78 / 112
65 神の特別指導・初日
しおりを挟む
「嘘……。どうしてラグナレクが」
「あの化け物はもうそこら中に蔓延っているからねぇ。別に珍しくもない。ただ、アビスの震源地は間違いなくリューティス王国。そこそこ離れているこのローロマロ王国までアレが現れたという事は、世界がそれだけアビスによって蝕まれているって事さ」
イヴは3つ頭のラグナレクを見ながら静かにそう言った。
今こうしている間にも、終焉の影響は着実にその力を広げている。言われてみれば確かに王都に近付く程ノーバディの数が多かった。それにラグナレクも。あれはリューティス王国にアビスの力が強く影響しているからだったのか。
「この辺りも最近ノーバディが増えている様ね」
「ああ、確実に増えているねぇ。とは言っても、ラグナレクとか呼ばれるあの個体がここらに現れたのは初めてだろう。ローロマロ王国周辺を“感知”しても、あのレベルの魔力は他にない」
まさかのラグナレクの登場にも驚いたが、俺は今イヴがさらっと口にした事の方に驚いている。
「え、ちょっと待って。今ローロマロ王国の周辺って言った……?」
「それがどうした」
良かった。どうやら驚いたのは俺だけじゃなかった。やっぱ可笑しいよな、エミリア。
「それがどうしたって……。イヴ、まさかそんな広い範囲を“魔力感知”出来るの!?」
そう。俺が驚いたのはまさにそこ。エミリアも同じ事を思っていた。だって、そんな離れた距離を魔力感知出来るなんて聞いた事がない。ビックリだ。
確かに人やモンスターの魔力を感知出来るのは珍しい事じゃない。寧ろ当たり前だ。皆少なからず人やモンスターの魔力や気配を感じ取っている。だがイヴの今の話が本当なら、感知している範囲が異常だ。普通なら自分を中心に半径数百メートルが限度だろう。それだってかなり訓練しないと無理なのに。
ましてやローロマロ王国の“周辺”だと? 1番最短距離だとしても、王国外までここから何キロあるって言うんだよ。流石神……デタラメな力だな。
「当たり前だ。私は3神柱の神だぞ。人間レベルで物を言うんじゃない」
これまたごもっともな意見。相手は何せ神なんだからな。
「凄いねイヴ……」
「馬鹿者。こんな事でいちいち驚くんじゃないよ。アンタだって出来るんだからねぇエミリア」
「え、私が?」
「そりゃそうさ。アンタには私の力を与えてやったんだよ。妖精の魔力は全種族でもトップクラス、加えて私はその全てを統べる精霊の中の更にトップの神だからねぇ。舐めるんじゃないよ。
私から言わせれば、アンタはまだ魔法の魔の字も扱えていない、ただ木の杖を振り回しているだけに過ぎないのさエミリア」
これが3神柱の圧倒的な存在感。
冗談っぽく言っているイヴだが、その言葉の重みと説得力がとてつもないものであった。
「一先ずこの話は置いて、今は奴の戦いを見な。そしていい加減感じ取る事だねぇ。エネルギーの“流れ”を――」
次の瞬間、ヘラクレスとラグナレクの戦いの合図が鳴り響くと、再び闘技場は揺れる程の大歓声に包まれた。ヘラクレスは鎧の上からでも分かる屈強な肉体共に、手にしている大剣を構えた。
対するラグナレクは首にデカい鎖の首輪を付けられていた。誰がやったかは分からないが、恐らくあのラグナレクを捕まえてこの闘技場まで連れて来たのだろう。
しかもアレはケルベロスの様な姿をした3つ頭。
形態で言えば多分第2形態か第3形態レベルだ。倒すには団長クラス以上の実力がないと不可能に近い。
「良く見て流れを見極めろ。それが出来なければ話にならんぞ」
ヘラクレスが戦闘態勢に入った瞬間、場が一気に緊張に包まれた。大剣を構えたヘラクレスが一呼吸すると、彼は瞬時に超波動を練り上げラグナレクに突っ込んで行った。
『ヴィギァァ!』
ヘラクレスの危険を察知し、突如ラグナレクは言葉にならない雄叫びを上げた。突っ込んで来るヘラクレスに対し、ラグナレクは大きく口を開いてあの青白い光を集め出した。その直後、ラグナレクは間髪入れずにヘラクレス目掛けてその咆哮を放ったのだった。
――ブオォォォンッ!
「「!?」」
しかし刹那、確かにヘラクレスに向かって放たれた筈の咆哮が、いつの間にか天に向かって放たれていた。しかもヘラクレスはその咆哮を放ったラグナレクの頭1つを片腕でそっと抑えていた。
「今のは……!」
ヘラクレスの一連の動きは一瞬だった。だけど俺は今確かに彼の動きを捉えていた。見間違いじゃない。ヘラクレスはラグナレクが咆哮を放つとほぼ同時に、そっと頭部に触れて“向きを変えた”。
それも魔法や力技で強引にではなく、まるで自然の流れに沿うかの如き滑らかな動きだった。
俺達がそのヘラクレスの一瞬の動きに目を奪われていると、次の瞬間ヘラクレスは練り上げた超波動を纏った強烈な一振りでラグナレクをいとも簡単に葬り去った。
「「おおぉぉぉぉぉぉぉッ!!」」
ヘラクレスが勝った事により、闘技場はこの日何度目か分からない歓喜に溢れ返っている。一体この中のどれだけの人が今の戦いの凄さを理解しているだろうか。
偉そうな事を言う訳じゃない。ただ俺はラグナレクの強さを分かっている。だからこそあのヘラクレスという男の凄さが余計に分かるんだ。
俺は洞窟と石碑で“たまたま”ラグナレクを倒し切れただけ。フィンスターでの第5形態ラグナレクと戦うまで、奴らを倒す為の核がある事を俺は知らなかったし見極められなかった。その結果があのザマだ。ヴィルの野郎はラグナレクを一撃で仕留めた。
今ヘラクレスが倒したのは勿論第5形態よりも弱いが、問題はそこじゃない。どこまでラグナレクについて知っているのかは分からないが、彼は奴の弱点でもある頭を斬り落とした訳ではなく“胴体”を一刀両断した。しかもその一撃で確実に仕留めた手応えがあったのか、直ぐに大剣を降ろして波動も消してしまった。
マグレやたまたまではない。
ヘラクレスはちゃんと理解した上で、ラグナレクの本当の弱点である核を狙い破壊したんだ――。
「強い……」
「ヒッヒッヒッ。何か分かったかい?」
「具体的な事は分からない。だけど、ヘラクレスはまるでラグナレクの事を“分かっていたみたい”に対応していた気がする。
頭じゃなくて胴体を狙ったのも、そこに核があると見極めていたから。奴の咆哮を強引にではなく自然と捌いたのも、攻撃がくると分かっていたから。
結局それが何なのかは分からないけど、俺には今のヘラクレスの動きにそう感じたんだ。これがもしかしてイヴ達の言うエネルギーとやらと関係しているのか?」
俺が改めてイブにそう聞くと、イヴはまんざらでもない表情で笑い出した。
「ヒーヒッヒッヒッ。ギリギリで合格……って事にしてあげようかねぇ。これ以上時間も無駄に使えないし、まぁ初日で気付いたならば良しとしておこうか。
明日からは私とシシガミが特別指導してやるから覚悟しておきな――!」
最後の最後の本当に一瞬、俺はイヴが再びあの悍ましい笑顔を覗かせたのを見逃さなかった。
今日ほど“何も分からない事が怖い”と思わされた日はない。明日もまた何が起ころうとしているんだ? 特別指導とは? 俺は明日生きているのか?
そんな恐怖に襲われながら、俺は今日という目まぐるしい1日を終えたのだった――。
「あの化け物はもうそこら中に蔓延っているからねぇ。別に珍しくもない。ただ、アビスの震源地は間違いなくリューティス王国。そこそこ離れているこのローロマロ王国までアレが現れたという事は、世界がそれだけアビスによって蝕まれているって事さ」
イヴは3つ頭のラグナレクを見ながら静かにそう言った。
今こうしている間にも、終焉の影響は着実にその力を広げている。言われてみれば確かに王都に近付く程ノーバディの数が多かった。それにラグナレクも。あれはリューティス王国にアビスの力が強く影響しているからだったのか。
「この辺りも最近ノーバディが増えている様ね」
「ああ、確実に増えているねぇ。とは言っても、ラグナレクとか呼ばれるあの個体がここらに現れたのは初めてだろう。ローロマロ王国周辺を“感知”しても、あのレベルの魔力は他にない」
まさかのラグナレクの登場にも驚いたが、俺は今イヴがさらっと口にした事の方に驚いている。
「え、ちょっと待って。今ローロマロ王国の周辺って言った……?」
「それがどうした」
良かった。どうやら驚いたのは俺だけじゃなかった。やっぱ可笑しいよな、エミリア。
「それがどうしたって……。イヴ、まさかそんな広い範囲を“魔力感知”出来るの!?」
そう。俺が驚いたのはまさにそこ。エミリアも同じ事を思っていた。だって、そんな離れた距離を魔力感知出来るなんて聞いた事がない。ビックリだ。
確かに人やモンスターの魔力を感知出来るのは珍しい事じゃない。寧ろ当たり前だ。皆少なからず人やモンスターの魔力や気配を感じ取っている。だがイヴの今の話が本当なら、感知している範囲が異常だ。普通なら自分を中心に半径数百メートルが限度だろう。それだってかなり訓練しないと無理なのに。
ましてやローロマロ王国の“周辺”だと? 1番最短距離だとしても、王国外までここから何キロあるって言うんだよ。流石神……デタラメな力だな。
「当たり前だ。私は3神柱の神だぞ。人間レベルで物を言うんじゃない」
これまたごもっともな意見。相手は何せ神なんだからな。
「凄いねイヴ……」
「馬鹿者。こんな事でいちいち驚くんじゃないよ。アンタだって出来るんだからねぇエミリア」
「え、私が?」
「そりゃそうさ。アンタには私の力を与えてやったんだよ。妖精の魔力は全種族でもトップクラス、加えて私はその全てを統べる精霊の中の更にトップの神だからねぇ。舐めるんじゃないよ。
私から言わせれば、アンタはまだ魔法の魔の字も扱えていない、ただ木の杖を振り回しているだけに過ぎないのさエミリア」
これが3神柱の圧倒的な存在感。
冗談っぽく言っているイヴだが、その言葉の重みと説得力がとてつもないものであった。
「一先ずこの話は置いて、今は奴の戦いを見な。そしていい加減感じ取る事だねぇ。エネルギーの“流れ”を――」
次の瞬間、ヘラクレスとラグナレクの戦いの合図が鳴り響くと、再び闘技場は揺れる程の大歓声に包まれた。ヘラクレスは鎧の上からでも分かる屈強な肉体共に、手にしている大剣を構えた。
対するラグナレクは首にデカい鎖の首輪を付けられていた。誰がやったかは分からないが、恐らくあのラグナレクを捕まえてこの闘技場まで連れて来たのだろう。
しかもアレはケルベロスの様な姿をした3つ頭。
形態で言えば多分第2形態か第3形態レベルだ。倒すには団長クラス以上の実力がないと不可能に近い。
「良く見て流れを見極めろ。それが出来なければ話にならんぞ」
ヘラクレスが戦闘態勢に入った瞬間、場が一気に緊張に包まれた。大剣を構えたヘラクレスが一呼吸すると、彼は瞬時に超波動を練り上げラグナレクに突っ込んで行った。
『ヴィギァァ!』
ヘラクレスの危険を察知し、突如ラグナレクは言葉にならない雄叫びを上げた。突っ込んで来るヘラクレスに対し、ラグナレクは大きく口を開いてあの青白い光を集め出した。その直後、ラグナレクは間髪入れずにヘラクレス目掛けてその咆哮を放ったのだった。
――ブオォォォンッ!
「「!?」」
しかし刹那、確かにヘラクレスに向かって放たれた筈の咆哮が、いつの間にか天に向かって放たれていた。しかもヘラクレスはその咆哮を放ったラグナレクの頭1つを片腕でそっと抑えていた。
「今のは……!」
ヘラクレスの一連の動きは一瞬だった。だけど俺は今確かに彼の動きを捉えていた。見間違いじゃない。ヘラクレスはラグナレクが咆哮を放つとほぼ同時に、そっと頭部に触れて“向きを変えた”。
それも魔法や力技で強引にではなく、まるで自然の流れに沿うかの如き滑らかな動きだった。
俺達がそのヘラクレスの一瞬の動きに目を奪われていると、次の瞬間ヘラクレスは練り上げた超波動を纏った強烈な一振りでラグナレクをいとも簡単に葬り去った。
「「おおぉぉぉぉぉぉぉッ!!」」
ヘラクレスが勝った事により、闘技場はこの日何度目か分からない歓喜に溢れ返っている。一体この中のどれだけの人が今の戦いの凄さを理解しているだろうか。
偉そうな事を言う訳じゃない。ただ俺はラグナレクの強さを分かっている。だからこそあのヘラクレスという男の凄さが余計に分かるんだ。
俺は洞窟と石碑で“たまたま”ラグナレクを倒し切れただけ。フィンスターでの第5形態ラグナレクと戦うまで、奴らを倒す為の核がある事を俺は知らなかったし見極められなかった。その結果があのザマだ。ヴィルの野郎はラグナレクを一撃で仕留めた。
今ヘラクレスが倒したのは勿論第5形態よりも弱いが、問題はそこじゃない。どこまでラグナレクについて知っているのかは分からないが、彼は奴の弱点でもある頭を斬り落とした訳ではなく“胴体”を一刀両断した。しかもその一撃で確実に仕留めた手応えがあったのか、直ぐに大剣を降ろして波動も消してしまった。
マグレやたまたまではない。
ヘラクレスはちゃんと理解した上で、ラグナレクの本当の弱点である核を狙い破壊したんだ――。
「強い……」
「ヒッヒッヒッ。何か分かったかい?」
「具体的な事は分からない。だけど、ヘラクレスはまるでラグナレクの事を“分かっていたみたい”に対応していた気がする。
頭じゃなくて胴体を狙ったのも、そこに核があると見極めていたから。奴の咆哮を強引にではなく自然と捌いたのも、攻撃がくると分かっていたから。
結局それが何なのかは分からないけど、俺には今のヘラクレスの動きにそう感じたんだ。これがもしかしてイヴ達の言うエネルギーとやらと関係しているのか?」
俺が改めてイブにそう聞くと、イヴはまんざらでもない表情で笑い出した。
「ヒーヒッヒッヒッ。ギリギリで合格……って事にしてあげようかねぇ。これ以上時間も無駄に使えないし、まぁ初日で気付いたならば良しとしておこうか。
明日からは私とシシガミが特別指導してやるから覚悟しておきな――!」
最後の最後の本当に一瞬、俺はイヴが再びあの悍ましい笑顔を覗かせたのを見逃さなかった。
今日ほど“何も分からない事が怖い”と思わされた日はない。明日もまた何が起ころうとしているんだ? 特別指導とは? 俺は明日生きているのか?
そんな恐怖に襲われながら、俺は今日という目まぐるしい1日を終えたのだった――。
2
お気に入りに追加
1,902
あなたにおすすめの小説

俺だけLVアップするスキルガチャで、まったりダンジョン探索者生活も余裕です ~ガチャ引き楽しくてやめられねぇ~
シンギョウ ガク
ファンタジー
仕事中、寝落ちした明日見碧(あすみ あおい)は、目覚めたら暗い洞窟にいた。
目の前には蛍光ピンクのガチャマシーン(足つき)。
『初心者優遇10連ガチャ開催中』とか『SSRレアスキル確定』の誘惑に負け、金色のコインを投入してしまう。
カプセルを開けると『鑑定』、『ファイア』、『剣術向上』といったスキルが得られ、次々にステータスが向上していく。
ガチャスキルの力に魅了された俺は魔物を倒して『金色コイン』を手に入れて、ガチャ引きまくってたらいつのまにか強くなっていた。
ボスを討伐し、初めてのダンジョンの外に出た俺は、相棒のガチャと途中で助けた異世界人アスターシアとともに、異世界人ヴェルデ・アヴニールとして、生き延びるための自由気ままな異世界の旅がここからはじまった。
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。

異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。

スキルで最強神を召喚して、無双してしまうんだが〜パーティーを追放された勇者は、召喚した神達と共に無双する。神達が強すぎて困ってます〜
東雲ハヤブサ
ファンタジー
勇者に選ばれたライ・サーベルズは、他にも選ばれた五人の勇者とパーティーを組んでいた。
ところが、勇者達の実略は凄まじく、ライでは到底敵う相手ではなかった。
「おい雑魚、これを持っていけ」
ライがそう言われるのは日常茶飯事であり、荷物持ちや雑用などをさせられる始末だ。
ある日、洞窟に六人でいると、ライがきっかけで他の勇者の怒りを買ってしまう。
怒りが頂点に達した他の勇者は、胸ぐらを掴まれた後壁に投げつけた。
いつものことだと、流して終わりにしようと思っていた。
だがなんと、邪魔なライを始末してしまおうと話が進んでしまい、次々に攻撃を仕掛けられることとなった。
ハーシュはライを守ろうとするが、他の勇者に気絶させられてしまう。
勇者達は、ただ痛ぶるように攻撃を加えていき、瀕死の状態で洞窟に置いていってしまった。
自分の弱さを呪い、本当に死を覚悟した瞬間、視界に突如文字が現れてスキル《神族召喚》と書かれていた。
今頃そんなスキル手を入れてどうするんだと、心の中でつぶやくライ。
だが、死ぬ記念に使ってやろうじゃないかと考え、スキルを発動した。
その時だった。
目の前が眩く光り出し、気付けば一人の女が立っていた。
その女は、瀕死状態のライを最も簡単に回復させ、ライの命を救って。
ライはそのあと、その女が神達を統一する三大神の一人であることを知った。
そして、このスキルを発動すれば神を自由に召喚出来るらしく、他の三大神も召喚するがうまく進むわけもなく......。
これは、雑魚と呼ばれ続けた勇者が、強き勇者へとなる物語である。
※小説家になろうにて掲載中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる