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第七章【鬼の国】
第百二十四話 洗わせて
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その後、解読に戻ったエリオネルの横で、書物室にあった本を読む。
そういえば、結婚した後ってどうなるんだろう。こうやって、一緒に本を読むこともなくなるんだろうか?
それは寂しいな。とりあえず復路があるから、その間はイチャイチャできるかな。
「エリオネル」
「どうしたの?」
「グラム・ヘブンに行ったら、生活ってどう変化する?」
「そうだね。とりあえずは貴族の生活に慣れてもらわないといけないから、習い事に明け暮れるんじゃないかな。政務があるけど忙殺されるほどじゃないし、私が王座に着くまでマリヤはあまり忙しくはならないんじゃないかな」
「エリオネルは?」
「私?私は帰ったら王太子を拝命する予定だから、忙しくなるかもしれない」
「夜は?」
「夜はもちろん一緒だよ」
ちゅ、とこめかみにキスされる。
「よかった。夜一緒なんだったらいい」
「もちろん、休日もあるよ。1週間に1日だけだけど」
「その1日は俺にもらえる?」
エリオネルを見上げると、ニコリと笑ってくれた。本当に大好き。
「もちろん。マリヤの休日も私に頂戴」
「うん。エリオネル大好き」
「私も大好きだよ、マリヤ」
ゆっくりとソファーに押し倒される。触れるだけのキスを何回もして、その後は夕方まで本を読んだ。
「マリヤ?洗わせて?」
いや、何しても嫌いにならないとは言ったけども。
今、俺はお風呂の壁に追いやられている。
「ちょっ、洗うのは自分でやるっ」
「だーめ」
優しい駄目に、きゅうんとお腹が疼いた。声も低くて優しい。その声に反応してきてしまって、隠すように下半身を捩らせた。
「も、もうっ、押せばいけると思って!」
「いけない?」
「う、ううー」
「マリヤ、お願い」
エリオネルにお願いされると、頭がぐるぐるなる。
「マリヤ」
「わ、わかったから!」
後ろを振り向いて見上げると、満開の笑顔のエリオネルが居た。早まったかもしれない。
エリオネルは俺の手を取ると、低い椅子に座り、俺を膝の上に乗せた。裸だから、素肌が当たって恥ずかしい。
「マリヤ、顔真っ赤だよ」
「だって、恥ずかしい」
「ぐ……」
エリオネルの股間がゆるゆると持ち上がる。煌々とした光の中で見る剛直は、凶悪な大きさをしていた。
彼は、手拭いに石鹸をつけるとモコモコと泡を作り始める。それを俺につけようとした。
「あっ」
「マリヤ、まだ触ってない」
くすくす、と笑われて恥ずかしい。でも、その笑いは優しくて、胸がじんわりした。
泡が胸につけられる。ピクンッと反応してしまったけど、今度は笑われなかった。
「んんっ、……は」
「声出ちゃうの?可愛いね」
ぬるぬると泡でマッサージされて、声が我慢できない。お腹から胸、脇腹から背中へ、感じる所ばかり触られる。
「だって、エリオネル、んっ、手つきが、やらし……」
「マリヤは存在がやらしい」
「へ?」
それは、エリオネルの方だと思う。絶対、俺じゃない。
くにくにと両方の親指で突起を弄られた。
「あっ、やっ、ん」
「頭が沸き立つくらい、やらしい」
エリオネルがたまらない顔をしてる。自分の痴態だけでそんな顔をしてくれるのが嬉しい。
「マリヤ、片方の足こっちにやって」
そう言って、エリオネルに背を預けるような格好をさせられた。恥ずかしかったが、上半身の愛撫によってグズグズになっていたので、抵抗する気力がない。
エリオネルの手は、膝から太ももを撫でている。洗っているというより、マッサージしている、の方が正しいかもしれない。
そういえば、結婚した後ってどうなるんだろう。こうやって、一緒に本を読むこともなくなるんだろうか?
それは寂しいな。とりあえず復路があるから、その間はイチャイチャできるかな。
「エリオネル」
「どうしたの?」
「グラム・ヘブンに行ったら、生活ってどう変化する?」
「そうだね。とりあえずは貴族の生活に慣れてもらわないといけないから、習い事に明け暮れるんじゃないかな。政務があるけど忙殺されるほどじゃないし、私が王座に着くまでマリヤはあまり忙しくはならないんじゃないかな」
「エリオネルは?」
「私?私は帰ったら王太子を拝命する予定だから、忙しくなるかもしれない」
「夜は?」
「夜はもちろん一緒だよ」
ちゅ、とこめかみにキスされる。
「よかった。夜一緒なんだったらいい」
「もちろん、休日もあるよ。1週間に1日だけだけど」
「その1日は俺にもらえる?」
エリオネルを見上げると、ニコリと笑ってくれた。本当に大好き。
「もちろん。マリヤの休日も私に頂戴」
「うん。エリオネル大好き」
「私も大好きだよ、マリヤ」
ゆっくりとソファーに押し倒される。触れるだけのキスを何回もして、その後は夕方まで本を読んだ。
「マリヤ?洗わせて?」
いや、何しても嫌いにならないとは言ったけども。
今、俺はお風呂の壁に追いやられている。
「ちょっ、洗うのは自分でやるっ」
「だーめ」
優しい駄目に、きゅうんとお腹が疼いた。声も低くて優しい。その声に反応してきてしまって、隠すように下半身を捩らせた。
「も、もうっ、押せばいけると思って!」
「いけない?」
「う、ううー」
「マリヤ、お願い」
エリオネルにお願いされると、頭がぐるぐるなる。
「マリヤ」
「わ、わかったから!」
後ろを振り向いて見上げると、満開の笑顔のエリオネルが居た。早まったかもしれない。
エリオネルは俺の手を取ると、低い椅子に座り、俺を膝の上に乗せた。裸だから、素肌が当たって恥ずかしい。
「マリヤ、顔真っ赤だよ」
「だって、恥ずかしい」
「ぐ……」
エリオネルの股間がゆるゆると持ち上がる。煌々とした光の中で見る剛直は、凶悪な大きさをしていた。
彼は、手拭いに石鹸をつけるとモコモコと泡を作り始める。それを俺につけようとした。
「あっ」
「マリヤ、まだ触ってない」
くすくす、と笑われて恥ずかしい。でも、その笑いは優しくて、胸がじんわりした。
泡が胸につけられる。ピクンッと反応してしまったけど、今度は笑われなかった。
「んんっ、……は」
「声出ちゃうの?可愛いね」
ぬるぬると泡でマッサージされて、声が我慢できない。お腹から胸、脇腹から背中へ、感じる所ばかり触られる。
「だって、エリオネル、んっ、手つきが、やらし……」
「マリヤは存在がやらしい」
「へ?」
それは、エリオネルの方だと思う。絶対、俺じゃない。
くにくにと両方の親指で突起を弄られた。
「あっ、やっ、ん」
「頭が沸き立つくらい、やらしい」
エリオネルがたまらない顔をしてる。自分の痴態だけでそんな顔をしてくれるのが嬉しい。
「マリヤ、片方の足こっちにやって」
そう言って、エリオネルに背を預けるような格好をさせられた。恥ずかしかったが、上半身の愛撫によってグズグズになっていたので、抵抗する気力がない。
エリオネルの手は、膝から太ももを撫でている。洗っているというより、マッサージしている、の方が正しいかもしれない。
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