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六頁 サンビタリアに染まって
80話 セレーナの出生
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目の前で飲み物を頭からかけられたセレーナを前にどうしようと固まる。今日初めて会った人にそんな場面目撃されるとか普通に屈辱だろうし、かと言って今通りかかりましたって装うにはちょーっと言い訳がキツくなりそう。
「……っ、……ふ…………」
……そうこうしているうちに泣かれてしまった。ええい、こうなったらなるようになれだ!
「どうした?」
突然声をかけられたことに驚いたらしいセレーナがほぼ反射的に顔を上げ、俺だとわかると目を丸くした後俯いてしまった。見られたくないところを見られてしまったって感じだな。
「使用人でもないのにこんなところで何をしている?」
「……見て、おりましたか……?」
「質問に質問で返すな」
「も……申し訳ありません…………」
「ふん……」
こういう時ってどうすればいいんだろうね。シュヴァリエのキャラ的に慰めるなんてことしないだろうし、そもそも声すらかけない気がする。
「あの……し、失望しましたか?」
「は?」
いきなり何言い出すんだこの子。なんで泣いていただけで失望するんだよ。この子だいぶ卑屈だな。そんな卑屈になっている方が嫌だわ。
「あ、え……と、すみません」
謝られた。……本当にどうしようこのタイプの女子初めてだからさっぱりわからん。高校時代とか気の強い人ばっかりだったからなぁ。
「あの、この度はエスコート役を引き受けていただいて……あ、ありがとう、ございます」
「公爵からの命令だ」
「そうですか……でもその……みっともないところをお見せしてしまって」
「そんなことはどうでもいい。それよりもいつまで地べたに座り込んでいるつもりだ」
「も、申し訳ありません」
めっちゃ怯えられた。なんかショックだけどとりあえず立ってもらおうと俺がそっと手を差し出したらセレーナはおずおずと手を重ねてゆっくり立ち上がる。その時手に違和感を覚えた。……この子手の側面擦りむいてんじゃん。多分近距離から強く押されて変な手のつき方したな。よく見たら肘のところも赤くなっているし。見たところ血は出ていないから擦り傷と後は……軽い打撲ってところかな。懐からハンカチを取り出して引き裂きセレーナの怪我しているところに巻き付けて、と。……うん、これで良し。こういう時本当に地球との差を感じる。消毒液も絆創膏も大してかさばらないから持ち歩きに便利だった。しょっちゅう怪我をする俺はよくお世話になっていたっけ。
……っと、それよりも。
「デビュタントが怪我を負ってどうする。さっさと部屋へ戻って手当てをしろ」
「は、はい。すみません」
それだけ言うと俺は踵を返した。本当は部屋まで送って上げられればいいんだけどそんなことしたらどんな噂が立つかわかったものじゃない。デビュー前に余計な傷は必要ないだろう。今でさえセレーナと二人きりでかなりリスクがあるんだ。これ以上の行為は危険すぎる。
俺は用事は済んだとばかりに踵を返した時、小さな声で引き留められた。
「あ、あの……アクナイト公子は何も聞かないのですか?」
多分自分の出生に関することについて何か言ってくるとでも思っていたんだろう。それに対する俺の答えは一つ。
「どうでもいい。くだらないことを言っている暇があるのなら私に恥をかかせないようにすることだ」
それだけ言って今度こそセレーナの前から立ち去った。
来た道を戻りアウルとルアルを待たせている部屋へ行くとアウルが出迎えた。
「随分と時間がかかったな」
「少し遅れた程度で大げさな」
「……ですがレディをこれだけ待たせるなんて紳士失格ですわよ」
「ふん、いちいちやかましい妹だ」
「まあ酷い」
ちっとも思っていなさそうな顔してよく言うよ。まったく二人揃って楽しみやがって。
「ところで……なにかあったか?」
目ざといねぇ、なんで気づくんだか。あの場面を話すのは問題あると思うんだよな。まあでも横のつながりが大事な貴族にとって問題のある家のことは共有しておいたほうがいいのか。と言っても問題があるのは上三人の令嬢だけでその他はそこまで騒ぐ話ではないんだけど。サンビタリア侯爵家は現在長男と四人姉妹の計五人の子どもがいる。本来ならあと一人子がいたのだが数年前に病のため鬼籍に入った。長男はただいま留学中で婚約者持ちなため、令嬢たちは他家もしくは他国に嫁ぐことになるだろう。当然家柄と為人を吟味した上で婚姻相手を選ぶはずだ。そうなったとき結婚相手が陰で平然と人を虐めるような陰湿女なんて相手も嫌だろうし長男の婚姻にも影響が出ることになるかもしれない。まあ俺から聞いたことをどうするかはルアル次第。彼女は交友関係も広いし人を見る目もある。ルアルに友人として選ばれた令嬢たちは皆品位も人柄も大変優秀な子たちばかりである。あとめっちゃ強い。彼女たちに口で言い負かされた貴族共は数知れず、らしい。我が妹ながら恐ろしいねぇ。そんな妹が俺の話を聞いてどう動くかは予想できるけど……まあ俺の知ったことじゃないか♪
「ここで話す事ではない。パーティーは終わったのだからこれ以上の長居は無用だ。帰るぞ」
「あらあらお兄様ったらせっかちですわね。まあ無事に予行練習も済みましたし帰りましょうか」
「そうだな。ダンスも貴族たちとの会話も申し分なかった。後は王室で開かれるパーティーに備えよう」
それから俺たちは侯爵家を出て馬車に乗り込んだ。公爵家の馬車だから乗り心地は悪くないけどやっぱり車とは雲泥の差がある。馬車が揺れた時なんかはシートベルトってなんて偉大なんだろうって毎回思うほどだからなぁ。車に乗っているときは鬱陶しいって思うこともあったけど馬車なんてものを体験するとそのありがたみがよくわかるよ。技術が発展した道路を走っている自動車でも事故を起こすのに、シートベルトなんかなく舗装されているとはいえやっぱり安全とは言い難い道を走る馬車では事故を起こす確率は桁違いだ。ほんと日本の安全は先人たちと技術者たちの努力の賜物なんだと今ならわかる。煽り運転とかしている馬鹿共よ、てめえらの行いはそんな人たちの努力の上で成り立っているって知りやがれ! って胸ぐら掴んで思い切り揺すってやりたいと思う今日この頃。
「それでお兄様、一体何がありましたの?」
おっといけない。クッソどうでもいいことに思考飛ばしている場合じゃないわ。ルアルの言葉で現実へ引き戻された俺は先ほど見た光景をそのまま伝えた。
「大したことではない。四姉妹の内上の三人がセレーナ嬢を虐めているところに遭遇したというだけだ」
「ああ……そうだったのですね」
「それはセレーナ嬢の出生が関係しているのか?」
「アウルも知っているんだな」
「噂程度だがな。当然繋がりを欲する意味でも情報は常に仕入れているさ。サンビタリア侯爵家はツヴィトーク王国で繋がっておきたい貴族のひとつだから」
「そうか……」
結論から言えばセレーナはサンビタリア侯爵の実の娘ではない。血縁的に言えばセレーナはサンビタリアの四兄妹の再従姉妹にあたる。先代サンビタリア侯爵の姉が他国に嫁いだもののその家に不幸が起こりその姉は息子をこの国に逃がした。身を守るため身分を隠して平民として生き延びたその息子はそのまま市井にて結婚。しかしその息子が不慮の事故で亡くなったため、遺されたセレーナを息子の従兄弟であった現侯爵が引き取ったというちょっと複雑な身の上なのだ。まあ実際セレーナは平民との間に生まれているから卑しい身分っていう三姉妹の発言も理解できるけど彼女の場合は仕方ないって思う。だってサンビタリア侯爵の従兄弟が平民として身を隠していたんだから。
「ですがそうなるとお兄様の提案は彼女にとって最善だったのでしょうね」
「夫妻もそう思ったから許可を出されたのだろう」
「もしかしてこうなることを予想していましたの?」
「予想するまでもないだろう。平民は自分たちとは違うと思っている貴族は多い。平民出の人間と自分たちを同列に扱うことは我慢ならないだろうからな」
「それはそうですわね。お兄様もそうですし。もっともお兄様の場合は平民を見下しているふりですけれど」
「そうだな。いい加減素直になってもいいだろうにいつまで血も涙もない男のふりをしているつもりなのか」
うるさいな。ていうかなんで楽しそうなんだよお前らは。あ~ほんとに全身が痒い。
こいつらのことは置いておいて。大事なデビュタント、邪魔されてはたまらない。セレーナが成功しないと……俺の名誉が傷ついて押し花の材料を仕入れる伝手が減るんだから! 面倒だけど徹底的にやってやりますとも! 俺の優雅な押し花ライフのために! …………いやほんと、いつになったら何の邪魔もなく押し花できるようになるんだろう。
「……っ、……ふ…………」
……そうこうしているうちに泣かれてしまった。ええい、こうなったらなるようになれだ!
「どうした?」
突然声をかけられたことに驚いたらしいセレーナがほぼ反射的に顔を上げ、俺だとわかると目を丸くした後俯いてしまった。見られたくないところを見られてしまったって感じだな。
「使用人でもないのにこんなところで何をしている?」
「……見て、おりましたか……?」
「質問に質問で返すな」
「も……申し訳ありません…………」
「ふん……」
こういう時ってどうすればいいんだろうね。シュヴァリエのキャラ的に慰めるなんてことしないだろうし、そもそも声すらかけない気がする。
「あの……し、失望しましたか?」
「は?」
いきなり何言い出すんだこの子。なんで泣いていただけで失望するんだよ。この子だいぶ卑屈だな。そんな卑屈になっている方が嫌だわ。
「あ、え……と、すみません」
謝られた。……本当にどうしようこのタイプの女子初めてだからさっぱりわからん。高校時代とか気の強い人ばっかりだったからなぁ。
「あの、この度はエスコート役を引き受けていただいて……あ、ありがとう、ございます」
「公爵からの命令だ」
「そうですか……でもその……みっともないところをお見せしてしまって」
「そんなことはどうでもいい。それよりもいつまで地べたに座り込んでいるつもりだ」
「も、申し訳ありません」
めっちゃ怯えられた。なんかショックだけどとりあえず立ってもらおうと俺がそっと手を差し出したらセレーナはおずおずと手を重ねてゆっくり立ち上がる。その時手に違和感を覚えた。……この子手の側面擦りむいてんじゃん。多分近距離から強く押されて変な手のつき方したな。よく見たら肘のところも赤くなっているし。見たところ血は出ていないから擦り傷と後は……軽い打撲ってところかな。懐からハンカチを取り出して引き裂きセレーナの怪我しているところに巻き付けて、と。……うん、これで良し。こういう時本当に地球との差を感じる。消毒液も絆創膏も大してかさばらないから持ち歩きに便利だった。しょっちゅう怪我をする俺はよくお世話になっていたっけ。
……っと、それよりも。
「デビュタントが怪我を負ってどうする。さっさと部屋へ戻って手当てをしろ」
「は、はい。すみません」
それだけ言うと俺は踵を返した。本当は部屋まで送って上げられればいいんだけどそんなことしたらどんな噂が立つかわかったものじゃない。デビュー前に余計な傷は必要ないだろう。今でさえセレーナと二人きりでかなりリスクがあるんだ。これ以上の行為は危険すぎる。
俺は用事は済んだとばかりに踵を返した時、小さな声で引き留められた。
「あ、あの……アクナイト公子は何も聞かないのですか?」
多分自分の出生に関することについて何か言ってくるとでも思っていたんだろう。それに対する俺の答えは一つ。
「どうでもいい。くだらないことを言っている暇があるのなら私に恥をかかせないようにすることだ」
それだけ言って今度こそセレーナの前から立ち去った。
来た道を戻りアウルとルアルを待たせている部屋へ行くとアウルが出迎えた。
「随分と時間がかかったな」
「少し遅れた程度で大げさな」
「……ですがレディをこれだけ待たせるなんて紳士失格ですわよ」
「ふん、いちいちやかましい妹だ」
「まあ酷い」
ちっとも思っていなさそうな顔してよく言うよ。まったく二人揃って楽しみやがって。
「ところで……なにかあったか?」
目ざといねぇ、なんで気づくんだか。あの場面を話すのは問題あると思うんだよな。まあでも横のつながりが大事な貴族にとって問題のある家のことは共有しておいたほうがいいのか。と言っても問題があるのは上三人の令嬢だけでその他はそこまで騒ぐ話ではないんだけど。サンビタリア侯爵家は現在長男と四人姉妹の計五人の子どもがいる。本来ならあと一人子がいたのだが数年前に病のため鬼籍に入った。長男はただいま留学中で婚約者持ちなため、令嬢たちは他家もしくは他国に嫁ぐことになるだろう。当然家柄と為人を吟味した上で婚姻相手を選ぶはずだ。そうなったとき結婚相手が陰で平然と人を虐めるような陰湿女なんて相手も嫌だろうし長男の婚姻にも影響が出ることになるかもしれない。まあ俺から聞いたことをどうするかはルアル次第。彼女は交友関係も広いし人を見る目もある。ルアルに友人として選ばれた令嬢たちは皆品位も人柄も大変優秀な子たちばかりである。あとめっちゃ強い。彼女たちに口で言い負かされた貴族共は数知れず、らしい。我が妹ながら恐ろしいねぇ。そんな妹が俺の話を聞いてどう動くかは予想できるけど……まあ俺の知ったことじゃないか♪
「ここで話す事ではない。パーティーは終わったのだからこれ以上の長居は無用だ。帰るぞ」
「あらあらお兄様ったらせっかちですわね。まあ無事に予行練習も済みましたし帰りましょうか」
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それから俺たちは侯爵家を出て馬車に乗り込んだ。公爵家の馬車だから乗り心地は悪くないけどやっぱり車とは雲泥の差がある。馬車が揺れた時なんかはシートベルトってなんて偉大なんだろうって毎回思うほどだからなぁ。車に乗っているときは鬱陶しいって思うこともあったけど馬車なんてものを体験するとそのありがたみがよくわかるよ。技術が発展した道路を走っている自動車でも事故を起こすのに、シートベルトなんかなく舗装されているとはいえやっぱり安全とは言い難い道を走る馬車では事故を起こす確率は桁違いだ。ほんと日本の安全は先人たちと技術者たちの努力の賜物なんだと今ならわかる。煽り運転とかしている馬鹿共よ、てめえらの行いはそんな人たちの努力の上で成り立っているって知りやがれ! って胸ぐら掴んで思い切り揺すってやりたいと思う今日この頃。
「それでお兄様、一体何がありましたの?」
おっといけない。クッソどうでもいいことに思考飛ばしている場合じゃないわ。ルアルの言葉で現実へ引き戻された俺は先ほど見た光景をそのまま伝えた。
「大したことではない。四姉妹の内上の三人がセレーナ嬢を虐めているところに遭遇したというだけだ」
「ああ……そうだったのですね」
「それはセレーナ嬢の出生が関係しているのか?」
「アウルも知っているんだな」
「噂程度だがな。当然繋がりを欲する意味でも情報は常に仕入れているさ。サンビタリア侯爵家はツヴィトーク王国で繋がっておきたい貴族のひとつだから」
「そうか……」
結論から言えばセレーナはサンビタリア侯爵の実の娘ではない。血縁的に言えばセレーナはサンビタリアの四兄妹の再従姉妹にあたる。先代サンビタリア侯爵の姉が他国に嫁いだもののその家に不幸が起こりその姉は息子をこの国に逃がした。身を守るため身分を隠して平民として生き延びたその息子はそのまま市井にて結婚。しかしその息子が不慮の事故で亡くなったため、遺されたセレーナを息子の従兄弟であった現侯爵が引き取ったというちょっと複雑な身の上なのだ。まあ実際セレーナは平民との間に生まれているから卑しい身分っていう三姉妹の発言も理解できるけど彼女の場合は仕方ないって思う。だってサンビタリア侯爵の従兄弟が平民として身を隠していたんだから。
「ですがそうなるとお兄様の提案は彼女にとって最善だったのでしょうね」
「夫妻もそう思ったから許可を出されたのだろう」
「もしかしてこうなることを予想していましたの?」
「予想するまでもないだろう。平民は自分たちとは違うと思っている貴族は多い。平民出の人間と自分たちを同列に扱うことは我慢ならないだろうからな」
「それはそうですわね。お兄様もそうですし。もっともお兄様の場合は平民を見下しているふりですけれど」
「そうだな。いい加減素直になってもいいだろうにいつまで血も涙もない男のふりをしているつもりなのか」
うるさいな。ていうかなんで楽しそうなんだよお前らは。あ~ほんとに全身が痒い。
こいつらのことは置いておいて。大事なデビュタント、邪魔されてはたまらない。セレーナが成功しないと……俺の名誉が傷ついて押し花の材料を仕入れる伝手が減るんだから! 面倒だけど徹底的にやってやりますとも! 俺の優雅な押し花ライフのために! …………いやほんと、いつになったら何の邪魔もなく押し花できるようになるんだろう。
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