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四頁 カンパニュラの恩恵
47話 ホープレイズ村①
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「なぜ貴方がいるのです?」
「殿下に頼み込んでな。せっかく留学に来たのだから見ておかないと損だろう」
エヴェイユに命じられすぐに特別休学……前世で言うところの公休手続きを終えて数日後、教師連中からたんまり出された課題を抱えながら繭乞い祭りの開催地・ホープレイズ村へやってきた。王族の命令ってだけでもうんざりするのに「せっかく我が国の伝統祭りのひとつを見に行くのですから、実際にその目で見て感じたことをまとめ、その上で今後の発展には何が必要かの考察をしてください」というありがた迷惑なお言葉と共に課題を出されたのだ。言ってしまえば学外ワークの補講みたいなものである。発展のためにどうすればいいかって……。ツヴィトーク王国の教師らしいけど、死者に鞭打つような真似はしないでいただきたいものです。
ツヴィトーク王国の教師は教育者を育成する専門機関にて、非常に厳しい教育と礼儀そしてなにより国への忠誠心をそれはもう徹底的に叩き込まれる。その上で最終試験に合格した者のみが教師を名乗ることを許され各学園に派遣されるのだ。骨の髄まで擦り込まれた国への忠誠心と奉仕精神によって構築された教師たちが授業を行うのだ。その授業内容は礼儀作法や一般教養を基礎として様々な分野に渡りっている。まさに国の安寧を守り発展を促すための人材育成なのだ。
そんな滅私奉公で国に尽くす教師たちだからこそこんな課題を出してきたと言うわけです。
……で、ただでさえ憂鬱な思いを抱えながらいざホープレイズ村に来た……と思ったら、村の入り口で笑顔のアウルがお出迎えしてくださり、冒頭のやりとりとなる。
「去年も時間はあったと思いますが、来られなかったのですか?」
「去年は父から呼ばれて国に戻っていたんだ。以前から見てみたいと思っていたからエヴェイユ殿下に相談したところ君も行くというからちょうどいいと思ってな」
……。
……そういやこんなセリフあったな。というかまんま同じこと言っていたわ。何がちょうどいいんだストーカーかお前は、なんてちらっと思ったりしたっけ懐かしい。
まあ来てしまったものは仕方ないしゲームの展開的に来ることはわかっていた。……それを受け入れられるかは全くの別問題だというだけで。
「……はあ。貴方の為すことに対して私が物申すことはできません。お好きなようになさってください」
そしてできれば俺に関わらないでください、という言葉は飲み込んで、馬車を降りて村へと入る。中まで行ければいいのだが、祭り期間中は人の出入りが多くなる上に出店やらなんやらで道が狭まる。あまり大きくない村なので祭りの間は荷運び用の馬車以外は通行禁止となっているのだ。他でもないここを治めているカンパニュラ伯爵家がそう定めた。
「初めからそのつもりだ。カンパニュラ第一公子と第二公子は既に会場へ着いている。ちょうど挨拶に行こうとしていたところだ。アクナイト公子も共に行かないか?」
「そのために待っていらしたのでしょうに、よくもぬけぬけと」
「そんな目論見はないが、不快だったか?」
「いえ、特に何も感じませんのでご安心を。……ご要望とあればご一緒しますよ」
「ありがとう」
こうして俺はアウルと一緒にカンパニュラ兄弟に挨拶へ向かうことになった。カンパニュラ兄は樽野郎葬り事件の時に会っている。まさかこんな短期間で再会することになるとは思っていなかった。あの男は結構嫌いじゃないんだよな。
というのも、彼は前世の友達に似ている。スマホで授業内容を録画していた猛者が撮った動画を共有していた一人がちょうどあの長男のような性格なのだ。ちなみに奴は剣道部だった。長男は騎士で奴は剣道部員というところも似ている。他にも共通点があるかもしれない。柊紅夏としてなら間違いなく気が合っていただろう。だが悲しいかなシュヴァリエ・アクナイトとは仲良くできない人種であるため、不必要に近づくことはできない。それになによりも長男の弟・クオーレはゲームの攻略対象。長男は弟大好き人間なため、クオーレルートではクラルテを虐めてクオーレが傷ついたことでその原因であったシュヴァリエとは仲が非常に悪かった。因みに長男はクラルテのことを気に入っていたためゲーム内でも味方だった。とにかく弟が可愛くて仕方がないって感じの人物である。
