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56 天槍ゲインヴォルグ
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♢♦♢
~祖の王国・地下~
激闘の末、何とかラウアーの協力を得る事が出来た俺達は、ハクの力が置いてあると言う祖の王国の地下にある部屋に来た。
「ここだ」
モロウに案内され、俺、エミリア、フーリン、ハク、そしてラウアーが地下の部屋へと来ている。
案内された地下は薄暗くとても広い。特別な物などは無く、ただ長く続く廊下の先に広い部屋があった。明かりは火の灯る松明が等間隔で設置されているだけ。この広い部屋にも物は何もない。
ただ、部屋の最も奥の壁に、大きな魔法陣の様なものが1つだけ描かれていた。
ここに来るまでにハク達から聞いた話によると、ここに置いてあるハクの力を解放するにはモロウとラウアーの力が必要であり、この魔法陣こそが力を置いてある場所だと言う。
「お願いね、2人共」
「準備は良いかラウアー」
「指図するんじゃねぇ。気が変わらない内にさっさとやるんだな」
そう言うと、モロウとラウアーはほぼ同時に魔力を練り上げた。
さっきまでの荒々しい魔力と違い、洗練された不思議な気配を感じさせるモロウとラウアーの魔力。2人はその魔力を限界まで高めると、今度はそのまま壁に描かれた魔法陣へと一気に魔力を流し込んだ。
――ブァァン。
モロウとラウアーの魔力に反応した魔法陣が淡く輝き出す。更に次の瞬間、俺達の視界を覆いつく程の強い光が魔法陣から放たれた。
「「うわ!?」」
俺達は眩しさで反射的に目を閉じた。だが次に瞼を開いた瞬間、そこには虹色の光に包まれた不思議な空間へと移り変わっており、ここが俺達の世界とは違う別の空間である事が直ぐに理解出来た。
「なんだここは……」
「何処かへ転移したのかな? 私達」
見渡す限り全て虹色。何処まで続いているのかも、右なのか左なのかも分からなくなる何とも言えない不思議な空間。だが俺達が戸惑っているのを他所に、眼前の虹色の輝きはどんどんハクの体の中へと吸い込まれていた。
「何がどうなってるんだコレは」
摩訶不思議過ぎてもう付いていけない。
「ここは私が創り出した特殊な空間であり、コレが全て私の“力”――」
ハクがそう話している間にも虹色の輝きは瞬く間にハクの体に吸い込まれていき、あっという間に全てが無くなり辺りが一気に真っ暗になった。そして次の刹那、今度はハクが神々しい光を放ちながら、みるみるうちにその姿を“変化”させていくのだった。
「ハク!」
白銀の狼になっていたハクの姿は形を変え、再び人の姿となった。だがそれでは終わらない。ハクはそこからまだ姿を変化させていった。
綺麗に靡く白銀の頭からは獣の耳が生え、瞳は美しい金色へと変わり、後ろからは髪と同じ綺麗な白銀の毛を纏った大きな尾が生えている。
目の前のハクは小さな白銀の狼でもなければ人間でもない。
白銀に輝くその神秘的な姿は、他でもない“獣天シシガミ”そのものであった――。
「綺麗……」
「これは」
ハクの、獣天シシガミの圧倒的な存在感に目を奪われた俺達は、ただ口をポカンと開け茫然と見惚れる事しか出来なかった。
「どうしたのよ皆。そんな気の抜けた顔をして」
姿が少し変われど、声や雰囲気はハクのまま。彼女は何時も通りに言葉を発しただけなのに、俺達はこの世界の神という存在を目の前に暫く思考が停止してしまった。
「何時までボーっとしてるのよ。ほら、私の力が戻ったんだから“渡すわよ”」
ハクはパンパンッと手を叩いて俺達を正気に戻し、本来の力を得た彼女はそのまま魔力を高め出した。
神々しい光がハクの両手に集まっていく。
ハクは徐に手を合わせると、直後に今度は勢いよく両手を広げた。すると次の瞬間、神々しい輝きの中から1本の槍が現れた。
「コレがフーリンの本当の神器である『天槍ゲインヴォルグ』よ。ようやく貴方に託せる時がきた」
「天槍ゲインヴォルグ……。コレが俺の槍か」
