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第2章~獣人国と刺客~
2-5 獣人族との深い絆を引寄せた
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「大丈夫、2人共!」
「危ねぇ! 助かったんよジーク」
「思った以上に強いわね。どうやって倒すのよ」
モンスターを倒すには核を破壊する。これしかない。でもサラマンダーの核は何処にある? ここまで大きいと必中スキルで狙った場所と核が離れ過ぎていたら、逆にこっちが隙を与える事になる。
そう考えた僕は足元に転がっていた石を手に取り、必中のスキルを発動させてサラマンダーの頭部目掛けてその石を投げた。
――ヒュー……カァン。
「成程、丁度腹部の辺りか」
投げた『必中』スキルの石は、奴の頭部から大きく曲がって胴体の真ん中に当たった。
以前ここは焼ける様に熱いし足場も悪い。長期戦は僕達が圧倒的に不利だ。
「ルルカ、サラマンダーの注意を引き付けてくれないか? その間に僕とミラーナが奴の懐に入い込んで核を狙う!」
「OK。頭もボーっとしてきてるし、チャチャッと終わらせるとしようか!」
「ミラーナ、ベヒーモスの姿で僕を上の大きな岩まで運んでくれないか! 奴の死角から攻撃を仕掛ける」
「分かったわ。一撃で決めてねジーク」
作戦を練った僕達は一斉に動き出す。
『ヴボォォォォォ!』
激しい咆哮と共に次の攻撃動作に入ったサラマンダー。奴は長く太い尾を勢いよく振り回してきたが、ミラーナの背に乗った僕はミラーナの俊敏な動きで尾を躱し、ルルカは風を纏わせた槍を思い切り振りって、その風圧で体を飛ばして尾を避けた。
無情にも空を切ったサラマンダーの攻撃だったが、奴の攻撃は周り一帯の岩を勢いよく破壊し、砕かれた岩が辺りに散らばった。
当たれば一溜りもないぞ。
「いちいち攻撃がデカいんよ。もうちょっと大人しくしてな」
『ッ……⁉』
ルルカはサラマンダーの注意を引く為に連続で風魔法を繰り出す。疾風の如き速さのルルカの攻撃は見事にサラマンダーを攪乱していた。
「今の内だミラーナ!」
サラマンダーよりも高い位置にある岩の崖を目指して僕はミラーナに運んでもらう。そして大きな岩に辿り着いた僕は『分解』のスキルを発動させ、思い切り岩を斬り砕いた。
――ズガァン!
大きな破壊音と共に、分解によって砕かれた岩が霰の如くサラマンダーの体に振り注ぐ。
そう。
この間新たに習得した『分解』は、魔法のみに効果のある『無効』スキルとは逆に、魔法以外の“物質”を対象として効果を発揮するスキルだ。
「じゃあ行くわよジーク。さっき投げた石が当たった胴体を狙えばいいのね?」
「ああ。頼む!」
僕がそう言うと、ミラーナは僕を背に乗せたまま思い切りサラマンダーの上に飛び降りる。砕かれ落下する岩々を器用に足場と化し、連続でジャンプしたミラーナと僕はサラマンダーの背中……奴の核がある胴体の真上に来た。
そして。
「はあッ!」
ミラーナの背から飛んだ僕は『必中』スキルを発動させ、両手で振りかざした剣を力一杯振り下ろした。
――バキィン!
『ギゴァァァァ……ッ!』
よし。
核を砕いた確かな手応えと同時に、悲鳴のようなサラマンダーの呻き声がサンモロウ渓谷一帯に奏でられた。奴は一瞬の呻き声を上げ終えると身を纏っていた炎が瞬く間に消え去り、静かにその巨体を地面へと倒したのだった。
サラマンダー討伐成功――。
「うっし! やったなジーク!」
「流石ジーク! 本当に一撃でサラマンダー倒しちゃったわね」
「皆さんお怪我はありませんか!」
見事サラマンダーを倒した僕達は一堂に駆け寄り、互いに無事を確認しながら討伐成功を喜んだ。
♢♦♢
~獣人国~
「戻りましたわ――」
サラマンダーを討伐した僕達は獣人国へと戻った。
「おお! ミラーナ達が帰って来たぞ!」
「無事だったの皆⁉」
「おいおい、急に暑さがなくなったけどよ、もしかして……」
「そうよ。サラマンダーならちゃんと私達が倒してきたわ」
「「おお!!」」
ミラーナのドヤ顔と共発せられた言葉によって、獣人達は歓喜の声を上げた。
サラマンダーを討伐した事によって焼ける様な暑さも干からびる様な乾燥もなくなり、サラマンダーの影響によって枯れていた草木や川はみるみるうちに新たな命を芽吹かせ、元の自然豊かなサンモロウ渓谷の姿へと戻ったのだった。
どんどん戻っていく辺りを見て、ジジ神様や獣人国の皆は笑顔と歓喜に満ち溢れている。
皆のその笑顔を見ているだけで、思わず僕もつられて笑みが零れていた。
「まさか本当にあのサラマンダーを倒すとはねぇ。恐れ入ったよ。初めはミラーナを唆した悪い人間だと思っていたが、アンタは獣人国を救ってくれた英雄だよ“ギミック”! 誠に礼を言うぞ」
歓喜で溢れる獣人達を横目に、ジジ神様は真っ直ぐ僕に向かってお礼を言ってくれた。
今までで言われた中で1番僕から遠ざかった名前で――。
ま、いっか。
誰にも被害が出ずに無事に解決出来たみたいだから。
「いえいえ。少しでも獣人国の皆さんのお力になれたのなら良かったです。ミラーナも凄く頑張ってくれましたから」
「そうかそうか。ミラーナも頑張ってくれたか。あの子は獣人の中でも希少なベヒーモスの獣人でな、しかもそれに加えて変化まで出来るから、将来は頼もしい獣人国の守り神の様な存在になってもらいと思っていたんだ。
だが見ての通りミラーナは昔っから好奇心旺盛でプライドも高いからな、よく獣人国を勝手に抜け出しては私に怒られていたんだよ。幸い他の者よりは確かに強いからねぇ、ミラーナがどこかでやられるとは思っていなかったけど、それでも毎回心配になるからこっちは取り越し苦労だったよ」
溜息をつきながら、呆れ口調でミラーナの事を話すジジ神様だったけど、僕はそんなジジ神様からミラーナに対する深い愛情をちゃんと感じた。
「ハハハ。ミラーナっぽいですね。昔からそうだったんだ」
僕が何気なくそう言うと、ジジ神様は突如改まった表情に変わり僕の顔を覗き込んできた。
「そこで頼みがあるんだがねぇ“シーグ”」
惜しい。
「え、何ですか?」
「私は珍しくミラーナよりも強い者に会った。だからアンタにミラーナを任せたい。また何時何処を彷徨うか分かったもんじゃないからねぇ。私としてはそんな事をされるよりも、このままアンタと一緒にいてもらう方が気楽さ。あの子もアンタを気に入っている様だしねぇ――」
悪戯にそう言うと、ジジ神様はニヤリと笑みを浮かべていた。
「え⁉ いや、でも……そればっかりはミラーナが決める事ですしし、ジジ神様や僕が言ったところでッ……「こらジーク。用も済んだんだから早くクラフト村に戻るわよ。なんか結晶とやらの事をまだ調べるのよね?」
僕とジジ神様が話していると、割って入ってきたミラーナが当然の如く言い放った。
「ハッハッハッハッ! じゃあそう言う事で決まりだねぇ」
戸惑い僕を他所に、ジジ神様は大笑いをしながらそう言った。まぁミラーナが決めた事なら僕はいいけど――。
こうして、何とかサラマンダーを倒して無事に獣人国を助けられた僕達は、再びクラフト村へ帰る事にしたのだった。
支度を済ませた僕達がいざ獣人国を後にしようとすると、ジジ神様を始め皆が見送りに来てくれた。
「なんだ、お前も行くのかよミラーナ」
「当たり前よ。私は縛られるのが嫌いなの」
「ったく、相変わらずだなミラーナちゃんは」
「どこに行ってもいいけどさ、迷子にはならないでよねお姉ちゃん」
そんな会話をしながらミラーナが皆と別れを済ませていると、ジジ神様がスッと僕の元に寄って来るや否や、最後にこう言った。
「ありがとうねぇ。アンタは本当に獣人国の英雄だよ。ミラーナの事も頼んだよ。何かあれば今度は私達が力になろう。また何時でも遊びにおいで……“ジーク”や――」
「ッ⁉」
ジジ神様はとても穏やかな顔で僕にそう告げた。
初めて間違えずに僕の名を呼んで――。
それはズルいよジジ神様。
そんなこんなで、皆に別れを済ませた僕達はクラフト村へと帰ったのだった。
「危ねぇ! 助かったんよジーク」
「思った以上に強いわね。どうやって倒すのよ」
モンスターを倒すには核を破壊する。これしかない。でもサラマンダーの核は何処にある? ここまで大きいと必中スキルで狙った場所と核が離れ過ぎていたら、逆にこっちが隙を与える事になる。
そう考えた僕は足元に転がっていた石を手に取り、必中のスキルを発動させてサラマンダーの頭部目掛けてその石を投げた。
――ヒュー……カァン。
「成程、丁度腹部の辺りか」
投げた『必中』スキルの石は、奴の頭部から大きく曲がって胴体の真ん中に当たった。
以前ここは焼ける様に熱いし足場も悪い。長期戦は僕達が圧倒的に不利だ。
「ルルカ、サラマンダーの注意を引き付けてくれないか? その間に僕とミラーナが奴の懐に入い込んで核を狙う!」
「OK。頭もボーっとしてきてるし、チャチャッと終わらせるとしようか!」
「ミラーナ、ベヒーモスの姿で僕を上の大きな岩まで運んでくれないか! 奴の死角から攻撃を仕掛ける」
「分かったわ。一撃で決めてねジーク」
作戦を練った僕達は一斉に動き出す。
『ヴボォォォォォ!』
激しい咆哮と共に次の攻撃動作に入ったサラマンダー。奴は長く太い尾を勢いよく振り回してきたが、ミラーナの背に乗った僕はミラーナの俊敏な動きで尾を躱し、ルルカは風を纏わせた槍を思い切り振りって、その風圧で体を飛ばして尾を避けた。
無情にも空を切ったサラマンダーの攻撃だったが、奴の攻撃は周り一帯の岩を勢いよく破壊し、砕かれた岩が辺りに散らばった。
当たれば一溜りもないぞ。
「いちいち攻撃がデカいんよ。もうちょっと大人しくしてな」
『ッ……⁉』
ルルカはサラマンダーの注意を引く為に連続で風魔法を繰り出す。疾風の如き速さのルルカの攻撃は見事にサラマンダーを攪乱していた。
「今の内だミラーナ!」
サラマンダーよりも高い位置にある岩の崖を目指して僕はミラーナに運んでもらう。そして大きな岩に辿り着いた僕は『分解』のスキルを発動させ、思い切り岩を斬り砕いた。
――ズガァン!
大きな破壊音と共に、分解によって砕かれた岩が霰の如くサラマンダーの体に振り注ぐ。
そう。
この間新たに習得した『分解』は、魔法のみに効果のある『無効』スキルとは逆に、魔法以外の“物質”を対象として効果を発揮するスキルだ。
「じゃあ行くわよジーク。さっき投げた石が当たった胴体を狙えばいいのね?」
「ああ。頼む!」
僕がそう言うと、ミラーナは僕を背に乗せたまま思い切りサラマンダーの上に飛び降りる。砕かれ落下する岩々を器用に足場と化し、連続でジャンプしたミラーナと僕はサラマンダーの背中……奴の核がある胴体の真上に来た。
そして。
「はあッ!」
ミラーナの背から飛んだ僕は『必中』スキルを発動させ、両手で振りかざした剣を力一杯振り下ろした。
――バキィン!
『ギゴァァァァ……ッ!』
よし。
核を砕いた確かな手応えと同時に、悲鳴のようなサラマンダーの呻き声がサンモロウ渓谷一帯に奏でられた。奴は一瞬の呻き声を上げ終えると身を纏っていた炎が瞬く間に消え去り、静かにその巨体を地面へと倒したのだった。
サラマンダー討伐成功――。
「うっし! やったなジーク!」
「流石ジーク! 本当に一撃でサラマンダー倒しちゃったわね」
「皆さんお怪我はありませんか!」
見事サラマンダーを倒した僕達は一堂に駆け寄り、互いに無事を確認しながら討伐成功を喜んだ。
♢♦♢
~獣人国~
「戻りましたわ――」
サラマンダーを討伐した僕達は獣人国へと戻った。
「おお! ミラーナ達が帰って来たぞ!」
「無事だったの皆⁉」
「おいおい、急に暑さがなくなったけどよ、もしかして……」
「そうよ。サラマンダーならちゃんと私達が倒してきたわ」
「「おお!!」」
ミラーナのドヤ顔と共発せられた言葉によって、獣人達は歓喜の声を上げた。
サラマンダーを討伐した事によって焼ける様な暑さも干からびる様な乾燥もなくなり、サラマンダーの影響によって枯れていた草木や川はみるみるうちに新たな命を芽吹かせ、元の自然豊かなサンモロウ渓谷の姿へと戻ったのだった。
どんどん戻っていく辺りを見て、ジジ神様や獣人国の皆は笑顔と歓喜に満ち溢れている。
皆のその笑顔を見ているだけで、思わず僕もつられて笑みが零れていた。
「まさか本当にあのサラマンダーを倒すとはねぇ。恐れ入ったよ。初めはミラーナを唆した悪い人間だと思っていたが、アンタは獣人国を救ってくれた英雄だよ“ギミック”! 誠に礼を言うぞ」
歓喜で溢れる獣人達を横目に、ジジ神様は真っ直ぐ僕に向かってお礼を言ってくれた。
今までで言われた中で1番僕から遠ざかった名前で――。
ま、いっか。
誰にも被害が出ずに無事に解決出来たみたいだから。
「いえいえ。少しでも獣人国の皆さんのお力になれたのなら良かったです。ミラーナも凄く頑張ってくれましたから」
「そうかそうか。ミラーナも頑張ってくれたか。あの子は獣人の中でも希少なベヒーモスの獣人でな、しかもそれに加えて変化まで出来るから、将来は頼もしい獣人国の守り神の様な存在になってもらいと思っていたんだ。
だが見ての通りミラーナは昔っから好奇心旺盛でプライドも高いからな、よく獣人国を勝手に抜け出しては私に怒られていたんだよ。幸い他の者よりは確かに強いからねぇ、ミラーナがどこかでやられるとは思っていなかったけど、それでも毎回心配になるからこっちは取り越し苦労だったよ」
溜息をつきながら、呆れ口調でミラーナの事を話すジジ神様だったけど、僕はそんなジジ神様からミラーナに対する深い愛情をちゃんと感じた。
「ハハハ。ミラーナっぽいですね。昔からそうだったんだ」
僕が何気なくそう言うと、ジジ神様は突如改まった表情に変わり僕の顔を覗き込んできた。
「そこで頼みがあるんだがねぇ“シーグ”」
惜しい。
「え、何ですか?」
「私は珍しくミラーナよりも強い者に会った。だからアンタにミラーナを任せたい。また何時何処を彷徨うか分かったもんじゃないからねぇ。私としてはそんな事をされるよりも、このままアンタと一緒にいてもらう方が気楽さ。あの子もアンタを気に入っている様だしねぇ――」
悪戯にそう言うと、ジジ神様はニヤリと笑みを浮かべていた。
「え⁉ いや、でも……そればっかりはミラーナが決める事ですしし、ジジ神様や僕が言ったところでッ……「こらジーク。用も済んだんだから早くクラフト村に戻るわよ。なんか結晶とやらの事をまだ調べるのよね?」
僕とジジ神様が話していると、割って入ってきたミラーナが当然の如く言い放った。
「ハッハッハッハッ! じゃあそう言う事で決まりだねぇ」
戸惑い僕を他所に、ジジ神様は大笑いをしながらそう言った。まぁミラーナが決めた事なら僕はいいけど――。
こうして、何とかサラマンダーを倒して無事に獣人国を助けられた僕達は、再びクラフト村へ帰る事にしたのだった。
支度を済ませた僕達がいざ獣人国を後にしようとすると、ジジ神様を始め皆が見送りに来てくれた。
「なんだ、お前も行くのかよミラーナ」
「当たり前よ。私は縛られるのが嫌いなの」
「ったく、相変わらずだなミラーナちゃんは」
「どこに行ってもいいけどさ、迷子にはならないでよねお姉ちゃん」
そんな会話をしながらミラーナが皆と別れを済ませていると、ジジ神様がスッと僕の元に寄って来るや否や、最後にこう言った。
「ありがとうねぇ。アンタは本当に獣人国の英雄だよ。ミラーナの事も頼んだよ。何かあれば今度は私達が力になろう。また何時でも遊びにおいで……“ジーク”や――」
「ッ⁉」
ジジ神様はとても穏やかな顔で僕にそう告げた。
初めて間違えずに僕の名を呼んで――。
それはズルいよジジ神様。
そんなこんなで、皆に別れを済ませた僕達はクラフト村へと帰ったのだった。
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