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第14話 人間のど派手な技
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(※どアホ視点)
「なんだここは」
大王様が眉間に皺を寄せ、辺りを見回していらっしゃる。
甘く淫靡な香りがここの空間全体にムワ~ッと漂っており、あちらこちらでオークが盛っているのだ。
それもオス同士だから、何とも禍々しい光景である。
「ここは“色欲”を司る悪魔、アスモデウスが支配する領域。ここにいる者は、欲を掻き立てられしまうのです」
「成程、媚薬が散布されている様だな」
「はい。あの、主様……もしムラムラしてしまったら、私をお使いになって下さって結構ですからね?」
「いや、俺には全く効かぬ。心配無用だ」
「そ、そうですか……」
骨はガクリと肩を落とした。
大王様は超越した存在。性欲などある筈がない。不要な心配は大王様に対する侮りと見なす。この不敬な行為、後でしっかりと指導せねばな。
そう思いながら骨を睨んだ後、ふと隣に立っていた鳥を見る。
「ほう……」
コイツ、よく見たらどエロい体してやがる。
脂肪が程よくついた、逞しい筋肉メリハリボディ。常にチ〇チン丸出しの全裸スタイル。これで欲情するなという方が無理ではないか。
ワシは思わず、そっと鳥の体を撫でていた。ふと体を触られた鳥は、ビクッと隣のワシの方を向き、トロンとした虚ろな目で見つめてきた。
(コイツ、デカくて髭モサモサの男臭さプンプンなのに、まるで乙女の様な目をしてやがる……! なんて可愛いんだ……)
鳥はそっと、ワシの手に触れた。
「気色悪いなぁぁおいッ!」
「「ぴぎゃぁ!?」」
大王様に顔面をぶん殴られ、ワシら二人は正気に戻った。
危ない。本当に危なかった。危うく踏み込んではいけない、本当の地獄の世界に足を踏み入れるところだった。
**
(※ルルカ視点)
俺と骨は空中に漂う媚薬を完全に無効化しているが、どアホと鳥は駄目の様だ。この領域はさっさと抜けたい所である。
「んほおぉぉぉ!」
「らめぇぇぇぇ!」
二匹のオーク(オス)が大きなスライムに捕まり、触手であんな事やこんな事をされている。
「聞きたくないが一応……あれは?」
「エロスライムです。奴の体内には媚薬が含まれており、あの触手でとんでもない快楽を味わせてきます」
後ろの二人がゴクリと唾を飲み込む。
「大王様、腕試しにあのスライムと戦ってきます!」
「御師様、我等の武勇をしかとご覧下さい!」
二人は俺と出会ってから今に至るまでの、それなりに長い歳月の中で、一番の気迫を醸し出してエロスライムに突っ込んでいった。しかし、呆気なく捕まった。
「クソッ、中々に強い……! 全力を出したというのに、こうもあっさり捕まってしまった! ……あふぇうううう」
「待って、そこはダメぇぇぇ、 大事なところぉぉぉ!」
いや、絶対わざと捕まっただろ。
俺は氣を熱に変えてスライムを攻撃した。熱でスライムを蒸発させた後、キモい二人をボコボコにした。
「んほ、んほ、んほ、んほ、んほぉぉぉッ!」
オーク共は盛っているだけで全く襲ってこない。
平和ではあるのだが、醜悪な絵面と卑猥に鳴り響く音が、非常に不快感を与えてくる。
「ここは最悪だな。これが地獄というやつか。ところで、何故オークはオスしかいないのだ」
「階層の守護者、アスモデウスの趣味ですね」
「うむ、それ以上は聞くべきか否か……」
「奴はムッツリスケベの腐メスです。オス同士の恋やら、オス風呂を除くのが大好物の悪魔なのです」
「全てを話してくれたな。まぁ良い。ここに長くいるのは危険だ。さっさと守護者の間まで行くとしよう」
俺は床に向け、超エネルギー波を放った。
**
~守護の間~
「アスモデウス様、準備が整いました」
側近のインキュバスが、玉座に座るアスモデウスに敬礼する。
アスモデウスは玉座から立ち上がると、千を越えるインキュバスに向け、声を放った。
「とうとうこの日がやってきましたわ! さあ皆さん、全生命体オス化計画を実行に移しますわよ!」
「「ははっー!」」
全生命体オス化計画――。
世界の全生命体を、とんでもないどエロなオスへと変化させ、お互いの体を貪り合わす恐ろしい計画。
アスモデウスは、己の欲望を満たす事に必死で分かっていないのだが、オス同士でヤり合っていても、そこから子孫を残す事が出来ない。
つまりこの計画は、この世から生命を滅ぼしてしまう、悪魔の所業なのである。
直後、大地震の如く、大地が揺れて轟音が響く。
「な、何……!?」
天井には大きな穴が開いていた。
「し、信じられませんわ、地獄岩で出来た床が破壊されるなんて……一体誰が……」
次の瞬間、俺達は穴から守護の間へと降り立った。
アスモデウス、と見られる悪魔が、驚いた様子でこちらを見ている。
(悪魔能力“鑑定”。……え、ステータスオール1ですって? 魔法もスキルも習得なし。なんですのこの雑魚は……。
立ち位置的に彼がリーダーの様に見えるのだが、ここまで来られたのが不思議なくらい弱い。
よく見れば、閻魔大王と深淵の魔女、武神じゃありませんか。まさかあの少年が彼らを従えているとでも? いやいや、そんな訳ありませんわよね)
「お前がアスモデウスか?」
「あ、はい! そうでございますわよ!」
ん? 何かたどたどしいな。どうしたのだろうか。
(まさかの一番弱い少年が堂々と話し掛けて来たからビックリしてしまいましたわ。
それにしても、滅茶苦茶私の好みですわ! 声も素敵だし、性奴隷にしましょう!
うふふふ、彼が前屈みになりながら恥じらう姿は、堪らなくキュートに違いないですわ!)
ふむ、急に笑みを浮かべているのか? 不気味な奴だ。
「殺生は行っていない様だから、媚薬を撒くのさえ止めれば命は助けてやる」
「おほほほほ! クソ雑魚の分際で、私を脅すなど笑止千万。性奴隷にして差し上げま……ごぶほッ!」
どうやら媚薬を撒くのを止める気がないらしい。反省が見えないと判断した俺は、握った拳から親指だけを軽く弾く攻撃、指弾をお見舞いした。
「がはっ……! い、一体今何を」
「これは指弾と言って、小粒の氣の弾を飛ばすだけの技。これしきの攻撃で死にかけたお前もクソ雑魚という事だな。態度が悪い、死ね」
「お、お、お待ちなさって……!」
次の瞬間、アスモデウスは不気味な悪魔形態から突如、ピンク色の髪を靡かせた、可愛らしい少女形態に変化した。
(うふふふ、男は皆、可愛い女に弱い。この姿なら見逃してくれる筈だ)
「……というお前の考えは浅はかだ。残念ながら俺は女でも全力攻撃を放てるタイプの男だ」
「ええぇぇぇ!? とんでもないDV男ですわ……!」
俺は目にも留まらぬ速さでアスモデウスの背後に回り込み、腰の辺りに腕を回した。
この技は地獄には存在しないだろう。屈強な人間が生み出した派手技、シャーマンスープレックス。
(あはん……! 後ろから抱き着くなんて、ドキドキしちゃうわ)
「くらえ、ど変態悪魔女!」
「あぁぁん、思いっきり抱いて下さいまし!」
アスモデウスの体が持ち上げ、直後、脳天が地獄岩で形成された床にめり込んだ。
そこで彼女の意識は断たれた。
「なんだここは」
大王様が眉間に皺を寄せ、辺りを見回していらっしゃる。
甘く淫靡な香りがここの空間全体にムワ~ッと漂っており、あちらこちらでオークが盛っているのだ。
それもオス同士だから、何とも禍々しい光景である。
「ここは“色欲”を司る悪魔、アスモデウスが支配する領域。ここにいる者は、欲を掻き立てられしまうのです」
「成程、媚薬が散布されている様だな」
「はい。あの、主様……もしムラムラしてしまったら、私をお使いになって下さって結構ですからね?」
「いや、俺には全く効かぬ。心配無用だ」
「そ、そうですか……」
骨はガクリと肩を落とした。
大王様は超越した存在。性欲などある筈がない。不要な心配は大王様に対する侮りと見なす。この不敬な行為、後でしっかりと指導せねばな。
そう思いながら骨を睨んだ後、ふと隣に立っていた鳥を見る。
「ほう……」
コイツ、よく見たらどエロい体してやがる。
脂肪が程よくついた、逞しい筋肉メリハリボディ。常にチ〇チン丸出しの全裸スタイル。これで欲情するなという方が無理ではないか。
ワシは思わず、そっと鳥の体を撫でていた。ふと体を触られた鳥は、ビクッと隣のワシの方を向き、トロンとした虚ろな目で見つめてきた。
(コイツ、デカくて髭モサモサの男臭さプンプンなのに、まるで乙女の様な目をしてやがる……! なんて可愛いんだ……)
鳥はそっと、ワシの手に触れた。
「気色悪いなぁぁおいッ!」
「「ぴぎゃぁ!?」」
大王様に顔面をぶん殴られ、ワシら二人は正気に戻った。
危ない。本当に危なかった。危うく踏み込んではいけない、本当の地獄の世界に足を踏み入れるところだった。
**
(※ルルカ視点)
俺と骨は空中に漂う媚薬を完全に無効化しているが、どアホと鳥は駄目の様だ。この領域はさっさと抜けたい所である。
「んほおぉぉぉ!」
「らめぇぇぇぇ!」
二匹のオーク(オス)が大きなスライムに捕まり、触手であんな事やこんな事をされている。
「聞きたくないが一応……あれは?」
「エロスライムです。奴の体内には媚薬が含まれており、あの触手でとんでもない快楽を味わせてきます」
後ろの二人がゴクリと唾を飲み込む。
「大王様、腕試しにあのスライムと戦ってきます!」
「御師様、我等の武勇をしかとご覧下さい!」
二人は俺と出会ってから今に至るまでの、それなりに長い歳月の中で、一番の気迫を醸し出してエロスライムに突っ込んでいった。しかし、呆気なく捕まった。
「クソッ、中々に強い……! 全力を出したというのに、こうもあっさり捕まってしまった! ……あふぇうううう」
「待って、そこはダメぇぇぇ、 大事なところぉぉぉ!」
いや、絶対わざと捕まっただろ。
俺は氣を熱に変えてスライムを攻撃した。熱でスライムを蒸発させた後、キモい二人をボコボコにした。
「んほ、んほ、んほ、んほ、んほぉぉぉッ!」
オーク共は盛っているだけで全く襲ってこない。
平和ではあるのだが、醜悪な絵面と卑猥に鳴り響く音が、非常に不快感を与えてくる。
「ここは最悪だな。これが地獄というやつか。ところで、何故オークはオスしかいないのだ」
「階層の守護者、アスモデウスの趣味ですね」
「うむ、それ以上は聞くべきか否か……」
「奴はムッツリスケベの腐メスです。オス同士の恋やら、オス風呂を除くのが大好物の悪魔なのです」
「全てを話してくれたな。まぁ良い。ここに長くいるのは危険だ。さっさと守護者の間まで行くとしよう」
俺は床に向け、超エネルギー波を放った。
**
~守護の間~
「アスモデウス様、準備が整いました」
側近のインキュバスが、玉座に座るアスモデウスに敬礼する。
アスモデウスは玉座から立ち上がると、千を越えるインキュバスに向け、声を放った。
「とうとうこの日がやってきましたわ! さあ皆さん、全生命体オス化計画を実行に移しますわよ!」
「「ははっー!」」
全生命体オス化計画――。
世界の全生命体を、とんでもないどエロなオスへと変化させ、お互いの体を貪り合わす恐ろしい計画。
アスモデウスは、己の欲望を満たす事に必死で分かっていないのだが、オス同士でヤり合っていても、そこから子孫を残す事が出来ない。
つまりこの計画は、この世から生命を滅ぼしてしまう、悪魔の所業なのである。
直後、大地震の如く、大地が揺れて轟音が響く。
「な、何……!?」
天井には大きな穴が開いていた。
「し、信じられませんわ、地獄岩で出来た床が破壊されるなんて……一体誰が……」
次の瞬間、俺達は穴から守護の間へと降り立った。
アスモデウス、と見られる悪魔が、驚いた様子でこちらを見ている。
(悪魔能力“鑑定”。……え、ステータスオール1ですって? 魔法もスキルも習得なし。なんですのこの雑魚は……。
立ち位置的に彼がリーダーの様に見えるのだが、ここまで来られたのが不思議なくらい弱い。
よく見れば、閻魔大王と深淵の魔女、武神じゃありませんか。まさかあの少年が彼らを従えているとでも? いやいや、そんな訳ありませんわよね)
「お前がアスモデウスか?」
「あ、はい! そうでございますわよ!」
ん? 何かたどたどしいな。どうしたのだろうか。
(まさかの一番弱い少年が堂々と話し掛けて来たからビックリしてしまいましたわ。
それにしても、滅茶苦茶私の好みですわ! 声も素敵だし、性奴隷にしましょう!
うふふふ、彼が前屈みになりながら恥じらう姿は、堪らなくキュートに違いないですわ!)
ふむ、急に笑みを浮かべているのか? 不気味な奴だ。
「殺生は行っていない様だから、媚薬を撒くのさえ止めれば命は助けてやる」
「おほほほほ! クソ雑魚の分際で、私を脅すなど笑止千万。性奴隷にして差し上げま……ごぶほッ!」
どうやら媚薬を撒くのを止める気がないらしい。反省が見えないと判断した俺は、握った拳から親指だけを軽く弾く攻撃、指弾をお見舞いした。
「がはっ……! い、一体今何を」
「これは指弾と言って、小粒の氣の弾を飛ばすだけの技。これしきの攻撃で死にかけたお前もクソ雑魚という事だな。態度が悪い、死ね」
「お、お、お待ちなさって……!」
次の瞬間、アスモデウスは不気味な悪魔形態から突如、ピンク色の髪を靡かせた、可愛らしい少女形態に変化した。
(うふふふ、男は皆、可愛い女に弱い。この姿なら見逃してくれる筈だ)
「……というお前の考えは浅はかだ。残念ながら俺は女でも全力攻撃を放てるタイプの男だ」
「ええぇぇぇ!? とんでもないDV男ですわ……!」
俺は目にも留まらぬ速さでアスモデウスの背後に回り込み、腰の辺りに腕を回した。
この技は地獄には存在しないだろう。屈強な人間が生み出した派手技、シャーマンスープレックス。
(あはん……! 後ろから抱き着くなんて、ドキドキしちゃうわ)
「くらえ、ど変態悪魔女!」
「あぁぁん、思いっきり抱いて下さいまし!」
アスモデウスの体が持ち上げ、直後、脳天が地獄岩で形成された床にめり込んだ。
そこで彼女の意識は断たれた。
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