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2杯目~旅立ち酒~
21 アクル
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~ツインマウンテン山頂~
――ブワァン……。
「着きマシタ」
「ここが山頂か……」
数回訪れた事のある地だが、このツインマウンテンの山頂は初めてだった。
「凄ぇいい景色」
空に浮かぶ雲よりも高い位置。壮大な地平線と太陽が何にも遮られる事無く俺の目に映っている。
「さぁ、こちらデス」
「おいおい。少しぐらい景色見てもいいだろうが」
「目的ハ景色じゃなくアクルなのデス」
「そうだけどよ……」
こんな景色なかなか見られないってのに。
まぁ仕方ねぇな。
俺とリフェルがそんな言葉を交わしていた直後、物事と言うのは唐突に起きるものだ――。
「――誰だ?」
山頂辺り一帯に転がる大きな岩々。そのとある岩陰から突如何者かの姿が現れた。
声を掛けられたであろう俺も一瞬“誰だ”と思ったが、それと同時に脳裏を過った“アクル”という名前。
そう。
俺とリフェルは既に、この声の主の正体を知っている。
コイツに会いに来たのだから。
「お前が……アクル……?」
声のした方へ視線を移すと、辺りに転がる大きな岩と遜色ない図体をした化け物の姿があった。
人間の様に二足歩行で言葉も発する。だが明らかに人間とは違う別の生き物の類。
妖精族といって真っ先に思い浮かぶのはその小さな体や神聖なオーラ。勿論妖精族と一括りにしても種類は多岐に渡る。だが、これは全くの想定外。無意識にイメージしていた妖精族とは余りにかけ離れている。
「目標確認。検出データと同じ魔力。彼がアクルで間違いありマセン」
「やっぱりコイツがアクル……」
でか。
何よりも先ずその一言に尽きる。
だってマジでデカいもん。
俺の身長が180cmちょいだから倍近くねぇか? いや、もしかしてそれ以上……?
薄紫がかった肌の色に尖った耳。3m以上ある背丈を更に大きく見せているであろう屈強な筋肉。
その大きな手で鷲掴みにされたら一溜りもないだろうという余計な妄想が頭を過った。
「貴様“人間”か……! 何が目的だッ!」
「……⁉」
地響きがする怒号と共に、アクルは俺達を威嚇するかの如く魔力を高めた。
「なッ、おい……ちょっと待てって。俺達は別にそんなつもりじゃ……「人間の言う事など聞かん! ここから立ち去れ!」
聞く耳を持たないアクルは間髪入れず魔法を繰り出してきた。
――ンボッ! ンボッ!
圧縮された炎の弾が弾丸となってこちらへ発射。その炎の弾を素早く躱し何とか体勢を立て直した。
「だから待てって! 何怒ってるのか知らねぇが、俺は別に争いに来た訳じゃ……『――ンボッ!』
アクルは俺の言葉を遮る様に更に炎の弾を飛ばしてきた。
あっぶねぇ!
何考えてんだアイツ。こっちは話がしたいだけだっつうの。
「何をごちゃごちゃ言っている。“密猟者”がどうやって此処まで来た! 言っても分からぬなら殺してやるわッ!」
密猟者……?
一体何の……『――ンボッ! ンボッ!』
「……って危ねぇんだよその攻撃! クソ、そっちがその気ならこっちも力で捻じ伏せるぞ」
「やはり人間の本性が出たな。この山を荒らす人間に容赦はしないッ!」
「魔力値、怒り指数、共二上昇中。ジンフリー、ココは一旦引きまショウ。今のアクルの怒り指数デハ到底話し合いになりまセン。早ク!」
リフィルの判断によって俺達急いでアクルから距離を取る事にした。
しかし、アクルは完全に俺達を敵とみなし、その巨体とは似つかない速さで追いかけて来たのだった。
「あのデカさで速ぇなアイツ……!」
「たった今出した計算デスと、後17秒で追いつかれマスね」
「呑気に計算してる場合か。もう1回移動魔法だ! アクルを視界に捉えられるギリギリの距離まで離れよう。兎にも角にもコイツを落ち着かせないと話にならねぇ」
「了解」
そう言ってリフィルは再び移動魔法を発動し、何とかアクルと距離を取る事に成功した。
「この距離なら大丈夫だろ」
俺達と奴の今の距離は大体70~80mってとこか。
あのスピードで追われた直ぐに追いつく距離だが、ここはさっきの岩だらけの山頂と違って林の中。木々に身を隠せるし足場も大分良い。
「アクルは相当人間嫌いの様デスね。200年前に裏切られたことがキッカケでショウ」
「まぁ当然と言えば当然だが、見ただけであんなにキレるか普通……。それにさっきアイツが言ってた密猟者って何の話なんだ」
「ハイ。ソレに関しては私の分析によると、ここ数年、ツインマウンテンでは人間によるモンスターの密猟が多発している様デス」
成程。
モンスターの密猟は言うまでも無く犯罪。許可を得ている専門の冒険者やハンターなら話は別だがな。
「それでアイツは俺達を密猟者だと勘違いして怒ってるのか」
「恐らく。コノ世界でも有数の大自然ガ広がる土地デスからね。ツインマウンテンには元々珍シイ希少価値のあるモンスターが多く生息していますカラ」
「下らねぇ事する奴が多いなホントに」
そして噂をすれば何とやら。
山頂から少し離れたとは言え、まだ標高3000m以上あるだろうこの場所に俺達以外の人影が確認出来た。
「アイツらまさかとは思うけど……」
「私の計算では99.9%密猟者デス」
「やっぱり」
大きな荷物を背負った3人組の男達。山登りっぽくも見えるが、如何せん手にしている武器が剣や槍となるともう狩りしか考えられん。一応正式な人達かなとも思ったが、リフェルの得意な計算でその線も断たれた。
全く。やるならせめてもう少し密猟者感を隠せよ。……って、そもそも密猟しちゃいけないんだけどな。それにこのままだと……。
「マズいな」
「そうデスね。コノままだと100%アクルと遭遇しマス」
「密猟者の奴らがどうなろうと知ったこっちゃねぇが、これ以上奴のボルテージが上がるのも面倒だ。何とか気付かれない様に止めないとッ……「――もう遅いデス」
「――!」
リフェルの言葉に反応した俺は直ぐにアクルを見た。だが“そこ”にはもう奴の姿は無く、俺の視線の少し先で凄まじいスピードで動く巨体を辛うじて捉える事が出来た。
「やべぇ、間に合わない。リフェル! 移動魔法で奴と密猟者達の間に俺を飛ばすんだ!急げッ!」
「アンドロイド使いが荒いデスね」
リフェルは魔法で俺を飛ばした。
「――ヴオォォォォォッ!!」
「「……⁉」」
山全体に響き渡る程の雄叫びを上げながら、その屈強な巨体で木々を薙ぎ倒し一直線に密猟者目掛けて突進するアクル。
密猟者達がアクルに気が付いた時には既に眼前。隕石の様な拳を振り上げているアクルに対し、突然の出来事に不意を突かれた男達は体が動かなかった。
――ガキィィィンッ!!
間一髪。
リフェルの移動魔法で飛んだ俺は、アクルの拳が男達を捉えるギリギリの所で攻撃を防いだ。
ぐっ……! 凄ぇ馬鹿力だ……!
アクルの拳を何とか剣で受け止めたのはいいが、その衝撃の強さで全身が痺れてやがる。
「何だコイツは⁉」
「ヤバい……」
「おい、逃げるぞ!」
状況が分からず困惑した表情を浮かべながらも、男達は直ぐにその場から逃げ去って行く。
「また貴様か。逃げたと思いきや急に現れやがって。やはり密猟者だったか!」
「だから違うって言ってんだろ単細胞。万物どころか話も通じない馬鹿じゃねぇかよ」
「何だと貴様。本当に人間とはどこまでも不愉快な奴らだ。所詮は自己中なッ……『――シュンッ!』
「「――!」」
――ズバァン!
アクルが対峙する最中、何かが視界の端から俺達目掛け飛んできた。
反応した俺とアクルは瞬時にそれを躱す。飛んできたものも正体は、恐らく誰かが放ってであろう1発の魔法弾。反射的に躱した俺達は互いに距離を取る形となり、それと同時に俺とアクルは魔法弾が飛んできた方向を見ていた。
「チッ、外したか」
「何やってんだよお前。1発で仕留めろよな」
視線の先には今しがた逃げたばかりの密猟男達の姿。
何やってんだよアイツら。全く、どいつもこいつも馬鹿ばっかじゃねぇか。死にたいのか?
俺がそんな事を思っていると、アクルは攻撃対象を再び奴らに切り替えたのか、近くの俺よりも離れた男達に対して敵意を剥き出しにしている。
そして、再びアクルは男達の方へと歩み始めた。
――ブワァン……。
「着きマシタ」
「ここが山頂か……」
数回訪れた事のある地だが、このツインマウンテンの山頂は初めてだった。
「凄ぇいい景色」
空に浮かぶ雲よりも高い位置。壮大な地平線と太陽が何にも遮られる事無く俺の目に映っている。
「さぁ、こちらデス」
「おいおい。少しぐらい景色見てもいいだろうが」
「目的ハ景色じゃなくアクルなのデス」
「そうだけどよ……」
こんな景色なかなか見られないってのに。
まぁ仕方ねぇな。
俺とリフェルがそんな言葉を交わしていた直後、物事と言うのは唐突に起きるものだ――。
「――誰だ?」
山頂辺り一帯に転がる大きな岩々。そのとある岩陰から突如何者かの姿が現れた。
声を掛けられたであろう俺も一瞬“誰だ”と思ったが、それと同時に脳裏を過った“アクル”という名前。
そう。
俺とリフェルは既に、この声の主の正体を知っている。
コイツに会いに来たのだから。
「お前が……アクル……?」
声のした方へ視線を移すと、辺りに転がる大きな岩と遜色ない図体をした化け物の姿があった。
人間の様に二足歩行で言葉も発する。だが明らかに人間とは違う別の生き物の類。
妖精族といって真っ先に思い浮かぶのはその小さな体や神聖なオーラ。勿論妖精族と一括りにしても種類は多岐に渡る。だが、これは全くの想定外。無意識にイメージしていた妖精族とは余りにかけ離れている。
「目標確認。検出データと同じ魔力。彼がアクルで間違いありマセン」
「やっぱりコイツがアクル……」
でか。
何よりも先ずその一言に尽きる。
だってマジでデカいもん。
俺の身長が180cmちょいだから倍近くねぇか? いや、もしかしてそれ以上……?
薄紫がかった肌の色に尖った耳。3m以上ある背丈を更に大きく見せているであろう屈強な筋肉。
その大きな手で鷲掴みにされたら一溜りもないだろうという余計な妄想が頭を過った。
「貴様“人間”か……! 何が目的だッ!」
「……⁉」
地響きがする怒号と共に、アクルは俺達を威嚇するかの如く魔力を高めた。
「なッ、おい……ちょっと待てって。俺達は別にそんなつもりじゃ……「人間の言う事など聞かん! ここから立ち去れ!」
聞く耳を持たないアクルは間髪入れず魔法を繰り出してきた。
――ンボッ! ンボッ!
圧縮された炎の弾が弾丸となってこちらへ発射。その炎の弾を素早く躱し何とか体勢を立て直した。
「だから待てって! 何怒ってるのか知らねぇが、俺は別に争いに来た訳じゃ……『――ンボッ!』
アクルは俺の言葉を遮る様に更に炎の弾を飛ばしてきた。
あっぶねぇ!
何考えてんだアイツ。こっちは話がしたいだけだっつうの。
「何をごちゃごちゃ言っている。“密猟者”がどうやって此処まで来た! 言っても分からぬなら殺してやるわッ!」
密猟者……?
一体何の……『――ンボッ! ンボッ!』
「……って危ねぇんだよその攻撃! クソ、そっちがその気ならこっちも力で捻じ伏せるぞ」
「やはり人間の本性が出たな。この山を荒らす人間に容赦はしないッ!」
「魔力値、怒り指数、共二上昇中。ジンフリー、ココは一旦引きまショウ。今のアクルの怒り指数デハ到底話し合いになりまセン。早ク!」
リフィルの判断によって俺達急いでアクルから距離を取る事にした。
しかし、アクルは完全に俺達を敵とみなし、その巨体とは似つかない速さで追いかけて来たのだった。
「あのデカさで速ぇなアイツ……!」
「たった今出した計算デスと、後17秒で追いつかれマスね」
「呑気に計算してる場合か。もう1回移動魔法だ! アクルを視界に捉えられるギリギリの距離まで離れよう。兎にも角にもコイツを落ち着かせないと話にならねぇ」
「了解」
そう言ってリフィルは再び移動魔法を発動し、何とかアクルと距離を取る事に成功した。
「この距離なら大丈夫だろ」
俺達と奴の今の距離は大体70~80mってとこか。
あのスピードで追われた直ぐに追いつく距離だが、ここはさっきの岩だらけの山頂と違って林の中。木々に身を隠せるし足場も大分良い。
「アクルは相当人間嫌いの様デスね。200年前に裏切られたことがキッカケでショウ」
「まぁ当然と言えば当然だが、見ただけであんなにキレるか普通……。それにさっきアイツが言ってた密猟者って何の話なんだ」
「ハイ。ソレに関しては私の分析によると、ここ数年、ツインマウンテンでは人間によるモンスターの密猟が多発している様デス」
成程。
モンスターの密猟は言うまでも無く犯罪。許可を得ている専門の冒険者やハンターなら話は別だがな。
「それでアイツは俺達を密猟者だと勘違いして怒ってるのか」
「恐らく。コノ世界でも有数の大自然ガ広がる土地デスからね。ツインマウンテンには元々珍シイ希少価値のあるモンスターが多く生息していますカラ」
「下らねぇ事する奴が多いなホントに」
そして噂をすれば何とやら。
山頂から少し離れたとは言え、まだ標高3000m以上あるだろうこの場所に俺達以外の人影が確認出来た。
「アイツらまさかとは思うけど……」
「私の計算では99.9%密猟者デス」
「やっぱり」
大きな荷物を背負った3人組の男達。山登りっぽくも見えるが、如何せん手にしている武器が剣や槍となるともう狩りしか考えられん。一応正式な人達かなとも思ったが、リフェルの得意な計算でその線も断たれた。
全く。やるならせめてもう少し密猟者感を隠せよ。……って、そもそも密猟しちゃいけないんだけどな。それにこのままだと……。
「マズいな」
「そうデスね。コノままだと100%アクルと遭遇しマス」
「密猟者の奴らがどうなろうと知ったこっちゃねぇが、これ以上奴のボルテージが上がるのも面倒だ。何とか気付かれない様に止めないとッ……「――もう遅いデス」
「――!」
リフェルの言葉に反応した俺は直ぐにアクルを見た。だが“そこ”にはもう奴の姿は無く、俺の視線の少し先で凄まじいスピードで動く巨体を辛うじて捉える事が出来た。
「やべぇ、間に合わない。リフェル! 移動魔法で奴と密猟者達の間に俺を飛ばすんだ!急げッ!」
「アンドロイド使いが荒いデスね」
リフェルは魔法で俺を飛ばした。
「――ヴオォォォォォッ!!」
「「……⁉」」
山全体に響き渡る程の雄叫びを上げながら、その屈強な巨体で木々を薙ぎ倒し一直線に密猟者目掛けて突進するアクル。
密猟者達がアクルに気が付いた時には既に眼前。隕石の様な拳を振り上げているアクルに対し、突然の出来事に不意を突かれた男達は体が動かなかった。
――ガキィィィンッ!!
間一髪。
リフェルの移動魔法で飛んだ俺は、アクルの拳が男達を捉えるギリギリの所で攻撃を防いだ。
ぐっ……! 凄ぇ馬鹿力だ……!
アクルの拳を何とか剣で受け止めたのはいいが、その衝撃の強さで全身が痺れてやがる。
「何だコイツは⁉」
「ヤバい……」
「おい、逃げるぞ!」
状況が分からず困惑した表情を浮かべながらも、男達は直ぐにその場から逃げ去って行く。
「また貴様か。逃げたと思いきや急に現れやがって。やはり密猟者だったか!」
「だから違うって言ってんだろ単細胞。万物どころか話も通じない馬鹿じゃねぇかよ」
「何だと貴様。本当に人間とはどこまでも不愉快な奴らだ。所詮は自己中なッ……『――シュンッ!』
「「――!」」
――ズバァン!
アクルが対峙する最中、何かが視界の端から俺達目掛け飛んできた。
反応した俺とアクルは瞬時にそれを躱す。飛んできたものも正体は、恐らく誰かが放ってであろう1発の魔法弾。反射的に躱した俺達は互いに距離を取る形となり、それと同時に俺とアクルは魔法弾が飛んできた方向を見ていた。
「チッ、外したか」
「何やってんだよお前。1発で仕留めろよな」
視線の先には今しがた逃げたばかりの密猟男達の姿。
何やってんだよアイツら。全く、どいつもこいつも馬鹿ばっかじゃねぇか。死にたいのか?
俺がそんな事を思っていると、アクルは攻撃対象を再び奴らに切り替えたのか、近くの俺よりも離れた男達に対して敵意を剥き出しにしている。
そして、再びアクルは男達の方へと歩み始めた。
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