35 / 45
第4章~奴隷商会~
4-4 果たし状を引寄せてしまった
しおりを挟む
♢♦♢
~王都・エスぺランズ商会~
「そういう事だったか。まさかゲノムがそんな前から水面下で動いていとはね」
シュケナージ商会の件を終えて再びエスぺランズ商会に来た僕達は、エミリさんの仲間のスキルでクラフト村にいるイェルメスさんと連絡を取っていた。赤い結晶についての新たな情報をイェルメスさんにも伝える為だ。
「そのゲノムって言うのはこの前レベッカを人質に取った男よね? あの時ジークが倒したんじゃなかったかしら」
「ああ、確かにあの時ジーク君がゲノムを倒したが、そもそもアレは奴の本体ではないだろう。それにもっと言えば、ゲノムは私が何十年も前に勇者と共に1度倒している筈」
そう。
ゲノムは本当に実態が掴めない男。イェルメスさんの見解ではきっと奴の黒魔術が関係していると。
「まぁ奴の黒魔術は当時から大分手を焼いたからね。奴は何かしらの方法で生き延びた、あるいは生き返ったとでも考えるのが妥当だろう。通常なら有り得ないが奴はまた特殊だからね。十分に可能性はあるだろう」
「やっぱ昔の魔王軍団はおっかない連中ばかりだったんだな。それで? ゲノムは今何処にいるんよ」
「さぁな。そこまでは私も分からん。寧ろ分かっていれば直ぐにでも奴を止めに行くさ」
イェルメスさんでさえも居場所が分からないとなると僕達にもお手上げだ。まぁそもそもそんな簡単に見つかるならここまで苦労していないんだよな。
手掛かりだったグリムリーパーやシュケナージ商会の件でもこれ以上の情報は得られなかった。ゲノムが絡んでいる事は明らかになったけど、結局今僕達はここから動きようがない。
最後の手段としては僕が『感知』スキルを使って国中探し回るぐらいしかないだろうか。
どうしようも出来ない状況に僕達が頭を悩ませていると、徐にエミリさんが口を開いた。
「初めまして、大賢者イェルメスさん。伝説の勇者パーティの方とこうしてお話し出来るなんてとても光栄です」
「私はそんな大層な人間ではない。君がエスぺランズ商会のエミリ君か。その若さで王都一の商会を築くとは大したものだ。私より君の方が素晴らしい功績を残しているね」
「とんでもありません。今回の一件は我々エスぺランズ商会にとっても無視出来ないものとなりました。イェルメスさん、魔王復活など本当に有り得る事なのですか?」
「そうだね。私もとても信じ難いが、相手があのゲノムとなれば話は別だよ。何が何でもそんな事は阻止せねばいかん」
魔王や魔王軍団はかつて世界を脅かした悪の根源。誰もがあんな悪夢を2度と経験したくないだろう。それに当時最前線で戦っていたイェルメスさんの話じゃ、魔王達とイェルメスさん達の勝負は紙一重と言っても過言では無い程厳しい戦いだったと言う。
普段優しく穏やかなイェルメスさんが「もう2度と経験したくない」と珍しく強い感情を込めて言っていたのが印象的だ。
「そうですか。我々エスぺランズ商会は貴方達に全面協力するつもりです。出来る事があれば何でも言って下さい。こちらで何か情報を得たら直ぐに知らせます」
「ありがとうエミリ君」
「一先ず僕達もクラフト村に戻ろうか。そこでこれからの事を考えよう」
こうして一旦話し合いは終わり、翌日エミリさん達に別れを告げた僕達はクラフト村に帰った。
♢♦♢
~クラフト村・冒険者ギルド~
クラフト村に帰って早くも数日が経過した頃、特に大きな変化もない日々を過ごしていた僕達に突如“それ”はやって来た――。
「ジークさん、何か見覚えのある手紙がまた届いてましたよ」
「ありがとうございます。なんだろう?」
徐にサラさんから渡された手紙。
僕はそれを手に取った瞬間思わず「げッ!」と声を出してしまった。
「それ、もしかしてまたグレイ様からですか?」
「うん。今度は何だよ一体」
手紙の差出人が直ぐに分かった僕は、また面倒事にならない様にと祈りながら手紙を開いた。
すると、やはり見覚えのあるグレイの筆跡。
しかも彼は言葉で綴れる最上限の挑発と怒りと憎しみを込めた文面を紙ギッシリに綴っていた。内容の殆どが僕に対する恨みつらみ。
結局重要な内容は“お前と決闘を行うから王都に来い”という一文だけだった。
「ジーク様の実の弟ですが、本当にあの方は救いようがありませんね。いつまでも小さいプライドに囚われています」
レベッカにしては珍しく棘のある言い方だけど、これは誰もが思う正論だ。
「とんでもない馬鹿なんよ。この間のモンスター討伐会で十分自分とジークの実力が分かった筈だろ」
「本当に血の繋がった兄弟かしら。相手にするつもりじゃないわよね? ジーク」
「う~ん……そもそも何でグレイはこんなに僕の事を毛嫌いしているんだろうか。まさか本当に腹違いの兄弟とかで、僕だけがその事実を知らされていなかったとか……?」
思い当たる節がなさ過ぎてそんな馬鹿な事が一瞬頭を過った。
「きっとグレイ様はジーク様より劣っているという事が認められないのです。実力も名声も人柄も性格も全てにおいてジーク様が勝っていますから」
「いや、そう言ってもらえるのは嬉しいけど、僕もそこまでの人間ではないから……」
やはりグレイに対するレベッカの対応が冷たい。
まぁ当然と言えば当然だけどね。僕も別にグレイの味方をするつもりはさらさらない。
「どうするんですかジーク様。この話をお受けに?」
「そうだね。一応受けようかなとは思っているよ」
何気なくそう言うと、横にいたルルカとミラーナが驚いた表情で僕を見てきた。
「マジかよ。こんなのわざわざ受けるのか? 明らかに時間の無駄なんよ」
「全くだわ。こんな馬鹿放っておきなさいよ。それより私達はゲノムを探す方が先じゃない」
2人の意見もごもっとも。何だか僕の家の事で迷惑を掛けて申し訳ないよ本当に。
「ルルカとミラーナの言いたい事もよく分かる。だから僕はこの決闘を受けて、もし僕が勝ったらゲノムを探す手伝いをしてもらおうかと思っているんだ。
勿論グレイが素直に応じるとも思えないけど、レオハルト家は少なからず他の貴族や王族とも繋がりがあるから、独自の情報網でなにかゲノムの事が分かるかもしれない」
「確かに……。レオハルト家なら試してみる価値はありますね。どの道あれから手掛かりが見つかりませんし」
「うん。今は少しでも手掛かりが欲しいからね」
ゲノムは確実に魔王復活への計画を進めている。
それに、僕はなんだかその日がもう遠くない様な気がするんだ――。
~王都・エスぺランズ商会~
「そういう事だったか。まさかゲノムがそんな前から水面下で動いていとはね」
シュケナージ商会の件を終えて再びエスぺランズ商会に来た僕達は、エミリさんの仲間のスキルでクラフト村にいるイェルメスさんと連絡を取っていた。赤い結晶についての新たな情報をイェルメスさんにも伝える為だ。
「そのゲノムって言うのはこの前レベッカを人質に取った男よね? あの時ジークが倒したんじゃなかったかしら」
「ああ、確かにあの時ジーク君がゲノムを倒したが、そもそもアレは奴の本体ではないだろう。それにもっと言えば、ゲノムは私が何十年も前に勇者と共に1度倒している筈」
そう。
ゲノムは本当に実態が掴めない男。イェルメスさんの見解ではきっと奴の黒魔術が関係していると。
「まぁ奴の黒魔術は当時から大分手を焼いたからね。奴は何かしらの方法で生き延びた、あるいは生き返ったとでも考えるのが妥当だろう。通常なら有り得ないが奴はまた特殊だからね。十分に可能性はあるだろう」
「やっぱ昔の魔王軍団はおっかない連中ばかりだったんだな。それで? ゲノムは今何処にいるんよ」
「さぁな。そこまでは私も分からん。寧ろ分かっていれば直ぐにでも奴を止めに行くさ」
イェルメスさんでさえも居場所が分からないとなると僕達にもお手上げだ。まぁそもそもそんな簡単に見つかるならここまで苦労していないんだよな。
手掛かりだったグリムリーパーやシュケナージ商会の件でもこれ以上の情報は得られなかった。ゲノムが絡んでいる事は明らかになったけど、結局今僕達はここから動きようがない。
最後の手段としては僕が『感知』スキルを使って国中探し回るぐらいしかないだろうか。
どうしようも出来ない状況に僕達が頭を悩ませていると、徐にエミリさんが口を開いた。
「初めまして、大賢者イェルメスさん。伝説の勇者パーティの方とこうしてお話し出来るなんてとても光栄です」
「私はそんな大層な人間ではない。君がエスぺランズ商会のエミリ君か。その若さで王都一の商会を築くとは大したものだ。私より君の方が素晴らしい功績を残しているね」
「とんでもありません。今回の一件は我々エスぺランズ商会にとっても無視出来ないものとなりました。イェルメスさん、魔王復活など本当に有り得る事なのですか?」
「そうだね。私もとても信じ難いが、相手があのゲノムとなれば話は別だよ。何が何でもそんな事は阻止せねばいかん」
魔王や魔王軍団はかつて世界を脅かした悪の根源。誰もがあんな悪夢を2度と経験したくないだろう。それに当時最前線で戦っていたイェルメスさんの話じゃ、魔王達とイェルメスさん達の勝負は紙一重と言っても過言では無い程厳しい戦いだったと言う。
普段優しく穏やかなイェルメスさんが「もう2度と経験したくない」と珍しく強い感情を込めて言っていたのが印象的だ。
「そうですか。我々エスぺランズ商会は貴方達に全面協力するつもりです。出来る事があれば何でも言って下さい。こちらで何か情報を得たら直ぐに知らせます」
「ありがとうエミリ君」
「一先ず僕達もクラフト村に戻ろうか。そこでこれからの事を考えよう」
こうして一旦話し合いは終わり、翌日エミリさん達に別れを告げた僕達はクラフト村に帰った。
♢♦♢
~クラフト村・冒険者ギルド~
クラフト村に帰って早くも数日が経過した頃、特に大きな変化もない日々を過ごしていた僕達に突如“それ”はやって来た――。
「ジークさん、何か見覚えのある手紙がまた届いてましたよ」
「ありがとうございます。なんだろう?」
徐にサラさんから渡された手紙。
僕はそれを手に取った瞬間思わず「げッ!」と声を出してしまった。
「それ、もしかしてまたグレイ様からですか?」
「うん。今度は何だよ一体」
手紙の差出人が直ぐに分かった僕は、また面倒事にならない様にと祈りながら手紙を開いた。
すると、やはり見覚えのあるグレイの筆跡。
しかも彼は言葉で綴れる最上限の挑発と怒りと憎しみを込めた文面を紙ギッシリに綴っていた。内容の殆どが僕に対する恨みつらみ。
結局重要な内容は“お前と決闘を行うから王都に来い”という一文だけだった。
「ジーク様の実の弟ですが、本当にあの方は救いようがありませんね。いつまでも小さいプライドに囚われています」
レベッカにしては珍しく棘のある言い方だけど、これは誰もが思う正論だ。
「とんでもない馬鹿なんよ。この間のモンスター討伐会で十分自分とジークの実力が分かった筈だろ」
「本当に血の繋がった兄弟かしら。相手にするつもりじゃないわよね? ジーク」
「う~ん……そもそも何でグレイはこんなに僕の事を毛嫌いしているんだろうか。まさか本当に腹違いの兄弟とかで、僕だけがその事実を知らされていなかったとか……?」
思い当たる節がなさ過ぎてそんな馬鹿な事が一瞬頭を過った。
「きっとグレイ様はジーク様より劣っているという事が認められないのです。実力も名声も人柄も性格も全てにおいてジーク様が勝っていますから」
「いや、そう言ってもらえるのは嬉しいけど、僕もそこまでの人間ではないから……」
やはりグレイに対するレベッカの対応が冷たい。
まぁ当然と言えば当然だけどね。僕も別にグレイの味方をするつもりはさらさらない。
「どうするんですかジーク様。この話をお受けに?」
「そうだね。一応受けようかなとは思っているよ」
何気なくそう言うと、横にいたルルカとミラーナが驚いた表情で僕を見てきた。
「マジかよ。こんなのわざわざ受けるのか? 明らかに時間の無駄なんよ」
「全くだわ。こんな馬鹿放っておきなさいよ。それより私達はゲノムを探す方が先じゃない」
2人の意見もごもっとも。何だか僕の家の事で迷惑を掛けて申し訳ないよ本当に。
「ルルカとミラーナの言いたい事もよく分かる。だから僕はこの決闘を受けて、もし僕が勝ったらゲノムを探す手伝いをしてもらおうかと思っているんだ。
勿論グレイが素直に応じるとも思えないけど、レオハルト家は少なからず他の貴族や王族とも繋がりがあるから、独自の情報網でなにかゲノムの事が分かるかもしれない」
「確かに……。レオハルト家なら試してみる価値はありますね。どの道あれから手掛かりが見つかりませんし」
「うん。今は少しでも手掛かりが欲しいからね」
ゲノムは確実に魔王復活への計画を進めている。
それに、僕はなんだかその日がもう遠くない様な気がするんだ――。
0
お気に入りに追加
686
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
異世界成り上がり物語~転生したけど男?!どう言う事!?~
繭
ファンタジー
高梨洋子(25)は帰り道で車に撥ねられた瞬間、意識は一瞬で別の場所へ…。
見覚えの無い部屋で目が覚め「アレク?!気付いたのか!?」との声に
え?ちょっと待て…さっきまで日本に居たのに…。
確か「死んだ」筈・・・アレクって誰!?
ズキン・・・と頭に痛みが走ると現在と過去の記憶が一気に流れ込み・・・
気付けば異世界のイケメンに転生した彼女。
誰も知らない・・・いや彼の母しか知らない秘密が有った!?
女性の記憶に翻弄されながらも成り上がって行く男性の話
保険でR15
タイトル変更の可能性あり
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
裏切り者扱いされた氷の魔術師、仲良くなった魔族と共に暮らします!
きょろ
ファンタジー
【※こちらの作品は『第17回ファンタジー小説大賞』用に執筆した為、既に書き終えてあります! 毎日1~2話投稿予定。9/30までに完結致します! 宜しくお願い致します】
勇者パーティの一員として、魔族と激戦を繰り広げた氷の魔術師・アッシュ。
儚くも魔王に辿り着く前に全滅してしまった勇者パーティ。
そこで氷の魔術師のアッシュだけが、囚われの身となってしまった挙句、
何故か彼は予期せずして魔族と親交を深めていた。
しかし、勇者パーティの一員としての使命を決して忘れずにいたアッシュ。
遂に囚われの身から解放され、仲間の待つ王都へと帰還。
だがそこで彼を待ち受けていたのは信じられない“絶望”だった。
裏切られ、全てを失った氷の魔術師アッシュ。
凍てつく程に冷たい感情が芽生えた彼が次にと行動…。
それは、親交深めた“魔族”との共生であった――。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
嫌味なエリート治癒師は森の中で追放を宣言されて仲間に殺されかけるがギフト【痛いの痛いの飛んでいけぇ〜】には意外な使い方があり
竹井ゴールド
ファンタジー
森の中で突然、仲間に追放だと言われた治癒師は更に、
「追放出来ないなら死んだと報告するまでだ、へっへっへっ」
と殺されそうになる。
だが、【痛いの痛いの飛んでけぇ〜】には【無詠唱】、【怪我移植(移植後は自然回復のみ)】、【発動予約】等々の能力があり·······
【2023/1/3、出版申請、2023/2/3、慰めメール】
追放された偽物聖女は、辺境の村でひっそり暮らしている
黎
ファンタジー
辺境の村で人々のために薬を作って暮らすリサは“聖女”と呼ばれている。その噂を聞きつけた騎士団の数人が現れ、あらゆる疾病を治療する万能の力を持つ聖女を連れて行くべく強引な手段に出ようとする中、騎士団長が割って入る──どうせ聖女のようだと称えられているに過ぎないと。ぶっきらぼうながらも親切な騎士団長に惹かれていくリサは、しかし実は数年前に“偽物聖女”と帝都を追われたクラリッサであった。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
勇者、追放される ~仲間がクズばかりだったので、魔王とお茶してのんびり過ごす。戻ってこいと言われても断固拒否。~
秋鷺 照
ファンタジー
強すぎて勇者になってしまったレッグは、パーティーを追放され、一人で魔王城へ行く。美味しいと噂の、魔族領の茶を飲むために!(ちゃんと人類も守る)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
(完結)足手まといだと言われパーティーをクビになった補助魔法師だけど、足手まといになった覚えは無い!
ちゃむふー
ファンタジー
今までこのパーティーで上手くやってきたと思っていた。
なのに突然のパーティークビ宣言!!
確かに俺は直接の攻撃タイプでは無い。
補助魔法師だ。
俺のお陰で皆の攻撃力防御力回復力は約3倍にはなっていた筈だ。
足手まといだから今日でパーティーはクビ??
そんな理由認められない!!!
俺がいなくなったら攻撃力も防御力も回復力も3分の1になるからな??
分かってるのか?
俺を追い出した事、絶対後悔するからな!!!
ファンタジー初心者です。
温かい目で見てください(*'▽'*)
一万文字以下の短編の予定です!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
ユニークスキルの名前が禍々しいという理由で国外追放になった侯爵家の嫡男は世界を破壊して創り直します
かにくくり
ファンタジー
エバートン侯爵家の嫡男として生まれたルシフェルトは王国の守護神から【破壊の後の創造】という禍々しい名前のスキルを授かったという理由で王国から危険視され国外追放を言い渡されてしまう。
追放された先は王国と魔界との境にある魔獣の谷。
恐ろしい魔獣が闊歩するこの地に足を踏み入れて無事に帰った者はおらず、事実上の危険分子の排除であった。
それでもルシフェルトはスキル【破壊の後の創造】を駆使して生き延び、その過程で救った魔族の親子に誘われて小さな集落で暮らす事になる。
やがて彼の持つ力に気付いた魔王やエルフ、そして王国の思惑が複雑に絡み大戦乱へと発展していく。
鬱陶しいのでみんなぶっ壊して創り直してやります。
※小説家になろうにも投稿しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる