39 / 70
第3章~建設と武術と転生カエル~
37 スコッチ村の酒
しおりを挟む
♢♦♢
~スコッチ村~
「――皆大丈夫ケロか!」
バレンとカイト君は走って村の様子を見に行く。
「おお。カイトにバレン!お前達も無事だったか!」
「おーい!カイト達が戻ったぞぉ!」
「ありがとうバレン!カイトを助けてくれて」
ポルゴス達の襲撃を受けた村は、家や物や畑が酷く荒らされていたが、どうやら村人達は皆無事な様だ。
良かった。安心したよ。
「取り敢えず一件落着だな」
「今回もとんでもない奴が出てきたお陰で、どっと疲れが押し寄せて来たよ」
「豚さん達悪者で残念だったわ」
「皆が皆そうじゃないと思うよティファ―ナ」
ポルゴスを倒した僕達は、バレンとカイト君が暮らすスコッチ村へと足を運んでいた。
バレンの攻撃で完全に戦闘不能となったポルゴスと他のオーク達は、僕達が騎士団に通報し、騎士団の人達が王都へと連行していった。もう2度と同じ様な悪さをしない様にね。
騎士団がポルゴス達を連行していくのを他所に、バレンが村が心配だと言ったので、そのまま皆でこのスコッチ村に来たんだ。村の人達もカイト君とバレンを心配していただろうから、2人が戻って皆喜んでいるのが伺えた。何はともあれ無事で本当に良かった。
村の人達の安全を確認し終え一旦落ち着いたのか、少ししてバレンが僕達の所に来た。
「ジル、ティファ―ナ、ディオルド。今日は本当にありがとうケロ! 3人に会っていなかったら今頃どうなっていた事か」
「僕達は大した事してないよ。カイト君も村の人達も無事でよかった。バレンもね」
「ああ。村に帰る途中でも聞いたけど、ジルも“この力”が一体何なのか分からないんだよな? 不思議な力ケロね」
「そうなんだよね。僕もまだ分からない事の方が多いんだけど、少なくともこの力のお陰で皆と出会えた事は確かだからね」
結局今回も何故この力が起きたのかは分からない。だけど、いつもみたいに少しでいいからバレンの力になりたい、カイト君を助けたいと思った瞬間に、あの魔力が出てきた事は間違いない。それが何でこうなるかって言うのは分からないんだけどね。僕も毎回不思議。
不確定な要素が多い中でも、今日唯一違ったのはやっぱり、直接触れなくても魔力を渡せたって事。これ自体にそもそも意味があるのかないのかも分からないけど、今はどんな些細な事でも1つずつ情報を集めていくしかないと思ってる。
「―そんなクセェ台詞言ってる場合じゃねぇぞお頭」
「ディ、ディオルド」
そんなつもりなかったけど、そう言われると恥ずかしくなるから止めてくれよ。
「お頭の青クセェ言葉とは違ってよ、さっきから“上質な匂い”がして気になってしょうがねぇ」
「上質な匂い? 何か匂いしてる? 私分からないけど」
ティファ―ナがくんくんと匂いを嗅いでいるが、何の匂いか分かっていない様子。僕もディオルドが何の匂いを言ってるのか分からない。ティファ―ナと同じく、匂いを嗅ごうと思い切り空気を吸い込んでみたがさっぱりだ。
「お子様には分からねぇかティファ―ナ」
「凄い嗅覚してるケロなディオルド」
ディオルドが何か勘違いして言ってる可能性もあったが、それは今のバレンの発言によって消えた。その匂いの正体は不明だが、バレンが驚きながら言った様子から察するに、匂いの元である“何か”が存在する事は間違いないだろう。まぁそれが何なのかが全くもって分からないんだけど。ヒントもないし。理解不能な会話だ。
僕がそう思っていると、遂にディオルドとバレンの口から匂いの正体が明かされた。
「俺の好物だからよ」
「そうなのか。でもだからってここから匂いを嗅ぎつけるなんて異常ケロ」
「驚いたぜ。こんな王都から離れた村からまさか“酒”の匂いがするとはよ」
「スコッチ村は確かに小さな村だが、酒が有名で美味いと評判ケロ。酒場には人が多く訪れる」
匂いの正体はお酒だったのか。って、匂いの正体が分かっても全然お酒の匂いなんかしないぞ。どうやって匂いに気付いたんだこの男。
「ほぉ、そうだったのか。どうりで上質な匂いがすると思ったぜ。安っぽい酒の匂いじゃねぇ」
「ホントに好きなんだな。俺は造ってないが、村の事を褒められると嬉しいケロ。でもやっぱりこの距離から匂いを察知するのは人間じゃないゲロ。ディオルド、助けてもらって難だけど……お前もしかして重度のアルコール依存症とかじゃないよな?」
「そんな訳ねぇだろ。人より鼻が良いだけだ」
絶対そういうレベルじゃないぞディオルド。バレンも驚いているじゃないか。匂いが強いお酒だってあるのかもしれないけど、僕達のいる場所から1番近い家だって10mは離れてるよ。バレンの言った酒場って、村の奥にあるアレじゃないのかな? 家や建物もオーク達のせいで壊されている所もあるけど、普通の家とはちょっと造りが違うし、入り口に看板みたいなの立ってるし。
「ねぇバレン。ちなみに酒場って奥のあの建物?」
「そうケロ。酒はあの酒場とすぐ横の建物で作ってるからな。こんな所で匂いに気付くなんて有り得ないケロ」
「全く同感だ」
人間は余程の好物なら察知出来るのだろうか。
「何コソコソ話してるんだ? 酒場は一部壊されている様だが、“酒も無事”みたいだ。早く行こうぜ」
酒の安否まで嗅ぎ分けられるとかどういう事なの?? 君の前世は鼻のいい動物か何かですねきっと。
「私もお酒飲んでみたい!」
「俺も少し飲もうかなゲロ」
「よっしゃ!皆で勝利の宴と行こうぜお頭!」
「いやいや、僕まだお酒飲んじゃダメな歳だよ。ティファーナとバレンはいいの?」
この世界ではお酒は17歳から。 他の種族は知らないけど、人間はそういう決まり。
「人魚族にそんな決まりはありませーん」
「俺もこの世界に転生した時は16だが、もう2年経って18歳ケロ。それに少し前からもう飲んでる」
「だってよお頭! 景気よくパァっと飲もうぜ」
「ダメダメ! 絶対ダメだって!」
その数十分後、僕は酔っ払った。
僕とティファーナとディオルドとバレン。それから酒場の店主さんと5人で飲み始めたけど、気が付けば村の人達が皆集まって大宴会になっていた。
今日は皆にとって大変な日だった。今日ぐらい皆でワイワイ羽目を外してもいいよね。僕は既に頭がぼ~っとしている。何かよく分からないけどとても心地良い。段々瞼も重くなって眠気が凄いな。もうこのまま寝てしまおう。
「この村の酒は最高だな!」
「赤髪の兄ちゃん若いのに酒が分かってるじゃねぇか!」
「美味しーい!おかわり頂戴!」
「お嬢ちゃん強いねぇ~!」
「酒も皆も無事で何よりだ! じゃんじゃん飲もうぜ皆」
「やっぱこの村は最高ケロ!」
皆が楽しそうに話している。
僕はこの、賑やかながらも落ち着く声を子守歌に眠りについた―。
酔っぱらってからの事は全然覚えていない。いつ眠ってしまったのかもね。でも僕は、ぼんやりと見た夢の中で思った事がある。
1つは皆に出会えて本当に良かったという事。もう1つは皆が無事で本当に良かったという事。そしてもう1つは、誰に言ってるのか分からないけど、お酒は決まった年齢になってからじゃないと絶対にダメだという事。
こんな僕を見てる人がいたら絶対に真似しないでほしい。この世界に限らず、どんな異世界でどんな種族でも、決まりがあるならばそれは絶対に守らないとダメだよ。こんな僕が言っても説得力が無いのは十分分かってる。それでも聞いてほしい。羽目を外した僕からの助言だ。僕は飲んでしまった事をとても後悔して猛反省しているんだ。
何故そんな必死に訴え掛けているかって?
それは今、起きてから人生で味わった事の無い、とんでもない……それはもうとんでもない“頭痛”に襲われているからだ――!
飲酒は決まった年齢になってから!
~スコッチ村~
「――皆大丈夫ケロか!」
バレンとカイト君は走って村の様子を見に行く。
「おお。カイトにバレン!お前達も無事だったか!」
「おーい!カイト達が戻ったぞぉ!」
「ありがとうバレン!カイトを助けてくれて」
ポルゴス達の襲撃を受けた村は、家や物や畑が酷く荒らされていたが、どうやら村人達は皆無事な様だ。
良かった。安心したよ。
「取り敢えず一件落着だな」
「今回もとんでもない奴が出てきたお陰で、どっと疲れが押し寄せて来たよ」
「豚さん達悪者で残念だったわ」
「皆が皆そうじゃないと思うよティファ―ナ」
ポルゴスを倒した僕達は、バレンとカイト君が暮らすスコッチ村へと足を運んでいた。
バレンの攻撃で完全に戦闘不能となったポルゴスと他のオーク達は、僕達が騎士団に通報し、騎士団の人達が王都へと連行していった。もう2度と同じ様な悪さをしない様にね。
騎士団がポルゴス達を連行していくのを他所に、バレンが村が心配だと言ったので、そのまま皆でこのスコッチ村に来たんだ。村の人達もカイト君とバレンを心配していただろうから、2人が戻って皆喜んでいるのが伺えた。何はともあれ無事で本当に良かった。
村の人達の安全を確認し終え一旦落ち着いたのか、少ししてバレンが僕達の所に来た。
「ジル、ティファ―ナ、ディオルド。今日は本当にありがとうケロ! 3人に会っていなかったら今頃どうなっていた事か」
「僕達は大した事してないよ。カイト君も村の人達も無事でよかった。バレンもね」
「ああ。村に帰る途中でも聞いたけど、ジルも“この力”が一体何なのか分からないんだよな? 不思議な力ケロね」
「そうなんだよね。僕もまだ分からない事の方が多いんだけど、少なくともこの力のお陰で皆と出会えた事は確かだからね」
結局今回も何故この力が起きたのかは分からない。だけど、いつもみたいに少しでいいからバレンの力になりたい、カイト君を助けたいと思った瞬間に、あの魔力が出てきた事は間違いない。それが何でこうなるかって言うのは分からないんだけどね。僕も毎回不思議。
不確定な要素が多い中でも、今日唯一違ったのはやっぱり、直接触れなくても魔力を渡せたって事。これ自体にそもそも意味があるのかないのかも分からないけど、今はどんな些細な事でも1つずつ情報を集めていくしかないと思ってる。
「―そんなクセェ台詞言ってる場合じゃねぇぞお頭」
「ディ、ディオルド」
そんなつもりなかったけど、そう言われると恥ずかしくなるから止めてくれよ。
「お頭の青クセェ言葉とは違ってよ、さっきから“上質な匂い”がして気になってしょうがねぇ」
「上質な匂い? 何か匂いしてる? 私分からないけど」
ティファ―ナがくんくんと匂いを嗅いでいるが、何の匂いか分かっていない様子。僕もディオルドが何の匂いを言ってるのか分からない。ティファ―ナと同じく、匂いを嗅ごうと思い切り空気を吸い込んでみたがさっぱりだ。
「お子様には分からねぇかティファ―ナ」
「凄い嗅覚してるケロなディオルド」
ディオルドが何か勘違いして言ってる可能性もあったが、それは今のバレンの発言によって消えた。その匂いの正体は不明だが、バレンが驚きながら言った様子から察するに、匂いの元である“何か”が存在する事は間違いないだろう。まぁそれが何なのかが全くもって分からないんだけど。ヒントもないし。理解不能な会話だ。
僕がそう思っていると、遂にディオルドとバレンの口から匂いの正体が明かされた。
「俺の好物だからよ」
「そうなのか。でもだからってここから匂いを嗅ぎつけるなんて異常ケロ」
「驚いたぜ。こんな王都から離れた村からまさか“酒”の匂いがするとはよ」
「スコッチ村は確かに小さな村だが、酒が有名で美味いと評判ケロ。酒場には人が多く訪れる」
匂いの正体はお酒だったのか。って、匂いの正体が分かっても全然お酒の匂いなんかしないぞ。どうやって匂いに気付いたんだこの男。
「ほぉ、そうだったのか。どうりで上質な匂いがすると思ったぜ。安っぽい酒の匂いじゃねぇ」
「ホントに好きなんだな。俺は造ってないが、村の事を褒められると嬉しいケロ。でもやっぱりこの距離から匂いを察知するのは人間じゃないゲロ。ディオルド、助けてもらって難だけど……お前もしかして重度のアルコール依存症とかじゃないよな?」
「そんな訳ねぇだろ。人より鼻が良いだけだ」
絶対そういうレベルじゃないぞディオルド。バレンも驚いているじゃないか。匂いが強いお酒だってあるのかもしれないけど、僕達のいる場所から1番近い家だって10mは離れてるよ。バレンの言った酒場って、村の奥にあるアレじゃないのかな? 家や建物もオーク達のせいで壊されている所もあるけど、普通の家とはちょっと造りが違うし、入り口に看板みたいなの立ってるし。
「ねぇバレン。ちなみに酒場って奥のあの建物?」
「そうケロ。酒はあの酒場とすぐ横の建物で作ってるからな。こんな所で匂いに気付くなんて有り得ないケロ」
「全く同感だ」
人間は余程の好物なら察知出来るのだろうか。
「何コソコソ話してるんだ? 酒場は一部壊されている様だが、“酒も無事”みたいだ。早く行こうぜ」
酒の安否まで嗅ぎ分けられるとかどういう事なの?? 君の前世は鼻のいい動物か何かですねきっと。
「私もお酒飲んでみたい!」
「俺も少し飲もうかなゲロ」
「よっしゃ!皆で勝利の宴と行こうぜお頭!」
「いやいや、僕まだお酒飲んじゃダメな歳だよ。ティファーナとバレンはいいの?」
この世界ではお酒は17歳から。 他の種族は知らないけど、人間はそういう決まり。
「人魚族にそんな決まりはありませーん」
「俺もこの世界に転生した時は16だが、もう2年経って18歳ケロ。それに少し前からもう飲んでる」
「だってよお頭! 景気よくパァっと飲もうぜ」
「ダメダメ! 絶対ダメだって!」
その数十分後、僕は酔っ払った。
僕とティファーナとディオルドとバレン。それから酒場の店主さんと5人で飲み始めたけど、気が付けば村の人達が皆集まって大宴会になっていた。
今日は皆にとって大変な日だった。今日ぐらい皆でワイワイ羽目を外してもいいよね。僕は既に頭がぼ~っとしている。何かよく分からないけどとても心地良い。段々瞼も重くなって眠気が凄いな。もうこのまま寝てしまおう。
「この村の酒は最高だな!」
「赤髪の兄ちゃん若いのに酒が分かってるじゃねぇか!」
「美味しーい!おかわり頂戴!」
「お嬢ちゃん強いねぇ~!」
「酒も皆も無事で何よりだ! じゃんじゃん飲もうぜ皆」
「やっぱこの村は最高ケロ!」
皆が楽しそうに話している。
僕はこの、賑やかながらも落ち着く声を子守歌に眠りについた―。
酔っぱらってからの事は全然覚えていない。いつ眠ってしまったのかもね。でも僕は、ぼんやりと見た夢の中で思った事がある。
1つは皆に出会えて本当に良かったという事。もう1つは皆が無事で本当に良かったという事。そしてもう1つは、誰に言ってるのか分からないけど、お酒は決まった年齢になってからじゃないと絶対にダメだという事。
こんな僕を見てる人がいたら絶対に真似しないでほしい。この世界に限らず、どんな異世界でどんな種族でも、決まりがあるならばそれは絶対に守らないとダメだよ。こんな僕が言っても説得力が無いのは十分分かってる。それでも聞いてほしい。羽目を外した僕からの助言だ。僕は飲んでしまった事をとても後悔して猛反省しているんだ。
何故そんな必死に訴え掛けているかって?
それは今、起きてから人生で味わった事の無い、とんでもない……それはもうとんでもない“頭痛”に襲われているからだ――!
飲酒は決まった年齢になってから!
0
お気に入りに追加
1,261
あなたにおすすめの小説

スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。

オタクおばさん転生する
ゆるりこ
ファンタジー
マンガとゲームと小説を、ゆるーく愛するおばさんがいぬの散歩中に異世界召喚に巻き込まれて転生した。
天使(見習い)さんにいろいろいただいて犬と共に森の中でのんびり暮そうと思っていたけど、いただいたものが思ったより強大な力だったためいろいろ予定が狂ってしまい、勇者さん達を回収しつつ奔走するお話になりそうです。
投稿ものんびりです。(なろうでも投稿しています)


スキル【アイテムコピー】を駆使して金貨のお風呂に入りたい
兎屋亀吉
ファンタジー
異世界転生にあたって、神様から提示されたスキルは4つ。1.【剣術】2.【火魔法】3.【アイテムボックス】4.【アイテムコピー】。これらのスキルの中から、選ぶことのできるスキルは一つだけ。さて、僕は何を選ぶべきか。タイトルで答え出てた。

10歳で記憶喪失になったけど、チート従魔たちと異世界ライフを楽しみます(リメイク版)
犬社護
ファンタジー
10歳の咲耶(さや)は家族とのキャンプ旅行で就寝中、豪雨の影響で発生した土石流に巻き込まれてしまう。
意識が浮上して目覚めると、そこは森の中。
彼女は10歳の見知らぬ少女となっており、その子の記憶も喪失していたことで、自分が異世界に転生していることにも気づかず、何故深い森の中にいるのかもわからないまま途方に暮れてしまう。
そんな状況の中、森で知り合った冒険者ベイツと霊鳥ルウリと出会ったことで、彼女は徐々に自分の置かれている状況を把握していく。持ち前の明るくてのほほんとしたマイペースな性格もあって、咲耶は前世の知識を駆使して、徐々に異世界にも慣れていくのだが、そんな彼女に転機が訪れる。それ以降、これまで不明だった咲耶自身の力も解放され、様々な人々や精霊、魔物たちと出会い愛されていく。
これは、ちょっぴり天然な《咲耶》とチート従魔たちとのまったり異世界物語。
○○○
旧版を基に再編集しています。
第二章(16話付近)以降、完全オリジナルとなります。
旧版に関しては、8月1日に削除予定なのでご注意ください。
この作品は、ノベルアップ+にも投稿しています。

異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!
あるちゃいる
ファンタジー
山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。
気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。
不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。
どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。
その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。
『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。
が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。
そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。
そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。
⚠️超絶不定期更新⚠️

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

召喚学園で始める最強英雄譚~仲間と共に少年は最強へ至る~
さとう
ファンタジー
生まれながらにして身に宿る『召喚獣』を使役する『召喚師』
誰もが持つ召喚獣は、様々な能力を持ったよきパートナーであり、位の高い召喚獣ほど持つ者は強く、憧れの存在である。
辺境貴族リグヴェータ家の末っ子アルフェンの召喚獣は最低も最低、手のひらに乗る小さな『モグラ』だった。アルフェンは、兄や姉からは蔑まれ、両親からは冷遇される生活を送っていた。
だが十五歳になり、高位な召喚獣を宿す幼馴染のフェニアと共に召喚学園の『アースガルズ召喚学園』に通うことになる。
学園でも蔑まれるアルフェン。秀な兄や姉、強くなっていく幼馴染、そしてアルフェンと同じ最底辺の仲間たち。同じレベルの仲間と共に絆を深め、一時の平穏を手に入れる
これは、全てを失う少年が最強の力を手に入れ、学園生活を送る物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる