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七頁 クレマチスの願い
91話 再びの学園
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第四王子リベルタの生誕祝いに出席してから一週間後、長期休暇が終わり俺は再び学園へ登校してきた……まではよかったんだけど、なんだかとっても視線を感じる。一体何事?
とか思っていたら朝っぱらから女子生徒が数人俺のもとに寄ってきた。……普段だったらほら俺も男だし? 女の子が寄ってきたら内心喜ぶくらいには男心はあるんだけどなんというかシュヴァリエ・アクナイトだからなぁ。ゲームでの設定では女を鬱陶しいと思っているんだよね。原因はあれですあの婆とその腰巾着です。家族として認められたいとは思うけど女性として見た場合は面倒だと思っていたみたいなんだよなシュヴァリエって。だからゲームでは女性に対してもかなり冷たくあしらって終わりって感じだった。前世を思い出すまではまさしく原作通りの態度と性格だったから俺に寄ってくる女の子??? てなってしまうという……。すげえ複雑です。
「あ、あの……アクナイト公子様、今お時間よろしいでしょうか?」
わずかに頬を上気させた女の子たちが話しかけてきた。話をしますか?
はい
→いいえ
「君たちと話すことなど何もない」
うん、シュヴァリエならこう言うよね。言うだけ言って振り返ることなく再び歩き出した。俺の記憶が戻ってからずっとこれまでのシュヴァリエと同じようにふるまってきたつもりだけどやっぱり中身が俺になっているからかちょいちょいキャラ崩壊をやらかすんだよな。まあ個人的には押し花できればそれでいいんだけど障害が多すぎて全っ然満喫できていないという……せっかくの夏休みもなんかよくわからないうちに終わってしまったし。高校の時の夏休みはびっくりするくらい時間あったからなぁ。部活も特にしていなかったし。宿題だけやって後は花関係のことをいろいろやっていたのとゲームをしていた記憶しかない。あ~あ、前世の夏休みは平和だったのに……貴族は夏休みすらまともに過ごせないのか。まあでも普段は学校があるから長期休暇や連休の時に貴族の催しが詰め込まれてしまうのもわかるけどあんなの煌びやかで優雅なのは外側だけで微笑みの裏で蹴落とし合いに腹の探り合いがデフォルトなところに長時間拘束される日が続くなんて普通に拷問だと思う。はあ……いつになったら俺に平穏は訪れるのやら。
「シュヴァリエ」
思わずでかいため息が出そうになったところで背後から声を掛けられた。記憶が戻ってから何度も聞いた声。
「アウル」
なんかもうこいつに話しかけられるのも慣れた気がする。
「ヴィエトル殿下は帰られたのか?」
「ああ。昨日ね。すっごい上機嫌だったぞ。また遊びに来ると言っておられたよ。殿下の控室で待機していた側近たちはジト目で睨んでいたが」
「側近たちが主を睨むと?」
「ああ。ヴィエトル殿下は……優秀というのは間違いないがなんというか……脱走癖がある上に親しい人間を揶揄うのがお好きな方で親である陛下と王妃殿下だけでなく側近たちが揃って手を焼いているようだ」
「……そうか」
それでいいのか王族よ。何とも愉快な人みたいですね! というかそれで執務は大丈夫なのかと聞いてみれば全部終わらせてから遊び始めるからそこまで叱れないらしい。ほんと人は見かけによらないよね~。俺の高校時代の友だち連中と気が合いそうだ。もちろん柊紅夏とも。もっと話してみたかったかも……。……ん?
「……すでに外しているものと思っていたが」
「……ん? ああこれか」
そう言って腕を上げたアウルの手首には俺が渡したバングルが嵌められていた。あの時は月の光だったけど今は太陽の下で一層強い輝きを放っている。やっぱこのバングルにして正解だったな。我ながらナイスチョイス!
「せっかくシュヴァリエから貰ったんだ。大事にするさ」
「……物好き」
「素直じゃないな。ファルカタではあんなに叫んでもごっ」
「こんな往来で何を言おうとしている」
いくらなんでもあの黒歴史をばらされるとか冗談じゃないっ!アウルの口を封じながら鋭く睨むと……この野郎目が笑ってやがる。なんかまじでキャラ変わっているよな? 俺と関わっているから性格にも改変が起こっているのか? ストーリーもだいぶ変わっているし警戒しないとどんなイレギュラーに出くわしてしまうかわかったものじゃない。下手したらそのままバッドエンドになったりする可能性もある。学園が始まったということはそろそろゲーム本編六章が始まる、もしくはすでに始まっているということになるが……これまでの傾向から関わらないという選択ができないんだよなぁ……。……いっそ国外に行っちゃおうかな。
「……ん? あれはクラルテか?」
アウルの目線の先を追うと確かにクラルテがいる。……あいつあんなに暗かったっけ? 最後に見たのはパーティ会場でだけどあの場では普段通り能天気な感じだった気がするが? ちらっとアウルを見るとこちらも違和感を感じているようで眉間に若干皺を寄せている。
「クラルテがあんな表情をするなんて珍しいな。何かあったのか?」
「さあ。そんなに気になるのなら声を掛ければいいだろう。私は先に行……」
俺が言い終わる前にクラルテと目が合いまるで救いを見つけたかのような顔でこちらに向かってきた。あんまり必死な顔をしているからかなんか勢いが怖い。まじかこれ絶対関わったらダメなやつな気がしてきたんですが!?
「おはようございます! アウル、アクナイトさん! お願い助けて!!!」
挨拶もそこそこにいきなり頭を下げられた。しかも助けてってなに? つーかこんな往来でそんなことしたら……ほらぁ周囲から視線がビシビシ向けられるじゃないか。こういうゲームの主人公って後先考えないというか周りを見ないというか、なんでこういう感じなんだろうって思うときあるんだよね……ってさすがに偏見か。だけど本当に人目を気にせず大声を出して頭を下げるっていうのがあんまり理解できない人種と言いますか、まあ社会人経験のないガキの言い分ですけどね? こういうシーンをゲームや漫画ドラマなんかで見るたびに思うんだけど必死なのもあると思うけど相手が自分の頼みを断らないもしくは断りにくくするためにわざとやっているところもあるんじゃね? だって衆人環視の前でこんなことやって断ったら確実に周囲は断ったほうに非難の目を向けるだろう。周囲の人つまりは第三者の目に映っている状況はこんな人のいる前で頭下げるほどに切羽詰まっている相手とそれを無下に扱う人間っていう構図だけだもん。それで無関係の癖になんで助けてあげないのって空気を作る。それって頭下げられたほうは堪ったものじゃないよな? 本当に親しい相手からの頼みなら頷くかもしれないけど大して親しくもない相手に公衆の面前でそんなことされて断っただけで無関係の人間から無言の非難が飛んでくるんだぜ? 中には助けてやればいいのにってしゃしゃり出てくる馬鹿もいるかもだし。そういう事態を避けるなら引き受けるしかないって心理に状態に追い込むっていうかさ。それって悪く言えば実直さを盾にした脅迫なんじゃねえかなって考えちゃう俺って結構性格悪いんじゃ……今さらか。でも少しでも相手を慮ることができるなら「すみませんどうしてもお話したいことがあるんです。ここじゃあなた方に迷惑が掛かるので場所を移してもいいですか?」くらい言うもんじゃないの? どうして頼まれる側がリスクを背負わなきゃいけないんだよ。大勢の前で頭下げるくらい相手を必要としているのならなんで相手の立場を不利にするような行動を取るのか全然理解できないんだよな。
……まあ、そんなわけで。
「ほう……? こんな大勢の前でこちらの立場を悪くしてまで助けてほしいこととはなんだ? それは今この場で話さねばならないことなのか? ……君はいつから私たちを脅迫できるほど偉くなった?」
俺がそう言うとクラルテははっとなって周囲を見渡しここが大勢の生徒が行き来する場所だったと思い出したらしくわかりやすく青ざめた。
「そう目くじらを立てる必要はないだろう。クラルテも必死だったんだろうから。……クラルテも次から気をつけてくれ」
「は、はい……ごめんなさい」
「クラルテも謝っているし場所を変えよう。シュヴァリエもそれでいいか?」
「……なぜ私まで?」
「なんとなく君がいたほうがいいと思ってな。……それに」
そっと俺の耳元に口を寄せて低く囁く。
「内容は君も何となく想像がついているはずだ。おそらく殿下も絡んでくる可能性が高い。ここで避けたところでどのみち関わることになるのは目に見えているだろう。それならばさっさと巻き込まれたほうが楽だと思うが?」
……はあ相変わらず攻略対象らしいすんばらしいお声ですこと。んでもっていちいち耳元で言わんでもろてええっすか? 言っていることは正論だけど!!!
俺はアウルの説得? を受けてそれはそれは深いため息を吐いた後で面倒くさそうにクラルテに視線を向けた。
「せめて場所を変えろ。ここで話すことではないはずだ」
俺たちが味方になると思ったのか目に見えてクラルテの顔が明るくなる。おい、俺はまだ手伝うとは言っていないぞ。
「ありがとうございます。じゃあ場所を変えましょう。丁度この後待ち合わせをしているのでアウルとアクナイトさんなら歓迎してくれると思うので」
……この状況で待ち合わせ、ねえ? すんごく嫌な予感がする。どうか当たりませんようにっ!!!!!
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「あ、あの……アクナイト公子様、今お時間よろしいでしょうか?」
わずかに頬を上気させた女の子たちが話しかけてきた。話をしますか?
はい
→いいえ
「君たちと話すことなど何もない」
うん、シュヴァリエならこう言うよね。言うだけ言って振り返ることなく再び歩き出した。俺の記憶が戻ってからずっとこれまでのシュヴァリエと同じようにふるまってきたつもりだけどやっぱり中身が俺になっているからかちょいちょいキャラ崩壊をやらかすんだよな。まあ個人的には押し花できればそれでいいんだけど障害が多すぎて全っ然満喫できていないという……せっかくの夏休みもなんかよくわからないうちに終わってしまったし。高校の時の夏休みはびっくりするくらい時間あったからなぁ。部活も特にしていなかったし。宿題だけやって後は花関係のことをいろいろやっていたのとゲームをしていた記憶しかない。あ~あ、前世の夏休みは平和だったのに……貴族は夏休みすらまともに過ごせないのか。まあでも普段は学校があるから長期休暇や連休の時に貴族の催しが詰め込まれてしまうのもわかるけどあんなの煌びやかで優雅なのは外側だけで微笑みの裏で蹴落とし合いに腹の探り合いがデフォルトなところに長時間拘束される日が続くなんて普通に拷問だと思う。はあ……いつになったら俺に平穏は訪れるのやら。
「シュヴァリエ」
思わずでかいため息が出そうになったところで背後から声を掛けられた。記憶が戻ってから何度も聞いた声。
「アウル」
なんかもうこいつに話しかけられるのも慣れた気がする。
「ヴィエトル殿下は帰られたのか?」
「ああ。昨日ね。すっごい上機嫌だったぞ。また遊びに来ると言っておられたよ。殿下の控室で待機していた側近たちはジト目で睨んでいたが」
「側近たちが主を睨むと?」
「ああ。ヴィエトル殿下は……優秀というのは間違いないがなんというか……脱走癖がある上に親しい人間を揶揄うのがお好きな方で親である陛下と王妃殿下だけでなく側近たちが揃って手を焼いているようだ」
「……そうか」
それでいいのか王族よ。何とも愉快な人みたいですね! というかそれで執務は大丈夫なのかと聞いてみれば全部終わらせてから遊び始めるからそこまで叱れないらしい。ほんと人は見かけによらないよね~。俺の高校時代の友だち連中と気が合いそうだ。もちろん柊紅夏とも。もっと話してみたかったかも……。……ん?
「……すでに外しているものと思っていたが」
「……ん? ああこれか」
そう言って腕を上げたアウルの手首には俺が渡したバングルが嵌められていた。あの時は月の光だったけど今は太陽の下で一層強い輝きを放っている。やっぱこのバングルにして正解だったな。我ながらナイスチョイス!
「せっかくシュヴァリエから貰ったんだ。大事にするさ」
「……物好き」
「素直じゃないな。ファルカタではあんなに叫んでもごっ」
「こんな往来で何を言おうとしている」
いくらなんでもあの黒歴史をばらされるとか冗談じゃないっ!アウルの口を封じながら鋭く睨むと……この野郎目が笑ってやがる。なんかまじでキャラ変わっているよな? 俺と関わっているから性格にも改変が起こっているのか? ストーリーもだいぶ変わっているし警戒しないとどんなイレギュラーに出くわしてしまうかわかったものじゃない。下手したらそのままバッドエンドになったりする可能性もある。学園が始まったということはそろそろゲーム本編六章が始まる、もしくはすでに始まっているということになるが……これまでの傾向から関わらないという選択ができないんだよなぁ……。……いっそ国外に行っちゃおうかな。
「……ん? あれはクラルテか?」
アウルの目線の先を追うと確かにクラルテがいる。……あいつあんなに暗かったっけ? 最後に見たのはパーティ会場でだけどあの場では普段通り能天気な感じだった気がするが? ちらっとアウルを見るとこちらも違和感を感じているようで眉間に若干皺を寄せている。
「クラルテがあんな表情をするなんて珍しいな。何かあったのか?」
「さあ。そんなに気になるのなら声を掛ければいいだろう。私は先に行……」
俺が言い終わる前にクラルテと目が合いまるで救いを見つけたかのような顔でこちらに向かってきた。あんまり必死な顔をしているからかなんか勢いが怖い。まじかこれ絶対関わったらダメなやつな気がしてきたんですが!?
「おはようございます! アウル、アクナイトさん! お願い助けて!!!」
挨拶もそこそこにいきなり頭を下げられた。しかも助けてってなに? つーかこんな往来でそんなことしたら……ほらぁ周囲から視線がビシビシ向けられるじゃないか。こういうゲームの主人公って後先考えないというか周りを見ないというか、なんでこういう感じなんだろうって思うときあるんだよね……ってさすがに偏見か。だけど本当に人目を気にせず大声を出して頭を下げるっていうのがあんまり理解できない人種と言いますか、まあ社会人経験のないガキの言い分ですけどね? こういうシーンをゲームや漫画ドラマなんかで見るたびに思うんだけど必死なのもあると思うけど相手が自分の頼みを断らないもしくは断りにくくするためにわざとやっているところもあるんじゃね? だって衆人環視の前でこんなことやって断ったら確実に周囲は断ったほうに非難の目を向けるだろう。周囲の人つまりは第三者の目に映っている状況はこんな人のいる前で頭下げるほどに切羽詰まっている相手とそれを無下に扱う人間っていう構図だけだもん。それで無関係の癖になんで助けてあげないのって空気を作る。それって頭下げられたほうは堪ったものじゃないよな? 本当に親しい相手からの頼みなら頷くかもしれないけど大して親しくもない相手に公衆の面前でそんなことされて断っただけで無関係の人間から無言の非難が飛んでくるんだぜ? 中には助けてやればいいのにってしゃしゃり出てくる馬鹿もいるかもだし。そういう事態を避けるなら引き受けるしかないって心理に状態に追い込むっていうかさ。それって悪く言えば実直さを盾にした脅迫なんじゃねえかなって考えちゃう俺って結構性格悪いんじゃ……今さらか。でも少しでも相手を慮ることができるなら「すみませんどうしてもお話したいことがあるんです。ここじゃあなた方に迷惑が掛かるので場所を移してもいいですか?」くらい言うもんじゃないの? どうして頼まれる側がリスクを背負わなきゃいけないんだよ。大勢の前で頭下げるくらい相手を必要としているのならなんで相手の立場を不利にするような行動を取るのか全然理解できないんだよな。
……まあ、そんなわけで。
「ほう……? こんな大勢の前でこちらの立場を悪くしてまで助けてほしいこととはなんだ? それは今この場で話さねばならないことなのか? ……君はいつから私たちを脅迫できるほど偉くなった?」
俺がそう言うとクラルテははっとなって周囲を見渡しここが大勢の生徒が行き来する場所だったと思い出したらしくわかりやすく青ざめた。
「そう目くじらを立てる必要はないだろう。クラルテも必死だったんだろうから。……クラルテも次から気をつけてくれ」
「は、はい……ごめんなさい」
「クラルテも謝っているし場所を変えよう。シュヴァリエもそれでいいか?」
「……なぜ私まで?」
「なんとなく君がいたほうがいいと思ってな。……それに」
そっと俺の耳元に口を寄せて低く囁く。
「内容は君も何となく想像がついているはずだ。おそらく殿下も絡んでくる可能性が高い。ここで避けたところでどのみち関わることになるのは目に見えているだろう。それならばさっさと巻き込まれたほうが楽だと思うが?」
……はあ相変わらず攻略対象らしいすんばらしいお声ですこと。んでもっていちいち耳元で言わんでもろてええっすか? 言っていることは正論だけど!!!
俺はアウルの説得? を受けてそれはそれは深いため息を吐いた後で面倒くさそうにクラルテに視線を向けた。
「せめて場所を変えろ。ここで話すことではないはずだ」
俺たちが味方になると思ったのか目に見えてクラルテの顔が明るくなる。おい、俺はまだ手伝うとは言っていないぞ。
「ありがとうございます。じゃあ場所を変えましょう。丁度この後待ち合わせをしているのでアウルとアクナイトさんなら歓迎してくれると思うので」
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