39 / 73
第39召喚 密かに託された想い
しおりを挟む
**
「イヴさんの言いたい事は分かりましたけど、何で急にギルドが必要なんですか?」
アーサーの率直な疑問。だがこれは話を聞いていたエレインも同じ事を思っている。イヴと初対面のモルナはそんな話よりもご飯に夢中だ。
「これも昨日話したと思うが、私が魔眼で視たのは“魔王”の誕生と世界の終末。そしてそれを救えるのは勇者であるシェリルなのさ。だからこそシェリルには仲間とギルドが必要。いくらあの子が強くても、1人では魔王を倒すどころかそこまで辿り着けないからねぇ」
ツインマウンテンでの出会いからアーサーがイヴに対して分かっている事。それはイヴという人物が100歳を超えているのに滅茶苦茶元気――いや、それどころか全く歳を感じさせない50そこそこに見える外見と、基本的に口が悪くせっかち気味であるという事。
逆を言えばアーサーはまだイヴの事を全然知らないのだが、今目の前で話す彼女の思念体は間違いなく微塵の冗談も言っていない。アーサーはそう感じていた。
「話は分かりましたよ。でも僕も昨日言ったと思うんですけど、決してイヴさんを疑っているという訳じゃありません。ただ話が余りに突拍子過ぎて、正直実感がまるで湧かないんでよ……。
ダンジョンには魔王が存在するって事ですよね? その魔王が世界を滅ぼすと。そしてそれを救えるのがシェリルだと」
「ああ、そうさ。まだ私を疑っているとは、どこまで馬鹿者なんだいアンタは」
「いえ、だから疑っている訳じゃないですって! そもそも何でイヴさんは僕なんかに世界を救うシェリルを任せているんですか? ギルドだって僕ではなく、ジャックさんに頼んで精霊の宴会に入れてもらった方が絶対にいいと思いますけど……」
客観的に見てもアーサーの言う事が正しいだろう。
世界最強のハンターであるジャックが率いる精霊の宴会。このギルドが世界一なのは間違いない。ならばそれ相応の実力があるであろうシェリルもそこに入るのが最も良いと考えるのが普通だ。
しかし。
(話はそんなに単純じゃないのさ。強いだけでは解決にならない。世界を――そしてシェリルを救えるのは“アンタしかいない”んだよアーサー)
イヴは1人そう思いながら静かにアーサーを見つめていたのだった。
「それじゃダメだからアンタに言ってるんだよ馬鹿者。シェリルは元々“奴隷”でねぇ。そんな彼女の才能を買ったのが他でもない、エディング装備商会のトップであるオーバト・エディング。更に奴は自分にメリットしかない安い契約をシェリルに結ばせ、都合良く彼女を使っていたのさ。
だから私はシェリルと共にその契約を破棄するべく動いていた。
オーバト本人は確かに隙が無い男だったが、息子のバット・エディングは面白い程単純でアホな男。アンタも知っているだろう?
これまで息子の悪事を揉み消していたオーバトに、私はついこの間“ある証拠”を叩きつけてやったのさ。
この証拠を世に出さない代わりにシェリルを渡しなとね。
そして結果はこれ。
オーバトは私が思っていた以上に息子に手を焼いていた様だねぇ。その証拠と他にも諸々突きつけてやったらシェリルとの契約を破棄したのさ」
一気に衝撃の事実を聞かされたアーサー。
彼は戸惑いあたふたしながらも懸命に今の情報を整理した。
「私の他に世界の未来を知るのはジャックのみ。奴は内からオーバトの情報を得る為に水面下で動いていに過ぎない。勿論同時にダンジョン攻略も本気で目指しているから、結果的にエディング装備商会の力はジャック達にもかなり役立った。肝心なのはその力をしかと理解して利用出来ているのかどうかさ。
運良くシェリルを奪い返せた上に、私がジャック達と繋がっている事も悟られずに済んだのは大きいねぇ。だからシェリルを精霊の宴会に入れるのは簡単だが、それでは折角のアドバンテージをみすみす棒に振るようなものだ。馬鹿でもこれぐらい分かるだろう? ヒッヒッヒッ」
事の経緯を話すイヴは不敵な笑みを浮かべていた。
これではどっちが悪者か分からないと思ったアーサーであったが、当然そんな事は口にしなかった。
差し詰まるところ、このままイヴとジャック達の関係がバレないよう、且ついい感じに目くらましをする為にもギルドを建てろと言う事だ。イヴからの目に見えない圧力を感じ取ったアーサーは最早ただ頷く事しか出来なかった。
「ギルドを建てればアンタにだってメリットしかない。実力を認められればもっと稼げるようになるからねぇ。それこそエディング装備商会と契約でもすれば、奴から大金を奪えるだろうねぇ。ヒッヒッヒッ!」
イヴのこの何気ない一言は、アーサーをその気にさせたのだった――。
「イヴさんの言いたい事は分かりましたけど、何で急にギルドが必要なんですか?」
アーサーの率直な疑問。だがこれは話を聞いていたエレインも同じ事を思っている。イヴと初対面のモルナはそんな話よりもご飯に夢中だ。
「これも昨日話したと思うが、私が魔眼で視たのは“魔王”の誕生と世界の終末。そしてそれを救えるのは勇者であるシェリルなのさ。だからこそシェリルには仲間とギルドが必要。いくらあの子が強くても、1人では魔王を倒すどころかそこまで辿り着けないからねぇ」
ツインマウンテンでの出会いからアーサーがイヴに対して分かっている事。それはイヴという人物が100歳を超えているのに滅茶苦茶元気――いや、それどころか全く歳を感じさせない50そこそこに見える外見と、基本的に口が悪くせっかち気味であるという事。
逆を言えばアーサーはまだイヴの事を全然知らないのだが、今目の前で話す彼女の思念体は間違いなく微塵の冗談も言っていない。アーサーはそう感じていた。
「話は分かりましたよ。でも僕も昨日言ったと思うんですけど、決してイヴさんを疑っているという訳じゃありません。ただ話が余りに突拍子過ぎて、正直実感がまるで湧かないんでよ……。
ダンジョンには魔王が存在するって事ですよね? その魔王が世界を滅ぼすと。そしてそれを救えるのがシェリルだと」
「ああ、そうさ。まだ私を疑っているとは、どこまで馬鹿者なんだいアンタは」
「いえ、だから疑っている訳じゃないですって! そもそも何でイヴさんは僕なんかに世界を救うシェリルを任せているんですか? ギルドだって僕ではなく、ジャックさんに頼んで精霊の宴会に入れてもらった方が絶対にいいと思いますけど……」
客観的に見てもアーサーの言う事が正しいだろう。
世界最強のハンターであるジャックが率いる精霊の宴会。このギルドが世界一なのは間違いない。ならばそれ相応の実力があるであろうシェリルもそこに入るのが最も良いと考えるのが普通だ。
しかし。
(話はそんなに単純じゃないのさ。強いだけでは解決にならない。世界を――そしてシェリルを救えるのは“アンタしかいない”んだよアーサー)
イヴは1人そう思いながら静かにアーサーを見つめていたのだった。
「それじゃダメだからアンタに言ってるんだよ馬鹿者。シェリルは元々“奴隷”でねぇ。そんな彼女の才能を買ったのが他でもない、エディング装備商会のトップであるオーバト・エディング。更に奴は自分にメリットしかない安い契約をシェリルに結ばせ、都合良く彼女を使っていたのさ。
だから私はシェリルと共にその契約を破棄するべく動いていた。
オーバト本人は確かに隙が無い男だったが、息子のバット・エディングは面白い程単純でアホな男。アンタも知っているだろう?
