28 / 52
第28話 闇の開戦
しおりを挟む
浮かれるブリンとは対照的に、砦が近付くにつれてアッシュの気分は沈んでいった。これから人間を殺さねばならない。以前村を襲った時とは比べ物にならぬくらい大量に。
かつての仲間とも戦わねばならない。彼らは悪人ではない、憎んでいる訳でもない。寧ろ人として尊敬している。しかしもう立場が違う。国王の首を取る為に、この砦を抜けねばならない。邪魔をするなら排除するのみ。もう後戻りする道などない。
城壁に吊るされた父と母と妹の姿を思い出す度に、全てを燃やし尽くしてやりたい様なドス黒い怒りが湧いてくる。
一方で疑問に思う。彼らはここまでの復讐を望んでいただろうか、と。
国王を殺す、そこまでは問題あるまい。だがその為に人類を敵に回すというのは、やり過ぎではないか。巻き込まれて殺される者達こそいい迷惑だ。
ならばどうすればよかったのか。勇者族の使命を捨てて、どこか山奥でひっそりと隠れ住むか。あるいは国王に疑いを持たせ、申し訳ありませんでしたと謝罪し、また何事もなかったか様に仲間たちと旅を続ければ良かったのか。
(……無理だな、出来る訳がない)
復讐は何も生まない、とはよく言われる台詞だが、アッシュからすれば愛する家族を無惨に殺されても、ヘラヘラとただ平和という言葉を語らっている様な奴は異常者としか思えない。
家族達の、空洞になっていた瞳はアッシュに何を求め、何を訴えていたのか。
分からない。分かる筈もない。
(考えても無駄な事だ。皆がいなくなったから僕はこうなったのだし、こうならざるを得なかったのだから……)
心がシンっと冷えていく。残酷な気分というよりは、他人の命に興味が持てなくなった。今だけはヴェロニカとの関係、浮わついた考えもも全て頭から消えていた。
まだ砦に着かないのだろうか。このままでは自分自身の憎しみで心が燃えて、燃え尽きてしまいそうだった。
遠くから争う様な物音が聞こえた。
「旦那、もうすぐ森を抜けますぜ――」
ブリンの声に、アッシュは仮面の位置を直してから頷いた。
木々の間をすり抜けると、懐かしき砦が。勇者パーティとして何度も通過し、宿泊した事もあった。部屋には旅の話を聞きたがる兵士が押し掛けてきて、よく眠れなかった。良い思い出であり、全て過去の話だ。
目の前に影が降り立った。大きく広げた翼を畳み、「よ!」と気楽に挨拶をした。ラシェッド軍の幹部であり、アッシュが何かと世話になっている男、アードラーであった。
「僕が行くまで戦闘を始めないんじゃなかったのか?」
「あの脳筋共にそんな複雑な命令が聞ける訳ないだろう」
「待て、すら出来ないのか。犬の方が利口だな」
違がいねぇ、とアードラーはいつもの様にゲラゲラと笑っていた。
敵が目の前にいるから倒す、多くの魔族にとってそれが当たり前なのだろう。相変わらず統率が取れていない。ラシェッドに一喝してもらえば流石に抜け駆けなどしないだろうが、そんな事でいちいち総大将を前線に呼び出す訳にもいかない。
対する人類は篝火を焚き、城壁の上から一斉に矢を浴びせている。城壁をよじ登ろうとする者や、城門を叩く魔族は一人、また一人と倒れていく。
魔力や身体的な面で人間は魔族に大きく劣るが、決して狩られるだけの弱者ではない。敵に回って初めて人間のしぶとさ、結束の強さを思い知らされた。美しいとすら感じる。
勇者族にだけ魔物退治を押し付けられていた訳ではない。皆それぞれがどこかで必死に戦っていた。負担が大きかったのは事実だが、自分だけがと考えるのは傲慢以外の何物でもなかっただろう。
全てがもう、遅い。
「アードラー、前線の馬鹿共に後退命令を出してくれ」
「そりゃ構わねぇがよ、素直に聞くとは限らんぜ。アイツらの馬鹿さ加減にまで責任は持てねぇからな。俺は鳥であってママじゃあない」
仲間の血と己が流す血を見て、魔族達は頭に血が昇り凶暴化している。また、城壁突破の秘策を新参者の人間が持っている、という事に反発もしていた。
「いいさ。警告を発する事で責任は果たした。従うかどうかは当人の勝手、それでくたばった所で知った事じゃない。精々個人の意思、というものを尊重してやろうじゃないか」
冷酷に言い放つアッシュをアードラーは咎めようとせず、それどころか笑って賞賛した。魔族の価値観としてはこれが正解らしい。
「ここで魔力を集中して五分後に放つ。君は巻き込まれない様にしてくれよ」
「はいよ。パッと伝えて直ぐに戻るぜ」
アードラーが軽く身を沈めた。次の瞬間には高く高く飛び上がっていた。土に深く刻まれた足跡が、彼の力強さを雄弁に語っていた。
「では行こうか。城壁から五十メートル程の地点だ」
「へい!」
二人のゴブリンが松明を投げ捨て、盾を斜め上に掲げて先行する。矢避けの盾に守られながらアッシュは人と魔物、両陣営に見せつける様に堂々と歩いた。
「なんだ、アイツは……?」
城壁の上で弓を構えた兵達が騒めく。彼らの多くはアッシュが生きており、敵側に回ったとは知らされていなかった。処刑される前に逃げ出したという噂程度は流れていたが、そうだったら、という希望でしかないと理解していた。
ここでいい、とアッシュは立ち止まり魔力の集中を始める。足元に、青白い魔法陣が浮かび上がる。城壁にまで冷気が伝わってくる様に思えた。
何が何だか分からないが、これはまずい、と判断した指揮官が声を荒げて叫ぶ。
「弓兵、奴を狙え! よじ登る魔族は白兵戦で対応しろ! 全ての矢をつぎ込んででも奴を止めるのだ!」
指揮官の叫びで兵達は我に返り、夜空に輝く月を隠す程の矢の雨を降らせた。
ほとんどがアッシュの前に辿り着く前に、凍りついてドサりと落ちる。抜けてきた矢はゴブリンの大盾によって防がれた。
「ひいぃ……! 怖い、怖い!」
「だはははは! 盾に矢が当たるって事は、それだけ俺達が旦那を守れているって事だ!」
泣き叫ぶブリン、正気を失った様に笑い出すゴリン。
矢の雨が止まり、次を準備しているであろうタイミングで、アッシュは二人の従者を下がらせた。
ゆっくりと掲げた右手に魔力が集まり、美しさと禍々しさが共存しながら光り出す。息を切らせて城壁に上がってきた男が、
「貸せ!」
と怒鳴って近くの兵から剣を奪い取り、アッシュに向けて投げつけた。五十メートルの距離を、勢い衰えずに進む必殺の刃――。
「死ね、死んでくれアッシュ!」
その男、ロイは悲痛に叫んだ。
かつての仲間とも戦わねばならない。彼らは悪人ではない、憎んでいる訳でもない。寧ろ人として尊敬している。しかしもう立場が違う。国王の首を取る為に、この砦を抜けねばならない。邪魔をするなら排除するのみ。もう後戻りする道などない。
城壁に吊るされた父と母と妹の姿を思い出す度に、全てを燃やし尽くしてやりたい様なドス黒い怒りが湧いてくる。
一方で疑問に思う。彼らはここまでの復讐を望んでいただろうか、と。
国王を殺す、そこまでは問題あるまい。だがその為に人類を敵に回すというのは、やり過ぎではないか。巻き込まれて殺される者達こそいい迷惑だ。
ならばどうすればよかったのか。勇者族の使命を捨てて、どこか山奥でひっそりと隠れ住むか。あるいは国王に疑いを持たせ、申し訳ありませんでしたと謝罪し、また何事もなかったか様に仲間たちと旅を続ければ良かったのか。
(……無理だな、出来る訳がない)
復讐は何も生まない、とはよく言われる台詞だが、アッシュからすれば愛する家族を無惨に殺されても、ヘラヘラとただ平和という言葉を語らっている様な奴は異常者としか思えない。
家族達の、空洞になっていた瞳はアッシュに何を求め、何を訴えていたのか。
分からない。分かる筈もない。
(考えても無駄な事だ。皆がいなくなったから僕はこうなったのだし、こうならざるを得なかったのだから……)
心がシンっと冷えていく。残酷な気分というよりは、他人の命に興味が持てなくなった。今だけはヴェロニカとの関係、浮わついた考えもも全て頭から消えていた。
まだ砦に着かないのだろうか。このままでは自分自身の憎しみで心が燃えて、燃え尽きてしまいそうだった。
遠くから争う様な物音が聞こえた。
「旦那、もうすぐ森を抜けますぜ――」
ブリンの声に、アッシュは仮面の位置を直してから頷いた。
木々の間をすり抜けると、懐かしき砦が。勇者パーティとして何度も通過し、宿泊した事もあった。部屋には旅の話を聞きたがる兵士が押し掛けてきて、よく眠れなかった。良い思い出であり、全て過去の話だ。
目の前に影が降り立った。大きく広げた翼を畳み、「よ!」と気楽に挨拶をした。ラシェッド軍の幹部であり、アッシュが何かと世話になっている男、アードラーであった。
「僕が行くまで戦闘を始めないんじゃなかったのか?」
「あの脳筋共にそんな複雑な命令が聞ける訳ないだろう」
「待て、すら出来ないのか。犬の方が利口だな」
違がいねぇ、とアードラーはいつもの様にゲラゲラと笑っていた。
敵が目の前にいるから倒す、多くの魔族にとってそれが当たり前なのだろう。相変わらず統率が取れていない。ラシェッドに一喝してもらえば流石に抜け駆けなどしないだろうが、そんな事でいちいち総大将を前線に呼び出す訳にもいかない。
対する人類は篝火を焚き、城壁の上から一斉に矢を浴びせている。城壁をよじ登ろうとする者や、城門を叩く魔族は一人、また一人と倒れていく。
魔力や身体的な面で人間は魔族に大きく劣るが、決して狩られるだけの弱者ではない。敵に回って初めて人間のしぶとさ、結束の強さを思い知らされた。美しいとすら感じる。
勇者族にだけ魔物退治を押し付けられていた訳ではない。皆それぞれがどこかで必死に戦っていた。負担が大きかったのは事実だが、自分だけがと考えるのは傲慢以外の何物でもなかっただろう。
全てがもう、遅い。
「アードラー、前線の馬鹿共に後退命令を出してくれ」
「そりゃ構わねぇがよ、素直に聞くとは限らんぜ。アイツらの馬鹿さ加減にまで責任は持てねぇからな。俺は鳥であってママじゃあない」
仲間の血と己が流す血を見て、魔族達は頭に血が昇り凶暴化している。また、城壁突破の秘策を新参者の人間が持っている、という事に反発もしていた。
「いいさ。警告を発する事で責任は果たした。従うかどうかは当人の勝手、それでくたばった所で知った事じゃない。精々個人の意思、というものを尊重してやろうじゃないか」
冷酷に言い放つアッシュをアードラーは咎めようとせず、それどころか笑って賞賛した。魔族の価値観としてはこれが正解らしい。
「ここで魔力を集中して五分後に放つ。君は巻き込まれない様にしてくれよ」
「はいよ。パッと伝えて直ぐに戻るぜ」
アードラーが軽く身を沈めた。次の瞬間には高く高く飛び上がっていた。土に深く刻まれた足跡が、彼の力強さを雄弁に語っていた。
「では行こうか。城壁から五十メートル程の地点だ」
「へい!」
二人のゴブリンが松明を投げ捨て、盾を斜め上に掲げて先行する。矢避けの盾に守られながらアッシュは人と魔物、両陣営に見せつける様に堂々と歩いた。
「なんだ、アイツは……?」
城壁の上で弓を構えた兵達が騒めく。彼らの多くはアッシュが生きており、敵側に回ったとは知らされていなかった。処刑される前に逃げ出したという噂程度は流れていたが、そうだったら、という希望でしかないと理解していた。
ここでいい、とアッシュは立ち止まり魔力の集中を始める。足元に、青白い魔法陣が浮かび上がる。城壁にまで冷気が伝わってくる様に思えた。
何が何だか分からないが、これはまずい、と判断した指揮官が声を荒げて叫ぶ。
「弓兵、奴を狙え! よじ登る魔族は白兵戦で対応しろ! 全ての矢をつぎ込んででも奴を止めるのだ!」
指揮官の叫びで兵達は我に返り、夜空に輝く月を隠す程の矢の雨を降らせた。
ほとんどがアッシュの前に辿り着く前に、凍りついてドサりと落ちる。抜けてきた矢はゴブリンの大盾によって防がれた。
「ひいぃ……! 怖い、怖い!」
「だはははは! 盾に矢が当たるって事は、それだけ俺達が旦那を守れているって事だ!」
泣き叫ぶブリン、正気を失った様に笑い出すゴリン。
矢の雨が止まり、次を準備しているであろうタイミングで、アッシュは二人の従者を下がらせた。
ゆっくりと掲げた右手に魔力が集まり、美しさと禍々しさが共存しながら光り出す。息を切らせて城壁に上がってきた男が、
「貸せ!」
と怒鳴って近くの兵から剣を奪い取り、アッシュに向けて投げつけた。五十メートルの距離を、勢い衰えずに進む必殺の刃――。
「死ね、死んでくれアッシュ!」
その男、ロイは悲痛に叫んだ。
62
お気に入りに追加
849
あなたにおすすめの小説

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!
最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした
服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜
大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。
目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!
そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。
まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!
魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)

ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる