場合は向こうから勝手に接触してくるからなぁ。クラルテのほうに行って変なことを吹き込んでおかしな行動に出られても面倒だし……頭痛い。
その後もエヴェイユとの報告会は無事に終わり、俺たちは授業に戻った。しかしその放課後にエヴェイユから情報がもたらされた。
——行方不明になっていた使用人が遺体で見つかった、と。
「とっとと起きろこの馬鹿者がっ!」
俺は寝ているアウルの頬を思いっきり抓った。他国からの留学生? 不敬になる? …………知るかそんなもん♪
超至近距離……というかほぼゼロ距離からの怒号と頬の痛みで目が覚めたらしいアウルは眉間に皺を寄せてねぼけ眼で俺を見、そして腕に違和感を覚えたらしくそっと視線を腕のほうへ向けると、状況を理解したのか静かに腕をどけて起き上がった。
「ああ、おはようシュヴァリエ」
「…………やっと起きたかこの変態」
「朝から随分な暴言だな」
「……そういう君は随分と呑気だな。何かほかに言うことがあるだろう」
「……すまなかった」
ようやく頭がはっきりしたのかバツが悪そうに謝罪の言葉を口にした。同性婚が認められている世界、しかも貴族階級でも上位の存在に当たる恋人でもない相手を寝ぼけていたとはいえ抱……第三者に誤解を与えかねない姿勢で寝ていたのだからそんな顔にもなるわな。しかも同じベッドで寝るというのはアウルからの提案。あらぬ誤解が生まれること待ったなし! ……ついでに今ここから出ていくところを誰かに見られてもアウト。幸いにもみんなが起きてくる時間まで余裕があるから急いで支度してこっそり出れば問題ないはずだ。それに殿下からの呼び出しも早いから言い訳も作れる。
「……泊めてくれたこと感謝する。一度部屋に戻って着替えたほうがいいな」
「そうしてくれ。部屋に泊まるよう言ったのは私だがあらぬ疑いを掛けられては堪らない」
「ああ、そうさせてもらう。途中で合流して殿下のところへ行こう。彼から朝食の誘いを受けているからな」
「……ふん」
だいぶ面倒そうな顔をしていたらしく俺の表情を見たアウルが吹き出した。じろっと睨むもどこ吹く風。素早く制服に着替えたアウルは部屋から出て行ったのを見送って俺も支度を始める。
エヴェイユは時々側近候補や信頼のおける友人たちを朝食に誘う。けどこれは表向きで実際は表に出せない情報交換の場だ。だから呼ばれるのは友人と言う名の手駒たち。側近候補たちは表立ってエヴェイユを護る者、友人たちは主に情報収集を担当する裏の協力者だ。因みにこの情報はエヴェイユルートで明かされる設定でありゲームのシュヴァリエは知らない情報なんだよね。だけど『シュヴァリエ』をこの朝食に招待したということは、そういうことだろう。これに参加できるのはエヴェイユが個人としても王族としても信が置けると判断した人間だけだ。たとえ打算的なものであったとしても。この場合の信が置けるというのは『情報を漏らさない』『王族を裏切らない』という二点を指す。こういった面からも彼が公私を分けられる人間だとわかる。もし私情を優先する人物ならあの出来事を起こした当人を呼んだりしない。
「まあリヒトは許せないみたいだけど……まああいつに関しては原作と違って魔法使えるから大丈夫……あれ?」
ちょっと待て。俺は今何を言った? …………そうだ、ゲームではリヒト・クレマチスは魔法を使えないはずだ。だけどリヒトは魔法を使っていた。柊紅夏の記憶が戻る前からあいつは魔法を使っていたじゃないか。柊紅夏としての記憶が戻ってからもその決定的な違いになんで気づかなかった? なんで違和感を感じなかったんだ?
「…………はっ……はは…………うっそだろ?」
俺は思わずその場にしゃがみ込む。これはなかなかに面倒なことになりそうだ。……だけど今はそっちを考えたところで俺には何もできない。まずは目の前のことに集中しよう。
頭に浮かんだ仮説に無理やり蓋をして俺はエヴェイユとの報告会のために寮を出て学園へ向かった。今回のような食事会は生徒会長室で行われる。実は生徒会長室は二部屋あってもう一つの部屋は生徒会長だけが持てる特殊な鍵が必要になる。それで不正が行われたらどうするのかって話なんだけど、それについては相応の仕組みがあるらしいが公式で明かされることはなかった。一つ明らかになっているのはその仕組みを知っているのは国王だけだということ。……さすがは魔法の世界。ある意味ではなんでもありだ。
♦♦♦♦♦♦♦
向かった場所は図書室……というよりは図書館だった。その図書館の奥にある禁書コーナーでエヴェイユは待っていた。
「ようこそシュヴァリエ公子。こちらへどうぞ」
相変わらず麗しいお顔ですねぇ。その顔に泥棒髭を描いてやりたいくらいだよ。じゃなくて。
「不肖シュヴァリエ・アクナイトがエヴェイユ第二王子殿下にご挨拶申し上げます。……ところでオルニス公子も呼んでいたようですが、他国の人間にこの場所を教えるのは問題では?」
「彼は大丈夫ですよ。この学園の成り立ちはご存じでしょう?」
「……それは、出過ぎたことを申しました。どうぞご容赦を」
「シュヴァリエ公子の進言は的確ですから気にしないでください。……さあ、入ってください」
そう言って歩き出したエヴェイユに続いて禁書コーナーの最奥の棚、もとい隠し扉を潜り地下へと降りていく。降りた先にあった扉をくぐるとそこにはサロンのような空間が広がっていた。アウルは既に来ていたようでこちらに向かってひらひらと手を振っている。……呑気な男だ。
「さて……それでは食事を始めましょうか」
主催者の合図により食事会という名の報告会が始まった。
…………
……
…
「……なるほど。寝具からそのようなものが……平民の寝具というのは自分たちで修繕して使うことがほとんどですから縫い目があっても誰も気にしない。そういうものだと誰もが認識しているが故に意識から外れやすくなる。そう言う思い込みを利用してまで隠したいものとなれば相応の代物ということでしょう。お手柄でしたねシュヴァリエ公子」
「……恐縮です」
「アウルもありがとうございました」
「構わない。将来的に蔓延るかもしれない毒を今のうちに取り除けるのならそれに越したことはないからな。他国の人間が好き勝手に動くのは気分が悪いだろうが許してくれ」
「別に怒っていませんよ。むしろ何度もこのようなことに関わらせてしまってこちらのほうこそ申し訳なく思っています」
「それこそ今さらだな。俺たちのほうだってこの国にかなり世話をかけているんだ」
……なんか俺、ここにいてはいけない気がしてきた。なにこの疎外感。でも同盟国の人間同士仲が良いのはいいことなんだろうな。……まあいいや。
「……それで話は戻るがこの後はどう動くつもりだ?」
「さすがに何があるかわからない場所へ学生を送り込むほど私も非道ではありませんからね。騎士たちに行ってもらいます。……シュヴァリエ公子にはダチュラ教員の様子を探っていただきたい。その間に彼の経歴を調べさせます」
「……はい」
あれを探るって正直めちゃくちゃ嫌だ。あの野郎が本性を出すのは三回? 四回? 会話をしたあとだったっけ? はあ……気が重い。だけど断るなんて選択肢もないし。けどアレの場合は向こうから勝手に接触してくるからなぁ。クラルテのほうに行って変なことを吹き込んでおかしな行動に出られても面倒だし……頭痛い。
その後もエヴェイユとの報告会は無事に終わり、俺たちは授業に戻った。しかしその放課後にエヴェイユから情報がもたらされた。
——行方不明になっていた使用人が遺体で見つかった、と。
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