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第四章【学園都市】

第五十八話 キスマーク

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 宿屋に帰ると、先に帰っていたエリオネルに捕まった。

「マリヤ」

 また、グズグスに甘やかされる。気持ちよくて、何もかもどうでもよくなってきた。

「目がとろけてるよ、マリヤ」

 そう言われて、確かになと思う。だって、気持ちいいんだもん。
 それに、学校でキスしたからか、めっちゃしたい気分。

「エリオネルとしたい」

「ねぇ、理性なくなっちゃうから」

「嬉しい」

 エリオネルにキスすると、応えてくれた。貪るようなキスに脳みそまで蕩けそう。
 ゆっくりベッドに押し倒される。その全てが優しくて、自分が大事にされているのがわかった。

 脱がされながら、体中にキスされる。少しじれったかったが、愛されているみたいでとても気持ちよかった。
 エリオネルが腰の辺りで止まる。すると、全身への愛撫で勃ち上がっていたソレをエリオネルが口の中に入れた。

「エリオネル!何して!?」

 ビックリして上半身を起こすも、エリオネルは離してくれそうにない。ゆっくり頭を上下されて、体中が痺れた。

(気持ちいい……)

 すぐに出てしまいそう。エリオネルがこんなことまでしてくれるなんて。
 エリオネルの舌が柔らかくて、絡まってきてたまらなかった。
 じゅぽじゅぽといういやらしい音に耳を犯されて、出そうになる。

「は……、エリオネルっ、いいっ…」

 俺がそう言うと、エリオネルは口をすぼめながら素早い動きで、頭を上下させた。

「あっ、出ちゃう…離してっ!」

 いきなりイキそうになって、エリオネルの頭を離そうとしたけど、腰をガッチリ掴まれてて引き離せない。

「ダメ!イッちゃう……!」

 罪悪感でいっぱいになりながら、エリオネルの口に出した。今まで出した中で1番気持ちよかった。
 はあはあと肩で息をしていると、エリオネルがごくんと嚥下した。

「え!飲んじゃったの!?」

「ん……おいしい」

 おいしいわけないと思うけど、飲んだことがないからなんとも言えない。
 むくむくと好奇心が頭をもたげてきた。

 エリオネルの首に手を回して、ゆっくりベッドに押し倒す。
 エリオネルがやってくれたように色んなところにキスをする。キスマークをつけたくて、吸ったり舐めたりしてみたけど、上手くつけられなかった。

「エリオネル、キスマークってどうやってつけるの?」

「こうやって思いっきり吸うとできるよ」

 左腕の裏を思いっきり吸われる。チクンとした感覚に、首とかチクンとしてたのはこれかと思い至った。
 裏返して見ると、鬱血したような痕が残っている。

「何でこんなこと知ってるの?」

「知識と、マリヤの体で試したから」

 誰かにやってるんじゃなくてホッとしながら、エリオネルの首筋に唇を這わせた。今度は長めに吸ってみると、うっすらだが痕ができた。
 そういえばさっき体中にキスされたな、と思って自分の体を見てみると、キスマークだらけになっていた。

「エリオネル、キスマークつけすぎ!」

「マリヤの体に夢中になってたら、いっぱいつけてた。ごめんね」

 まあ、誰にも体見られることないからいいか。
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