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六頁 サンビタリアに染まって
76話 招待状
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ファルカタでの騒動を終えてやっと我が家に帰ってきました! 祝・生還! おめでとう俺! いや~ファルカタでは本当に頑張ったと思うよ。なんでエヴェイユの命令で行った先で殺されかけなきゃならんのだ!
ファルカタでの一連の報告書と手土産をもって王城を訪れた後、実家のベッドへ速攻ダイブしました。面倒だったからことのあらましを全部書き出して詳細はこれを見てくださいと奴の執務室の机に放り投げてきたのだ。手土産の中身はヌカヅキとカガチが行ってきた諸々と資金を横領していたことを記していた裏帳簿、そして横領した分の金の流れを記した書類たちである。
アウルとホオズキランタンの点灯を見に行く前にカガチの元へ寄り、これまでの経緯を全て聞き出して提出させたのだ。案の定というかなんというか、カガチはヌカヅキによって洗脳されていたようで、それが解かれたことによりそれまでの自分の行動や言動に強い違和感を抱き混乱していた。そんなカガチにちょ~っと囁いたらあっさり帳簿を出してくれたから助かったわ~。まあヌカヅキについては悪いようにはしないと言ってしまった部分もあるとは思うけど。実際あいつをどうこうするつもりはないしね。
ともあれこれでようやく、よう~やく押し花DIYを再開できる! い~やっほうい!!!
ファルカタでホオズキも手に入れたことだしフェイバースパイダーから頂戴した糸も手元にある!
「それじゃあ早速始めようじゃあないの!!!」
張り切る俺の横でサリクスはニコニコと紅茶を入れていた。
「シュヴァリエ様が楽しそうで何よりです。でも暗殺されかけたなんて……ご無事で本当に良かった」
「ああ……俺が消えて喜ぶ者は多いだろうから気にしていない」
「ですが……元公爵夫人から暗殺をしかけられてからそれほど経っておりませんのに、こうも頻繁にあるなんて心配にもなりますよ~」
ああ、そういやあのクソ婆の仕向けもあったっけ。でもあれは回避不可能だったじゃん? 今回は回避ついでに町も守れたんだから上出来だと思う。やっぱり事前に情報を持っているのといないのとではその後の展開が天地ほど差が出るな。
紅茶で喉を潤して満足したところでさっそくフェイバースパイダーの糸を水につけた。すると見る見るうちに糸が溶け出していくじゃないか! すごいな~確か太陽の光を当てるとまた固くなるんだっけ?
糸がトロっとしたところで近くに用意していた押し花と多種多様の型、一番小さいサイズの宝石類をいつもの要領で並べていく。……はあ、最っ高! 幸せ~……。
まずは定番の型に小さな花から入れていく。その後に溶けた糸を型の半分ほどまで入れたら固まるまで放置。それを繰り返していく。手に入ったばかりの透かしホオズキは柔らかくて薄いからハケを使って慎重に塗っていく……
「シュヴァリエお兄様!」
バンッという大きな音を立ててノックもなしに入ってきたのはルアルだった。はて? なんでお前がここにいるの? 今はシャリテとプレアとその他数名の令嬢たちと一緒に避暑地にあるアクナイトの別荘に行っているはずだろうに。
「聞きましたわよお兄様! エヴェイユ殿下の命で赴いたファルカタで殺されかけたとは一体どういうことですの!?」
ぎくっ……。な、なんで知っているんだ妹よ。誰かから連絡でも貰ったのか?
「学外ワークの時といい、ホープレイズの時といい、なぜ短期間でこうも危険な事態に巻き込まれますの!?」
それは俺が一番知りたいわ! なぜこうもストーリーに邪魔されないといけないんだよ! 俺はただ純粋に押し花を楽しみたいだけなのに! ……なんて己の不運を嘆いている間にも般若も裸足で逃げ出すような麗しい笑みを浮かべながら近づいてくる。
「少し、私とお話してくださいませんことお兄様?」
え~……またお説教タイムかよ。こっちに帰ってきた時サリクスからもお説教食らったからもうお腹いっぱいなんだけど。……お断り、なんて選択肢はありませんよね! わかっていました! はあ……なんでこんなにお説教が続くんだろう。アウルに始まり、ダズル、サリクスときて妹にまで。……公爵? 奴はダズルの後ろで難しい顔をしていただけで何も言ってきませんでしたがなにか?
「もう説教は聞き飽きたんだが?」
「そんなもの知りませんわ」
きっぱりと言い切られた。だけどこれ以上説教を聞いたら耳がどうにかなってしまいそうだ、と思った時ノックがした。
「失礼いたしますお坊ちゃま、お嬢様」
ダズルの声だった。何の用だか知らないけどナイスタイミングだ! ルアルが何か睨んでいる気がするが気にしない気にしない。
「入れ」
入室を許可するとダズルが恭しく礼を取る。もう年の癖に所作がきれいだねぇ。
「何か用か?」
「はい。王室からパーティーへの招待状が届きまして、その件でシュヴァリエお坊ちゃまとルアルお嬢様を呼ぶようにと旦那様が」
「二人ともか?」
「はい」
届いたのは王室主催のパーティーへの招待状で公爵が俺と二人を呼ぶ? ……どう考えても嫌な予感しかしないんだけど。
「まあ、これまでお兄様に一切関心を向けなかったお父様がお兄様までお呼びするとはいったいどういう風の吹き回しですの?」
「公爵夫人の一件以来」
「「元・公爵夫人だ、間違えるな/元・公爵夫人ですわ、間違えないでくださいまし」」
兄妹揃って不機嫌丸出しの低い声で訂正されダズルはちょっとばかり引きながら謝罪した。ルアルも相当嫌っていたんだな。どうでもいいってはっきり言っていたし。
「と、とにかく旦那様がお呼びですので、執務室までお越しください」
促すような口調に俺とルアルは顔を見合わせ、その場から立ち上がりダズルの案内で公爵の執務室に向かった。
♦♦♦♦♦♦♦
公爵に呼ばれルアルと共に向かった執務室で出されたのは何枚もの封筒だった。その中から一枚を掲げる。その封筒に施されている封蝋に刻まれている紋章は紛れもなく王室のもの。まあそれ自体は何の問題もない。問題なのは俺がこの場にいるっていうことだと思うんだ。俺なんで呼ばれたわけ?
「一月後に第四王子の生誕祝いが開かれる。これはその招待状だが……シュヴァリエ、お前も参加するように」
……はい?
「お前はこれまで一度も社交の場に顔を出していないだろう」
「顔を出させなかった張本人のセリフとは思えませんね」
「……アクナイトである以上本来ならあり得ないことだった。アマラも片付いたことだ。これからはアクナイトとしてお前にも社交界に出てもらうことにした」
なんだそりゃ。ちょっと何言っているかわからないんですけど? 今まで碌に外へ出すことすらせず空気同然に扱っていたくせに。学園に入った後でさえ社交の場には出さないように徹底していただろうが。そりゃシュヴァリエの性格もあったんだろうし、学園での態度からあまりいい噂が流れていないのも事実だけど……さすがにいきなりすぎない?
「ちょっとお待ちください。お兄様は今まで一度も社交界に出ていませんのよ? 幼少のうちに他家の主催するパーティーや子どもたちを社交に慣れさせるための催しに参加して徐々に社交の場へ出ていくもの。その初期段階すら経験させてもらえなかったお兄様にいきなり王室主催の大規模なパーティーに出ろというのはさすがに酷ですわ」
険しい顔で詰め寄るルアルにやや引きながらも公爵が続ける。
「落ち着け。そんなことはわかっている。王室でのパーティーの前に他家のパーティーに参加してもらう予定だ」
「どこですの?」
公爵は静かに別の封筒を見せてきた。そこにあった紋章は――
「サンビタリア侯爵家……」
うっそだろ? サンビタリア侯爵家って『はなしゅご』ストーリー五章に登場する重要人物の実家じゃねえか! おいおい……ファルカタで起きたシュヴァリエ暗殺未遂とかいう意味わからんイベントを回避してやっと押し花作りに集中できると思ったのに、ほんと勘弁してくれよ~!!!
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ともあれこれでようやく、よう~やく押し花DIYを再開できる! い~やっほうい!!!
ファルカタでホオズキも手に入れたことだしフェイバースパイダーから頂戴した糸も手元にある!
「それじゃあ早速始めようじゃあないの!!!」
張り切る俺の横でサリクスはニコニコと紅茶を入れていた。
「シュヴァリエ様が楽しそうで何よりです。でも暗殺されかけたなんて……ご無事で本当に良かった」
「ああ……俺が消えて喜ぶ者は多いだろうから気にしていない」
「ですが……元公爵夫人から暗殺をしかけられてからそれほど経っておりませんのに、こうも頻繁にあるなんて心配にもなりますよ~」
ああ、そういやあのクソ婆の仕向けもあったっけ。でもあれは回避不可能だったじゃん? 今回は回避ついでに町も守れたんだから上出来だと思う。やっぱり事前に情報を持っているのといないのとではその後の展開が天地ほど差が出るな。
紅茶で喉を潤して満足したところでさっそくフェイバースパイダーの糸を水につけた。すると見る見るうちに糸が溶け出していくじゃないか! すごいな~確か太陽の光を当てるとまた固くなるんだっけ?
糸がトロっとしたところで近くに用意していた押し花と多種多様の型、一番小さいサイズの宝石類をいつもの要領で並べていく。……はあ、最っ高! 幸せ~……。
まずは定番の型に小さな花から入れていく。その後に溶けた糸を型の半分ほどまで入れたら固まるまで放置。それを繰り返していく。手に入ったばかりの透かしホオズキは柔らかくて薄いからハケを使って慎重に塗っていく……
「シュヴァリエお兄様!」
バンッという大きな音を立ててノックもなしに入ってきたのはルアルだった。はて? なんでお前がここにいるの? 今はシャリテとプレアとその他数名の令嬢たちと一緒に避暑地にあるアクナイトの別荘に行っているはずだろうに。
「聞きましたわよお兄様! エヴェイユ殿下の命で赴いたファルカタで殺されかけたとは一体どういうことですの!?」
ぎくっ……。な、なんで知っているんだ妹よ。誰かから連絡でも貰ったのか?
「学外ワークの時といい、ホープレイズの時といい、なぜ短期間でこうも危険な事態に巻き込まれますの!?」
それは俺が一番知りたいわ! なぜこうもストーリーに邪魔されないといけないんだよ! 俺はただ純粋に押し花を楽しみたいだけなのに! ……なんて己の不運を嘆いている間にも般若も裸足で逃げ出すような麗しい笑みを浮かべながら近づいてくる。
「少し、私とお話してくださいませんことお兄様?」
え~……またお説教タイムかよ。こっちに帰ってきた時サリクスからもお説教食らったからもうお腹いっぱいなんだけど。……お断り、なんて選択肢はありませんよね! わかっていました! はあ……なんでこんなにお説教が続くんだろう。アウルに始まり、ダズル、サリクスときて妹にまで。……公爵? 奴はダズルの後ろで難しい顔をしていただけで何も言ってきませんでしたがなにか?
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「そんなもの知りませんわ」
きっぱりと言い切られた。だけどこれ以上説教を聞いたら耳がどうにかなってしまいそうだ、と思った時ノックがした。
「失礼いたしますお坊ちゃま、お嬢様」
ダズルの声だった。何の用だか知らないけどナイスタイミングだ! ルアルが何か睨んでいる気がするが気にしない気にしない。
「入れ」
入室を許可するとダズルが恭しく礼を取る。もう年の癖に所作がきれいだねぇ。
「何か用か?」
「はい。王室からパーティーへの招待状が届きまして、その件でシュヴァリエお坊ちゃまとルアルお嬢様を呼ぶようにと旦那様が」
「二人ともか?」
「はい」
届いたのは王室主催のパーティーへの招待状で公爵が俺と二人を呼ぶ? ……どう考えても嫌な予感しかしないんだけど。
「まあ、これまでお兄様に一切関心を向けなかったお父様がお兄様までお呼びするとはいったいどういう風の吹き回しですの?」
「公爵夫人の一件以来」
「「元・公爵夫人だ、間違えるな/元・公爵夫人ですわ、間違えないでくださいまし」」
兄妹揃って不機嫌丸出しの低い声で訂正されダズルはちょっとばかり引きながら謝罪した。ルアルも相当嫌っていたんだな。どうでもいいってはっきり言っていたし。
「と、とにかく旦那様がお呼びですので、執務室までお越しください」
促すような口調に俺とルアルは顔を見合わせ、その場から立ち上がりダズルの案内で公爵の執務室に向かった。
♦♦♦♦♦♦♦
公爵に呼ばれルアルと共に向かった執務室で出されたのは何枚もの封筒だった。その中から一枚を掲げる。その封筒に施されている封蝋に刻まれている紋章は紛れもなく王室のもの。まあそれ自体は何の問題もない。問題なのは俺がこの場にいるっていうことだと思うんだ。俺なんで呼ばれたわけ?
「一月後に第四王子の生誕祝いが開かれる。これはその招待状だが……シュヴァリエ、お前も参加するように」
……はい?
「お前はこれまで一度も社交の場に顔を出していないだろう」
「顔を出させなかった張本人のセリフとは思えませんね」
「……アクナイトである以上本来ならあり得ないことだった。アマラも片付いたことだ。これからはアクナイトとしてお前にも社交界に出てもらうことにした」
なんだそりゃ。ちょっと何言っているかわからないんですけど? 今まで碌に外へ出すことすらせず空気同然に扱っていたくせに。学園に入った後でさえ社交の場には出さないように徹底していただろうが。そりゃシュヴァリエの性格もあったんだろうし、学園での態度からあまりいい噂が流れていないのも事実だけど……さすがにいきなりすぎない?
「ちょっとお待ちください。お兄様は今まで一度も社交界に出ていませんのよ? 幼少のうちに他家の主催するパーティーや子どもたちを社交に慣れさせるための催しに参加して徐々に社交の場へ出ていくもの。その初期段階すら経験させてもらえなかったお兄様にいきなり王室主催の大規模なパーティーに出ろというのはさすがに酷ですわ」
険しい顔で詰め寄るルアルにやや引きながらも公爵が続ける。
「落ち着け。そんなことはわかっている。王室でのパーティーの前に他家のパーティーに参加してもらう予定だ」
「どこですの?」
公爵は静かに別の封筒を見せてきた。そこにあった紋章は――
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うっそだろ? サンビタリア侯爵家って『はなしゅご』ストーリー五章に登場する重要人物の実家じゃねえか! おいおい……ファルカタで起きたシュヴァリエ暗殺未遂とかいう意味わからんイベントを回避してやっと押し花作りに集中できると思ったのに、ほんと勘弁してくれよ~!!!
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