これまで息子の悪事を揉み消していたオーバトに、私はついこの間“ある証拠”を叩きつけてやったのさ。
この証拠を世に出さない代わりにシェリルを渡しなとね。
そして結果はこれ。
オーバトは私が思っていた以上に息子に手を焼いていた様だねぇ。その証拠と他にも諸々突きつけてやったらシェリルとの契約を破棄したのさ」
一気に衝撃の事実を聞かされたアーサー。
彼は戸惑いあたふたしながらも懸命に今の情報を整理した。
「私の他に世界の未来を知るのはジャックのみ。奴は内からオーバトの情報を得る為に水面下で動いていに過ぎない。勿論同時にダンジョン攻略も本気で目指しているから、結果的にエディング装備商会の力はジャック達にもかなり役立った。肝心なのはその力をしかと理解して利用出来ているのかどうかさ。
運良くシェリルを奪い返せた上に、私がジャック達と繋がっている事も悟られずに済んだのは大きいねぇ。だからシェリルを精霊の宴会に入れるのは簡単だが、それでは折角のアドバンテージをみすみす棒に振るようなものだ。馬鹿でもこれぐらい分かるだろう? ヒッヒッヒッ」
事の経緯を話すイヴは不敵な笑みを浮かべていた。
これではどっちが悪者か分からないと思ったアーサーであったが、当然そんな事は口にしなかった。
差し詰まるところ、このままイヴとジャック達の関係がバレないよう、且ついい感じに目くらましをする為にもギルドを建てろと言う事だ。イヴからの目に見えない圧力を感じ取ったアーサーは最早ただ頷く事しか出来なかった。
「ギルドを建てればアンタにだってメリットしかない。実力を認められればもっと稼げるようになるからねぇ。それこそエディング装備商会と契約でもすれば、奴から大金を奪えるだろうねぇ。ヒッヒッヒッ!」
イヴのこの何気ない一言は、アーサーをその気にさせたのだった――。
151
お気に入りに追加
1,306
あなたにおすすめの小説
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
俺だけ展開できる聖域《ワークショップ》~ガチャで手に入れたスキルで美少女達を救う配信がバズってしまい、追放した奴らへざまあして人生大逆転~
椿紅颯
ファンタジー
鍛誠 一心(たんせい いっしん)は、生ける伝説に憧憬の念を抱く駆け出しの鍛冶師である。
探索者となり、同時期に新米探索者になったメンバーとパーティを組んで2カ月が経過したそんなある日、追放宣言を言い放たれてしまった。
このことからショックを受けてしまうも、生活するために受付嬢の幼馴染に相談すると「自らの価値を高めるためにはスキルガチャを回してみるのはどうか」、という提案を受け、更にはそのスキルが希少性のあるものであれば"配信者"として活動するのもいいのではと助言をされた。
自身の戦闘力が低いことからパーティを追放されてしまったことから、一か八かで全て実行に移す。
ガチャを回した結果、【聖域】という性能はそこそこであったが見た目は派手な方のスキルを手に入れる。
しかし、スキルの使い方は自分で模索するしかなかった。
その後、試行錯誤している時にダンジョンで少女達を助けることになるのだが……その少女達は、まさかの配信者であり芸能人であることを後々から知ることに。
まだまだ驚愕的な事実があり、なんとその少女達は自身の配信チャンネルで配信をしていた!
そして、その美少女達とパーティを組むことにも!
パーティを追放され、戦闘力もほとんどない鍛冶師がひょんなことから有名になり、間接的に元パーティメンバーをざまあしつつ躍進を繰り広げていく!
泥臭く努力もしつつ、実はチート級なスキルを是非ご覧ください!
無能スキルと言われ追放されたが実は防御無視の最強スキルだった
さくらはい
ファンタジー
主人公の不動颯太は勇者としてクラスメイト達と共に異世界に召喚された。だが、【アスポート】という使えないスキルを獲得してしまったばかりに、一人だけ城を追放されてしまった。この【アスポート】は対象物を1mだけ瞬間移動させるという単純な効果を持つが、実はどんな物質でも一撃で破壊できる攻撃特化超火力スキルだったのだ――
【不定期更新】
1話あたり2000~3000文字くらいで短めです。
性的な表現はありませんが、ややグロテスクな表現や過激な思想が含まれます。
良ければ感想ください。誤字脱字誤用報告も歓迎です。
神速の成長チート! ~無能だと追い出されましたが、逆転レベルアップで最強異世界ライフ始めました~
雪華慧太
ファンタジー
高校生の裕樹はある日、意地の悪いクラスメートたちと異世界に勇者として召喚された。勇者に相応しい力を与えられたクラスメートとは違い、裕樹が持っていたのは自分のレベルを一つ下げるという使えないにも程があるスキル。皆に嘲笑われ、さらには国王の命令で命を狙われる。絶体絶命の状況の中、唯一のスキルを使った裕樹はなんとレベル1からレベル0に。絶望する裕樹だったが、実はそれがあり得ない程の神速成長チートの始まりだった! その力を使って裕樹は様々な職業を極め、異世界最強に上り詰めると共に、極めた生産職で快適な異世界ライフを目指していく。
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
【悲報】人気ゲーム配信者、身に覚えのない大炎上で引退。~新たに探索者となり、ダンジョン配信して最速で成り上がります~
椿紅颯
ファンタジー
目標である登録者3万人の夢を叶えた葭谷和昌こと活動名【カズマ】。
しかし次の日、身に覚えのない大炎上を経験してしまい、SNSと活動アカウントが大量の通報の後に削除されてしまう。
タイミング良くアルバイトもやめてしまい、完全に収入が途絶えてしまったことから探索者になることを決める。
数日間が経過し、とある都市伝説を友人から聞いて実践することに。
すると、聞いていた内容とは異なるものの、レアドロップ&レアスキルを手に入れてしまう!
手に入れたものを活かすため、一度は去った配信業界へと戻ることを決める。
そんな矢先、ダンジョンで狩りをしていると少女達の危機的状況を助け、しかも一部始終が配信されていてバズってしまう。
無名にまで落ちてしまったが、一躍時の人となり、その少女らとパーティを組むことになった。
和昌は次々と偉業を成し遂げ、底辺から最速で成り上がっていく。
ド田舎からやってきた少年、初めての大都会で無双する~今まで遊び場にしていたダンジョンは、攻略不可能の規格外ダンジョンだったみたい〜
むらくも航
ファンタジー
ド田舎の村で育った『エアル』は、この日旅立つ。
幼少の頃、おじいちゃんから聞いた話に憧れ、大都会で立派な『探索者』になりたいと思ったからだ。
そんなエアルがこれまでにしてきたことは、たった一つ。
故郷にあるダンジョンで体を動かしてきたことだ。
自然と共に生き、魔物たちとも触れ合ってきた。
だが、エアルは知らない。
ただの“遊び場”と化していたダンジョンは、攻略不可能のSSSランクであることを。
遊び相手たちは、全て最低でもAランクオーバーの凶暴な魔物たちであることを。
これは、故郷のダンジョンで力をつけすぎた少年エアルが、大都会で無自覚に無双し、羽ばたいていく物語──。
えっ、能力なしでパーティ追放された俺が全属性魔法使い!? ~最強のオールラウンダー目指して謙虚に頑張ります~
たかたちひろ【令嬢節約ごはん23日発売】
ファンタジー
コミカライズ10/19(水)開始!
2024/2/21小説本編完結!
旧題:えっ能力なしでパーティー追放された俺が全属性能力者!? 最強のオールラウンダーに成り上がりますが、本人は至って謙虚です
※ 書籍化に伴い、一部範囲のみの公開に切り替えられています。
※ 書籍化に伴う変更点については、近況ボードを確認ください。
生まれつき、一人一人に魔法属性が付与され、一定の年齢になると使うことができるようになる世界。
伝説の冒険者の息子、タイラー・ソリス(17歳)は、なぜか無属性。
勤勉で真面目な彼はなぜか報われておらず、魔法を使用することができなかった。
代わりに、父親から教わった戦術や、体術を駆使して、パーティーの中でも重要な役割を担っていたが…………。
リーダーからは無能だと疎まれ、パーティーを追放されてしまう。
ダンジョンの中、モンスターを前にして見捨てられたタイラー。ピンチに陥る中で、その血に流れる伝説の冒険者の能力がついに覚醒する。
タイラーは、全属性の魔法をつかいこなせる最強のオールラウンダーだったのだ! その能力のあまりの高さから、あらわれるのが、人より少し遅いだけだった。
タイラーは、その圧倒的な力で、危機を回避。
そこから敵を次々になぎ倒し、最強の冒険者への道を、駆け足で登り出す。
なにせ、初の強モンスターを倒した時点では、まだレベル1だったのだ。
レベルが上がれば最強無双することは約束されていた。
いつか彼は血をも超えていくーー。
さらには、天下一の美女たちに、これでもかと愛されまくることになり、モフモフにゃんにゃんの桃色デイズ。
一方、タイラーを追放したパーティーメンバーはというと。
彼を失ったことにより、チームは瓦解。元々大した力もないのに、タイラーのおかげで過大評価されていたパーティーリーダーは、どんどんと落ちぶれていく。
コメントやお気に入りなど、大変励みになっています。お気軽にお寄せくださいませ!
・12/27〜29 HOTランキング 2位 記録、維持
・12/28 ハイファンランキング 3位
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる