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始まりの館⑥
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銭形永二の死体が見つかり、金無一千万が黙り込んでから早くも二十分程が経った頃、気配すら消えかかっていた一千万が、突如動きを見せた。
それはまるで、屍が生き返ったかの如く唐突に。しかも、動いたと同時に発した言葉は、またしても意外な文言であった。
「――おいお嬢ちゃん、ちょっと手伝え!」
「え、あ、はい……!」
「お、一千万が動き出したぞ。置いていかれない様、歩みを早めた方がいいよ白石君」
動き出した一千万は、白石に向かってそう言い放つ。普段から冷静で落ち着いている象橋も、何処か嬉しそうな表情をしていた。
突然の事に、頭がまるで追いつかない白石は、そんな一千万と象橋の事を、おろおろと何度も交互に見返しているのだった。
「おろおろしてる暇はねぇぞお嬢ちゃん。今から俺が言う物を探してこい」
「探すって……え? どういう事……「いいから黙って行ってこい」
一千万は有無を言わさず淡々と白石に告げた。
余りに目付きの悪い眼光に睨まれた白石は、つい反射的に「はい!」と、まるで上司に応えるような、良い返事を返していた。
更に一千万は、白石に何かを加えて伝えると、その言葉に一瞬驚きの表情を見せた白石。
しかし、直後白石は、そのまま一千万の指示通り、館内に何かを探しに行くのであった。
そんな白石を見送りながら、象橋は確かめるかの様に一千万に問いた。
「……“分かった”のか?」
「ああ、俺の推測ではな。後は、あのお嬢ちゃんが何処まで“証拠”を見つけられるかだ。それともう一つ、お前に確かめてきてもらいた事がある」
「何だい?」
白石の時と同じく、一千万は象橋に何かを伝えた。
それを聞いた象橋は、少し寂しげな表情を浮かべながらも、一千万からの頼まれ事を済ませる為、そそくさとその場を後にするのであった。
それから数十分後。
一千万に指示を出された白石が戻ってきた。
「――あの~、一千万……さん? これで大丈夫でしょうか……?」
不安一杯の表情で、白石は自身の両手に抱える物を、恐る恐る一千万に見せた。
「やっぱり“あった”か。真吾、コレに何か形跡が無いか、直ぐに鑑識に回せ」
「分かった。任せてくれ」
「お嬢ちゃん、他には何かあったか?」
「あ、はい。一応“こんな物”を見つけたんですけど……」
そう言いながら、白石が一千万と象橋に見せた物は、くしゃくしゃになった一つの封筒と、更にその中に入っていた一枚の紙だった。
だが、それを渡す時の白石の表情は、儚しくもあり、どこか悲しそうな表情をしていた。
受け取った封筒から紙を取り出し、そこに書かれていた文章を読んだ一千万と象橋も、口を閉じたまま、無言でその紙を封筒へと戻すのであった。
「一千万さんの“言った通り”でしたね……」
「こんなの当たっててもな、嬉しかねぇんだよ」
「何とも悔やまれないな……。だが、これが真実だとするならば、皆に伝えなければならない」
「感傷に浸ってる場合じゃねぇ。さっさと全員読んで来い。終わらせるぞ、全てにケリ着けてな」
出会った時から、微塵も変わらない口調と態度。
ただ少しだけ、ほんの一瞬だけ、偉そうで傲慢な金無一千万という男の寂しげな表情を、この時本当の一瞬だけ、白石は見た気がしたのだった――。
♢♦♢
~銭形家・リビング~
「一体どうしたと言うんじゃ。ここに皆を集めて」
「親父の言う通りだ。真吾、みんな疲れている筈だから休ませてくれないか? たった一日の間に色んな事が起こり過ぎた……」
銭形康太の転落から既に四時間以上。少し前から遺体や現場を調べていた捜査員達も、引き上げの準備をしている。
時刻も日付を跨ごうとしていた頃、象橋に促された一行は、銭形家のリビングに集まっていた。
今この部屋にいるのは銭形永吉、永一郎、永子、須藤明里。そして象橋、白石、一千万を含めた計七人である。
焦燥し切った様子の永子と須藤。加えて、銭形永吉と長男の永一郎の表情からも疲労が伺えた。
「申し訳ありません皆さん。ですが、今夜起こってしまったこの事件……銭形永二さんと康太さんの死について、犯人を野放しにしておく事は出来ません」
象橋の発言に一行は驚いた表情を浮かべた。
「犯人って……分かったのか? 誰が康太を殺したのか」
「康太を殺したのは永二じゃないの……!?」
「だからそれは違うって言っていただろ。永二が死んだのは、それより前の時間なんだから」
「だったら康太は誰と揉めていたのよ! 永二が彼を突き落として、その同様で自分も自殺する事を選んだのよきっと……!」
落ち着いてきたかに思えた永子であったが、口を開くと彼女は再び取り乱し始めた。
「落ち着いて下さい。これから事件の真相を全て話して頂きますから」
「話して頂くって……お前以外に誰が……「下らねぇ言い合いに割く時間はない。 お前達の誰かが時間外手当を払えるんだったら、話は別だけどな」
何度目だろう。この重たい空気が流れる中、彼だけが微塵もその空気を感じていない様子。
金無一千万という男は気怠そう、且つ、慣れた手つきで煙草に火を点けた。
「フゥー……。思ってもない事態になっちまったが、銭形永吉さんよ。アンタから受けた依頼は全て分かったぜ」
「なんと! それは誠か」
「アンタって本当に無神経な人ね! この状況でよく人の話が下らないだの事件に関係ない依頼がどうだの言えるわね! 非常識にも程があるわッ!」
「落ち着きなさい永子。私が彼に頼んだ依頼と、今起きている事は関係ないだろう。彼は彼の仕事が終えたから、私に報告してくれようとしているんじゃ」
怒る永子をなだめる様に、銭形永吉が言った。一千万に頼んだ依頼内容は、人探しと脅迫状の送り主の正体。この銭形家で起こった悲惨な事件と、一千万に頼んだ依頼に全く繋がりを感じていない銭形永吉。
それもその筈。寧ろ一体、誰がこの事件と依頼に関係性があると思うのだろうか……。
次に発した一千万の言葉。
予想外の方向へ舵を切った船の終着に驚いたのは、他の誰でもない、銭形永吉となるのはこれから数分後の話である。
一千万は再び煙草を咥え、息を深く吸い込む。そしてフゥーっと白い煙を吐いた後、一千万は喋り始めるのだった。
「――それがな銭形さんよ、驚いた事に、どうやら今回の件は“全て”が繋がっているみたいだ」
「繋がっている……? それは一体どういう事じゃ?」
銭形永吉は勿論、その場にいる誰もが一千万の言う事にまだ理解を示せていなかった。
「面倒くせぇが順を追って話してやる。
銭形永吉さん……先ずここは証拠がなく、俺の推測にはなるが、恐らくアンタに届いた脅迫状、アレの差出人は“銭形康太”だ」
予想だにしない角度から口火を切った一千万の答えに、銭形永吉は驚いた。
永一郎や永子も驚いているが、そもそも脅迫状の事すら知らなかった二人は、余計に混乱している様子。
しかし、そんな事はお構いなしに京蔵は話を進めていく。
「推測理由は二つ。一つ目は、アンタに実際に起こった不運な出来事。そもそも偶然ってのは重なるには限度があるからな。
度重なる偶然は偶然じゃなくなり、人の手による必然となる──それが俺の考えだ。
昼間に聞いた話から察するに、犯人はアンタの行動を把握していた可能性が高い。
大方の予測が出来るのは、同じ仕事仲間か家族、そして秘書の彼女。当然他にも可能性はあるが、俺が引っ掛かったのはその足の怪我だ。
他の出来事はある程度誰でも実行可能だが、余程アンタが邪魔だったんだろうな。この銭形家でも犯人は犯行に及んだのさ」
聞けば聞く程不可解な話。いや、真実が紐解かれていくに従って、“まさか”という信じ難い事実が少しづつ形を成して行く事に、脳と体が素直に受け入れられないのだ。
「銭形さん。アンタが階段から落ちる前に、“何かに引っ掛かった様な気がした”と言っていたな?
それは気のせいじゃなくて、本当に引っ掛かったんだよ。この“釣り糸”にな」
一千万はそう言いながら、自身の柄シャツの左胸ポケットから釣り糸を取り出し、銭形に見せた。
それはまるで、屍が生き返ったかの如く唐突に。しかも、動いたと同時に発した言葉は、またしても意外な文言であった。
「――おいお嬢ちゃん、ちょっと手伝え!」
「え、あ、はい……!」
「お、一千万が動き出したぞ。置いていかれない様、歩みを早めた方がいいよ白石君」
動き出した一千万は、白石に向かってそう言い放つ。普段から冷静で落ち着いている象橋も、何処か嬉しそうな表情をしていた。
突然の事に、頭がまるで追いつかない白石は、そんな一千万と象橋の事を、おろおろと何度も交互に見返しているのだった。
「おろおろしてる暇はねぇぞお嬢ちゃん。今から俺が言う物を探してこい」
「探すって……え? どういう事……「いいから黙って行ってこい」
一千万は有無を言わさず淡々と白石に告げた。
余りに目付きの悪い眼光に睨まれた白石は、つい反射的に「はい!」と、まるで上司に応えるような、良い返事を返していた。
更に一千万は、白石に何かを加えて伝えると、その言葉に一瞬驚きの表情を見せた白石。
しかし、直後白石は、そのまま一千万の指示通り、館内に何かを探しに行くのであった。
そんな白石を見送りながら、象橋は確かめるかの様に一千万に問いた。
「……“分かった”のか?」
「ああ、俺の推測ではな。後は、あのお嬢ちゃんが何処まで“証拠”を見つけられるかだ。それともう一つ、お前に確かめてきてもらいた事がある」
「何だい?」
白石の時と同じく、一千万は象橋に何かを伝えた。
それを聞いた象橋は、少し寂しげな表情を浮かべながらも、一千万からの頼まれ事を済ませる為、そそくさとその場を後にするのであった。
それから数十分後。
一千万に指示を出された白石が戻ってきた。
「――あの~、一千万……さん? これで大丈夫でしょうか……?」
不安一杯の表情で、白石は自身の両手に抱える物を、恐る恐る一千万に見せた。
「やっぱり“あった”か。真吾、コレに何か形跡が無いか、直ぐに鑑識に回せ」
「分かった。任せてくれ」
「お嬢ちゃん、他には何かあったか?」
「あ、はい。一応“こんな物”を見つけたんですけど……」
そう言いながら、白石が一千万と象橋に見せた物は、くしゃくしゃになった一つの封筒と、更にその中に入っていた一枚の紙だった。
だが、それを渡す時の白石の表情は、儚しくもあり、どこか悲しそうな表情をしていた。
受け取った封筒から紙を取り出し、そこに書かれていた文章を読んだ一千万と象橋も、口を閉じたまま、無言でその紙を封筒へと戻すのであった。
「一千万さんの“言った通り”でしたね……」
「こんなの当たっててもな、嬉しかねぇんだよ」
「何とも悔やまれないな……。だが、これが真実だとするならば、皆に伝えなければならない」
「感傷に浸ってる場合じゃねぇ。さっさと全員読んで来い。終わらせるぞ、全てにケリ着けてな」
出会った時から、微塵も変わらない口調と態度。
ただ少しだけ、ほんの一瞬だけ、偉そうで傲慢な金無一千万という男の寂しげな表情を、この時本当の一瞬だけ、白石は見た気がしたのだった――。
♢♦♢
~銭形家・リビング~
「一体どうしたと言うんじゃ。ここに皆を集めて」
「親父の言う通りだ。真吾、みんな疲れている筈だから休ませてくれないか? たった一日の間に色んな事が起こり過ぎた……」
銭形康太の転落から既に四時間以上。少し前から遺体や現場を調べていた捜査員達も、引き上げの準備をしている。
時刻も日付を跨ごうとしていた頃、象橋に促された一行は、銭形家のリビングに集まっていた。
今この部屋にいるのは銭形永吉、永一郎、永子、須藤明里。そして象橋、白石、一千万を含めた計七人である。
焦燥し切った様子の永子と須藤。加えて、銭形永吉と長男の永一郎の表情からも疲労が伺えた。
「申し訳ありません皆さん。ですが、今夜起こってしまったこの事件……銭形永二さんと康太さんの死について、犯人を野放しにしておく事は出来ません」
象橋の発言に一行は驚いた表情を浮かべた。
「犯人って……分かったのか? 誰が康太を殺したのか」
「康太を殺したのは永二じゃないの……!?」
「だからそれは違うって言っていただろ。永二が死んだのは、それより前の時間なんだから」
「だったら康太は誰と揉めていたのよ! 永二が彼を突き落として、その同様で自分も自殺する事を選んだのよきっと……!」
落ち着いてきたかに思えた永子であったが、口を開くと彼女は再び取り乱し始めた。
「落ち着いて下さい。これから事件の真相を全て話して頂きますから」
「話して頂くって……お前以外に誰が……「下らねぇ言い合いに割く時間はない。 お前達の誰かが時間外手当を払えるんだったら、話は別だけどな」
何度目だろう。この重たい空気が流れる中、彼だけが微塵もその空気を感じていない様子。
金無一千万という男は気怠そう、且つ、慣れた手つきで煙草に火を点けた。
「フゥー……。思ってもない事態になっちまったが、銭形永吉さんよ。アンタから受けた依頼は全て分かったぜ」
「なんと! それは誠か」
「アンタって本当に無神経な人ね! この状況でよく人の話が下らないだの事件に関係ない依頼がどうだの言えるわね! 非常識にも程があるわッ!」
「落ち着きなさい永子。私が彼に頼んだ依頼と、今起きている事は関係ないだろう。彼は彼の仕事が終えたから、私に報告してくれようとしているんじゃ」
怒る永子をなだめる様に、銭形永吉が言った。一千万に頼んだ依頼内容は、人探しと脅迫状の送り主の正体。この銭形家で起こった悲惨な事件と、一千万に頼んだ依頼に全く繋がりを感じていない銭形永吉。
それもその筈。寧ろ一体、誰がこの事件と依頼に関係性があると思うのだろうか……。
次に発した一千万の言葉。
予想外の方向へ舵を切った船の終着に驚いたのは、他の誰でもない、銭形永吉となるのはこれから数分後の話である。
一千万は再び煙草を咥え、息を深く吸い込む。そしてフゥーっと白い煙を吐いた後、一千万は喋り始めるのだった。
「――それがな銭形さんよ、驚いた事に、どうやら今回の件は“全て”が繋がっているみたいだ」
「繋がっている……? それは一体どういう事じゃ?」
銭形永吉は勿論、その場にいる誰もが一千万の言う事にまだ理解を示せていなかった。
「面倒くせぇが順を追って話してやる。
銭形永吉さん……先ずここは証拠がなく、俺の推測にはなるが、恐らくアンタに届いた脅迫状、アレの差出人は“銭形康太”だ」
予想だにしない角度から口火を切った一千万の答えに、銭形永吉は驚いた。
永一郎や永子も驚いているが、そもそも脅迫状の事すら知らなかった二人は、余計に混乱している様子。
しかし、そんな事はお構いなしに京蔵は話を進めていく。
「推測理由は二つ。一つ目は、アンタに実際に起こった不運な出来事。そもそも偶然ってのは重なるには限度があるからな。
度重なる偶然は偶然じゃなくなり、人の手による必然となる──それが俺の考えだ。
昼間に聞いた話から察するに、犯人はアンタの行動を把握していた可能性が高い。
大方の予測が出来るのは、同じ仕事仲間か家族、そして秘書の彼女。当然他にも可能性はあるが、俺が引っ掛かったのはその足の怪我だ。
他の出来事はある程度誰でも実行可能だが、余程アンタが邪魔だったんだろうな。この銭形家でも犯人は犯行に及んだのさ」
聞けば聞く程不可解な話。いや、真実が紐解かれていくに従って、“まさか”という信じ難い事実が少しづつ形を成して行く事に、脳と体が素直に受け入れられないのだ。
「銭形さん。アンタが階段から落ちる前に、“何かに引っ掛かった様な気がした”と言っていたな?
それは気のせいじゃなくて、本当に引っ掛かったんだよ。この“釣り糸”にな」
一千万はそう言いながら、自身の柄シャツの左胸ポケットから釣り糸を取り出し、銭形に見せた。
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