ハクから受け渡され、フーリンは天槍ゲインヴォルグをギュっと握り締めた。
「ほお、コレは確かに凄い。今まで手にしたどの槍よりも1番しっくりくる。それにコイツからも強い波動が伝わってくる」
銀色に輝く天槍ゲインヴォルグ。それはまるでフーリンと一心同体かの如く自然に馴染んでおり、伝わってくる波動が今までとは比べものにならない程強く力強いものだった。
「ゲインヴォルグの波動と共鳴してフーリンがその力を引き出せた時、貴方は更に強者の存在となる。貴方とゲインヴォルグの力が合わされば、神威もまた更なる“真価”を発揮するわ」
「そうか。それは楽しみだ」
「貴様が扱えなかったら俺が貰うから安心しろ。その時は俺が深淵の神を倒す」
「だから其方ではダメだと何度も言っておるだろう。シシガミ様はフーリンを選んだのだからな」
それにしても凄い槍だ……。ここにいるだけでフーリンとゲインヴォルグから凄い強さが伝わってくる。
これが3神柱の神器であり、俺達に与えられた本当の力なのか。
「フーリン、この槍が折れる事は2度とないわ。今までは土の槍だけしか扱えず攻撃する度に折れてしまっていたけど、そんな不遇とはおさらばよ。
これからは何も心配する事なく、思うがままに槍を振り抜きなさい。貴方はまだまだ強いの。本当の自分の強さを知って、皆でこの世界を救ってほしい――」
「ああ。無論だ」
こうして俺達は無事にハクの力も取り戻し、3神柱の神器が1つ、天槍ゲインヴォルグをフーリンが手にした。
残るはエミリアと俺。
ラドット渓谷にいるという『精霊王イヴ』と、俺の家でもある世界樹エデンにいるという『竜神王ドラドムート』から俺達も本当の力を授からなければならない。
「っていうか、ハク。お前それが本当の姿だったんだな」
今のハクは人の姿をしていた頃と大差ない。獣耳と尻尾が足されたぐらい。一応この世界の神らしいからもっと神様っぽいの勝手に想像してたんだけど……。
まぁ見た目なんて別にどうでもいいんだけどさ。
「ううん。違うわよグリム。確かにここに置いてあった私の魔力は全部戻ったけど、本当の私の姿はコレじゃないわ」
「え、そーなの?」
「うん。私は数百年間、定期的に人の姿になって王都やあちこちを見回っていたから、何時からかこの人の姿が慣れて動きやすいの。グリム達とも話しやすいしね」
「へぇ~、そういうもんなのか。じゃあ本当のお前は一体どんな姿なんだ?」
俺が何気なくハクに疑問を言った瞬間、ハクは自身本来の姿である、獣天シシガミの本当の姿を俺達に見せた。
「うわ!」
「凄い、コレがハクちゃんの本当の姿なんだ……」
驚く俺達の視線の先。そこには本当の姿を露にしたハクの姿があった。
ハクのその大きさはモロウやラウアーよりも更に大きく、数秒前までの人の姿などまるで面影がない。そこにいるのは俺が初めてハクと出会った時の、あの白銀の狼の超大きい版と言うのが1番近いだろう。
強いて違いがあるとすれば、生えていた尾の本数が1本から3本に増えていると言う事ぐらい。白銀の毛を靡かせたハクの姿は獣人と言うより獣。大きくて神秘的であり、美しい白銀の毛を纏まった狼の様なこの姿こそがハク本来の、獣天シシガミの姿であった――。
「どう? この姿だと首が疲れるでしょ」
「あ、ああ……まぁ確かに……」
「ね。それに私は個人的にも人型が気に入ってるの」
そう言って、ハクはまた獣人の姿に戻った。
「私の魔力も戻ったし、次はグリムとエミリアの番ね。イヴとドラドムートも呼び起こさないと」
「そうだな。早くこの終焉を終わらせないといけないし」
「先ずはイヴを起こす為にラドット渓谷に向かうわ。今魔力を飛ばしたらイヴから反応が伝わって来た。凄い僅かだけど――」
いつの間に。
そんな事出来るのか。
やっぱ凄いな、神の力は。
「反応が伝わってきたという事は、精霊王イヴは呼び起こせるって事なの? ハクちゃん」
「多分。ドラドムートは全くだけど、イヴは反応が返ってきた。でも、彼らももう相当魔力が弱っているみたい」
「だったら尚更急ごうハク」
「うん」
無事に力を取り戻した俺達は、モロウとラウアーに別れを告げて祖の王国を後にした。
次に俺達が向かう場所。それは精霊王イヴがいるラドット渓谷だ――。
~祖の王国・地下~
激闘の末、何とかラウアーの協力を得る事が出来た俺達は、ハクの力が置いてあると言う祖の王国の地下にある部屋に来た。
「ここだ」
モロウに案内され、俺、エミリア、フーリン、ハク、そしてラウアーが地下の部屋へと来ている。
案内された地下は薄暗くとても広い。特別な物などは無く、ただ長く続く廊下の先に広い部屋があった。明かりは火の灯る松明が等間隔で設置されているだけ。この広い部屋にも物は何もない。
ただ、部屋の最も奥の壁に、大きな魔法陣の様なものが1つだけ描かれていた。
ここに来るまでにハク達から聞いた話によると、ここに置いてあるハクの力を解放するにはモロウとラウアーの力が必要であり、この魔法陣こそが力を置いてある場所だと言う。
「お願いね、2人共」
「準備は良いかラウアー」
「指図するんじゃねぇ。気が変わらない内にさっさとやるんだな」
そう言うと、モロウとラウアーはほぼ同時に魔力を練り上げた。
さっきまでの荒々しい魔力と違い、洗練された不思議な気配を感じさせるモロウとラウアーの魔力。2人はその魔力を限界まで高めると、今度はそのまま壁に描かれた魔法陣へと一気に魔力を流し込んだ。
――ブァァン。
モロウとラウアーの魔力に反応した魔法陣が淡く輝き出す。更に次の瞬間、俺達の視界を覆いつく程の強い光が魔法陣から放たれた。
「「うわ!?」」
俺達は眩しさで反射的に目を閉じた。だが次に瞼を開いた瞬間、そこには虹色の光に包まれた不思議な空間へと移り変わっており、ここが俺達の世界とは違う別の空間である事が直ぐに理解出来た。
「なんだここは……」
「何処かへ転移したのかな? 私達」
見渡す限り全て虹色。何処まで続いているのかも、右なのか左なのかも分からなくなる何とも言えない不思議な空間。だが俺達が戸惑っているのを他所に、眼前の虹色の輝きはどんどんハクの体の中へと吸い込まれていた。
「何がどうなってるんだコレは」
摩訶不思議過ぎてもう付いていけない。
「ここは私が創り出した特殊な空間であり、コレが全て私の“力”――」
ハクがそう話している間にも虹色の輝きは瞬く間にハクの体に吸い込まれていき、あっという間に全てが無くなり辺りが一気に真っ暗になった。そして次の刹那、今度はハクが神々しい光を放ちながら、みるみるうちにその姿を“変化”させていくのだった。
「ハク!」
白銀の狼になっていたハクの姿は形を変え、再び人の姿となった。だがそれでは終わらない。ハクはそこからまだ姿を変化させていった。
綺麗に靡く白銀の頭からは獣の耳が生え、瞳は美しい金色へと変わり、後ろからは髪と同じ綺麗な白銀の毛を纏った大きな尾が生えている。
目の前のハクは小さな白銀の狼でもなければ人間でもない。
白銀に輝くその神秘的な姿は、他でもない“獣天シシガミ”そのものであった――。
「綺麗……」
「これは」
ハクの、獣天シシガミの圧倒的な存在感に目を奪われた俺達は、ただ口をポカンと開け茫然と見惚れる事しか出来なかった。
「どうしたのよ皆。そんな気の抜けた顔をして」
姿が少し変われど、声や雰囲気はハクのまま。彼女は何時も通りに言葉を発しただけなのに、俺達はこの世界の神という存在を目の前に暫く思考が停止してしまった。
「何時までボーっとしてるのよ。ほら、私の力が戻ったんだから“渡すわよ”」
ハクはパンパンッと手を叩いて俺達を正気に戻し、本来の力を得た彼女はそのまま魔力を高め出した。
神々しい光がハクの両手に集まっていく。
ハクは徐に手を合わせると、直後に今度は勢いよく両手を広げた。すると次の瞬間、神々しい輝きの中から1本の槍が現れた。
「コレがフーリンの本当の神器である『天槍ゲインヴォルグ』よ。ようやく貴方に託せる時がきた」
「天槍ゲインヴォルグ……。コレが俺の槍か」
ハクから受け渡され、フーリンは天槍ゲインヴォルグをギュっと握り締めた。
「ほお、コレは確かに凄い。今まで手にしたどの槍よりも1番しっくりくる。それにコイツからも強い波動が伝わってくる」
銀色に輝く天槍ゲインヴォルグ。それはまるでフーリンと一心同体かの如く自然に馴染んでおり、伝わってくる波動が今までとは比べものにならない程強く力強いものだった。
「ゲインヴォルグの波動と共鳴してフーリンがその力を引き出せた時、貴方は更に強者の存在となる。貴方とゲインヴォルグの力が合わされば、神威もまた更なる“真価”を発揮するわ」
「そうか。それは楽しみだ」
「貴様が扱えなかったら俺が貰うから安心しろ。その時は俺が深淵の神を倒す」
「だから其方ではダメだと何度も言っておるだろう。シシガミ様はフーリンを選んだのだからな」
それにしても凄い槍だ……。ここにいるだけでフーリンとゲインヴォルグから凄い強さが伝わってくる。
これが3神柱の神器であり、俺達に与えられた本当の力なのか。
「フーリン、この槍が折れる事は2度とないわ。今までは土の槍だけしか扱えず攻撃する度に折れてしまっていたけど、そんな不遇とはおさらばよ。
これからは何も心配する事なく、思うがままに槍を振り抜きなさい。貴方はまだまだ強いの。本当の自分の強さを知って、皆でこの世界を救ってほしい――」
「ああ。無論だ」
こうして俺達は無事にハクの力も取り戻し、3神柱の神器が1つ、天槍ゲインヴォルグをフーリンが手にした。
残るはエミリアと俺。
ラドット渓谷にいるという『精霊王イヴ』と、俺の家でもある世界樹エデンにいるという『竜神王ドラドムート』から俺達も本当の力を授からなければならない。
「っていうか、ハク。お前それが本当の姿だったんだな」
今のハクは人の姿をしていた頃と大差ない。獣耳と尻尾が足されたぐらい。一応この世界の神らしいからもっと神様っぽいの勝手に想像してたんだけど……。
まぁ見た目なんて別にどうでもいいんだけどさ。
「ううん。違うわよグリム。確かにここに置いてあった私の魔力は全部戻ったけど、本当の私の姿はコレじゃないわ」
「え、そーなの?」
「うん。私は数百年間、定期的に人の姿になって王都やあちこちを見回っていたから、何時からかこの人の姿が慣れて動きやすいの。グリム達とも話しやすいしね」
「へぇ~、そういうもんなのか。じゃあ本当のお前は一体どんな姿なんだ?」
俺が何気なくハクに疑問を言った瞬間、ハクは自身本来の姿である、獣天シシガミの本当の姿を俺達に見せた。
「うわ!」
「凄い、コレがハクちゃんの本当の姿なんだ……」
驚く俺達の視線の先。そこには本当の姿を露にしたハクの姿があった。
ハクのその大きさはモロウやラウアーよりも更に大きく、数秒前までの人の姿などまるで面影がない。そこにいるのは俺が初めてハクと出会った時の、あの白銀の狼の超大きい版と言うのが1番近いだろう。
強いて違いがあるとすれば、生えていた尾の本数が1本から3本に増えていると言う事ぐらい。白銀の毛を靡かせたハクの姿は獣人と言うより獣。大きくて神秘的であり、美しい白銀の毛を纏まった狼の様なこの姿こそがハク本来の、獣天シシガミの姿であった――。
「どう? この姿だと首が疲れるでしょ」
「あ、ああ……まぁ確かに……」
「ね。それに私は個人的にも人型が気に入ってるの」
そう言って、ハクはまた獣人の姿に戻った。
「私の魔力も戻ったし、次はグリムとエミリアの番ね。イヴとドラドムートも呼び起こさないと」
「そうだな。早くこの終焉を終わらせないといけないし」
「先ずはイヴを起こす為にラドット渓谷に向かうわ。今魔力を飛ばしたらイヴから反応が伝わって来た。凄い僅かだけど――」
いつの間に。
そんな事出来るのか。
やっぱ凄いな、神の力は。
「反応が伝わってきたという事は、精霊王イヴは呼び起こせるって事なの? ハクちゃん」
「多分。ドラドムートは全くだけど、イヴは反応が返ってきた。でも、彼らももう相当魔力が弱っているみたい」
「だったら尚更急ごうハク」
「うん」
無事に力を取り戻した俺達は、モロウとラウアーに別れを告げて祖の王国を後にした。
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