そんな彼だが、シュヴァリエはクラルテを虐めていないし樽野郎の件もあって敵対するようなことにはならないと思う。問題は弟の方だ。正直どうなるのか予想がつかない。この繭乞い祭りで何が起こるか知っている身としては変に拗れないことを祈ろう……。
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
三章はクラルテがフェイバースパイダーの声を聴いたという展開から始まり、その報告を受けたエヴェイユがリヒトと共にホープレイズ村へ向かわせるのだ。村に到着するのは祭りのメインイベントの二日前。そしてメインイベント当日に事件が起こるという流れ。
ゲームはクラルテ目線で進むから背景は既に完成された会場だったけど、俺たちは開催準備期間に来ているためゲームの背景画面とは少々異なっている。アニメみたいに景色が動くわけではないからこういうのは本当に新鮮だわ。よくゲームの世界に入る云々なんて話は前世じゃ創作物としてありふれていたけど、実際に自分がその立場になると世界が動いているという事実に一種の感動を覚える。
さてそんな生きている景色の中で一際目立つ存在が二人。お目当ての人物を見つけたアウルがその背に声をかけた。
「クラージュ・カンパニュラ公子、クオーレ・カンパニュラ公子」
カンパニュラ兄弟が揃ってこちらを向くと長男……クラージュは気安い笑みを浮かべ、クオーレは無言で一礼をした。まるで静と動を体現したかのような兄弟だな。
「オルニス公子にアクナイト公子! コランバイン伯爵邸でお会いして以来ですね。お待ちしていました。わざわざお越しいただき感謝する。アクナイト公子には正式なご挨拶はまだでしたね。改めてクラージュ・カンパニュラです。以後お見知り置きを。こちらは弟のクオーレです」
「お久しぶりですアクナイト公子。以前お会いしたと思います。先日は我が兄に助太刀してくださったと伺いました。カンパニュラの者として礼を言う」
「感謝されるほどのことではない」
「そうか。今回はこのようなかたちではあるが、繭乞い祭りを楽しんでくれると嬉しい。期待外れのようなことはないと思う」
なんとも形式的で堅苦しいやりとりだが、会うの二回目だし、こいつは攻略対象の中で一番の堅物野郎である。そんな奴との挨拶なんざこんなものだろう。ましてシュヴァリエの設定上の性格は冷酷で傲慢。堅物真面目君とは相容れない、とくれば形式的な挨拶の後にあるのはただひとつ、沈黙。
「……アクナイト公子とオルニス公子はこの村は初めてでしょう? せっかくなので少し村を見て回られてはどうだ? クオーレに案内させよう」
「ぜひお願いしたい」
会話のない俺たちを見かけたクラージュとアウルが間に入ってきた。確かに俺らで会話の突破口を開くのは無理がある。クオーレは寡黙だし俺もそんなに社交性高くない。ここは割り込んでくださった二人に感謝しよう。
「クオーレ、二人を頼む」
「はい兄上」
「よろしく頼むクオーレ」
「ああ。わかった」
「アクナイト公子はどうする?」
「……有事の際に動けるようこの村の把握は必要ですし、私も同行しましょう」
「わかった。ではまずは宿へ。その後は先に村長のところへ案内します」
「私はまだ仕事がある。お前がいれば大丈夫だろうが何かあったら呼べよ」
クオーレの肩を叩きながらそう言うとクラージュは俺たちに向き直り、一礼をしてその場から立ち去った。
兄を見送ったクオーレは俺たちに向き直る。
「まさか本当に来るとは思わなかったぞアウル。殿下もよく許可を出したものだ」
「実に楽しそうに許可をくれたよ」
「まったく……殿下の悪癖に巻き込まれるとは災難だな」
「別に構わないさ。他国の祭りなんて滅多に見に行ける機会はない。今のうちに精々楽しませてもらう」
「殿下の友人なだけはある。揃って厄介だ」
「そういうお前も人のことは言えないだろ」
俺からすればどっちもどっちだ。一応常識人部類ではある二人だがあのエヴェイユの友人ということは忘れてはいけない。舐めてかかろうものなら痛い目に遭う。
「しかしまさかアクナイト公子と交流を持っているとは意外だな」
「そうでもない。話せばなかなか楽しいものだ」
「殿下やクラルテに続いてお前までそう言うとは……まあいい。二人ともついてきてくれ」
途中から何やらおかしな話をしていた二人だったが話を切り上げたクオーレに続いて俺とアウルは村の中を歩き出した。
……頼むからまだ厄介事は起こらないでくれ!
「殿下に頼み込んでな。せっかく留学に来たのだから見ておかないと損だろう」
エヴェイユに命じられすぐに特別休学……前世で言うところの公休手続きを終えて数日後、教師連中からたんまり出された課題を抱えながら繭乞い祭りの開催地・ホープレイズ村へやってきた。王族の命令ってだけでもうんざりするのに「せっかく我が国の伝統祭りのひとつを見に行くのですから、実際にその目で見て感じたことをまとめ、その上で今後の発展には何が必要かの考察をしてください」というありがた迷惑なお言葉と共に課題を出されたのだ。言ってしまえば学外ワークの補講みたいなものである。発展のためにどうすればいいかって……。ツヴィトーク王国の教師らしいけど、死者に鞭打つような真似はしないでいただきたいものです。
ツヴィトーク王国の教師は教育者を育成する専門機関にて、非常に厳しい教育と礼儀そしてなにより国への忠誠心をそれはもう徹底的に叩き込まれる。その上で最終試験に合格した者のみが教師を名乗ることを許され各学園に派遣されるのだ。骨の髄まで擦り込まれた国への忠誠心と奉仕精神によって構築された教師たちが授業を行うのだ。その授業内容は礼儀作法や一般教養を基礎として様々な分野に渡りっている。まさに国の安寧を守り発展を促すための人材育成なのだ。
そんな滅私奉公で国に尽くす教師たちだからこそこんな課題を出してきたと言うわけです。
……で、ただでさえ憂鬱な思いを抱えながらいざホープレイズ村に来た……と思ったら、村の入り口で笑顔のアウルがお出迎えしてくださり、冒頭のやりとりとなる。
「去年も時間はあったと思いますが、来られなかったのですか?」
「去年は父から呼ばれて国に戻っていたんだ。以前から見てみたいと思っていたからエヴェイユ殿下に相談したところ君も行くというからちょうどいいと思ってな」
……。
……そういやこんなセリフあったな。というかまんま同じこと言っていたわ。何がちょうどいいんだストーカーかお前は、なんてちらっと思ったりしたっけ懐かしい。
まあ来てしまったものは仕方ないしゲームの展開的に来ることはわかっていた。……それを受け入れられるかは全くの別問題だというだけで。
「……はあ。貴方の為すことに対して私が物申すことはできません。お好きなようになさってください」
そしてできれば俺に関わらないでください、という言葉は飲み込んで、馬車を降りて村へと入る。中まで行ければいいのだが、祭り期間中は人の出入りが多くなる上に出店やらなんやらで道が狭まる。あまり大きくない村なので祭りの間は荷運び用の馬車以外は通行禁止となっているのだ。他でもないここを治めているカンパニュラ伯爵家がそう定めた。
「初めからそのつもりだ。カンパニュラ第一公子と第二公子は既に会場へ着いている。ちょうど挨拶に行こうとしていたところだ。アクナイト公子も共に行かないか?」
「そのために待っていらしたのでしょうに、よくもぬけぬけと」
「そんな目論見はないが、不快だったか?」
「いえ、特に何も感じませんのでご安心を。……ご要望とあればご一緒しますよ」
「ありがとう」
こうして俺はアウルと一緒にカンパニュラ兄弟に挨拶へ向かうことになった。カンパニュラ兄は樽野郎葬り事件の時に会っている。まさかこんな短期間で再会することになるとは思っていなかった。あの男は結構嫌いじゃないんだよな。
というのも、彼は前世の友達に似ている。スマホで授業内容を録画していた猛者が撮った動画を共有していた一人がちょうどあの長男のような性格なのだ。ちなみに奴は剣道部だった。長男は騎士で奴は剣道部員というところも似ている。他にも共通点があるかもしれない。柊紅夏としてなら間違いなく気が合っていただろう。だが悲しいかなシュヴァリエ・アクナイトとは仲良くできない人種であるため、不必要に近づくことはできない。それになによりも長男の弟・クオーレはゲームの攻略対象。長男は弟大好き人間なため、クオーレルートではクラルテを虐めてクオーレが傷ついたことでその原因であったシュヴァリエとは仲が非常に悪かった。因みに長男はクラルテのことを気に入っていたためゲーム内でも味方だった。とにかく弟が可愛くて仕方がないって感じの人物である。
そんな彼だが、シュヴァリエはクラルテを虐めていないし樽野郎の件もあって敵対するようなことにはならないと思う。問題は弟の方だ。正直どうなるのか予想がつかない。この繭乞い祭りで何が起こるか知っている身としては変に拗れないことを祈ろう……。
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
三章はクラルテがフェイバースパイダーの声を聴いたという展開から始まり、その報告を受けたエヴェイユがリヒトと共にホープレイズ村へ向かわせるのだ。村に到着するのは祭りのメインイベントの二日前。そしてメインイベント当日に事件が起こるという流れ。
ゲームはクラルテ目線で進むから背景は既に完成された会場だったけど、俺たちは開催準備期間に来ているためゲームの背景画面とは少々異なっている。アニメみたいに景色が動くわけではないからこういうのは本当に新鮮だわ。よくゲームの世界に入る云々なんて話は前世じゃ創作物としてありふれていたけど、実際に自分がその立場になると世界が動いているという事実に一種の感動を覚える。
さてそんな生きている景色の中で一際目立つ存在が二人。お目当ての人物を見つけたアウルがその背に声をかけた。
「クラージュ・カンパニュラ公子、クオーレ・カンパニュラ公子」
カンパニュラ兄弟が揃ってこちらを向くと長男……クラージュは気安い笑みを浮かべ、クオーレは無言で一礼をした。まるで静と動を体現したかのような兄弟だな。
「オルニス公子にアクナイト公子! コランバイン伯爵邸でお会いして以来ですね。お待ちしていました。わざわざお越しいただき感謝する。アクナイト公子には正式なご挨拶はまだでしたね。改めてクラージュ・カンパニュラです。以後お見知り置きを。こちらは弟のクオーレです」
「お久しぶりですアクナイト公子。以前お会いしたと思います。先日は我が兄に助太刀してくださったと伺いました。カンパニュラの者として礼を言う」
「感謝されるほどのことではない」
「そうか。今回はこのようなかたちではあるが、繭乞い祭りを楽しんでくれると嬉しい。期待外れのようなことはないと思う」
なんとも形式的で堅苦しいやりとりだが、会うの二回目だし、こいつは攻略対象の中で一番の堅物野郎である。そんな奴との挨拶なんざこんなものだろう。ましてシュヴァリエの設定上の性格は冷酷で傲慢。堅物真面目君とは相容れない、とくれば形式的な挨拶の後にあるのはただひとつ、沈黙。
「……アクナイト公子とオルニス公子はこの村は初めてでしょう? せっかくなので少し村を見て回られてはどうだ? クオーレに案内させよう」
「ぜひお願いしたい」
会話のない俺たちを見かけたクラージュとアウルが間に入ってきた。確かに俺らで会話の突破口を開くのは無理がある。クオーレは寡黙だし俺もそんなに社交性高くない。ここは割り込んでくださった二人に感謝しよう。
「クオーレ、二人を頼む」
「はい兄上」
「よろしく頼むクオーレ」
「ああ。わかった」
「アクナイト公子はどうする?」
「……有事の際に動けるようこの村の把握は必要ですし、私も同行しましょう」
「わかった。ではまずは宿へ。その後は先に村長のところへ案内します」
「私はまだ仕事がある。お前がいれば大丈夫だろうが何かあったら呼べよ」
クオーレの肩を叩きながらそう言うとクラージュは俺たちに向き直り、一礼をしてその場から立ち去った。
兄を見送ったクオーレは俺たちに向き直る。
「まさか本当に来るとは思わなかったぞアウル。殿下もよく許可を出したものだ」
「実に楽しそうに許可をくれたよ」
「まったく……殿下の悪癖に巻き込まれるとは災難だな」
「別に構わないさ。他国の祭りなんて滅多に見に行ける機会はない。今のうちに精々楽しませてもらう」
「殿下の友人なだけはある。揃って厄介だ」
「そういうお前も人のことは言えないだろ」
俺からすればどっちもどっちだ。一応常識人部類ではある二人だがあのエヴェイユの友人ということは忘れてはいけない。舐めてかかろうものなら痛い目に遭う。
「しかしまさかアクナイト公子と交流を持っているとは意外だな」
「そうでもない。話せばなかなか楽しいものだ」
「殿下やクラルテに続いてお前までそう言うとは……まあいい。二人ともついてきてくれ」
途中から何やらおかしな話をしていた二人だったが話を切り上げたクオーレに続いて俺とアウルは村の中を歩き出した。
……頼むからまだ厄介事は起こらないでくれ!
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