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第六章【獣人の国】

第百三話 想像以上すぎる

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「エリオネル、大好きだよ」

 彼に口づけると、口角が上がっているのがわかった。ついばむようなキスを沢山する。
 すると、開けてというようにエリオネルが舌で唇をノックしてきた。

 当たり前のように舌を引き込むと、何故だか泣きたくなって、涙が溢れる。

「どうしたの?」

 優しい俺の恋人は、眉を下げて心配してくれた。

「エリオネルとこうしていられて、すごく幸せ」

「マリヤ!」

 エリオネルのキスが激しくなった。舌を絡ませると頸の上辺りがビリビリと痺れて、気持ちよさを感じる。
 やっぱり、エリオネルとするキスは格別だった。
 でも、お尻揉むのやめてくれないかな?服の上からだけど、お尻ギリギリの丈だから見えそう。

「エリオネル、お尻とか脚好きだよね」

 熱い息を吐きながら言うと、エリオネルは頬を染めた。は?可愛いか。

「うん、好き」

 可愛い表情でそう言うエリオネルにギュンと心臓を掴まれる。

「もう、仕方ないな」

 エリオネルには甘々になってしまうのも致し方ないと思う。カッコいいのに可愛いんだもん。
 俺を横抱きにしたエリオネルは、そっとベッドの上に置いた。優しい仕草に、きゅんとなりながら、自分がエロい気分になっているのに気がつく。

「マリヤ……、顔エロいって」

「エリオネル、はやくぅ」

 甘えた声を出すと、エリオネルがダイブしてきた。大きな犬みたいで笑っていると、絶対領域に顔を埋めてくる。
 ちゅう、と沢山吸いつかれて反応してしまった。

「は、エリオネル……」

「だから、エロすぎる」

「だって、エリオネルがエッチなことするから」

 チラッとスカートを捲られる。そこには、反応して小さなパンツから出てしまっている、涎を垂らした自身がいた。

「いや、エロ……」

 自分で見ても随分と卑猥に思える。さっと隠すと、エリオネルが舌舐めずりをした。
 それが雄感増し増しで、背筋が快感でゾクッとする。決して嫌ではなく、期待に満ちた気持ちでいることに気づいて恥ずかしくなった。

 エリオネルの手が、服の裾から入ってくる。

「あっ」

 何か恥ずかしい声出た。そんな声が出ても、エリオネルは優しく微笑むだけだった。
 入ってきた彼の手は、裾を捲らないようにゆっくりと下着を撫でる。

「想像以上すぎる」

「想像して、用意したの?」

 エリオネルは想像した時のことを思い出したのか、目元を赤らめた。あまりの可愛さに腕を取り組み敷く。
 体格的に無理があるのだが、エリオネルはいつも俺がしたいと思うことに従ってくれた。

 胸元を見せつけるようにプチプチと開く。元からエッチだったナース服は、あられもない姿になっていて裸でいるよりも恥ずかしかった。
 その姿を見て、エリオネルが顔をカッと赤くする。
 ちゅ、ちゅ、と頬にキスすると、彼はぶるりと震えた。

 エリオネルのシャツを脱がしながら、キスを落として、だんだん下に下がって行く。
 ズボンまで来ると、上からはむはむと唇で食んだ。

「う、それヤバい……」

「舐めてほしい?」

「うん、可愛いお口でしゃぶって」

 直接的な言葉に、今度はこちらがぶるりと震える。
 エリオネルが下履きを自分で抜き去った。元気の良い剛直が、お腹につきそうなほど反り返っている。
 そっと握ると、その硬さと大きさに息を呑んでしまう。

 最初からあまり抵抗がなかったのは、エリオネルが好きにやらせてくれたからかもしれない。彼とのセックスは、甘くてどこまでも優しくて、大好きだった。
 怖くなかったといえば嘘になるけど、嫌になる要素は一つもない。
 そんな気持ちを伝えるように、エリオネルのペニスを綺麗に舐めて、口いっぱいに頬張った。ぢゅぽぢゅぽ音が響いて、上顎の辺りに快感が走る。

 落ちてくる髪の毛を耳にかけて、エリオネルを見上げた。余裕のなさそうな表情にキュンキュンして、攻め立てるように頭を上下させる。

「ん……」

 彼の感じたらしい声を聞いて、心臓がドクンと脈打った。エリオネルは恥ずかしかったのか、口を押さえている。
 もっと聞きたくて喉の奥まで入れてみたけど、エリオネルが声を出すことはなかった。
 もう出さないのかと思って、ちょっとガッカリしたけど、エリオネルの声が聞けて素直に嬉しい。
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